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番外編

ふたりの思い  <ゴードン&ハーヴィー>※後編

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<sideゴードン>



案内された部屋は、中庭の外れにある離れ。

「ここは?」

「新婚のご夫婦をお招きした時のためにとご用意しております離れの間でございます。皆さまがまだいらっしゃるお屋敷内でお過ごしになるのは気を遣われますでしょう?」

「これも公爵さまがご配慮くださったのですか?」

そう尋ねると、執事はにこやかな笑顔を浮かべながら頷き

「この部屋にあるものは全てご自由にお使いくださいませ。何かございましたら、ベルでお呼びください。失礼致します」

と頭を下げ出ていった。

なぜ、公爵さまは我々にこんなにもよくしてくださるのだろう……。
その疑問は残りつつも、今は腕の中のハーヴィーとの時間を大切にしたい。

私は珍しく緊張というものを感じながら、部屋に入った。

部屋の中は普段使っていないのが勿体無いほど、豪華な調度品に囲まれ、落ち着いた雰囲気に溢れていた。

「あ、あの……ゴードンさま……」

私の言いつけを守ってちゃんと上着を頭まで被ったハーヴィーからくぐもった声が聞こえる。

「ああ、悪い」

急いでハーヴィーから上着を取ると、

「――っ!!!」

暑かったのか、さらに赤らめた顔で私を見上げる。
そのなんとも色っぽい姿に気づけばハーヴィーの唇を再び奪っていた。

「んんっ……っんぅ……っ」

私の腕の中にいるハーヴィーはなす術もなく、ひたすら私に唇を奪われ続け唇を離した時にはぐったりと私に身を預けていた。

「ああ、ハーヴィー。其方があまりにも妖艶で我慢できなかった」

「ゴードン、さま……」

「すぐに其方が欲しい……いいか?」

「そんなこと、きかないでください……」

恥じらうハーヴィーの姿に身体が滾ってくる。

ここ数ヶ月、欲を己の手で発散するしかなかったのだ。
身体も限界を迎えているのだろう。

それでもすぐに襲い掛かりたいのを必死に抑えながら、私はハーヴィーをベッドへと運んだ。
我々をここに案内するまでにあの執事がしっかりと整えてくれたのだろう。
寝室には篭った匂いがなく、清潔な香りに包まれていた。

「ハーヴィー、其方を大切にしたい。先にハーヴィーを味わわせてくれ」

そう、ハーヴィーの蜜さえ摂取できれば少しは我慢もできるだろう。

私の言葉にハーヴィーは恥じらいながら頷いて、自分で服を脱ぎ始めた。
きっと私のために早く脱いだ方がいいと思ったのだろう。

真っ赤な顔で一枚、一枚服を脱いでいくハーヴィーに私の愚息はもうすっかり形を変えていた。

私の前で一糸纏わぬ姿になったハーヴィーの足の間に可愛いモノが昂りを見せている。

「ふふっ。私にみられて興奮したか?」

「は、はじめてなので……その、はだかをみせるなんて……」

人に見られることすら初めて。
この美しい陶器のような肌も、可愛らしく主張する乳首も、そしてふるふると震える可愛らしいモノも全て私しか知らないのだ。

ああ、なんと幸せなことだろう。
それに……甘い匂いがする。

その匂いを放っているのは、ハーヴィーの可愛い昂りだ。
やはり私の心の騒めきに間違いはなかったのだ。

私はその匂いに誘われるように、ハーヴィーの前に跪き大きな口で全てを咥え込んだ。

「ひゃ――あっ!!」

初めての快感に戸惑っているのか、ハーヴィーが可愛い声をあげながら身を捩る。
だが、ハーヴィーの力なんぞ子猫のようで私がしっかりと腰を掴めば動くこともできないようだ。

ハーヴィーを抱きしめながらハーヴィーの昂りを口と舌で可愛がってやる。

「ああっんん……やぁ――っ、だ、めぇ……っんっ、んっ……イくぅ……っ」

ハーヴィーは可愛らしい声をあげながら、あっという間に私の口内に蜜を吐き出した。
おそらくひと月はしていないのだろう。
濃くてしかも今まで味わったことのない甘い味が口内に広がっていく。

やはりそうだったか……。
私の唯一。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ」

初めての口淫の快感に息を荒げるハーヴィーを抱きしめた。

「ハーヴィー、やはり私たちは唯一だ。もう決して離れないぞ」

「ほ、んと……です、か……うれしぃ……っ」

まだ息も荒いままに涙を浮かべ私を見つめるハーヴィーの姿に愛おしさが募る。

「本当だとも。私の命は其方の命。これからは2人で一生愛し合って生きていこう」

「ごー、どんさまぁ……っ」

「ハーヴィー、愛してる」

「わたしも……あいしています……だから、わたしにも……みつを……」

「ああっ、ハーヴィーっ!!」

可愛い伴侶にねだられて、一気に愚息が滾る。

己の服を引きちぎりそうな勢いで脱ぎ捨て、ハーヴィーをベッドに押し倒した。

執事が全て準備が整っていると言っていた通り、ベッド脇には媚薬やその他のものも全て用意があった。

唯一だから大丈夫だとは思いつつ、ハーヴィーを傷つけたくなくて潤滑液だけ拝借する。
指先でハーヴィーの後孔をなぞり指を挿入れば中の肉襞が愚息の侵入を期待しているかのようにひくひくと蠢きながら吸い付いてくる。
これならばすぐに挿入できるだろう。

すでに先端に溜まった蜜を愚息全体に纏わせ、ハーヴィーの後孔に押し当てた。

「あっ、ああっ、あっ、ああっ!」

ゆっくりと挿入っていくたびにハーヴィーから声が上がる。
だがその声に恐怖や怯えは一切見当たらない。
それどころか声に艶があり、気持ちよさそうに聞こえる。
これが唯一の力なのか。

最初から快楽を得られるだなんて……ああ、なんて幸せなのだろう。

いつもなら……なんて考えるのはハーヴィーに失礼だな。
今までのは精力を発散するためのもの。
ハーヴィーとの交わりは愛だ。
根本から違うのだから、今までと比べてはいけない。

ハーヴィー……愛してる。
これからは一生お前だけだ。

「ひゃぁっっああっ!!」

一気に根元まで深く貫いた瞬間、ハーヴィーのモノから蜜が噴き出した。
甘い匂いが漂う中で、ハーヴィーの最奥に愚息をあてゴリゴリと擦ってやると

「……ああっ、やぁ、も、う……だ、めぇ……」

と身体を震わせながら抱きついてくる。
その可愛い姿に私も限界を迎えて、ハーヴィーの最奥に蜜を放った。

数ヶ月満足できていなかったからか、途轍もない量がハーヴィーの中に出ているのがわかる。

「ハーヴィー、大丈夫か?」

「ごー、どんさまぁ……からだのおくが、あつい、です……。これ、ごー、どんさまの?」

「ああ、そうだ。嬉しいか?」

「ふふっ。うれしぃ……っ」

「――っ!!!」

ハーヴィーの蕩けるような笑顔に、ハーヴィーの中にいた愚息が一気に熱を復活させる。

「えっ? こ、これ……な、んで……?」

「ハーヴィーが可愛いことを言うからだ。そのままもう一度いいか?」

「もう、いちどって……ひゃぁーーっん!!」

ハーヴィーの中から引き抜く間も無く滾ってしまった愚息で何度も最奥を擦り続ける。
そのあとはもう何度蜜を放ったかもわからない。

この離れには呼ばない限り人も来ない。
ああ、本当に公爵さまは素晴らしい伴侶を見つけてくださった。

私は一生をかけて、公爵さまのために仕えよう。

腕の中の愛しい伴侶を抱きしめながら、私はそう誓っていた。
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