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第三章

本能のままに※

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<sideルーディー>

「くっ――!」

寝室に入ると、リビングとは比べ物にならないほどの甘い匂いに覆われている。
シーツがすでに濡れているようだが、そんなことを気にする余裕もない。

それにどうせまた濡れるんだ。
問題ない。

アズールをベッドに寝かせて、跨ぐように膝立ちになる。

「るー……?」

少しだけ身体を起こして私を見上げる。
アズールはこんなふうになっても、自分が今どんな状態に置かれているかも理解していないのだろう。
それでいい。
アズールにはなんの知識もいらない。

全て私の手で、身体で教えるんだ。

「じっくり見ていろ」

そう言って、アズールから目を逸らすことなく服を脱ぎ捨てると、拘束具のつけていない下着はズボンを寛げただけでものすごい勢いで主張してくる。

アズールは私の裸を恍惚とした表情で見つめて離そうとしない。

「アズール、この中が見たいか?」

限界など疾うに超えているくせになんとか余裕のあるふりをしながら、下着を突き破りそうな勢いで押し上げている場所を下着ごと擦り上げて見せると、アズールはゴクリと唾を呑み込みながら大きく頷いた。

アズールが興奮している。
それだけでさらに昂りが激しくなる。
それでもがっついて怖がらせたくなくて必死に冷静を装った。

「それではご期待に応えないとな」

そう言って、下着を脱ぎ捨てると、

「――っ、おっ、きぃ……っ」

とアズールの驚く声が聞こえる。

「怖いか?」

そう尋ねたが、アズールは首を横に振る。
それどころか、必死に手を伸ばし私の昂りに触れてきた。

「ぐぅ――! アズールっ!」

「はぁーっ、いいにおい……っ」

鼻をヒクヒクさせながら、昂りに顔を寄せたかと思ったら、小さな赤い舌を出し、ぺろっと昂りの先を舐めてしまった。

「おいしぃ……これ、すき……っ」

ちゅくちゅくと貪るように私の昂りを舐め続けられて、

「くっ――! イくっ!!」

あっという間に欲望の蜜が弾けた。

アズールの中でなかったからか、いつもよりは少量であったが、アズールの顔も身体も私の出した欲望の蜜に塗れている。
それを見た瞬間、頭の中が何か弾けたような気がした。

「グルルルーっ!!」

アズールをベッドに押し倒し、アズールの胸の赤い実に貪りついた。

「ひゃぁぁーっ!」

アズールが嬌声をあげながら私を抱きしめる。

「ああっ、やぁ――っ、も、ふもふ……っ、きもちいぃ……っ」

胸の刺激に悶えながらも、私の体毛に触れ、耳をぺろぺろと舐めてくる。
なんて可愛いことをしてくるんだろう。
これがウサギの本能なのか?

「るー……すきぃ……っ、だい、すきぃ……っ」

「くぅ――!! ああ、もうアズールに溺れてしまいそうだよ」

「ひゃぁっん!!」

胸だけでなく、身体中を舌で舐めてやれば、どこもかしこも甘い味がする。

「るー……こっちもぉ、なめ、てぇ……っ」

ぐずぐずに蕩けながらも、足を上げて、ピクピクと震える果実とヒクヒク蠢く後孔を見せてくる。

「グルルルっ!」

長い舌を果実に巻き付け、ぢゅるぢゅると吸い上げてから今度は後孔に舌を突き入れた。

「あああーーっ!!」

舌を差し込んで奥までかき混ぜれば、中がトロトロにほぐれてくる。
もういいだろう。
己の昂りを挿入いれようと、舌を引き抜けば

「やぁ――っ、もっとぉ……っ! ぬか、ないでぇ……っ!」

と火照った顔で可愛く強請ってくる。
何も知らないアズールが私の与える快感に溺れているんだ。

本当なら、後ろからの方が負担は少ないだろうが、何も知らないアズールは顔が見えないと怖がるだろう。
だからこのままでいい。

「もっといいものを挿入いれてやるからな」

そう言って、己の昂りをアズールに見せつける。
さっきアズールにイかされたが、そんなこと関係ないほどに太く硬く大きくなっている。

「は、やくぅ……い、れてぇ……っ」

「ぐぅ――!!! そんなに煽るなっ!!!」

ただでさえ、妖艶なアズールの姿におかしくなっているというのに。
そんなことを言われて我慢できるほど人間ができていない。
なんせこの時を18年も待ち続けたのだからな。

「たっぷりと味わえ!! 思いっきり満足させてやる!」

ググッと押し込めば、ズズズっとアズールの中を押し広げながら中に吸い込まれていく。

「ひゃぁーーっん、おっきぃ……っ、ああぁーっ、んっ!!」

「なんだ、これは! このまま持っていかれそうだ」

はぁーっ、はぁーっ。
必死で呼吸しなければ、あまりの気持ちよさにここでイってしまそうになる。
だがそんな失態を犯すわけいかない。

アズールの最奥で蜜を吐き出さなくてはな。

グルルっ、グルルっ!
興奮した時に出る声が止まらない。

なんとか興奮を紛らわそうとグッと力を入れて押し込んだ瞬間、グチュンっ!! と大きな音を立てて根元まではまり込んだ、

「あああぁーーっ!!!」

ピッタリと一ミリに隙間もないほどにおさまったと同時にピュルピュルと蜜を漏らしながらアズールの声が響いた。

「はぁっ、はぁっ」

「アズールっ、愛してる!!!!」

ギュッと抱きしめながら、身体ごと揺り動かすとその度にアズールは果実からピシャピシャと蜜を漏らしながら身悶える。

「ああっ、アズールっ! アズールっ!!」

「ひゃあっん、きもちいぃ……っ、もっとぉ……おくぅ……こすってぇ……っああっ!! ああっ、ああっ!!」

アズールの声に煽られるように激しく腰を突き入れれば、あっという間に限界が来た。

「ゔあぁ――っ!!!」

ドプドプと自分でも信じられない量の蜜がアズールの中に注ぎ込まれる。
それをただひたすらに待ち続けるしかない。
最後の一滴を注ぐまでは動かすこともできないのだから。

アズールは私の下でヒクヒクと身体を痙攣させながらぐったりと横たわっている。
それを可哀想だと思いつつも、美味しそうだと思う自分もいる。

なんせようやく待ち焦がれたアズールとの交わりなのだ。
たった一度で私の欲望が満たされるわけもない。

まだまだ初夜は終わらない。
アズールにもそれを理解してもらわなければな。
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