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番外編
二人の可愛い孫
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<sideヴォルフ公爵>
「ロルフとルルのお着替えの手伝いに行ってきますね」
可愛い双子の孫の誕生日当日、アリーシャとヴェルナーが二人の着替えの手伝いに呼ばれたのは、母親であるアズールが身重の身体で動けないからだ。
母親として自分でやってあげたいジレンマもあるだろうが体調も優れない中、仕立て屋のマティアス殿と打ち合わせを行い、二人のために頑張ったのだから胸を張ってもらいたいものだ。
それにしてもどのような衣装ができたのだろうな。
二人の姿を見るのが楽しみでたまらない。
着替えを終えたらダイニングルームに来るだろうと思って待っているが、やってきたのはクレイとティオ。
「父上、ロルフとルルはまだですか?」
「今、着替えをしているようだ。もうすぐここにやってくるだろう」
クレイもティオも早く二人の姿が見たくてたまらないようだ。
私は自分だけでも冷静を装っているふりをして待っていたが、
「んっ? きたか!」
二人の可愛い足音が耳に入ってきた途端、尻尾の揺さぶりが止められなかった。
大人として感情を尻尾に表すのは恥ずかしいことだが、クレイも廊下を駆けてくる足音に夢中だから気づかれてはいないようでホッとする。今のうちに尻尾の揺さぶりを止めようと神経を集中させた。
「びーじーたん! おはよーっ!!」
大きな声で私の名を呼びながら飛び込んできたのはロルフ。
そして、その後ろからアリーシャと手を繋いで入ってきたのは、可愛いルルの姿だった。
だが、待ち侘びていた衣装は私には全く見えない。
なぜか首から足まですっぽりと大きな布のようなものに覆われた二人が手足を出しているのが見えるだけだ。
「えっ? こ、これが、アズールの考えた二人の衣装なのか?」
あまりの驚きにあれほど激しく動いていた尻尾の揺さぶりも止まり、茫然と立ち尽くしていると
「ふふっ。あははっ、びーじーたん。ちあうよーっ!」
ロルフが大声をあげて笑い始めた。
すぐ近くでルルも可愛らしい笑顔を見せている。
一緒にいたアリーシャもヴェルナーも笑っているのが見える。
「違うってどういうことなんだ?」
ロルフたちが笑っている意味も言葉の意味もわからず、助けを求めるようにクレイに視線を送るが、クレイもまた私と同じように困惑しているようだ。
するとヴェルナーがゆっくりと口を開いた。
「驚かせてしまいまして申し訳ありません。実は今ロルフさまとルルさまにはマクシミリアンが作ったエプロンをお召しいただいているのです」
「エプロン、とな? それはなんだ?」
「料理人が調理中に着用する前掛けのお子さま用と申し上げたらわかりやすいかもしれません。アズールさまがお二人のために誂えた御衣装が、お食事で汚れないためのものです。今から朝食を召し上がるのでその間だけお召しいただいています」
「食事で汚れないために……。ああ、なるほど、そういうことか。私はてっきりこれがアズールの考えた衣装なのかと思って驚いたぞ。もちろんこれはこれで可愛いが誕生日の衣装としては地味すぎるからな。それでは朝食を食べ終えたら、私にも二人の可愛い姿を見せてくれるか?」
「うん! びーじーたん。たのちみにちててねー」
「それでは食事にしようか」
ロルフとルルはアリーシャとヴェルナーの間に座り、二人の大好物が目の前に置かれていく。
ロルフの食事量は、すでにティオの量を超えているようで、食事だけ見ればどちらが大人かわからないくらいだ。やはりこれが狼族と猫族の違いなのだろうな。
「「いたらきまーしゅ!」」
二人とも元気よく声を上げると美味しそうにご飯を食べ始めた。
ははっ。やはりマクシミリアンの作ったエプロンとやらは必需品だったようだ。
「ベン、アズールたちの食事はどうした?」
「ルーディーさまとアズールさまはお部屋でお食事をとられるとのことでしたのでお運びいたしました」
「そうか。パーティーまではアズールも休ませておいた方がいいからな」
きっとルーディーの配慮だろうな。だからこそ安心してアズールを任せていられるのだ。
食事を終え、濡れタオルで手も顔も綺麗にしてから、ロルフとルルが私の前にやってきた。
「びーじーたん。おめめ、ちゅぶっちぇー」
「おお、驚かせてくれるのか。よしよし。ほら、これでいいか?」
目を瞑って見せると、ロルフとルルが服を脱ぐ音が聞こえる。
さて、どんな姿だろう……?
楽しみでたまらない。
「いいよーっ」
「みちぇーっ!」
可愛い声に年甲斐もなくドキドキしながらそっと目を開けると、目の前には懐かしいアズールの衣装に身を包んだロルフと、可愛らしい柔らかなドレスを着たルルの姿があった。
「ロルフとルルのお着替えの手伝いに行ってきますね」
可愛い双子の孫の誕生日当日、アリーシャとヴェルナーが二人の着替えの手伝いに呼ばれたのは、母親であるアズールが身重の身体で動けないからだ。
母親として自分でやってあげたいジレンマもあるだろうが体調も優れない中、仕立て屋のマティアス殿と打ち合わせを行い、二人のために頑張ったのだから胸を張ってもらいたいものだ。
それにしてもどのような衣装ができたのだろうな。
二人の姿を見るのが楽しみでたまらない。
着替えを終えたらダイニングルームに来るだろうと思って待っているが、やってきたのはクレイとティオ。
「父上、ロルフとルルはまだですか?」
「今、着替えをしているようだ。もうすぐここにやってくるだろう」
クレイもティオも早く二人の姿が見たくてたまらないようだ。
私は自分だけでも冷静を装っているふりをして待っていたが、
「んっ? きたか!」
二人の可愛い足音が耳に入ってきた途端、尻尾の揺さぶりが止められなかった。
大人として感情を尻尾に表すのは恥ずかしいことだが、クレイも廊下を駆けてくる足音に夢中だから気づかれてはいないようでホッとする。今のうちに尻尾の揺さぶりを止めようと神経を集中させた。
「びーじーたん! おはよーっ!!」
大きな声で私の名を呼びながら飛び込んできたのはロルフ。
そして、その後ろからアリーシャと手を繋いで入ってきたのは、可愛いルルの姿だった。
だが、待ち侘びていた衣装は私には全く見えない。
なぜか首から足まですっぽりと大きな布のようなものに覆われた二人が手足を出しているのが見えるだけだ。
「えっ? こ、これが、アズールの考えた二人の衣装なのか?」
あまりの驚きにあれほど激しく動いていた尻尾の揺さぶりも止まり、茫然と立ち尽くしていると
「ふふっ。あははっ、びーじーたん。ちあうよーっ!」
ロルフが大声をあげて笑い始めた。
すぐ近くでルルも可愛らしい笑顔を見せている。
一緒にいたアリーシャもヴェルナーも笑っているのが見える。
「違うってどういうことなんだ?」
ロルフたちが笑っている意味も言葉の意味もわからず、助けを求めるようにクレイに視線を送るが、クレイもまた私と同じように困惑しているようだ。
するとヴェルナーがゆっくりと口を開いた。
「驚かせてしまいまして申し訳ありません。実は今ロルフさまとルルさまにはマクシミリアンが作ったエプロンをお召しいただいているのです」
「エプロン、とな? それはなんだ?」
「料理人が調理中に着用する前掛けのお子さま用と申し上げたらわかりやすいかもしれません。アズールさまがお二人のために誂えた御衣装が、お食事で汚れないためのものです。今から朝食を召し上がるのでその間だけお召しいただいています」
「食事で汚れないために……。ああ、なるほど、そういうことか。私はてっきりこれがアズールの考えた衣装なのかと思って驚いたぞ。もちろんこれはこれで可愛いが誕生日の衣装としては地味すぎるからな。それでは朝食を食べ終えたら、私にも二人の可愛い姿を見せてくれるか?」
「うん! びーじーたん。たのちみにちててねー」
「それでは食事にしようか」
ロルフとルルはアリーシャとヴェルナーの間に座り、二人の大好物が目の前に置かれていく。
ロルフの食事量は、すでにティオの量を超えているようで、食事だけ見ればどちらが大人かわからないくらいだ。やはりこれが狼族と猫族の違いなのだろうな。
「「いたらきまーしゅ!」」
二人とも元気よく声を上げると美味しそうにご飯を食べ始めた。
ははっ。やはりマクシミリアンの作ったエプロンとやらは必需品だったようだ。
「ベン、アズールたちの食事はどうした?」
「ルーディーさまとアズールさまはお部屋でお食事をとられるとのことでしたのでお運びいたしました」
「そうか。パーティーまではアズールも休ませておいた方がいいからな」
きっとルーディーの配慮だろうな。だからこそ安心してアズールを任せていられるのだ。
食事を終え、濡れタオルで手も顔も綺麗にしてから、ロルフとルルが私の前にやってきた。
「びーじーたん。おめめ、ちゅぶっちぇー」
「おお、驚かせてくれるのか。よしよし。ほら、これでいいか?」
目を瞑って見せると、ロルフとルルが服を脱ぐ音が聞こえる。
さて、どんな姿だろう……?
楽しみでたまらない。
「いいよーっ」
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