16 / 64
恋人になったら当然らしい
しおりを挟む
今度は何も嫌な夢を見ることもなく、ぐっすりと眠ってスッキリした。
パチっと目を開けると、僕の抱き枕はいつの間にか直己さんに変わっていた。
僕を抱きしめながらスヤスヤと眠っている直己さんの姿に驚きつつも、抱き枕が直己さんだったから熟睡できたのかもと思った。
さっきまで頭を置いていた腕と胸のスペースにもう一度頭を置くと、ふわりと直己さんの匂いが漂ってきた。
そうだ、これだ。
夢の中で嗅いでた匂いは。
この匂いが僕を安心させてくれていたんだなと思うと、嬉しくて僕は直己さんの胸元に顔を擦り付けながら直己さんの匂いに包まれていた。
「ふふっ。また可愛いことをしてる」
「あっ、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
「いや、こんな起こされ方なら大歓迎だよ。荷物の搬入が終わって来てみたら抱き枕に抱きついて気持ちよさそうに眠っていたから、大人げなく抱き枕に嫉妬して私と入れ替えたら、佳都が嬉しそうに抱きついて眠ってくれるものだから嬉しくなってね、しばらく寝顔を見ているうちに私も眠ってしまったみたいだ」
抱き枕に嫉妬だなんて……。
ふふっ。直己さんって可愛い。
「荷物を運び入れるのを直己さんだけにお願いしちゃってすみません」
「いや、ほとんどは業者がやってくれたから私は指示しただけだ。気にすることはない」
「あの、荷物見てもいいですか?」
「ああ、そうだな。足りないものがあったら困るからな」
そう言って直己さんは僕を抱き上げるとそのまま僕の部屋へと連れて行ってくれたんだけど直己さんが部屋の扉を開けて驚いた。
「わぁ――っ!」
そこにはアパートの部屋がそっくりそのまま運び込まれていた。
そう、ここだけ見たら自分の家そのもの。
「何これ、すごっ!」
「ふふっ。これならアパートに帰る必要などないだろう?
このままずっとここに住んだらいい」
えっ? しばらくの間だけここに住まわせてもらうんじゃなかったっけ?
このままずっと僕ここに住むの?
「このままずっとって……」
「んっ? 恋人になったのだから当然だろう? それとも佳都は私と一緒に住むのは嫌か?」
「えっ? そんな、嫌なんて!」
「だろう? だから、ここにずっと居ればいい。私は佳都がいてくれるだけで仕事もやりがいが出るし、安心できる。大体、佳都があのアパートに1人で住むなんて考えられないからな」
恋人なんだから当然だと言われたらそうかと納得するしかない。
後で翔太に、俺は七海と恋人だけど一緒には住んでないけどなと言われて、あっと思ったけどその時にはもうすっかり直己さんとの生活に慣れきってて今更1人で住む気には全然なれなかった。
それからしばらく経って、ようやく背中の打撲も良くなり悠木先生からももう通常の生活をしても大丈夫だとお墨付きをもらった。
今日は大学のゼミの集まりの日。
あの日、ダメ出しを受けていた翔太のレポートは再提出でなんとか合格し、今日はみんなでレポートの進捗状況やお互いの近況について話することになっていた。
直己さんは大学まで僕を送ってくれると言っていたけれど、どうしても変更できない会議が入ってしまったそうで、朝から七海ちゃんと翔太がマンションに迎えに来てくれることになっていた。
直己さんも一度翔太と話をしたいということでみんなで一緒に朝食を取ることになり、いつもの大学に行く時間よりずっと早く2人は直己さんと僕の住むマンションへとやってきた。
コンシェルジュの田之上さんから
「七海さまとお友達の方がお越しになりました。お通ししてよろしいでしょうか?」
と連絡があり、直己さんがすぐに通すようにいうと、それからすぐに玄関のチャイムが鳴った。
僕が玄関にかけて行って
「七海ちゃん、翔太。いらっしゃい」
と迎え入れると、2人は声を合わせて吹き出した。
「えっ? 何?」
「いや、お前すっかりここの住人になってるじゃん。なぁ七海」
「うん。もうすっかりお兄ちゃんと佳都くんのお家だね。なんだか新婚家庭に遊びに来たみたいだよ」
「――っ! 新婚家庭って……」
2人にそう言われて一気に照れてしまう。
恥ずかしくて顔を赤くしていると、
「おい、佳都を揶揄うなよ」
と直己さんが2人を窘めながら、後ろからキュッと僕を抱きしめた。
その光景を翔太も七海ちゃんも言葉もなく見つめていて僕はさらに恥ずかしくなってしまった。
「な、直己さん……」
「んっ? どうした?」
「ひゃ――っ!」
2人への言葉をかけた時とは全然違う甘く蕩けるような声で囁かれて思わず身体がゾクゾクする。
「ほら、そんな顔を見せるな。可愛すぎて外に出したくなくなるぞ」
「そ、そんなこと言われても……」
そう言い合っていると、
「ん゛っ、んっ!」
七海ちゃんの大きな咳払いの声にビクッとしてしまった。
「お兄ちゃん! いい加減、中に入れて欲しいんだけど」
七海ちゃんの言葉に直己さんは小さく『チッ』と舌打ちをしながら、2人に上がるように声をかけていた。
翔太はいつもより少しおどおどした感じで
「お、お邪魔します」
と言って七海ちゃんに引っ張られるように中へと入っていた。
そのままダイニングへと案内すると、すでにテーブルにいくつか料理を並べていたのを見て翔太は
「うわぁー、うまそう!」
と嬉しそうな声をあげていた。
「ふふっ。ご飯とお味噌汁持って行くから席に座っておいて」
そう声をかけ、キッチンでお味噌汁を装っているとさっと直己さんがトレイに乗せてくれた。
「あっ、直己さんも座っててください」
「私は客じゃないだろう? 佳都と一緒に用意したいんだ」
「ありがとうございます」
直己さんの優しさに触れながら、僕は急いで残りのお味噌汁とご飯を装った。
「さぁ、どうぞ」
僕の声かけに翔太も七海ちゃんも朝食を食べ始めた。
「うわっ、美味しい~! ねぇ、お兄ちゃん。毎日こんなに美味しそうな朝食食べてるの?」
「ああ。佳都の料理は最高だろう?」
「うん、本当に羨ましい!」
「佳都は私のためにお弁当も作ってくれるんだぞ」
「ええーっ! 私もお弁当作って欲しいっ! 佳都くん、だめ?」
「えっ、僕は別に――」
「だめだっ!!」
「お兄ちゃんには聞いてないでしょ!! 佳都くんはいいって言いかけてたじゃない! ねぇ?」
うん。僕は別に2つ作るのも3つ作るのも変わらないからいいんだけど……。
でも、直己さんは嫌みたいだ。
「だめだ! 佳都の作ってくれる弁当は私だけのものだからな」
「イーだ! ケチっ! そんなにケチだと佳都くんから嫌われちゃうんだからね!」
「――っ! 佳都、そんなことはないだろう?」
心配そうな目で見つめられると可哀想に思えてくる。
慌てて
「だ、大丈夫ですよ。そんなことで直己さんのこと嫌いになったりしませんから」
というと、直己さんはホッとした表情を見せた。
「本当、お兄ちゃんじゃないみたい。人間ってこうも変わるんだって驚いてる」
七海ちゃんは信じられないものを見たかのように直己さんを見つめているけれど、直己さんは
「本当に好きな相手だとこうなるものなんだよ。私は佳都がいないともう生きてはいけないからな」
七海ちゃんに見せつけるように僕を抱き寄せながらそういうと、七海ちゃんは
「あー、はいはい」
とめんどくさそうに返していた。
「ところで、翔太くんだったかな?」
突然、直己さんが翔太に声をかけたから翔太はびっくりして
「は、はい」
と声を裏返らせながら返事をしていた。
「佳都とは付き合いは長いのかな?」
「へっ?」
てっきり七海ちゃんとのことを尋ねられると思ってたんだろう。
翔太はびっくりした声をあげながら、
「あ、ああ。長いっちゃ長いですよ。小六の頃からの付き合いなんで。もう10年近くになりますね」
と答えた。
パチっと目を開けると、僕の抱き枕はいつの間にか直己さんに変わっていた。
僕を抱きしめながらスヤスヤと眠っている直己さんの姿に驚きつつも、抱き枕が直己さんだったから熟睡できたのかもと思った。
さっきまで頭を置いていた腕と胸のスペースにもう一度頭を置くと、ふわりと直己さんの匂いが漂ってきた。
そうだ、これだ。
夢の中で嗅いでた匂いは。
この匂いが僕を安心させてくれていたんだなと思うと、嬉しくて僕は直己さんの胸元に顔を擦り付けながら直己さんの匂いに包まれていた。
「ふふっ。また可愛いことをしてる」
「あっ、ごめんなさい。起こしちゃいましたか?」
「いや、こんな起こされ方なら大歓迎だよ。荷物の搬入が終わって来てみたら抱き枕に抱きついて気持ちよさそうに眠っていたから、大人げなく抱き枕に嫉妬して私と入れ替えたら、佳都が嬉しそうに抱きついて眠ってくれるものだから嬉しくなってね、しばらく寝顔を見ているうちに私も眠ってしまったみたいだ」
抱き枕に嫉妬だなんて……。
ふふっ。直己さんって可愛い。
「荷物を運び入れるのを直己さんだけにお願いしちゃってすみません」
「いや、ほとんどは業者がやってくれたから私は指示しただけだ。気にすることはない」
「あの、荷物見てもいいですか?」
「ああ、そうだな。足りないものがあったら困るからな」
そう言って直己さんは僕を抱き上げるとそのまま僕の部屋へと連れて行ってくれたんだけど直己さんが部屋の扉を開けて驚いた。
「わぁ――っ!」
そこにはアパートの部屋がそっくりそのまま運び込まれていた。
そう、ここだけ見たら自分の家そのもの。
「何これ、すごっ!」
「ふふっ。これならアパートに帰る必要などないだろう?
このままずっとここに住んだらいい」
えっ? しばらくの間だけここに住まわせてもらうんじゃなかったっけ?
このままずっと僕ここに住むの?
「このままずっとって……」
「んっ? 恋人になったのだから当然だろう? それとも佳都は私と一緒に住むのは嫌か?」
「えっ? そんな、嫌なんて!」
「だろう? だから、ここにずっと居ればいい。私は佳都がいてくれるだけで仕事もやりがいが出るし、安心できる。大体、佳都があのアパートに1人で住むなんて考えられないからな」
恋人なんだから当然だと言われたらそうかと納得するしかない。
後で翔太に、俺は七海と恋人だけど一緒には住んでないけどなと言われて、あっと思ったけどその時にはもうすっかり直己さんとの生活に慣れきってて今更1人で住む気には全然なれなかった。
それからしばらく経って、ようやく背中の打撲も良くなり悠木先生からももう通常の生活をしても大丈夫だとお墨付きをもらった。
今日は大学のゼミの集まりの日。
あの日、ダメ出しを受けていた翔太のレポートは再提出でなんとか合格し、今日はみんなでレポートの進捗状況やお互いの近況について話することになっていた。
直己さんは大学まで僕を送ってくれると言っていたけれど、どうしても変更できない会議が入ってしまったそうで、朝から七海ちゃんと翔太がマンションに迎えに来てくれることになっていた。
直己さんも一度翔太と話をしたいということでみんなで一緒に朝食を取ることになり、いつもの大学に行く時間よりずっと早く2人は直己さんと僕の住むマンションへとやってきた。
コンシェルジュの田之上さんから
「七海さまとお友達の方がお越しになりました。お通ししてよろしいでしょうか?」
と連絡があり、直己さんがすぐに通すようにいうと、それからすぐに玄関のチャイムが鳴った。
僕が玄関にかけて行って
「七海ちゃん、翔太。いらっしゃい」
と迎え入れると、2人は声を合わせて吹き出した。
「えっ? 何?」
「いや、お前すっかりここの住人になってるじゃん。なぁ七海」
「うん。もうすっかりお兄ちゃんと佳都くんのお家だね。なんだか新婚家庭に遊びに来たみたいだよ」
「――っ! 新婚家庭って……」
2人にそう言われて一気に照れてしまう。
恥ずかしくて顔を赤くしていると、
「おい、佳都を揶揄うなよ」
と直己さんが2人を窘めながら、後ろからキュッと僕を抱きしめた。
その光景を翔太も七海ちゃんも言葉もなく見つめていて僕はさらに恥ずかしくなってしまった。
「な、直己さん……」
「んっ? どうした?」
「ひゃ――っ!」
2人への言葉をかけた時とは全然違う甘く蕩けるような声で囁かれて思わず身体がゾクゾクする。
「ほら、そんな顔を見せるな。可愛すぎて外に出したくなくなるぞ」
「そ、そんなこと言われても……」
そう言い合っていると、
「ん゛っ、んっ!」
七海ちゃんの大きな咳払いの声にビクッとしてしまった。
「お兄ちゃん! いい加減、中に入れて欲しいんだけど」
七海ちゃんの言葉に直己さんは小さく『チッ』と舌打ちをしながら、2人に上がるように声をかけていた。
翔太はいつもより少しおどおどした感じで
「お、お邪魔します」
と言って七海ちゃんに引っ張られるように中へと入っていた。
そのままダイニングへと案内すると、すでにテーブルにいくつか料理を並べていたのを見て翔太は
「うわぁー、うまそう!」
と嬉しそうな声をあげていた。
「ふふっ。ご飯とお味噌汁持って行くから席に座っておいて」
そう声をかけ、キッチンでお味噌汁を装っているとさっと直己さんがトレイに乗せてくれた。
「あっ、直己さんも座っててください」
「私は客じゃないだろう? 佳都と一緒に用意したいんだ」
「ありがとうございます」
直己さんの優しさに触れながら、僕は急いで残りのお味噌汁とご飯を装った。
「さぁ、どうぞ」
僕の声かけに翔太も七海ちゃんも朝食を食べ始めた。
「うわっ、美味しい~! ねぇ、お兄ちゃん。毎日こんなに美味しそうな朝食食べてるの?」
「ああ。佳都の料理は最高だろう?」
「うん、本当に羨ましい!」
「佳都は私のためにお弁当も作ってくれるんだぞ」
「ええーっ! 私もお弁当作って欲しいっ! 佳都くん、だめ?」
「えっ、僕は別に――」
「だめだっ!!」
「お兄ちゃんには聞いてないでしょ!! 佳都くんはいいって言いかけてたじゃない! ねぇ?」
うん。僕は別に2つ作るのも3つ作るのも変わらないからいいんだけど……。
でも、直己さんは嫌みたいだ。
「だめだ! 佳都の作ってくれる弁当は私だけのものだからな」
「イーだ! ケチっ! そんなにケチだと佳都くんから嫌われちゃうんだからね!」
「――っ! 佳都、そんなことはないだろう?」
心配そうな目で見つめられると可哀想に思えてくる。
慌てて
「だ、大丈夫ですよ。そんなことで直己さんのこと嫌いになったりしませんから」
というと、直己さんはホッとした表情を見せた。
「本当、お兄ちゃんじゃないみたい。人間ってこうも変わるんだって驚いてる」
七海ちゃんは信じられないものを見たかのように直己さんを見つめているけれど、直己さんは
「本当に好きな相手だとこうなるものなんだよ。私は佳都がいないともう生きてはいけないからな」
七海ちゃんに見せつけるように僕を抱き寄せながらそういうと、七海ちゃんは
「あー、はいはい」
とめんどくさそうに返していた。
「ところで、翔太くんだったかな?」
突然、直己さんが翔太に声をかけたから翔太はびっくりして
「は、はい」
と声を裏返らせながら返事をしていた。
「佳都とは付き合いは長いのかな?」
「へっ?」
てっきり七海ちゃんとのことを尋ねられると思ってたんだろう。
翔太はびっくりした声をあげながら、
「あ、ああ。長いっちゃ長いですよ。小六の頃からの付き合いなんで。もう10年近くになりますね」
と答えた。
356
お気に入りに追加
3,110
あなたにおすすめの小説
聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

【完結】兄の事を皆が期待していたので僕は離れます
まりぃべる
ファンタジー
一つ年上の兄は、国の為にと言われて意気揚々と村を離れた。お伽話にある、奇跡の聖人だと幼き頃より誰からも言われていた為、それは必然だと。
貧しい村で育った弟は、小さな頃より家の事を兄の分までせねばならず、兄は素晴らしい人物で対して自分は凡人であると思い込まされ、自分は必要ないのだからと弟は村を離れる事にした。
そんな弟が、自分を必要としてくれる人に会い、幸せを掴むお話。
☆まりぃべるの世界観です。緩い設定で、現実世界とは違う部分も多々ありますがそこをあえて楽しんでいただけると幸いです。
☆現実世界にも同じような名前、地名、言葉などがありますが、関係ありません。
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
敗戦して嫁ぎましたが、存在を忘れ去られてしまったので自給自足で頑張ります!
桗梛葉 (たなは)
恋愛
タイトルを変更しました。
※※※※※※※※※※※※※
魔族 vs 人間。
冷戦を経ながらくすぶり続けた長い戦いは、人間側の敗戦に近い状況で、ついに終止符が打たれた。
名ばかりの王族リュシェラは、和平の証として、魔王イヴァシグスに第7王妃として嫁ぐ事になる。だけど、嫁いだ夫には魔人の妻との間に、すでに皇子も皇女も何人も居るのだ。
人間のリュシェラが、ここで王妃として求められる事は何もない。和平とは名ばかりの、敗戦国の隷妃として、リュシェラはただ静かに命が潰えていくのを待つばかり……なんて、殊勝な性格でもなく、与えられた宮でのんびり自給自足の生活を楽しんでいく。
そんなリュシェラには、実は誰にも言えない秘密があった。
※※※※※※※※※※※※※
短編は難しいな…と痛感したので、慣れた文字数、文体で書いてみました。
お付き合い頂けたら嬉しいです!

こっそりバウムクーヘンエンド小説を投稿したら相手に見つかって押し倒されてた件
神崎 ルナ
BL
バウムクーヘンエンド――片想いの相手の結婚式に招待されて引き出物のバウムクーヘンを手に失恋に浸るという、所謂アンハッピーエンド。
僕の幼なじみは天然が入ったぽんやりしたタイプでずっと目が離せなかった。
だけどその笑顔を見ていると自然と僕も口角が上がり。
子供の頃に勢いに任せて『光くん、好きっ!!』と言ってしまったのは黒歴史だが、そのすぐ後に白詰草の指輪を持って来て『うん、およめさんになってね』と来たのは反則だろう。
ぽやぽやした光のことだから、きっとよく意味が分かってなかったに違いない。
指輪も、僕の左手の中指に収めていたし。
あれから10年近く。
ずっと仲が良い幼なじみの範疇に留まる僕たちの関係は決して崩してはならない。
だけど想いを隠すのは苦しくて――。
こっそりとある小説サイトに想いを吐露してそれで何とか未練を断ち切ろうと思った。
なのにどうして――。
『ねぇ、この小説って海斗が書いたんだよね?』
えっ!?どうしてバレたっ!?というより何故この僕が押し倒されてるんだっ!?(※注 サブ垢にて公開済みの『バウムクーヘンエンド』をご覧になるとより一層楽しめるかもしれません)

【完結】ぎゅって抱っこして
かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。
でも、頼れる者は誰もいない。
自分で頑張らなきゃ。
本気なら何でもできるはず。
でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる