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第三章
アズールが狼に
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<sideルーディー>
父上からの贈り物。
ロルフとルルにはアズールにそっくりな真っ白なウサギの耳と丸くて可愛らしい尻尾のついた衣装。
まさか父上がこんなに気の利いた衣装を贈ってくださるとは思わなかった。
しかもマティアスに依頼したのなら、着心地も問題ない。
ああ、これはすぐにでもロルフとルルに着せたい!
そう思ってしまうのは当然だった。
逸る気持ちを抑えられず、すぐにロルフとルルに着替えをさせることにした。
寝ているルルを起こさないようにそっと着替えさせている間に、義母上が手際よくロルフを着替えさせてくれる。
ロルフの姿を視界の端に入れながらも、目の前のルルを着替えさせると、私の記憶の中にある出会ったばかりの可愛らしいアズールの姿が甦ってきた。
――うー、だいちゅき!
くぅ――っ!!
今のアズールももちろん愛しているが、ああやって辿々しい言葉で抱きついてきてくれたことを思い出す。
アズールが困った時やおねだりするときには、まっすぐな耳を垂らしていたが、今のルルの格好はその時の様子にもよく似ている。
懐かしくもあり、そして、今のアズールへの愛を再認識する。
小さなルルを抱き上げると、あの時のアズールをはっきりと思い出す。
ああ、こんな小さな時から私はアズールを思い、そしてアズールは私を求めてくれていたのだな。
我々は運命の番だから、生まれながらにわかっていたことだが、いつか、ルルにも私のように心からルルを愛する者と出会う日が来るのだろう。
そのときにすんなりと渡せるか今からかなり心配だが、相手の者には私の威嚇など跳ね除けるほどのルルへの愛を見せて欲しいものだ。
ウサギ姿のルルに思いを馳せている間に、アズールは次の衣装を箱から取り出そうとしている。
次は父上から私とアズールへの贈り物だ。
まさか、私にもウサギの衣装ということはないだろうが、父上が仕立てる私とアズールの対の衣装というのがどうにも想像がつかない。
少し緊張しながらアズールの手元を見ていると、そこから煌びやかな衣装が出てきた。
驚くアズールに父上は、
「それはこの国の王妃のための衣装だ」
と返す。
まさかアズールに王妃の仕事をさせるつもりでこのような衣装を用意したのか……。
父上にはウサギ族の習性を伝え、アズールに王妃としての仕事は無理だと話をしておいたはずだが理解していなかったのか。
アズールの負担になるようなことはさせたくないのに……父上の行動に少し苛立ちを感じてしまう。
アズールが負担に感じる前に先に封じておかなければと思い、父上に声をかけるが、
「お前にウサギ族のことについて教えられた時から、私もアズールに王妃として仕事をしてもらおうとは考えていない」
としっかりした言葉が返ってきた。
それならなおのこと、何のために王妃の衣装などを贈ったのか。
その真意が気になる。
すると、父上は私とアズールを見ながらゆっくりと口を開いた。
「これは、王妃のための服だと言ったが、正確にいうとお前の母、リアナがルーディーの1歳の誕生祝いに着るはずだった服なのだよ」
その父上の言葉にハッとする。
確かにこれは父上の部屋で大切に保管されていた服だ。
アズール用にサイズもそして、デザインも少し変えられているが母上の服に間違いない。
あれを父上が手放し、そしてアズールに贈るなんて……。
どれだけの想いだっただろう。
しかもその衣装と対になるように私の衣装も作ってくれたなんて。
父上の真意を知れば、これを受け取らない理由はない。
アズールはどうだろうか……。
そう思っていた私の耳に、
「お義父さまっ! アズール、このお洋服……すっごく嬉しいっ!!」
と飛び上がらんばかりに喜んでくれた。
アズールが父上の気持ちを汲んでくれたのだ。
ああ、やはりアズールは私の運命の番。
アズールが私の伴侶で本当によかった。
父上からの贈り物もいただき、これで終わりかと思っていると、アズールが箱のそこにもう一着服があるのを見つけた。
なんと爺からアズールへの内緒の贈り物だという。
爺がまさかそんなことを思いつくとは思わないから驚きしかない。
一体なんだろうか?
すると、箱から服を取り出したアズールがいち早く
「わぁーっ!!! 可愛いっ!!!」
と嬉しそうな声をあげる。
こんなにも嬉しそうな声をあげる衣装……?
不思議に思いつつ見てみると、私の目に飛び込んできたのは私と同じ狼の黒耳と黒尻尾がついた衣装。
「ふふっ。これ着たら、アズールも狼さんになれるね!!!」
この上なく嬉しそうな声をあげるアズールを見ながら、私の頭の中では狼姿のアズールが浮かんでいた。
「くっ――!! アズールが、私と同じ狼に……っ! 爺、さすがだ!! ああーっ、本当に早く見たいな」
思わず心の声が漏れてしまうほど、嬉しくてたまらない。
アズールは父上と爺にもその姿を見せると言っていたが、これはまず先に私が見ておかなければな。
父上と爺が帰り、対応で少し疲れただろうアズールを休ませるために部屋で二人で過ごす時間ができた。
ロルフとルルは違う部屋でベンがみてくれていて助かる。
アズールは父上からもらった衣装と爺から貰った衣装を並べて、嬉しそうに眺めている。
「なぁ、アズール。この帽子だけでも被ってみてくれないか?」
そうお願いすると、長い耳を気にしながらも狼耳の帽子を被ってくれた。
「ルー、どう?」
にこやかな笑顔で見つめられて、私の頭の中は
――可愛いっ! 可愛すぎるっ!! これは現実なのか? 私の妄想ではないか? アズールが狼なんて……なんて可愛いんだ!!!
という言葉でいっぱいだ。
あまりの可愛さにアズールの狼耳を撫でると、
「ふふっ。ルーもすっごく可愛いよ」
と私の耳に触れてくる。
その瞬間、途轍もない勢いで昂りが熱を持って勃ち上がった。
父上からの贈り物。
ロルフとルルにはアズールにそっくりな真っ白なウサギの耳と丸くて可愛らしい尻尾のついた衣装。
まさか父上がこんなに気の利いた衣装を贈ってくださるとは思わなかった。
しかもマティアスに依頼したのなら、着心地も問題ない。
ああ、これはすぐにでもロルフとルルに着せたい!
そう思ってしまうのは当然だった。
逸る気持ちを抑えられず、すぐにロルフとルルに着替えをさせることにした。
寝ているルルを起こさないようにそっと着替えさせている間に、義母上が手際よくロルフを着替えさせてくれる。
ロルフの姿を視界の端に入れながらも、目の前のルルを着替えさせると、私の記憶の中にある出会ったばかりの可愛らしいアズールの姿が甦ってきた。
――うー、だいちゅき!
くぅ――っ!!
今のアズールももちろん愛しているが、ああやって辿々しい言葉で抱きついてきてくれたことを思い出す。
アズールが困った時やおねだりするときには、まっすぐな耳を垂らしていたが、今のルルの格好はその時の様子にもよく似ている。
懐かしくもあり、そして、今のアズールへの愛を再認識する。
小さなルルを抱き上げると、あの時のアズールをはっきりと思い出す。
ああ、こんな小さな時から私はアズールを思い、そしてアズールは私を求めてくれていたのだな。
我々は運命の番だから、生まれながらにわかっていたことだが、いつか、ルルにも私のように心からルルを愛する者と出会う日が来るのだろう。
そのときにすんなりと渡せるか今からかなり心配だが、相手の者には私の威嚇など跳ね除けるほどのルルへの愛を見せて欲しいものだ。
ウサギ姿のルルに思いを馳せている間に、アズールは次の衣装を箱から取り出そうとしている。
次は父上から私とアズールへの贈り物だ。
まさか、私にもウサギの衣装ということはないだろうが、父上が仕立てる私とアズールの対の衣装というのがどうにも想像がつかない。
少し緊張しながらアズールの手元を見ていると、そこから煌びやかな衣装が出てきた。
驚くアズールに父上は、
「それはこの国の王妃のための衣装だ」
と返す。
まさかアズールに王妃の仕事をさせるつもりでこのような衣装を用意したのか……。
父上にはウサギ族の習性を伝え、アズールに王妃としての仕事は無理だと話をしておいたはずだが理解していなかったのか。
アズールの負担になるようなことはさせたくないのに……父上の行動に少し苛立ちを感じてしまう。
アズールが負担に感じる前に先に封じておかなければと思い、父上に声をかけるが、
「お前にウサギ族のことについて教えられた時から、私もアズールに王妃として仕事をしてもらおうとは考えていない」
としっかりした言葉が返ってきた。
それならなおのこと、何のために王妃の衣装などを贈ったのか。
その真意が気になる。
すると、父上は私とアズールを見ながらゆっくりと口を開いた。
「これは、王妃のための服だと言ったが、正確にいうとお前の母、リアナがルーディーの1歳の誕生祝いに着るはずだった服なのだよ」
その父上の言葉にハッとする。
確かにこれは父上の部屋で大切に保管されていた服だ。
アズール用にサイズもそして、デザインも少し変えられているが母上の服に間違いない。
あれを父上が手放し、そしてアズールに贈るなんて……。
どれだけの想いだっただろう。
しかもその衣装と対になるように私の衣装も作ってくれたなんて。
父上の真意を知れば、これを受け取らない理由はない。
アズールはどうだろうか……。
そう思っていた私の耳に、
「お義父さまっ! アズール、このお洋服……すっごく嬉しいっ!!」
と飛び上がらんばかりに喜んでくれた。
アズールが父上の気持ちを汲んでくれたのだ。
ああ、やはりアズールは私の運命の番。
アズールが私の伴侶で本当によかった。
父上からの贈り物もいただき、これで終わりかと思っていると、アズールが箱のそこにもう一着服があるのを見つけた。
なんと爺からアズールへの内緒の贈り物だという。
爺がまさかそんなことを思いつくとは思わないから驚きしかない。
一体なんだろうか?
すると、箱から服を取り出したアズールがいち早く
「わぁーっ!!! 可愛いっ!!!」
と嬉しそうな声をあげる。
こんなにも嬉しそうな声をあげる衣装……?
不思議に思いつつ見てみると、私の目に飛び込んできたのは私と同じ狼の黒耳と黒尻尾がついた衣装。
「ふふっ。これ着たら、アズールも狼さんになれるね!!!」
この上なく嬉しそうな声をあげるアズールを見ながら、私の頭の中では狼姿のアズールが浮かんでいた。
「くっ――!! アズールが、私と同じ狼に……っ! 爺、さすがだ!! ああーっ、本当に早く見たいな」
思わず心の声が漏れてしまうほど、嬉しくてたまらない。
アズールは父上と爺にもその姿を見せると言っていたが、これはまず先に私が見ておかなければな。
父上と爺が帰り、対応で少し疲れただろうアズールを休ませるために部屋で二人で過ごす時間ができた。
ロルフとルルは違う部屋でベンがみてくれていて助かる。
アズールは父上からもらった衣装と爺から貰った衣装を並べて、嬉しそうに眺めている。
「なぁ、アズール。この帽子だけでも被ってみてくれないか?」
そうお願いすると、長い耳を気にしながらも狼耳の帽子を被ってくれた。
「ルー、どう?」
にこやかな笑顔で見つめられて、私の頭の中は
――可愛いっ! 可愛すぎるっ!! これは現実なのか? 私の妄想ではないか? アズールが狼なんて……なんて可愛いんだ!!!
という言葉でいっぱいだ。
あまりの可愛さにアズールの狼耳を撫でると、
「ふふっ。ルーもすっごく可愛いよ」
と私の耳に触れてくる。
その瞬間、途轍もない勢いで昂りが熱を持って勃ち上がった。
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