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番外編
癒しのアフタヌーンティー
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おまけのスイーツにゃんこ会のお話です。
おまけなのに三人が可愛すぎて長くなりました(汗)
楽しんでもらえたら嬉しいです♡
* * *
<side大智>
「あっ! 大智さんっ!! こっち、こっち!」
手を振っているのは敦己くん。
久しぶりの姿になんだか嬉しくなる。
昨日、身体を動かすことも辛くて一日中ベッドの住人をしていて、目が覚めた時には透也がもう帰ってきていた。
今日は一緒に久々に本社に行って、顔を見せる予定だったのに深い眠りについていて起きることすら放棄してしまっていた。
「すみません、大智。一人にして寂しかったですか?」
「いや、ずっと寝ていたみたいだから大丈夫」
「それはそれで俺が寂しいんですけど……」
「ふふっ。じゃあ、おいで」
そういうと、透也はすぐにジャケットを脱ぎ捨ててベッドに横たわり俺を抱きしめてくれた。
「敦己くんと暁くんは元気にしていた?」
「ええ。文句言われましたよ」
「文句? どうして?」
「大智を連れて行かなかったからですよ。二人とも大智に会えるのを相当楽しみにしていたみたいで……」
「そうか、それなら可哀想なことをしたな」
あっちで話題になっているお菓子を買っていくから、一緒に食べながらおしゃべりしようという約束になってたんだったな。
来週からは仕事だし、あんまり話す時間は取れないかもな……。
やっぱり頑張っていくべきだったかと思っていると、透也から驚きの言葉が飛んできた。
「だから、明日ここのラウンジで三人でお茶することになりましたよ」
「えっ? 三人って?」
「大智と、敦己とそして北原の三人です」
「良いのか?」
「良いのかって?」
「いや、透也はともかく、上田先生や小田切先生は週末はずっと一緒に過ごしているものだとばかり……」
だから三人でホテルのラウンジでお茶なんて遠い夢だと思ってた。
「ああ、それなら大丈夫です。本人たちからだけじゃ心配なんで、俺の方から連絡してちゃんと約束も取り付けましたから、明日は三人でお茶してください。ただし、ラウンジから違う場所に出掛けてはダメですよ」
「ああ、わかった! 楽しみだな」
「今日の約束を守れなかった代わりに、部屋付けにしてもらうことになってるんで支払いはしなくて良いですよ。好きなものを好きなだけ頼んでください」
ホテルの、しかもこのイリゼホテルのラウンジでお茶したら、かなりの金額になりそうだけど……透也がせっかくそう言ってくれてるから今回は甘えるとしよう。
ああ、久しぶりに色々話ができるな。
大夢くんも一緒ならもっと楽しかったけれど、まぁそれは別の機会かな。
約束の時間5分前に透也と一緒にロビーに降りたけれど、
「あっ! 大智さんっ!! こっち、こっち!」
と声をかけられた。
どうやら俺が一番最後だったみたいだ。
「ごめん、遅かったかな?」
「いいえ、僕たちが待ちきれなくて早く着いちゃったんです」
「ここまで二人で来たの?」
「いいえ、あそこにいます」
暁くんと敦己くんが視線を向けたその場所にはコーヒーを飲んでいる上田先生と小田切先生の姿があった。
「あっ、じゃあやっぱり……」
「ああ、俺もあそこで邪魔しないようにコーヒー飲んでるから。時間は気にしないでくれて良いから」
透也も一緒にラウンジにいくと言っていたから薄々そうじゃないかと思っていたんだ。
まぁでもその方が安心できるし、いっか。
こっちはこっちで楽しむことにしよう。
「早速ケーキとコーヒー頼もうか。どれでも選んでいいよ。全部透也の奢りだから」
「わぁーっ! どれにしようか悩んじゃうな」
「ねぇ、せっかくだからこのアフタヌーンティー・セットにしよう。全部のケーキが一口サイズで乗ってるし、サンドイッチやキッシュなんかも乗ってるよ」
「うわっ! すごい! でも、一人15000円ですよ。良いのかな?」
「良いって。良いって。ねぇ、大智さん」
「うん。せっかくだしこれにしよう!」
というわけで、早速アフターヌーンティー・セットを頼み、椅子に深く腰を下ろした。
もうすっかり腰も痛く無くなって本当によかった。
ホッとしていると、
「大智さん、元気そうでよかったです。本当に透也はケダモノだから……言っときますけど、大智さん! 嫌な時はちゃんと嫌だと言わなきゃダメですよ!」
と敦己くんから言われてしまって驚いた。
もしかして昨日休んだ理由バレてる?
恥ずかしくなりながらも必死に返答した。
「ごほっ、ごほっ! な――っ、そんなこと、ないから、大丈夫」
「本当ですか? 大智さん、優しいから透也のわがままを受け入れているんだと思って心配してたんです」
「敦己くんが心配してくれるのは嬉しいけど、あれは俺からねだったんだ」
「えっ? 大智さんから?」
驚く二人を前に俺は銀座での出来事を語った。
「だから、俺を安心させるために透也がしてくれたんだ」
「そうだったんですね。でも何もなくて本当によかった。でも本当嫌なやつですね。透也が一緒の時で良かったですよ」
「それは本当にそう思う。一人であんなふうに罵られたらどうしていいかわからなくなっていたかも」
「わかります……怖いですよね」
そうしみじみ話す暁くんの表情にもしかしたら嫌なことを思い出させてしまったかもと不安になった。
「あ、でも本当もう大丈夫だから。それより、二人の近況も教えてよ。小田切先生や上田先生とはどう?」
「最近はよく四人で食事しますよ。この前も四人で飲みに行ったし。ねぇ、暁くん」
「はい。個室ですっごくのんびりできるところで料理も美味しかったし、楽しかったです」
暁くん、すっかり敦己くんと仲良しになったみたいで良かったな。
やっぱり専属事務員になったおかげで一緒の時間を過ごすことも増えたからだろうか。
元々の暁くんの性格の良さも相まって二人の距離がぐんと縮まったようだ。
会社で辛い思いをしていた暁くんには、敦己くんの存在はかなり大きいだろう。
「ええー、そうなんだ。いいね」
「暁くん、ずっと小田切さんとイチャイチャしてましたよ」
「そんな、敦己さんだって上田さんとイチャイチャしてましたよ」
「ふふっ。二人とも相変わらずラブラブなんだな。でもお互い同じところに勤めているから、四人で食事にいく時も時間を合わせやすくていいね」
「そうなんですよ。だから、結構いろんなお店に行けて楽しいです。今度は旅行にも行きたいねって話をしてて……」
「良いなぁ……それは俺たちも参加したいなぁ」
ポツリと溢れたその言葉に暁くんが目を輝かせながら反応してくれた。
「えっ、じゃあ一緒に行きましょうよ! 人数多い方が楽しいですし、ねぇ敦己さん!」
「うん、それは良いね。日程は誉さんたちに任せておけば決めてくれそうだから、場所と内容だけ大まかに決めておけば良さそう」
「あっ、計画表なら僕が作りますよ」
「おお、暁くんが作るなら完璧だな。僕の資料もいつも完璧だし」
「そんなっ、褒められると照れます。でも本当、計画立てたいです」
「俺たちが加わっても大丈夫なのか? 邪魔にならない?」
「邪魔だなんてそんなことないですよ。大人数の方が楽しいですし」
「それなら、大夢くんたちも誘おうか」
「わぁ、それは楽しそう!! 良いですね!!」
話題はいつの間にか楽しい旅行計画の話になっていて、総勢四組八名の大所帯になりそうだけど、こうやって友人たちと楽しい計画で盛り上がるのは学生に戻ったようで嬉しい。
いや、俺の場合は学生時代ですらなかったことだけど。
「んっ! このケーキ、すっごく美味しい!」
「こっちのケーキも最高!!」
「わぁ、大智さん。コーヒーにミルクだけですか? すごい!」
「ふふっ。暁くんはやっぱり砂糖入り?」
「はい。もともとコーヒー自体苦手だったんですけど、智さんのお友達のバリスタさんのコーヒーを飲んでたら飲めるようになったんです」
「長瀬さんのコーヒーでしょ? 美味しいよね」
「敦己くんも知り合いの人?」
「もともとは上田と小田切先生と同級生らしくて。誉さんは上田の紹介で知り合ったって言ってましたよ」
「へぇ、バリスタさんってかっこいいな」
「大智さん、そんなこと言ったら透也が嫉妬しますよ」
「まさか、それくらいで……」
と言いつつも、そんな気がする。
そっと透也の方に目を向ければ、すぐに視線があって驚く。
これだけ離れているのに、まさか聞こえてないよね?
「あれだけ他人に興味がなかった透也が大智さんには執着しているので、相当嫉妬してると思いますよ。気をつけてくださいね」
そんな敦己くんの忠告にわかったと返事しながらも、ちょっとドキドキしている自分がいた。
あっという間に3時間以上が経っていて、さすがにここでこれ以上長居するのも申し訳がない。
「帰国までにもう一度くらいおしゃべりできたら良いですね。その時にはちょっと旅行計画も進めたいし」
「そうだね。でも、本当今日は楽しかった。誰にも邪魔されずにたっぷり話せたし。ねぇ、暁くん」
「はい。今日はすっごく楽しかったです。ケーキもすっごく美味しかったし」
「それは本当そう! すっごく美味しかった。透也さまさまだね」
なんて話をしていると、
「もうお茶会は終わりか?」
と声が聞こえた。
「あ、誉さん。はい。あの、今度大夢くんたちも誘って四組で旅行に行きたいって話になって……日程調整お願いしますね」
「えっ、旅行? あ、ああ。そうだな。じゃあ、話をしておこう。なぁ、小田切。透也くん」
「は、はい。そうですね。楽しみですね。ねぇ。透也くん」
「兄貴にも連絡しときますよ」
そんなこんなで旅行計画は大幅に進捗しそうだ。
楽しいお茶会の後は、それ以上に甘々な時間を過ごした。
おまけなのに三人が可愛すぎて長くなりました(汗)
楽しんでもらえたら嬉しいです♡
* * *
<side大智>
「あっ! 大智さんっ!! こっち、こっち!」
手を振っているのは敦己くん。
久しぶりの姿になんだか嬉しくなる。
昨日、身体を動かすことも辛くて一日中ベッドの住人をしていて、目が覚めた時には透也がもう帰ってきていた。
今日は一緒に久々に本社に行って、顔を見せる予定だったのに深い眠りについていて起きることすら放棄してしまっていた。
「すみません、大智。一人にして寂しかったですか?」
「いや、ずっと寝ていたみたいだから大丈夫」
「それはそれで俺が寂しいんですけど……」
「ふふっ。じゃあ、おいで」
そういうと、透也はすぐにジャケットを脱ぎ捨ててベッドに横たわり俺を抱きしめてくれた。
「敦己くんと暁くんは元気にしていた?」
「ええ。文句言われましたよ」
「文句? どうして?」
「大智を連れて行かなかったからですよ。二人とも大智に会えるのを相当楽しみにしていたみたいで……」
「そうか、それなら可哀想なことをしたな」
あっちで話題になっているお菓子を買っていくから、一緒に食べながらおしゃべりしようという約束になってたんだったな。
来週からは仕事だし、あんまり話す時間は取れないかもな……。
やっぱり頑張っていくべきだったかと思っていると、透也から驚きの言葉が飛んできた。
「だから、明日ここのラウンジで三人でお茶することになりましたよ」
「えっ? 三人って?」
「大智と、敦己とそして北原の三人です」
「良いのか?」
「良いのかって?」
「いや、透也はともかく、上田先生や小田切先生は週末はずっと一緒に過ごしているものだとばかり……」
だから三人でホテルのラウンジでお茶なんて遠い夢だと思ってた。
「ああ、それなら大丈夫です。本人たちからだけじゃ心配なんで、俺の方から連絡してちゃんと約束も取り付けましたから、明日は三人でお茶してください。ただし、ラウンジから違う場所に出掛けてはダメですよ」
「ああ、わかった! 楽しみだな」
「今日の約束を守れなかった代わりに、部屋付けにしてもらうことになってるんで支払いはしなくて良いですよ。好きなものを好きなだけ頼んでください」
ホテルの、しかもこのイリゼホテルのラウンジでお茶したら、かなりの金額になりそうだけど……透也がせっかくそう言ってくれてるから今回は甘えるとしよう。
ああ、久しぶりに色々話ができるな。
大夢くんも一緒ならもっと楽しかったけれど、まぁそれは別の機会かな。
約束の時間5分前に透也と一緒にロビーに降りたけれど、
「あっ! 大智さんっ!! こっち、こっち!」
と声をかけられた。
どうやら俺が一番最後だったみたいだ。
「ごめん、遅かったかな?」
「いいえ、僕たちが待ちきれなくて早く着いちゃったんです」
「ここまで二人で来たの?」
「いいえ、あそこにいます」
暁くんと敦己くんが視線を向けたその場所にはコーヒーを飲んでいる上田先生と小田切先生の姿があった。
「あっ、じゃあやっぱり……」
「ああ、俺もあそこで邪魔しないようにコーヒー飲んでるから。時間は気にしないでくれて良いから」
透也も一緒にラウンジにいくと言っていたから薄々そうじゃないかと思っていたんだ。
まぁでもその方が安心できるし、いっか。
こっちはこっちで楽しむことにしよう。
「早速ケーキとコーヒー頼もうか。どれでも選んでいいよ。全部透也の奢りだから」
「わぁーっ! どれにしようか悩んじゃうな」
「ねぇ、せっかくだからこのアフタヌーンティー・セットにしよう。全部のケーキが一口サイズで乗ってるし、サンドイッチやキッシュなんかも乗ってるよ」
「うわっ! すごい! でも、一人15000円ですよ。良いのかな?」
「良いって。良いって。ねぇ、大智さん」
「うん。せっかくだしこれにしよう!」
というわけで、早速アフターヌーンティー・セットを頼み、椅子に深く腰を下ろした。
もうすっかり腰も痛く無くなって本当によかった。
ホッとしていると、
「大智さん、元気そうでよかったです。本当に透也はケダモノだから……言っときますけど、大智さん! 嫌な時はちゃんと嫌だと言わなきゃダメですよ!」
と敦己くんから言われてしまって驚いた。
もしかして昨日休んだ理由バレてる?
恥ずかしくなりながらも必死に返答した。
「ごほっ、ごほっ! な――っ、そんなこと、ないから、大丈夫」
「本当ですか? 大智さん、優しいから透也のわがままを受け入れているんだと思って心配してたんです」
「敦己くんが心配してくれるのは嬉しいけど、あれは俺からねだったんだ」
「えっ? 大智さんから?」
驚く二人を前に俺は銀座での出来事を語った。
「だから、俺を安心させるために透也がしてくれたんだ」
「そうだったんですね。でも何もなくて本当によかった。でも本当嫌なやつですね。透也が一緒の時で良かったですよ」
「それは本当にそう思う。一人であんなふうに罵られたらどうしていいかわからなくなっていたかも」
「わかります……怖いですよね」
そうしみじみ話す暁くんの表情にもしかしたら嫌なことを思い出させてしまったかもと不安になった。
「あ、でも本当もう大丈夫だから。それより、二人の近況も教えてよ。小田切先生や上田先生とはどう?」
「最近はよく四人で食事しますよ。この前も四人で飲みに行ったし。ねぇ、暁くん」
「はい。個室ですっごくのんびりできるところで料理も美味しかったし、楽しかったです」
暁くん、すっかり敦己くんと仲良しになったみたいで良かったな。
やっぱり専属事務員になったおかげで一緒の時間を過ごすことも増えたからだろうか。
元々の暁くんの性格の良さも相まって二人の距離がぐんと縮まったようだ。
会社で辛い思いをしていた暁くんには、敦己くんの存在はかなり大きいだろう。
「ええー、そうなんだ。いいね」
「暁くん、ずっと小田切さんとイチャイチャしてましたよ」
「そんな、敦己さんだって上田さんとイチャイチャしてましたよ」
「ふふっ。二人とも相変わらずラブラブなんだな。でもお互い同じところに勤めているから、四人で食事にいく時も時間を合わせやすくていいね」
「そうなんですよ。だから、結構いろんなお店に行けて楽しいです。今度は旅行にも行きたいねって話をしてて……」
「良いなぁ……それは俺たちも参加したいなぁ」
ポツリと溢れたその言葉に暁くんが目を輝かせながら反応してくれた。
「えっ、じゃあ一緒に行きましょうよ! 人数多い方が楽しいですし、ねぇ敦己さん!」
「うん、それは良いね。日程は誉さんたちに任せておけば決めてくれそうだから、場所と内容だけ大まかに決めておけば良さそう」
「あっ、計画表なら僕が作りますよ」
「おお、暁くんが作るなら完璧だな。僕の資料もいつも完璧だし」
「そんなっ、褒められると照れます。でも本当、計画立てたいです」
「俺たちが加わっても大丈夫なのか? 邪魔にならない?」
「邪魔だなんてそんなことないですよ。大人数の方が楽しいですし」
「それなら、大夢くんたちも誘おうか」
「わぁ、それは楽しそう!! 良いですね!!」
話題はいつの間にか楽しい旅行計画の話になっていて、総勢四組八名の大所帯になりそうだけど、こうやって友人たちと楽しい計画で盛り上がるのは学生に戻ったようで嬉しい。
いや、俺の場合は学生時代ですらなかったことだけど。
「んっ! このケーキ、すっごく美味しい!」
「こっちのケーキも最高!!」
「わぁ、大智さん。コーヒーにミルクだけですか? すごい!」
「ふふっ。暁くんはやっぱり砂糖入り?」
「はい。もともとコーヒー自体苦手だったんですけど、智さんのお友達のバリスタさんのコーヒーを飲んでたら飲めるようになったんです」
「長瀬さんのコーヒーでしょ? 美味しいよね」
「敦己くんも知り合いの人?」
「もともとは上田と小田切先生と同級生らしくて。誉さんは上田の紹介で知り合ったって言ってましたよ」
「へぇ、バリスタさんってかっこいいな」
「大智さん、そんなこと言ったら透也が嫉妬しますよ」
「まさか、それくらいで……」
と言いつつも、そんな気がする。
そっと透也の方に目を向ければ、すぐに視線があって驚く。
これだけ離れているのに、まさか聞こえてないよね?
「あれだけ他人に興味がなかった透也が大智さんには執着しているので、相当嫉妬してると思いますよ。気をつけてくださいね」
そんな敦己くんの忠告にわかったと返事しながらも、ちょっとドキドキしている自分がいた。
あっという間に3時間以上が経っていて、さすがにここでこれ以上長居するのも申し訳がない。
「帰国までにもう一度くらいおしゃべりできたら良いですね。その時にはちょっと旅行計画も進めたいし」
「そうだね。でも、本当今日は楽しかった。誰にも邪魔されずにたっぷり話せたし。ねぇ、暁くん」
「はい。今日はすっごく楽しかったです。ケーキもすっごく美味しかったし」
「それは本当そう! すっごく美味しかった。透也さまさまだね」
なんて話をしていると、
「もうお茶会は終わりか?」
と声が聞こえた。
「あ、誉さん。はい。あの、今度大夢くんたちも誘って四組で旅行に行きたいって話になって……日程調整お願いしますね」
「えっ、旅行? あ、ああ。そうだな。じゃあ、話をしておこう。なぁ、小田切。透也くん」
「は、はい。そうですね。楽しみですね。ねぇ。透也くん」
「兄貴にも連絡しときますよ」
そんなこんなで旅行計画は大幅に進捗しそうだ。
楽しいお茶会の後は、それ以上に甘々な時間を過ごした。
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