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ラブホテルに行こう!※ 宗一郎&皐月Ver.2
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<side宗一郎>
今までラブホテルの類には皐月と入ったことはない。
愛し合う場所は、自宅か、イリゼホテルやそれと並ぶランクのスイートか、もしくは露天風呂付きの温泉旅館か……。
なんせ皐月との愛を育む場所なのだから、金に糸目はつけない。
二時間数千円の休憩所などに行って、もし万が一皐月の映像が世に出ることなどがあれば私は自分を許せないし、皐月の裸を目にしたものを全て始末するくらいのことはやるだろう。
そんな心配事を増やさないためにも、私たちの愛する場所はきちんとした場所でなければ許されないのだ。
だが、ここは倉橋くんがオーナーを務めるホテル。
しかも、倉橋くんの持っている全ての技術が詰め込まれた、いわば夢のようなラブホテルだ。
しかも、
――そのホテルには面白い仕掛けがあるんです。
そう言って伊織が教えてくれたのは、マジックミラーになっているバスルーム。
バスルームの内側で通常モードとマジックミラーモードに切り替えができるその場所で、自分の裸を見て興奮してくれる愛しい伴侶の姿を映像に残すことができるらしい。
しかも、部屋の全てに死角のない高性能カメラが仕掛けられ、普段なら見逃してしまう表情を全ての角度から撮影することができるようだ。
この部屋を私にも紹介してくれたということは、オーナーである倉橋くんはもちろん、周平くんも、そして伊織も愛しい伴侶の素晴らしいお宝映像を手中に収めたからだろう。
これ以上ない、最高の仕掛けだ。
だが私には一つだけ不安なことがある。
皐月が私とのセックスに満足してくれているのは、よくわかっている。
この歳になっても、皐月にだけはいつだって興奮するし、皐月をいつも喜ばせているという自負がある。
皐月との、この長い結婚生活で皐月の身体は全て私が知り尽くしているのだから。
皐月のどこが感じるか、どこを愛撫したら甘やかな声をあげ喜んでくれるか、どこを擦れば身体を跳ねさせて可愛い蜜を吐き出すのを見せてくれるか……持続力で若者には勝てなくてもこれまで築き上げてきたテクニックで皐月を満足させ続けているはずだ。
ただ、一つ不安なのは私の身体を見て興奮してくれるかということだけ。
技術や愛情でカバーできても、伊織や周平くんたちとは明らかに身体は劣るだろう。
なんせ私はもういい歳なのだから。
皐月を満足させ続けていられるように常に鍛えてはいるが、それでもやはり男盛りの彼らと比べると筋肉の衰えを感じることがある。
そんな私の裸を明るい場所ではっきりと真正面から見て、皐月が興奮してくれるのか……。
人知れずそんな不安を持っていたからこそ、私は伊織の提案に乗ったのだ。
現実を受け入れることも必要だと。
皐月が私の身体に興奮しないなら、皐月の望むように鍛えればいい。
直接聞いても、優しい皐月のことだ。
私を傷つけると思って言わないだろう。
だから、私は皐月の本心を知りたかったんだ。
「宗一郎さん、なんだかドキドキするね」
「ああ、互いにドキドキし合うためのホテルだからな」
「うん、宗一郎さんも、ドキドキする?」
「ああ、もちろんだよ。皐月がそばにいたらずっとドキドキしっぱなしだ」
「ふふっ。嬉しい……っ」
「皐月……愛してるよ」
「んんっ……」
私を愛おしそうに見つめてくれる皐月の表情に我慢ができなくなって、私はそのまま唇を奪った。
頭の片隅で、たった一人で風呂に入る方法を考えながら……。
甘く深いキスをしながら皐月を抱きかかえて、ソファーに腰を下ろす。
舌を絡め合う音が響いてそっと目を開けると、皐月が私とのキスに酔いしれているのが見える。
ああ、皐月が私とのキスを喜んでいる。
その事実が私をさらに興奮させた。
もうどちらのものともわからない甘い唾液を味わい、たっぷりと口内を堪能してゆっくりと唇を離すと、皐月が私の胸元に倒れ込んでくる。
「苦しかったか?」
「ううん、宗一郎さんとのキス……大好き」
「ああ、私もだよ」
ギュッと抱きしめ合うと、
「宗一郎さんの匂いがする」
と嬉しそうな声が聞こえる。
「汗臭いか?」
「ううん、いい匂いだよ」
「だが、少し汗をかいた。先に体を流してこようかな」
「えっ、そうなの?」
「ああ、私は皐月の匂いを堪能したいから、皐月はここで待っていてくれるか?」
「私だけ?」
「ああ、いい子で待っていられるか?」
「仕方ないな。じゃあ、待っててあげる」
「ああ、いい子だ」
唇に軽くキスを落とし、私は一人でバスルームに向かった。
これで皐月の本心を知ることができるんだ。
たとえどんな結果であっても、私はそれを受け入れよう。
年甲斐もなく緊張して、バスルームに入り皐月の姿が見えるようにミラーのスイッチを入れるとすでにそこにはカーテンを開けて待っている皐月の姿があった。
待ち望んでくれていたことについ興奮してしまいそうになる。
――決して反応してはだめですよ。
伊織の忠告を思い出しながら、皐月が見ていることは気にしないようにシャワーを浴びる。
その合間にそっと皐月の表情に視線を向けると、そこには私の裸を恍惚とした表情で見つめる皐月がいた。
「宗一郎さんの身体、かっこいい……っ。ああ、早くあの身体に抱かれたい……っ」
そんな言葉を溢しながら……。
今までラブホテルの類には皐月と入ったことはない。
愛し合う場所は、自宅か、イリゼホテルやそれと並ぶランクのスイートか、もしくは露天風呂付きの温泉旅館か……。
なんせ皐月との愛を育む場所なのだから、金に糸目はつけない。
二時間数千円の休憩所などに行って、もし万が一皐月の映像が世に出ることなどがあれば私は自分を許せないし、皐月の裸を目にしたものを全て始末するくらいのことはやるだろう。
そんな心配事を増やさないためにも、私たちの愛する場所はきちんとした場所でなければ許されないのだ。
だが、ここは倉橋くんがオーナーを務めるホテル。
しかも、倉橋くんの持っている全ての技術が詰め込まれた、いわば夢のようなラブホテルだ。
しかも、
――そのホテルには面白い仕掛けがあるんです。
そう言って伊織が教えてくれたのは、マジックミラーになっているバスルーム。
バスルームの内側で通常モードとマジックミラーモードに切り替えができるその場所で、自分の裸を見て興奮してくれる愛しい伴侶の姿を映像に残すことができるらしい。
しかも、部屋の全てに死角のない高性能カメラが仕掛けられ、普段なら見逃してしまう表情を全ての角度から撮影することができるようだ。
この部屋を私にも紹介してくれたということは、オーナーである倉橋くんはもちろん、周平くんも、そして伊織も愛しい伴侶の素晴らしいお宝映像を手中に収めたからだろう。
これ以上ない、最高の仕掛けだ。
だが私には一つだけ不安なことがある。
皐月が私とのセックスに満足してくれているのは、よくわかっている。
この歳になっても、皐月にだけはいつだって興奮するし、皐月をいつも喜ばせているという自負がある。
皐月との、この長い結婚生活で皐月の身体は全て私が知り尽くしているのだから。
皐月のどこが感じるか、どこを愛撫したら甘やかな声をあげ喜んでくれるか、どこを擦れば身体を跳ねさせて可愛い蜜を吐き出すのを見せてくれるか……持続力で若者には勝てなくてもこれまで築き上げてきたテクニックで皐月を満足させ続けているはずだ。
ただ、一つ不安なのは私の身体を見て興奮してくれるかということだけ。
技術や愛情でカバーできても、伊織や周平くんたちとは明らかに身体は劣るだろう。
なんせ私はもういい歳なのだから。
皐月を満足させ続けていられるように常に鍛えてはいるが、それでもやはり男盛りの彼らと比べると筋肉の衰えを感じることがある。
そんな私の裸を明るい場所ではっきりと真正面から見て、皐月が興奮してくれるのか……。
人知れずそんな不安を持っていたからこそ、私は伊織の提案に乗ったのだ。
現実を受け入れることも必要だと。
皐月が私の身体に興奮しないなら、皐月の望むように鍛えればいい。
直接聞いても、優しい皐月のことだ。
私を傷つけると思って言わないだろう。
だから、私は皐月の本心を知りたかったんだ。
「宗一郎さん、なんだかドキドキするね」
「ああ、互いにドキドキし合うためのホテルだからな」
「うん、宗一郎さんも、ドキドキする?」
「ああ、もちろんだよ。皐月がそばにいたらずっとドキドキしっぱなしだ」
「ふふっ。嬉しい……っ」
「皐月……愛してるよ」
「んんっ……」
私を愛おしそうに見つめてくれる皐月の表情に我慢ができなくなって、私はそのまま唇を奪った。
頭の片隅で、たった一人で風呂に入る方法を考えながら……。
甘く深いキスをしながら皐月を抱きかかえて、ソファーに腰を下ろす。
舌を絡め合う音が響いてそっと目を開けると、皐月が私とのキスに酔いしれているのが見える。
ああ、皐月が私とのキスを喜んでいる。
その事実が私をさらに興奮させた。
もうどちらのものともわからない甘い唾液を味わい、たっぷりと口内を堪能してゆっくりと唇を離すと、皐月が私の胸元に倒れ込んでくる。
「苦しかったか?」
「ううん、宗一郎さんとのキス……大好き」
「ああ、私もだよ」
ギュッと抱きしめ合うと、
「宗一郎さんの匂いがする」
と嬉しそうな声が聞こえる。
「汗臭いか?」
「ううん、いい匂いだよ」
「だが、少し汗をかいた。先に体を流してこようかな」
「えっ、そうなの?」
「ああ、私は皐月の匂いを堪能したいから、皐月はここで待っていてくれるか?」
「私だけ?」
「ああ、いい子で待っていられるか?」
「仕方ないな。じゃあ、待っててあげる」
「ああ、いい子だ」
唇に軽くキスを落とし、私は一人でバスルームに向かった。
これで皐月の本心を知ることができるんだ。
たとえどんな結果であっても、私はそれを受け入れよう。
年甲斐もなく緊張して、バスルームに入り皐月の姿が見えるようにミラーのスイッチを入れるとすでにそこにはカーテンを開けて待っている皐月の姿があった。
待ち望んでくれていたことについ興奮してしまいそうになる。
――決して反応してはだめですよ。
伊織の忠告を思い出しながら、皐月が見ていることは気にしないようにシャワーを浴びる。
その合間にそっと皐月の表情に視線を向けると、そこには私の裸を恍惚とした表情で見つめる皐月がいた。
「宗一郎さんの身体、かっこいい……っ。ああ、早くあの身体に抱かれたい……っ」
そんな言葉を溢しながら……。
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