4 / 40
退院前日
しおりを挟む
若干加筆修正しています。
* * *
よし、これで言質はとった。退院までにじわじわ距離を詰めておくとするか。
まず手始めに田淵くんを転院させることにした。そうでもないとなかなか融通が効かない。ユウさんに相談して、国生先生が懇意にしている病院を紹介してもらうことにした。
自分が保護者で身元引受人となったおかげでスムーズにことが進められる。この病院は特別室の患者に限り、いつでも面会することができたため、田淵くんを特別室に入院させた。
部屋を移った田淵くんはあまりにも豪華な部屋に恐縮していたけれど、今はここしか空いていないから他の部屋に空きができたら移動すると伝えるとホッとしていた。でも、移動させるつもりはない。ここで退院の日まで過ごしてもらうのはもう決定済みだ。まぁ、そこまで正直に伝える必要もない。
ここの病院はリハビリも充実していて、足を骨折した田淵くんにはいい環境だろう。
栄養状態がすこぶる悪い田淵くんには病院食も豪華だ。お見舞いで持参するおやつも問題ないとお墨付きを得ているから、入院期間中にたっぷりと餌付けをしておくとするか。
「田淵くん」
「あっ、河北さん!」
「リハビリは終わった?」
「はい。今日も頑張りました」
「そうか、ご褒美持ってきたよ」
「わぁ! ありがとうございます!」
俺が来るのを楽しみにしてくれているのか、ご褒美のスイーツを楽しみにしてくれているのかはわからないが、目をキラキラと輝かせて迎え入れてくれる姿を見るだけで幸せだ。今は俺の存在を田淵くんに植え付けることが重要だからな。
今日のデザートは昔懐かしいプリンアラモード。少し硬めのプリンに濃いカラメルとホイップクリーム。そして色とりどりのフルーツが載っている。
「美味しそう!!」
嬉しそうにプリンとホイップを掬い、口に入れると
「んっ! 美味しい!!」
と顔中で喜びを表してくれる。それだけで癒されるというものだ。
プリンを半分ほど食べたところで、リハビリの進捗状況を尋ねてみた。
「あの、リハビリに担当の人がいるんですけど、今日からもう一人ついてくれることになったんです」
「へぇ、そうなのか。どんな人?」
田淵くんに関わる人間はしっかりと調査しておかないとな。田淵くんに邪な気持ちを持たれては困る。
「僕と同じ大学生で理学療法士になるために勉強している人なんです。研修期間が僕の入院期間と同じみたいでついてくれることになったんんですけど、ものすごく勉強していて担当の先生もすごく驚いてました」
「そうか、そんなに真剣に取り組んでくれる人がついてくれたなら安心だな」
「僕より年下なのに本当にすごいです。僕なんて大学に入るのに三浪しちゃったのに、入院までしちゃったからみんなからかなり遅れをとりそうで……」
「田淵くん……そんなことを気にしていたのか?」
「でも、僕……このままだと後期も今までのような成績を残せるかわからないし、そうなったら奨学金も打ち切りになってしまうかも……。僕、奨学金がなくなったら今までのように大学には通えなくなっちゃいます」
「それなら気にしないでいい」
「えっ? 気にしないでいいって、どういうことですか?」
「大学の庶務課に話をつけてきたよ。次の試験の成績は奨学金には影響されないようにしてもらった。単位の取得条件に関して出席必須の授業もオンラインでカバーできるように調整してもらえることになったよ。だから怪我の治り具合で大学に通えなくても家で勉強できるから問題ないよ。田淵くんがオンラインで授業が受けられるように準備も整えているから」」
「――っ、本当ですか!?」
「ああ。だから安心して、今はリハビリに専念して元気になることだけを考えたらいい」
俺の言葉に田淵くんは大粒の涙を流した。きっと今まで本当に大変だったんだろう。
それからの田淵くんは今までよりもさらにリハビリに精を出し、もうすぐ退院を迎える頃には支えもなく歩けるようになっていた。まだ激しい動きや走ったりするのは心配な面はあるが、日常生活にはほぼ支障はないだろうという判断をしてもらえた。もちろん退院後も週に二度ほどリハビリに通う必要はあるが、これでようやく俺の家で一緒に過ごせるようになる。
ああ、この日をどれだけ待ち侘びたことか……。
「あの、河北さん……。明日の僕の最後のリハビリに一緒に行ってもらえませんか?」
「えっ? 見に行ってもいいのか?」
「はい。一緒にリハビリを頑張ってくれた担当さんたちを紹介したいんです」
「わかった。じゃあ、明日リハビリの時間前に来るよ」
田淵くんと約束をして翌日。俺は意気揚々と田淵くんの部屋に向かい、一緒にリハビリルームに向かった。無理をしないようにリハビリルームまでは車椅子を押しながら向かうと、部屋に入った途端一人の青年が駆け寄ってきた。
彼が、実習生か……。調査通り、なんの問題もなさそうだ。
実習生のことを田淵くんに聞いてすぐに調査をしたところ、彼が桜守大学だったことに驚いた。と同時に彼なら安心だとすぐに理解した。きっと国生先生が手を回して、田淵くんの担当にするように口添えしてくれたのかもしれない。
「伊月くん! 今日でリハビリも一旦終了だよ! 本当によく頑張ったね!!」
「ありがとう。尚孝くん。本当に尚孝くんと山野辺先生のおかげだよ。退院してもちゃんとリハビリには通うからね」
「うん! 頑張って! じゃあ、今日のリハビリ始めようか」
「あ、うん。その前に尚孝くん。僕にすごく良くしてくれている人を紹介するね。河北さんだよ」
「わぁ、この人が噂の……」
「噂?」
「あ、なんでもないんです。あの、彼が実習の間、僕の手伝いをしてくれた谷垣さんです」
「そうか、君が……。世話になったね。ありがとう」
「いえ、伊月くんがすごく頑張ってくれたのでお手伝いができて嬉しかったです。伊月くんのおかげで、これから先理学療法士になってたくさんの人を助けたいって強く思えるようになりました」
「君の将来の一歩になったのならよかった。今日のリハビリで君とは最後になるだろうが、田淵くんはこれからもリハビリを続けていくから安心してくれ」
「はい。河北さんが伊月くんのそばにいてくださったら安心ですね。じゃあ、伊月くん。リハビリしようか」
田淵くんが嬉しそうに彼といつもの場所に向かうのを見ていると少し嫉妬してしまうが、彼のおかげでリハビリが上手く進んだのだろう。ここは大人らしくどんと構えておくか。
とりあえず家に連れ帰ったら、田淵くんから名前呼びに変えよう。彼の方が先に伊月くんと呼んでいたのはショックだが、桜守出身者だから仕方ないか。俺は伊月と呼ばせてもらうようにしよう。そこだけは譲れないな。
* * *
というわけで尚孝と伊月が面識があることになってますが、この時から六年ほど後のお話の
『歩けなくなったお荷物な僕がセレブなイケメン社長に甘々なお世話されています』の結婚式のシーンで二人が顔を合わせていますが、二人がその点について何も話していません。その理由は尚孝が主人公の
『ウブで真面目な理学療法士の初恋のお相手はセレブなイケメン敏腕秘書でした』のお話の中で明らかになりますのでどうぞお楽しみに♡
* * *
よし、これで言質はとった。退院までにじわじわ距離を詰めておくとするか。
まず手始めに田淵くんを転院させることにした。そうでもないとなかなか融通が効かない。ユウさんに相談して、国生先生が懇意にしている病院を紹介してもらうことにした。
自分が保護者で身元引受人となったおかげでスムーズにことが進められる。この病院は特別室の患者に限り、いつでも面会することができたため、田淵くんを特別室に入院させた。
部屋を移った田淵くんはあまりにも豪華な部屋に恐縮していたけれど、今はここしか空いていないから他の部屋に空きができたら移動すると伝えるとホッとしていた。でも、移動させるつもりはない。ここで退院の日まで過ごしてもらうのはもう決定済みだ。まぁ、そこまで正直に伝える必要もない。
ここの病院はリハビリも充実していて、足を骨折した田淵くんにはいい環境だろう。
栄養状態がすこぶる悪い田淵くんには病院食も豪華だ。お見舞いで持参するおやつも問題ないとお墨付きを得ているから、入院期間中にたっぷりと餌付けをしておくとするか。
「田淵くん」
「あっ、河北さん!」
「リハビリは終わった?」
「はい。今日も頑張りました」
「そうか、ご褒美持ってきたよ」
「わぁ! ありがとうございます!」
俺が来るのを楽しみにしてくれているのか、ご褒美のスイーツを楽しみにしてくれているのかはわからないが、目をキラキラと輝かせて迎え入れてくれる姿を見るだけで幸せだ。今は俺の存在を田淵くんに植え付けることが重要だからな。
今日のデザートは昔懐かしいプリンアラモード。少し硬めのプリンに濃いカラメルとホイップクリーム。そして色とりどりのフルーツが載っている。
「美味しそう!!」
嬉しそうにプリンとホイップを掬い、口に入れると
「んっ! 美味しい!!」
と顔中で喜びを表してくれる。それだけで癒されるというものだ。
プリンを半分ほど食べたところで、リハビリの進捗状況を尋ねてみた。
「あの、リハビリに担当の人がいるんですけど、今日からもう一人ついてくれることになったんです」
「へぇ、そうなのか。どんな人?」
田淵くんに関わる人間はしっかりと調査しておかないとな。田淵くんに邪な気持ちを持たれては困る。
「僕と同じ大学生で理学療法士になるために勉強している人なんです。研修期間が僕の入院期間と同じみたいでついてくれることになったんんですけど、ものすごく勉強していて担当の先生もすごく驚いてました」
「そうか、そんなに真剣に取り組んでくれる人がついてくれたなら安心だな」
「僕より年下なのに本当にすごいです。僕なんて大学に入るのに三浪しちゃったのに、入院までしちゃったからみんなからかなり遅れをとりそうで……」
「田淵くん……そんなことを気にしていたのか?」
「でも、僕……このままだと後期も今までのような成績を残せるかわからないし、そうなったら奨学金も打ち切りになってしまうかも……。僕、奨学金がなくなったら今までのように大学には通えなくなっちゃいます」
「それなら気にしないでいい」
「えっ? 気にしないでいいって、どういうことですか?」
「大学の庶務課に話をつけてきたよ。次の試験の成績は奨学金には影響されないようにしてもらった。単位の取得条件に関して出席必須の授業もオンラインでカバーできるように調整してもらえることになったよ。だから怪我の治り具合で大学に通えなくても家で勉強できるから問題ないよ。田淵くんがオンラインで授業が受けられるように準備も整えているから」」
「――っ、本当ですか!?」
「ああ。だから安心して、今はリハビリに専念して元気になることだけを考えたらいい」
俺の言葉に田淵くんは大粒の涙を流した。きっと今まで本当に大変だったんだろう。
それからの田淵くんは今までよりもさらにリハビリに精を出し、もうすぐ退院を迎える頃には支えもなく歩けるようになっていた。まだ激しい動きや走ったりするのは心配な面はあるが、日常生活にはほぼ支障はないだろうという判断をしてもらえた。もちろん退院後も週に二度ほどリハビリに通う必要はあるが、これでようやく俺の家で一緒に過ごせるようになる。
ああ、この日をどれだけ待ち侘びたことか……。
「あの、河北さん……。明日の僕の最後のリハビリに一緒に行ってもらえませんか?」
「えっ? 見に行ってもいいのか?」
「はい。一緒にリハビリを頑張ってくれた担当さんたちを紹介したいんです」
「わかった。じゃあ、明日リハビリの時間前に来るよ」
田淵くんと約束をして翌日。俺は意気揚々と田淵くんの部屋に向かい、一緒にリハビリルームに向かった。無理をしないようにリハビリルームまでは車椅子を押しながら向かうと、部屋に入った途端一人の青年が駆け寄ってきた。
彼が、実習生か……。調査通り、なんの問題もなさそうだ。
実習生のことを田淵くんに聞いてすぐに調査をしたところ、彼が桜守大学だったことに驚いた。と同時に彼なら安心だとすぐに理解した。きっと国生先生が手を回して、田淵くんの担当にするように口添えしてくれたのかもしれない。
「伊月くん! 今日でリハビリも一旦終了だよ! 本当によく頑張ったね!!」
「ありがとう。尚孝くん。本当に尚孝くんと山野辺先生のおかげだよ。退院してもちゃんとリハビリには通うからね」
「うん! 頑張って! じゃあ、今日のリハビリ始めようか」
「あ、うん。その前に尚孝くん。僕にすごく良くしてくれている人を紹介するね。河北さんだよ」
「わぁ、この人が噂の……」
「噂?」
「あ、なんでもないんです。あの、彼が実習の間、僕の手伝いをしてくれた谷垣さんです」
「そうか、君が……。世話になったね。ありがとう」
「いえ、伊月くんがすごく頑張ってくれたのでお手伝いができて嬉しかったです。伊月くんのおかげで、これから先理学療法士になってたくさんの人を助けたいって強く思えるようになりました」
「君の将来の一歩になったのならよかった。今日のリハビリで君とは最後になるだろうが、田淵くんはこれからもリハビリを続けていくから安心してくれ」
「はい。河北さんが伊月くんのそばにいてくださったら安心ですね。じゃあ、伊月くん。リハビリしようか」
田淵くんが嬉しそうに彼といつもの場所に向かうのを見ていると少し嫉妬してしまうが、彼のおかげでリハビリが上手く進んだのだろう。ここは大人らしくどんと構えておくか。
とりあえず家に連れ帰ったら、田淵くんから名前呼びに変えよう。彼の方が先に伊月くんと呼んでいたのはショックだが、桜守出身者だから仕方ないか。俺は伊月と呼ばせてもらうようにしよう。そこだけは譲れないな。
* * *
というわけで尚孝と伊月が面識があることになってますが、この時から六年ほど後のお話の
『歩けなくなったお荷物な僕がセレブなイケメン社長に甘々なお世話されています』の結婚式のシーンで二人が顔を合わせていますが、二人がその点について何も話していません。その理由は尚孝が主人公の
『ウブで真面目な理学療法士の初恋のお相手はセレブなイケメン敏腕秘書でした』のお話の中で明らかになりますのでどうぞお楽しみに♡
698
お気に入りに追加
793
あなたにおすすめの小説
貧乏大学生がエリート商社マンに叶わぬ恋をしていたら、玉砕どころか溺愛された話
タタミ
BL
貧乏苦学生の巡は、同じシェアハウスに住むエリート商社マンの千明に片想いをしている。
叶わぬ恋だと思っていたが、千明にデートに誘われたことで、関係性が一変して……?
エリート商社マンに溺愛される初心な大学生の物語。

初心者オメガは執着アルファの腕のなか
深嶋
BL
自分がベータであることを信じて疑わずに生きてきた圭人は、見知らぬアルファに声をかけられたことがきっかけとなり、二次性の再検査をすることに。その結果、自身が本当はオメガであったと知り、愕然とする。
オメガだと判明したことで否応なく変化していく日常に圭人は戸惑い、悩み、葛藤する日々。そんな圭人の前に、「運命の番」を自称するアルファの男が再び現れて……。
オメガとして未成熟な大学生の圭人と、圭人を番にしたい社会人アルファの男が、ゆっくりと愛を深めていきます。
穏やかさに滲む執着愛。望まぬ幸運に恵まれた主人公が、悩みながらも運命の出会いに向き合っていくお話です。本編、攻め編ともに完結済。
【完結】ここで会ったが、十年目。
N2O
BL
帝国の第二皇子×不思議な力を持つ一族の長の息子(治癒術特化)
我が道を突き進む攻めに、ぶん回される受けのはなし。
(追記5/14 : お互いぶん回してますね。)
Special thanks
illustration by おのつく 様
X(旧Twitter) @__oc_t
※ご都合主義です。あしからず。
※素人作品です。ゆっくりと、温かな目でご覧ください。
※◎は視点が変わります。
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
【奨励賞】恋愛感情抹消魔法で元夫への恋を消去する
SKYTRICK
BL
☆11/28完結しました。
☆第11回BL小説大賞奨励賞受賞しました。ありがとうございます!
冷酷大元帥×元娼夫の忘れられた夫
——「また俺を好きになるって言ったのに、嘘つき」
元娼夫で現魔術師であるエディことサラは五年ぶりに祖国・ファルンに帰国した。しかし暫しの帰郷を味わう間も無く、直後、ファルン王国軍の大元帥であるロイ・オークランスの使者が元帥命令を掲げてサラの元へやってくる。
ロイ・オークランスの名を知らぬ者は世界でもそうそういない。魔族の血を引くロイは人間から畏怖を大いに集めながらも、大将として国防戦争に打ち勝ち、たった二十九歳で大元帥として全軍のトップに立っている。
その元帥命令の内容というのは、五年前に最愛の妻を亡くしたロイを、魔族への本能的な恐怖を感じないサラが慰めろというものだった。
ロイは妻であるリネ・オークランスを亡くし、悲しみに苛まれている。あまりの辛さで『奥様』に関する記憶すら忘却してしまったらしい。半ば強引にロイの元へ連れていかれるサラは、彼に己を『サラ』と名乗る。だが、
——「失せろ。お前のような娼夫など必要としていない」
噂通り冷酷なロイの口からは罵詈雑言が放たれた。ロイは穢らわしい娼夫を睨みつけ去ってしまう。使者らは最愛の妻を亡くしたロイを憐れむばかりで、まるでサラの様子を気にしていない。
誰も、サラこそが五年前に亡くなった『奥様』であり、最愛のその人であるとは気付いていないようだった。
しかし、最大の問題は元夫に存在を忘れられていることではない。
サラが未だにロイを愛しているという事実だ。
仕方なく、『恋愛感情抹消魔法』を己にかけることにするサラだが——……
☆描写はありませんが、受けがモブに抱かれている示唆はあります(男娼なので)
☆お読みくださりありがとうございます。良ければ感想などいただけるとパワーになります!
Take On Me
マン太
BL
親父の借金を返済するため、ヤクザの若頭、岳(たける)の元でハウスキーパーとして働く事になった大和(やまと)。
初めは乗り気でなかったが、持ち前の前向きな性格により、次第に力を発揮していく。
岳とも次第に打ち解ける様になり…。
軽いノリのお話しを目指しています。
※BLに分類していますが軽めです。
※他サイトへも掲載しています。

実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる