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第五章 (王城〜帰郷編)

フレッド   45−2※

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私の誘いにシュウはすぐに頷きかけて突然息を呑んだのは、おそらく私の視線に気づいたからだろう。
そして、私が風呂場で何をしたいかを。

一気に頬を赤く染めたシュウの肩を抱き寄せ、風呂場へといざなった。

久しぶりに女性の格好でないシュウを私の手で脱がせようと声をかけると、シュウは私の思いをわかっているのか無防備な姿でその場に立ち、私が服を脱がせることを了承してくれた。

先ほどシュウの方から私にいっぱい愛されたいと言ってくれたのだし、シュウもその気なのだろうと思うと笑みが止められなかった。

私が牽制のために作った私の髪色と瞳の色を模した服。
以前の世界なら、美しい黒を持つ者にあのような色をつけさせてと非難されていた服だ。
もちろん公爵である私の手前、面と向かってそう言われることはなかったが、誰しもが思っていたことだろう。

だが、この世界ではシュウに私の色をつけさせてもなんの非難を浴びることもないのだ。

それどころか、私とシュウはあの偉大なるアンドリュー王とトーマ王妃の生まれ変わりとして、皆から崇められ羨ましがられる存在なのだ。

私が数十年耐えてきたあの辛い世界はもうこの世のどこにもない。
あるのは、私の目の前で私の色を纏い、嬉しそうにしている伴侶がいる世界だけだ。

これを幸せと言わずになんと言うのだろう?

幸せに満ち足りた気持ちでシュウの服を服を脱がせると、今度はシュウがお返しに私の服を脱がしてくれると言ってくれた。

本音を言えば、すぐにでもシュウを風呂場に連れ込み思う存分愛し合いたいところだが、時間はまだたっぷりあるのだから焦ることはない。

それにシュウが一生懸命私の服を脱がせている姿は可愛らしくて仕方がないのだ。
慣れない手つきで釦をを外していく真剣な眼差しのシュウの姿とは対照的に、白肌に赤い実がぷくりと主張している艶かしい姿が情欲をそそる。

真っ黒で艶やかな髪に触れると、まるで絹のような手触りにうっとりしてしまう。
ああ、本当に美しい。

黒髪のシュウが見られるようになったことを嬉しいと話すと、シュウもまた私の金髪が見られて嬉しいと言ってくれた。
あちらでつけていた赤髪の鬘も似合っていると言ってくれたが、その瞬間シュウが勢いよく下げた私の下着から愚息が飛び出して、シュウの頬を叩いてしまった。

シュウの可愛らしい頬にペチッと愚息が当たった瞬間、ビリビリと電流が身体中に流れたような衝撃を感じた。
私にはシュウを痛めつけて喜ぶような加虐嗜好はなかったはずなのだが……。

痛い思いをさせて悪かったと謝ると、シュウは大丈夫と言いつつも視線はずっと愚息に向いていた。
こんな目の前で昂った愚息を見せる機会がここ最近はなかったから照れているのかもしれない。
だが、これは完全ではないぞ。
まだまだ半分にも満たない。

もっともっと大きく昂って、シュウを満足させてあげられるまでは我慢するからな。


まだ赤い顔をしているシュウを抱き上げ、風呂場に入ると全体的に綺麗に整えられているがあの時のままを保っているようだった。
おそらく我々のためにそう指示してくれていたのだろう。

何も変わらない光景に私もシュウも安堵しながら、洗い場に置かれた椅子にシュウを抱きかかえたまま腰を下ろした。
いつもならシュウだけを座らせ私が立って髪も身体も洗ってやるのだが、今日はシュウを向かい合わせに座らせたのはシュウとこの場で愛し合うための準備をするためだ。

何事もないようにシュウの髪に泡を撫で付け洗い始めたが、シュウは私の昂った愚息が気になるのか実に落ち着きがない。
ふふっ。
もう何度も交わりをしていると言うのに、いつまで経っても初心うぶなところは変わらない。
シュウのそんなところも可愛くてたまらないのだが。

シュウは私の昂った愚息を見て興奮したのか、可愛らしい果実のようなモノを反応させている。
私の愚息がシュウを興奮させているのだと思うだけで、愚息はさらに大きく昂った。

シュウに可愛い果実が反応していると教えてやると気づいていなかったのか頬を染めて、私のせいだと言ってきた。

「ふふっ。そうだな。私のせいだ。だから、責任取らせてくれ」

そう言いながら、シュウのモノを私の大きな手で包み込み擦り上げてやると、シュウはあっという間に上り詰め、甘い甘い蜜を私の手の中に放った。

ああ、どれだけ交わってもシュウの可愛さは底をつくことがないな。

私は手の中の蜜をぺろっと少しだけ舐めてシュウの甘さに感激しながら、残しておいた蜜をシュウの後孔へと塗り込んだ。
唯一の蜜は媚薬になることをシュウもよく知っているからこそ、シュウはフッと力を抜き、私の指をたやすく受け入れてくれた。

シュウのここに触れるのは数日ぶりだが、私の指を覚えてくれているのかなんの抵抗もなく吸い付いてくる。
それでも大きく昂った愚息でシュウを傷つけないように私は念入りにその場所をほぐした。


あまりの快感にシュウが私に抱きついてくる。
それが嬉しくて、私はシュウの顎を持ち上げ、口づけを贈った。
シュウの口内を蹂躙しつつ、後孔もほぐしているとぬちゅぬちゅといらやしい音が風呂場に響いてきた。

「ふ、れっどぉ……もっ、はや、くぅ……いれ、てぇ……」

「くっ――! ああ、もうシュウはなんでこんなに可愛いんだろうな」

シュウの可愛らしいおねだりに背くことなどできるわけもなく、私は愛液でぬるぬるになった指を引き抜き、シュウを抱きしめたまま愚息をシュウの後孔にあてがった。

「ああ……っ、ふ、れっどのがぁ……はいって、くるぅ……」

シュウの蜜と愛液ですっかりぬるぬるになっていたそこはあっという間に愚息を吸い込んでいく。

ああ、なんて気持ちよさだ。
私の形をすっかり覚えたシュウのそこはピッタリと嵌ってまるで一対になっている。

シュウの柔らかく温かな肉襞に包まれ我慢も限界に近づいた私はシュウを抱きかかえたまま、その場に立ち上がった。

急に視界が高くなって驚いたのか可愛らしい声をあげ私の首に縋り付いてくるシュウに

「大丈夫、落としたりしないよ」

と耳元で優しく言ってやり、シュウの膝裏から背中に手を回し隙間なくピッタリと抱きしめ腰を大きく動かし始めた。

「ひゃ――あっ! ああっん、ああっ……っあ、ああ……っ」

身体も小さく羽のように軽いシュウの身体を持ち上げ、そして一気に愚息を挿入るとシュウが気持ちよさそうに声をあげる。
それを何度も何度も繰り返し、シュウの最奥を激しく擦ってやると

「ああっ……あっ……きもちいぃ、よぉ……もっ、とぉ……っ」

シュウが淫らな声をあげる。
あんなにも清らかで何も知らなかったシュウが私の昂った愚息が与える快感に恍惚と淫らな声をあげ、さらにおねだりまでするそんな光景を目の当たりにしては私も我慢などできるわけがなかった。

「シュウッ、シュウッ! ああっ、もう最高だっ!」

シュウの奥の奥に蜜を放ってやろうとさらに激しく腰を動かしながら、可愛い嬌声を上げ続けるシュウに愛の言葉を囁き、シュウの最奥に蜜を放った。
ここ数日分の蜜が堰を切ったように大量に弾けているのが感覚でわかっていた。

ああ、シュウの中は本当に最高だ。
私の蜜をシュウの身体が搾り取っていく。
それすらも私に快感を与えてくれるのだ。

腕の中にいる愛しいシュウをぎゅっと抱きしめると、シュウが満面の笑みを見せながら

「ぼくも、あいしてる……」

と言ってくれた。

自分の唯一にそんな幸せそうな笑顔で愛の言葉を言われて理性的でいられる者などいるはずがない。

私の愚息は引き抜く前にシュウの中で硬く猛ってしまった。
もうこうなったら何もせずに引き抜くことなどできるはずなどない。

シュウにもう一度と声はかけたものの、返事を聞く余裕もないままに、シュウを抱きかかえたまままた激しく腰を動かした。

さっき放った己の蜜がシュウの中でグチュグチュと音を立て、その蜜がシュウをさらに淫らに仕立てていくのがなんともいやらしく尊い。

シュウの快感の声に煽られながら私はひたすらに腰を振り続けた。
何度出しても愚息は萎えることを忘れたように昂り続け、シュウが無意識のうちに呟いた

「ふれ、っどぉ……だいすきぃ……」

という愛の言葉に何度目かもわからない蜜を最奥に放った。
シュウは笑顔のままに意識を失っていたが、私はその後もシュウを貪り愛し続けた。

気づけば、シュウからは透明になった蜜までもが弾け飛んでいた。
私はシュウの可愛らしいモノと身体に飛び散った蜜を余すところなく貪るように舐め取り、そこでようやく我に返った。

「まずい! 急いでシュウを寝室に運ばないと!!」

久しぶりの激しい交わりにすっかり意識を失ってしまっているシュウの身体にさっと湯をあて綺麗に清めてから急いで外へと連れ出した。

柔らかな大きなタオルでシュウを包みサッと拭い、夜着を着せてからシュウをベッドへと寝かせた。

「パール、シュウを見ていてくれ」

そう声をかけると、パールは『キューン』と小さな声をあげながら寝床から飛び出してきた。

「私がいない間だけだぞ」

一応念を押したがパールはそれをわかっているのかどうか、あっという間にシュウのすぐ近くに丸まって寝転んだ。

我々のベッドに寝かせるのはなんとも複雑だが、シュウをひとりにするよりはまだマシだ。
なんと言ってもパールは守護獣。
シュウを危険な目に合わせることは絶対にない。

それだけの信頼があるのだ。

私はパールにシュウを任せ、そっと寝室を出た。

部屋の扉を開けると目の前に騎士たちがいた。
ブライアンを呼ぶようにと声をかけると、騎士の1人が少し赤い顔をしながらもすぐに呼びに行ってくれた。
すると瞬く間にブライアンが

「フレデリックさま。シュウさまに何かございましたか?」

と慌てたように駆け寄ってきたので、騎士たちに話を聞かれてはまずいとブライアンを急いで部屋へと入れた。

「あ、いや……ちょっと疲れさせすぎてしまったものだから、例のものを用意してもらおうかと……」

「……フレデリックさま。唯一でもあの小さなお身体にそこまでご無理をさせたのでございますか?」

「いや、そこまでする予定ではなかったのだが、つい箍が外れてだな……」

「はぁーっ。フレデリックさま。ずっと待っていらっしゃったご伴侶さまが、唯一のお方で理性的でいられないお気持ちは十分に理解できますが、蜜が透明になる程ご無理をさせるとは……。仕方ございません。すぐにお薬をご用意いたします。ですが、数日はお控えくださいませ」

「わかっている。今日は少し我慢ができなかっただけだ」

私がそういうとブライアンは半ば呆れたような表情をしながらもすぐに準備してくれた。

私はそれを受け取ると、すぐに寝室に戻りパールを寝床へと戻してからシュウに寄り添うように身体を滑り込ませた。
そして、ブライアンから受け取った例の薬を水と一緒に口移しでシュウに飲ませた。

コクリとシュウの喉が動くのを確認して私はようやく安堵したのだった。
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