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第三章

戦いの後の幸せ※

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脇役カップルなので需要はないかもと思いましたが、我慢させられ続けていた二人の甘い時間を楽しんでいただけると嬉しいです♡

  *   *   *



<sideマクシミリアン>

もう今日で何日ヴェルナーと会っていないのだろう。
日数を数えればそれだけ会っていないことを実感してしまいそうで、必死に遠ざけているがもうそれも限界だ。

アズールさまに発情の兆候が現れたから、当分家には戻れない。
ヴェルナーから早馬を通して伝えられた時には、目の前が真っ暗になる思いがした。

アズールさまが18歳の誕生日を待たずして発情をお迎えになるかもしれないということは、この国にとっては重要なことで、専属護衛であるヴェルナーがかかりっきりになるのも当然のことだと重々わかっている。

それでもパートナーの匂いも温もりも感じられないで過ごすのは拷問と同じだ。

アズールさまの発情はまだかと団長が毎日やきもきされながら過ごしておられるのをみながら、私も同じだと言いたくて仕方がなかった。

ようやくアズールさまに発情が訪れ、団長と部屋に籠られたという話を聞き、私もやっとヴェルナーと愛し合えるのかと思ったのも束の間、初夜が無事に終わり部屋から出てくるまでは公爵家での警護の任務を解かれることはないと知り、膝から崩れ落ちそうになってしまった。

獣人である団長が18年分の思いと共に部屋に籠られたのだ。
数日で出てこられるはずもない。

私は永遠とも思える日々をただひたすら過ごすしかなかった。

「ふ、副団長っ、そろそろ休憩を……」

「まだまだ! たるんでるぞ!!」

「ひぃ――っ!!」

騎士たちには悪いが、相手になってもらえなければこの有り余る欲をどこにも発散できないのだ。

ああ、ヴェルナーに会いたい……。
会って、ヴェルナーを全身で感じたい……。

そんな欲と闘いながら、死に物狂いで日々を過ごしたのだ。

今日も騎士たちを相手に訓練をしていると、

「マクシミリアン!!!」

と私を呼ぶ声が聞こえる。
それが誰の声かなんて、考えることもない。
なんせずっと待ち続けていたヴェルナーの声なのだから。

急いで駆け寄れば、全身に色香を纏っていてこのまま押し倒したくなる。
なぜここが自宅ではないのかと叫びたくなるほどに一気に興奮してくる。

ヴェルナーの目が私を求めているのがわかる。
ああ、私を求めてくれているのだ。

もしかしたら団長とアズールさまの初夜のフェロモンに当てられたのかもしれないが、それでも私を求めて駆けて来てくれただけで嬉しくてたまらない。

そんなヴェルナーを騎士たちが邪な目で見ていることに気づき威圧を放つ。
ヴェルナーを一人にしては置けない。

怒涛の勢いで訓練を終わらせて、ヴェルナーを抱きかかえたまま走って私たちの家に連れ帰る。
鍵を開けるのももどかしい。

玄関を開け中に入った途端に、ヴェルナーの唇を奪う。

ヴェルナーと離れていた日々は何を飲んでも食べてもまるで砂を噛むような味気ないものだったから、ずっと待ち侘びていたヴェルナーの甘い唾液に喉がようやく潤ってくるのを感じる。

「ああ、ヴェルナー……やっとキスできました」

唇を離し、ヴェルナーを強く抱きしめると、

「マクシミリアン……キスだけじゃ、物足りない。早く、私の奥にマクシミリアンを感じさせてくれ」

とヴェルナーからのおねだりに一気に滾ってくる。

ああ、この人は……。
私が理性を失わないように必死に抑えつけているというのにそれを簡単に飛び越えてくる。

ヴェルナーがそのつもりなら、もう抑える必要もないか。

「もう嫌だと言っても止められませんよ」

「わか――んんっ!!」

ヴェルナーの甘い唇を貪りながら、寝室へ連れ込む。
もう風呂なんてどうでもいい。

私のフェロモンをこれでもかというほど浴びせながら、ヴェルナーの服を引きちぎるほどの勢いで一気に脱がせて、ぷっくりと膨らんだ乳首にむしゃぶりつく。

「ひゃああっん!!!」

ヴェルナーがピクピクと身体を震わせた瞬間、ヴェルナーの昂りからビュルビュルと蜜が弾け飛んだ。

「ヴェルナー、もうイってしまったのですか? 可愛いですね」

腹に散らばった蜜をぺろっと舐めると、濃くて甘い味が口中に広がる。

「お利口さんですね。一人では何もしていなかったんですね」

「――っ!! 当たり前だ。マクシミリアンがいないのに気持ちよくなれるはずないだろう」

「――っ!!! ああっ、もう! そんなに煽らないでください!!」

「マクシミリアン、早く中に……っ!!」

ヴェルナーが自分の指でグチュグチュとほぐしながら、見せつけてくる。

「くっ――!! もう、我慢しませんよ!!」

ヴェルナーの蜜を手のひらに纏わせ、ヴェルナーの指を後孔から引き抜いて一気に己の昂りを押し込んだ。

「ああぁぁーーっ!!!!」

自分でも引くほどに滾っていた昂りを一気に押し込むと、ヴェルナーは全身を震わせながらまた蜜を飛ばした。

「ああ、可愛い。ヴェルナー、最高ですよ」

久しぶりのヴェルナーの中は私の昂りに吸い付いてきてそれだけで気持ちがいい。
それでも動かずに蜜を吐き出すなんてこと、熊族の誇りにかけてもするわけにはいかない。
持っていかれそうになるのを必死に抑えながら腰を動かすと、肉襞がまとわりついて最高に気持ちがいい。

「ああっ! ヴェルナー!! ヴェルナーっ!!」

「ああぁぁーーっ!! ああっ、きもちいぃ……っ、まくし、みりあん、もっとぉ……おくぅ……っ!!」

「くっ――!! ヴェルナー!!」

「ああっ、そ、こっ……っきもちいぃっ!! おく……おくに、だしてぇ……っ!!!」

「ぐぅ――! あ゛ぁーーっ!!」

ヴェルナーが三度目の蜜を放つと同時に私もヴェルナーの最奥に蜜を放った。
ビュルビュルドクドクと途轍もない量が出ているのがわかる。
ヴェルナーと会えない間、自分でも出していたというのに、ヴェルナーの中だと桁違いだ。

やはりもうヴェルナーの中でないと満足できない身体になっているのだろうな。

たっぷりと出しても萎えることのない昂りで、そのまま奥を穿つ。

「ああっん! ああっ……!!」

ヴェルナーの甘い声が可愛くてたまらない。
これが聞けるなら、ヴェルナーの休暇の間中、昂りをずっと埋め込んでいようか。
流石にそれは無理でもまだまだたっぷりと愛し合おう。

甘い時間はまだ始まったばかりだ。
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