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番外編
初夜の翌日
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早速始まりましたイチャラブ番外編♡
楽しんでいただけると嬉しいです。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「理央、風呂に入ってそろそろ食事でもしようか」
昨夜から怒涛のように理央を抱きまくり、ようやく俺も、俺のモノも落ち着きを取り戻し、腕の中ですやすやと眠る理央に声をかけた。
まだ離れたくはないが、いい加減腹も空いているはずだ。
さっきも理央の腹から可愛い鳴き声が聞こえていた。
理央はどんなに腹が減っても気に留める様子もないが、それは今までの生活に身体が慣れざるを得なかったからだ。
本来の身体のリズムに戻すため、父さんには理央にきちんと食事を与えるようにと口酸っぱくなるほど言われている。
だから、昨日から食事も摂らせずに抱き続けたなんて知られたらどれほど説教されるか……考えただけでも恐ろしい。
この年になって父親に叱られることほど情けないことはない。
早く理央にはちゃんと食事を摂らせなければ……。
まだ眠気でぼんやりとしている理央を抱きかかえ、風呂に運ぶ。
眠る前に身体は清めているから、さっと流して湯船に浸かった。
ギュッと抱きしめながら理央の髪にキスをしていると、身体が温まってきたのかようやく理央が可愛い目を開けてくれた。
「りょ、うやさん……おはよぅ……ござ、ます……」
「ふふ。理央、おはよう。どうだ、お風呂は気持ちいいか?」
「えっ? お風呂? ――ったた!」
びっくりして身体を動かした瞬間、理央が痛そうに眉を顰め声をあげた。
「ああ、理央。大丈夫か?」
「なんか、身体中が……」
「ごめん、俺が無理させたからだ……」
「えっ?」
「理央をいっぱい愛しただろう? だから理央が……」
「凌也さん……謝らないでください……僕、幸せなのに……。凌也さんに愛されてる間、ずっと気持ちよくて、ずっと幸せな気分でした。だから……謝られたら、寂しくなっちゃいます……」
「理央……」
理央の気持ちが嬉しくて、俺は理央をギュッと抱きしめた。
「ああ。俺も最高に気持ちよくて、幸せだよ」
「ふふっ。嬉しい」
ああ、理央が相手で本当に良かった。
俺は理央を抱きかかえ脱衣所に戻るとすぐに大きなバスタオルに包み込んで大きな椅子に座らせておいた。
さっと身体を拭いていると、
「わぁーーっ!!!」
と大きな声が聞こえた。
「理央、どうした?」
「りょう、やさぁん……ぼく、ぼく……びょうきになっちゃいました……」
「病気? どこか苦しいところでもあるのか?」
慌てて理央を抱きかかえ、ベッドに戻りバスタオルに包んだまま寝かせ、
「どこが痛いんだ?」
と尋ねると、理央は青褪めた顔でゆっくりとバスタオルを開いて見せた。
「ほら、みてください……こんなに赤いのがいっぱい……」
「――っ! 理央、それは……」
「やっぱり……こわい、病気ですか……?」
身体を震わせながら涙ぐむ理央に俺はどう言えばいいのかわからなかった。
それが俺のつけたキスマークだと……。
俺自身も引くほど身体中につけてしまっている。
しかも乳首の周りは大量に……。
俺、どれだけ乳首に固執してるんだと呆れてしまう。
これ、父さんたちには絶対見られるわけにはいかないよな……。
なんていう?
どうする?
いいごまかしが思いつかないが、早く答えてやらないと理央が本当に病気だと思ってしまう。
正直に話すしかないか……。
「理央、よく聞いてくれ……これは、病気なんかじゃない」
「ほんとう?」
「ああ。これは俺が理央のことが好きでつけてしまったんだ」
「ぼくのことが、すきで……?」
「そうなんだ、それはキスマークって言うんだが、理央が俺のものだって証を目に見えるように残しておきたくてつけたんだ。愛している最中に無我夢中でつけていたらいつの間にかこんなにいっぱいつけてしまっていて……驚かせて悪い……」
「ぼくが、りょうやさんの、もの……」
ああ、俺のこんな執着に流石の理央もひいたか?
そうだよな。
俺だって引いてるんだ……。
だが、どれだけ引かれても理央を手放す気なんて俺にはない。
なんとか許してもらえるまで謝るしかないな。
そう思っていたのに、理央の口からは驚くような言葉が返ってきた。
「ふふっ。うれしいっ!!」
「えっ? 理央、本当に?」
「はい。だって、僕が凌也さんのものだって証なんですよね? 嬉しいです!!」
目をキラキラと輝かせながらそう言ってくれる理央にホッとしながら、大事なことを伝えておいた。
「あの、これは……二人だけの秘密だから、俺がキスマークをたくさんつけたのは内緒だぞ」
「えっ? 秘密、ですか?」
「ああ。約束できるか?」
「はい。わかりました」
ふぅーっ、良かった。
なんとか大丈夫そうだ。
「じゃあ、理央。食事にしよう。何か食べたいものを部屋に運んでもらおうか」
「えっ……お部屋、で?」
「ああ、何がいい?」
「あの、僕……レストランのビュッフェっていうのが食べたいです……」
「ビュッフェ?」
確かにここのホテルのビュッフェは有名だが、どうして理央がそのことを?
「佳都さんがここのホテルのビュッフェは美味しいから絶対食べていってって教えてくれて、僕も空良君も楽しみにしてたんです……」
ああ、そういうことか……。
だが、今の理央を外には連れ出したくないんだが……。
どう見ても情事後の色気ダダ漏れの理央なんか連れて出たらホテルにいる奴らにどんな目で見られるか……。
しかもビュッフェだろう?
何かのタイミングで理央を一人にする時間ができたら……その隙に変なのが理央に近づくかもしれない。
そんなの絶対に許すわけにはいかない。
「理央、今日は……」
部屋にしよう……そう言いかけたのだが、
「だめ、ですか……?」
目を潤ませてそんなふうにお願いされたらダメだなんて言えるはずもない。
「……じゃ、じゃあ行くか……」
わーいと喜ぶ理央の横で俺はこれからのことを考えて頭を抱えてしまっていた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
次回、ビュッフェのお話に続きます。
どうぞお楽しみに♡
楽しんでいただけると嬉しいです。
✳︎ ✳︎ ✳︎
「理央、風呂に入ってそろそろ食事でもしようか」
昨夜から怒涛のように理央を抱きまくり、ようやく俺も、俺のモノも落ち着きを取り戻し、腕の中ですやすやと眠る理央に声をかけた。
まだ離れたくはないが、いい加減腹も空いているはずだ。
さっきも理央の腹から可愛い鳴き声が聞こえていた。
理央はどんなに腹が減っても気に留める様子もないが、それは今までの生活に身体が慣れざるを得なかったからだ。
本来の身体のリズムに戻すため、父さんには理央にきちんと食事を与えるようにと口酸っぱくなるほど言われている。
だから、昨日から食事も摂らせずに抱き続けたなんて知られたらどれほど説教されるか……考えただけでも恐ろしい。
この年になって父親に叱られることほど情けないことはない。
早く理央にはちゃんと食事を摂らせなければ……。
まだ眠気でぼんやりとしている理央を抱きかかえ、風呂に運ぶ。
眠る前に身体は清めているから、さっと流して湯船に浸かった。
ギュッと抱きしめながら理央の髪にキスをしていると、身体が温まってきたのかようやく理央が可愛い目を開けてくれた。
「りょ、うやさん……おはよぅ……ござ、ます……」
「ふふ。理央、おはよう。どうだ、お風呂は気持ちいいか?」
「えっ? お風呂? ――ったた!」
びっくりして身体を動かした瞬間、理央が痛そうに眉を顰め声をあげた。
「ああ、理央。大丈夫か?」
「なんか、身体中が……」
「ごめん、俺が無理させたからだ……」
「えっ?」
「理央をいっぱい愛しただろう? だから理央が……」
「凌也さん……謝らないでください……僕、幸せなのに……。凌也さんに愛されてる間、ずっと気持ちよくて、ずっと幸せな気分でした。だから……謝られたら、寂しくなっちゃいます……」
「理央……」
理央の気持ちが嬉しくて、俺は理央をギュッと抱きしめた。
「ああ。俺も最高に気持ちよくて、幸せだよ」
「ふふっ。嬉しい」
ああ、理央が相手で本当に良かった。
俺は理央を抱きかかえ脱衣所に戻るとすぐに大きなバスタオルに包み込んで大きな椅子に座らせておいた。
さっと身体を拭いていると、
「わぁーーっ!!!」
と大きな声が聞こえた。
「理央、どうした?」
「りょう、やさぁん……ぼく、ぼく……びょうきになっちゃいました……」
「病気? どこか苦しいところでもあるのか?」
慌てて理央を抱きかかえ、ベッドに戻りバスタオルに包んだまま寝かせ、
「どこが痛いんだ?」
と尋ねると、理央は青褪めた顔でゆっくりとバスタオルを開いて見せた。
「ほら、みてください……こんなに赤いのがいっぱい……」
「――っ! 理央、それは……」
「やっぱり……こわい、病気ですか……?」
身体を震わせながら涙ぐむ理央に俺はどう言えばいいのかわからなかった。
それが俺のつけたキスマークだと……。
俺自身も引くほど身体中につけてしまっている。
しかも乳首の周りは大量に……。
俺、どれだけ乳首に固執してるんだと呆れてしまう。
これ、父さんたちには絶対見られるわけにはいかないよな……。
なんていう?
どうする?
いいごまかしが思いつかないが、早く答えてやらないと理央が本当に病気だと思ってしまう。
正直に話すしかないか……。
「理央、よく聞いてくれ……これは、病気なんかじゃない」
「ほんとう?」
「ああ。これは俺が理央のことが好きでつけてしまったんだ」
「ぼくのことが、すきで……?」
「そうなんだ、それはキスマークって言うんだが、理央が俺のものだって証を目に見えるように残しておきたくてつけたんだ。愛している最中に無我夢中でつけていたらいつの間にかこんなにいっぱいつけてしまっていて……驚かせて悪い……」
「ぼくが、りょうやさんの、もの……」
ああ、俺のこんな執着に流石の理央もひいたか?
そうだよな。
俺だって引いてるんだ……。
だが、どれだけ引かれても理央を手放す気なんて俺にはない。
なんとか許してもらえるまで謝るしかないな。
そう思っていたのに、理央の口からは驚くような言葉が返ってきた。
「ふふっ。うれしいっ!!」
「えっ? 理央、本当に?」
「はい。だって、僕が凌也さんのものだって証なんですよね? 嬉しいです!!」
目をキラキラと輝かせながらそう言ってくれる理央にホッとしながら、大事なことを伝えておいた。
「あの、これは……二人だけの秘密だから、俺がキスマークをたくさんつけたのは内緒だぞ」
「えっ? 秘密、ですか?」
「ああ。約束できるか?」
「はい。わかりました」
ふぅーっ、良かった。
なんとか大丈夫そうだ。
「じゃあ、理央。食事にしよう。何か食べたいものを部屋に運んでもらおうか」
「えっ……お部屋、で?」
「ああ、何がいい?」
「あの、僕……レストランのビュッフェっていうのが食べたいです……」
「ビュッフェ?」
確かにここのホテルのビュッフェは有名だが、どうして理央がそのことを?
「佳都さんがここのホテルのビュッフェは美味しいから絶対食べていってって教えてくれて、僕も空良君も楽しみにしてたんです……」
ああ、そういうことか……。
だが、今の理央を外には連れ出したくないんだが……。
どう見ても情事後の色気ダダ漏れの理央なんか連れて出たらホテルにいる奴らにどんな目で見られるか……。
しかもビュッフェだろう?
何かのタイミングで理央を一人にする時間ができたら……その隙に変なのが理央に近づくかもしれない。
そんなの絶対に許すわけにはいかない。
「理央、今日は……」
部屋にしよう……そう言いかけたのだが、
「だめ、ですか……?」
目を潤ませてそんなふうにお願いされたらダメだなんて言えるはずもない。
「……じゃ、じゃあ行くか……」
わーいと喜ぶ理央の横で俺はこれからのことを考えて頭を抱えてしまっていた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
次回、ビュッフェのお話に続きます。
どうぞお楽しみに♡
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