93 / 288
第二章
新たな悩みの種
しおりを挟む
<sideヴェルナー>
王子とマクシミリアンとの真剣を使った試合の最中に、突然訓練場にアズールさまをお連れしたせいで、マクシミリアンを危険に晒してしまった。
あの時、マクシミリアンが咄嗟に剣を盾にしなければ、私はマクシミリアンを失っていたかもしれないと思うだけで身体が震えた。
生きた心地がしなかったけれど、マクシミリアンの無事な姿に膝から崩れ落ちそうになった。
必死に自分を奮い立たせて、王子に自分の不始末を詫びたけれど、王子からは私を咎める言葉はなかった。
きっとアズールさまの前だから、堪えてくださっているのだろう。
そんな優しさに感謝しながら、アズールさまの差し入れを手渡した。
二階に上がっていくお二人の護衛をしなければという思いも一瞬過ったが、流石にそれは邪魔でしかない。
そもそも王子と一緒ならば、私が守る必要もないのだから。
「ヴェルナー。騎士たちが待っていますよ」
「あ、ああ。これを皆に」
持ってきた袋の中から騎士たちへの差し入れを先に渡すと、訓練で腹を空かせていた騎士たちは一斉に食べ始めた。
「マクシミリアン、其方の分はこちらだ」
「私のも特別仕様ですか?」
「私の手作りをそういうのなら特別仕様かもしれないな」
「ふふっ。これ以上の特別はないですね。だって、この握り方は全てヴェルナーでしょう?」
「よくわかったな」
「わかりますよ。このオニギリから愛が感じられますから」
嬉しそうに笑うこの笑顔をついさっき失っていたのかもしれないと思ったら、また震えてしまった。
「ヴェルナー、私は大丈夫です。あなたのオニギリを食べさせてください」
「マクシミリアン……」
優しい彼の声に嬉しくなりながら、大きなオニギリを口に運んでやる。
美味しそうに食べるのが可愛くて、こっちも食べてみてくれと告げると、食べさせてくれという。
結局最後まで全部のオニギリを食べさせると、マクシミリアンは満足そうに笑っていた。
ふと、騎士たちに目をやれば、黙々とオニギリを食べている。
その表情に何の表情も見えず、もしかして不味かったのかと心配になるが、
「ヴェルナーの作るものが不味いはずがないでしょう? あれは美味すぎて昇天しているのですよ。今までこれほど美味しいものは食べてきていないでしょうからね」
とマクシミリアンに言われてそういうものかと納得する。
なんせ公爵家で用意されていたのは最高級のステーキ肉だからな。
食べ終わるのが勿体無いとでも思っているのかもしれない。
ようやく食べ終えた騎士たちに、
「この後の訓練は各自でやるように」
とマクシミリアンが声をかけるのとほぼ同時に王子がアズールさまを連れて二階から下りて来られた。
まだ訓練の途中だったから、アズールさまは先に公爵家にお連れしたほうがいいだろうと思い、王子に声をかけると、アズールさまの口からとんでもない言葉が飛び出した。
「ヴェル、今日は僕、ルーのお部屋に泊まることになったの」
その言葉に私だけでなく、騎士たちも、そしてもちろんマクシミリアンも驚きを隠せなかったが、王子の顔がこわばっているところを見ると、アズールさまが言い出されたことなのだろうということは明らかだった。
公爵家へのお泊まりでさえもあれほどの苦行だったというのに、王子の部屋でお泊まりなんて……苦行を通り越して拷問のようなものかもしれない。
なんせ、自分のテリトリーに入ったというのに手を出してはいけないのだから。
「マクシミリアン、悪いがあとは頼む」
そう言って、王子はアズールさまを腕に抱き、訓練場を出て行かれた。
「お前たち! 団長は明日、訓練には来られない。各自でしっかりと訓練するように! いいな!」
「はっ!」
マクシミリアンの言葉に騎士たちは王子が別の意味で訓練を休むと思っているに違いない。
その証拠に騎士たちの中心が大きく押し上げられているのが私のいる場所からでもはっきりとわかる。
騎士たちの勘違いをわざわざ訂正することはない。
むしろ勘違いさせておいたほうがアズールさまに手を出そうとは考えもしないだろう。
王子に頑張って耐えてくださいと念を送りつつ、私はマクシミリアンから与えられるだろうお仕置きが気になっていた。
<sideルーディー>
アズールを腕に抱き、城まで向かう。
訓練場から城までは大して離れていないが私の足取りがいつもより遅いのは確かだ。
アズールと一緒だというのにこんなにも気が重いなんていけないことだが、今回だけは許してほしい。
まだ覚悟ができていないのだ。
そう思いつつも、順調に城に辿り着く。
「ルー、お城に着いたね。なんだか久しぶりだな」
「そ、そうだな」
「爺はいる?」
「ああ。もちろんだとも。アズールに会えたら大喜びするだろうな」
「ふふっ。僕も嬉しい」
「では、部屋に行く前に爺に会って行くとしよう」
「わぁー! 嬉しいっ!」
無邪気に喜ぶアズールを見ながら、私はこっそり爺に相談してみようと思っていた。
爺の部屋に向かい、扉の前から声をかけると瞬く間に扉が開かれたのは、アズールの声が聞こえたからだろう。
「アズールさま。私に会いにきてくださったのですか?」
「ふふっ。爺、会いたかったーっ!」
「私もですよ」
爺が笑顔を浮かべると、アズールは私を見上げた。
「ああ、いいよ」
そう許可を出すと、アズールは私の腕からぴょんと爺に向かって飛び出した。
もうかなりの高齢になっている爺だが、ウサギ族である小さなアズールを抱き留めることくらいは問題ない。
私のアズールが他の者に抱きしめられていることに嫉妬しないわけではないが、なんと言っても相手は爺。
アズールを本当の孫のように可愛がってくれているのだから、二人の時間を邪魔しては私のほうがおとなげないと文句を言われそうだ。
だから、あまり長時間でなければ許す。
そう決めているのだ。
しばらく再会を喜び合っていた爺はアズールを私の元に戻してくれた。
やはり爺はよくわかっている。
「それで今日は突然どうなさったのですか?」
「ふふっ。アズール、今日ルーのお部屋にお泊まりするの!」
「えっ?! お泊まり、でございますか?」
「そうなの。オニギリのお礼にルーのお部屋にお泊まりできることになったの」
ニコニコと嬉しそうに話すアズールの様子に察しのいい爺は大体の状況を掴んだようだ。
「なるほど。それはお楽しみでございますね」
「ふふっ。でしょう?」
得意げな顔を見せるアズールに、
「おおっ、そうでした。今度アズールさまにお持ちしようと思っていた美味しい菓子があるのですよ。召し上がりませんか?」
そう言って、可愛らしい焼き菓子の箱を見せる。
「わぁー、美味しそう!!」
「ではこちらでゆっくりお召し上がりください」
そう言って、私の腕からソファーへと移動させる。
アズールは目の前の美味しそうな菓子に夢中になって食べ始めた。
「ルーディーさま。ご自分のお部屋でお泊りなど大丈夫でございますか?」
「どうしようもなかったのだ。だが、一晩持ち堪えられるか心配しかない」
「それも心配でございますが……」
「なんだ? 他にも何かあるか?」
「ルーディーさま。アズールさまのお風呂はどうなさいますか?」
「あっ!!!」
そうだ……風呂のことを忘れていた。
いつもはアリーシャ殿にアズールの風呂を頼んでいるが、流石に城に来てもらうわけにはいかない。
だが、私がするわけにもいかないが、他の者に頼むことも絶対にダメだ。
ならどうする?
新たな悩みの種に私はもうどうしようもなくなってしまった。
王子とマクシミリアンとの真剣を使った試合の最中に、突然訓練場にアズールさまをお連れしたせいで、マクシミリアンを危険に晒してしまった。
あの時、マクシミリアンが咄嗟に剣を盾にしなければ、私はマクシミリアンを失っていたかもしれないと思うだけで身体が震えた。
生きた心地がしなかったけれど、マクシミリアンの無事な姿に膝から崩れ落ちそうになった。
必死に自分を奮い立たせて、王子に自分の不始末を詫びたけれど、王子からは私を咎める言葉はなかった。
きっとアズールさまの前だから、堪えてくださっているのだろう。
そんな優しさに感謝しながら、アズールさまの差し入れを手渡した。
二階に上がっていくお二人の護衛をしなければという思いも一瞬過ったが、流石にそれは邪魔でしかない。
そもそも王子と一緒ならば、私が守る必要もないのだから。
「ヴェルナー。騎士たちが待っていますよ」
「あ、ああ。これを皆に」
持ってきた袋の中から騎士たちへの差し入れを先に渡すと、訓練で腹を空かせていた騎士たちは一斉に食べ始めた。
「マクシミリアン、其方の分はこちらだ」
「私のも特別仕様ですか?」
「私の手作りをそういうのなら特別仕様かもしれないな」
「ふふっ。これ以上の特別はないですね。だって、この握り方は全てヴェルナーでしょう?」
「よくわかったな」
「わかりますよ。このオニギリから愛が感じられますから」
嬉しそうに笑うこの笑顔をついさっき失っていたのかもしれないと思ったら、また震えてしまった。
「ヴェルナー、私は大丈夫です。あなたのオニギリを食べさせてください」
「マクシミリアン……」
優しい彼の声に嬉しくなりながら、大きなオニギリを口に運んでやる。
美味しそうに食べるのが可愛くて、こっちも食べてみてくれと告げると、食べさせてくれという。
結局最後まで全部のオニギリを食べさせると、マクシミリアンは満足そうに笑っていた。
ふと、騎士たちに目をやれば、黙々とオニギリを食べている。
その表情に何の表情も見えず、もしかして不味かったのかと心配になるが、
「ヴェルナーの作るものが不味いはずがないでしょう? あれは美味すぎて昇天しているのですよ。今までこれほど美味しいものは食べてきていないでしょうからね」
とマクシミリアンに言われてそういうものかと納得する。
なんせ公爵家で用意されていたのは最高級のステーキ肉だからな。
食べ終わるのが勿体無いとでも思っているのかもしれない。
ようやく食べ終えた騎士たちに、
「この後の訓練は各自でやるように」
とマクシミリアンが声をかけるのとほぼ同時に王子がアズールさまを連れて二階から下りて来られた。
まだ訓練の途中だったから、アズールさまは先に公爵家にお連れしたほうがいいだろうと思い、王子に声をかけると、アズールさまの口からとんでもない言葉が飛び出した。
「ヴェル、今日は僕、ルーのお部屋に泊まることになったの」
その言葉に私だけでなく、騎士たちも、そしてもちろんマクシミリアンも驚きを隠せなかったが、王子の顔がこわばっているところを見ると、アズールさまが言い出されたことなのだろうということは明らかだった。
公爵家へのお泊まりでさえもあれほどの苦行だったというのに、王子の部屋でお泊まりなんて……苦行を通り越して拷問のようなものかもしれない。
なんせ、自分のテリトリーに入ったというのに手を出してはいけないのだから。
「マクシミリアン、悪いがあとは頼む」
そう言って、王子はアズールさまを腕に抱き、訓練場を出て行かれた。
「お前たち! 団長は明日、訓練には来られない。各自でしっかりと訓練するように! いいな!」
「はっ!」
マクシミリアンの言葉に騎士たちは王子が別の意味で訓練を休むと思っているに違いない。
その証拠に騎士たちの中心が大きく押し上げられているのが私のいる場所からでもはっきりとわかる。
騎士たちの勘違いをわざわざ訂正することはない。
むしろ勘違いさせておいたほうがアズールさまに手を出そうとは考えもしないだろう。
王子に頑張って耐えてくださいと念を送りつつ、私はマクシミリアンから与えられるだろうお仕置きが気になっていた。
<sideルーディー>
アズールを腕に抱き、城まで向かう。
訓練場から城までは大して離れていないが私の足取りがいつもより遅いのは確かだ。
アズールと一緒だというのにこんなにも気が重いなんていけないことだが、今回だけは許してほしい。
まだ覚悟ができていないのだ。
そう思いつつも、順調に城に辿り着く。
「ルー、お城に着いたね。なんだか久しぶりだな」
「そ、そうだな」
「爺はいる?」
「ああ。もちろんだとも。アズールに会えたら大喜びするだろうな」
「ふふっ。僕も嬉しい」
「では、部屋に行く前に爺に会って行くとしよう」
「わぁー! 嬉しいっ!」
無邪気に喜ぶアズールを見ながら、私はこっそり爺に相談してみようと思っていた。
爺の部屋に向かい、扉の前から声をかけると瞬く間に扉が開かれたのは、アズールの声が聞こえたからだろう。
「アズールさま。私に会いにきてくださったのですか?」
「ふふっ。爺、会いたかったーっ!」
「私もですよ」
爺が笑顔を浮かべると、アズールは私を見上げた。
「ああ、いいよ」
そう許可を出すと、アズールは私の腕からぴょんと爺に向かって飛び出した。
もうかなりの高齢になっている爺だが、ウサギ族である小さなアズールを抱き留めることくらいは問題ない。
私のアズールが他の者に抱きしめられていることに嫉妬しないわけではないが、なんと言っても相手は爺。
アズールを本当の孫のように可愛がってくれているのだから、二人の時間を邪魔しては私のほうがおとなげないと文句を言われそうだ。
だから、あまり長時間でなければ許す。
そう決めているのだ。
しばらく再会を喜び合っていた爺はアズールを私の元に戻してくれた。
やはり爺はよくわかっている。
「それで今日は突然どうなさったのですか?」
「ふふっ。アズール、今日ルーのお部屋にお泊まりするの!」
「えっ?! お泊まり、でございますか?」
「そうなの。オニギリのお礼にルーのお部屋にお泊まりできることになったの」
ニコニコと嬉しそうに話すアズールの様子に察しのいい爺は大体の状況を掴んだようだ。
「なるほど。それはお楽しみでございますね」
「ふふっ。でしょう?」
得意げな顔を見せるアズールに、
「おおっ、そうでした。今度アズールさまにお持ちしようと思っていた美味しい菓子があるのですよ。召し上がりませんか?」
そう言って、可愛らしい焼き菓子の箱を見せる。
「わぁー、美味しそう!!」
「ではこちらでゆっくりお召し上がりください」
そう言って、私の腕からソファーへと移動させる。
アズールは目の前の美味しそうな菓子に夢中になって食べ始めた。
「ルーディーさま。ご自分のお部屋でお泊りなど大丈夫でございますか?」
「どうしようもなかったのだ。だが、一晩持ち堪えられるか心配しかない」
「それも心配でございますが……」
「なんだ? 他にも何かあるか?」
「ルーディーさま。アズールさまのお風呂はどうなさいますか?」
「あっ!!!」
そうだ……風呂のことを忘れていた。
いつもはアリーシャ殿にアズールの風呂を頼んでいるが、流石に城に来てもらうわけにはいかない。
だが、私がするわけにもいかないが、他の者に頼むことも絶対にダメだ。
ならどうする?
新たな悩みの種に私はもうどうしようもなくなってしまった。
255
お気に入りに追加
5,341
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。
【完結】冷酷眼鏡とウワサされる副騎士団長様が、一直線に溺愛してきますっ!
楠結衣
恋愛
触ると人の心の声が聞こえてしまう聖女リリアンは、冷酷と噂の副騎士団長のアルバート様に触ってしまう。
(リリアン嬢、かわいい……。耳も小さくて、かわいい。リリアン嬢の耳、舐めたら甘そうだな……いや寧ろ齧りたい……)
遠くで見かけるだけだったアルバート様の思わぬ声にリリアンは激しく動揺してしまう。きっと聞き間違えだったと結論付けた筈が、聖女の試験で必須な魔物についてアルバート様から勉強を教わることに──!
(かわいい、好きです、愛してます)
(誰にも見せたくない。執務室から出さなくてもいいですよね?)
二人きりの勉強会。アルバート様に触らないように気をつけているのに、リリアンのうっかりで毎回触れられてしまう。甘すぎる声にリリアンのドキドキが止まらない!
ところが、ある日、リリアンはアルバート様の声にうっかり反応してしまう。
(まさか。もしかして、心の声が聞こえている?)
リリアンの秘密を知ったアルバート様はどうなる?
二人の恋の結末はどうなっちゃうの?!
心の声が聞こえる聖女リリアンと変態あまあまな声がダダ漏れなアルバート様の、甘すぎるハッピーエンドラブストーリー。
✳︎表紙イラストは、さらさらしるな。様の作品です。
✳︎小説家になろうにも投稿しています♪
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
誰も信じてくれないので、森の獣達と暮らすことにしました。その結果、国が大変なことになっているようですが、私には関係ありません。
木山楽斗
恋愛
エルドー王国の聖女ミレイナは、予知夢で王国が龍に襲われるという事実を知った。
それを国の人々に伝えるものの、誰にも信じられず、それ所か虚言癖と避難されることになってしまう。
誰にも信じてもらえず、罵倒される。
そんな状況に疲弊した彼女は、国から出て行くことを決意した。
実はミレイナはエルドー王国で生まれ育ったという訳ではなかった。
彼女は、精霊の森という森で生まれ育ったのである。
故郷に戻った彼女は、兄弟のような関係の狼シャルピードと再会した。
彼はミレイナを快く受け入れてくれた。
こうして、彼女はシャルピードを含む森の獣達と平和に暮らすようになった。
そんな彼女の元に、ある時知らせが入ってくる。エルドー王国が、予知夢の通りに龍に襲われていると。
しかし、彼女は王国を助けようという気にはならなかった。
むしろ、散々忠告したのに、何も準備をしていなかった王国への失望が、強まるばかりだったのだ。
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
悪役令息の取り巻きに転生した俺乙
花村 ネズリ
BL
知ってるか?
悪役令息ってな、結構いい奴なんだぜ?
bl小説大賞参加ーー
※年齢制限有りシーンの時は※マークをつけていますのでご了承ください。
素敵なコメントいつもありがとうございます。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?
名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。
そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________
※
・非王道気味
・固定カプ予定は無い
・悲しい過去🐜
・話の流れが遅い
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
ニケの宿
水無月
BL
危険地帯の山の中。数少ない安全エリアで宿を営む赤犬族の犬耳幼子は、吹雪の中で白い青年を拾う。それは滅んだはずの種族「人族」で。
しっかり者のわんことあまり役に立たない青年。それでも青年は幼子の孤独をゆるやかに埋めてくれた。
異なる種族同士の、共同生活。
※過激な描写は控えていますがバトルシーンがあるので、怪我をする箇所はあります。
キャラクター紹介のページに挿絵を入れてあります。
苦手な方はご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる