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番外編
楽しいお茶会 1
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サクッと終わらせるつもりでしたがちょっと面白いネタをいただいたので書いてみたら、序章の部分が長くなりすぎて3話くらいになるかもです(汗)
楽しんでいただければ嬉しいです♡
* * *
<side悠真>
「ああ、なんだかちょっと緊張してきちゃいました」
「確かに周平さんのご実家は私も少し緊張しますね。ですが、悠真ならきっと気に入られると思いますよ」
「そんな……っ、伊織さんの方が気に入られるはずです」
だって、伊織さんは全てが素敵だから。
本当にいまだに信じられない時がある。
こんなに素敵な人が私のことを好きでいてくれるなんて……。
私の人生の運を全て使い果たしたけれど、伊織さんと出会えて本当に良かった。
「悠真……愛してますよ」
「えっ、突然どうしたんですか?」
「いえ、悠真と出会えて本当に良かったとしみじみ思ったので言葉にしてみたんです」
「伊織さん……私も、今同じことを思ってました」
「やっぱり私たちは運命ですね」
にっこりと微笑む伊織さんの笑顔にどきっとする。
ああ、私はいつでも、いつまでも伊織さんに惹かれ続けていくのだろうな。
教えてもらった住所に到着し、ガレージに車を止めているともう一台車が入ってきた。
「あっ、皐月さんたちの車ですよ」
「ええ、同じタイミングだったようですね」
伊織さんにエスコートされながら車から降り、皐月さんたちの車に近づくと、さっと運転席から宗一郎さんが降りてきて助手席の扉を開けた。エスコートする姿が本当に様になっている。
ああ、こんな素敵な姿を伊織さんはいつも見ていたから、私にも当然のようにエスコートしてくれるのだろう。
いつか私たちもこんな素敵な熟年夫夫になれたら……ああ、幸せだな。
「悠真くん。元気にしてた?」
「ええ、おかげさまで。皐月さんも相変わらず元気そうで何よりです。この前もご旅行に行かれたとか?」
「そうなんだよ。この前の温泉すごく良かったから今度悠真くんと伊織も誘っていきたいねって話をしていたんだよ」
「わぁ、楽しみです。ぜひ行きましょう!」
宗一郎さんが退官されてから皐月さんがさらに生き生きとしているように見える。
仕事で忙しかった宗一郎さんに時間の余裕ができたから、いろんなことを二人でできるようになって楽しいんだろうな。
「それにしても周平くんたちのご実家、素敵なお家ね」
「ええ、本当に。センスがいいですよね」
「皐月、そろそろあがろうか。きっと待っているよ」
「あっ、つい悠真くんとの話に夢中になっちゃって……」
宗一郎さんと腕を組んで歩く後から、私と伊織さんも腕を組んでついていくと、
「伊織、いい匂いがするが何を持ってきたんだ?」
と宗一郎さんが振り返りながら尋ねてきた。
「私はプリンとクッキーを持ってきましたよ」
「ほお、それは楽しみだな。なぁ、皐月」
「悠真くんのためにプリンもクッキーも作れるようになったんだね。嬉しいよ」
「悠真が喜んでくれるから作り甲斐があるんですよ。宗一郎さんは何を持ってきたんですか?」
「私はスイートポテトパイだよ。ちょうど、良いさつまいもが手に入ったところでね」
宗一郎さんが紙袋を掲げるとふわりと甘いお芋の匂いがする。
「わぁ、さつまいも! 私、大好きです」
「ふふっ。悪いな、伊織」
「いえ、そんなことで嫉妬したりはしませんから」
「ほぉ、大人になったな」
「ええ。悠真が私だけを愛してくれていることはわかってますから」
そう言ってギュッと抱きしめられる。
「そうか、それはごちそうさま」
「宗一郎さん、伊織をあんまりいじめちゃだめよ」
「わかってるよ。さぁ、行こうか」
なんだか本当の家族のような触れ合いに嬉しくなってしまう。
この四人の空間、心地良いな。
<side敬介>
「お客さまがいらしたみたいよ」
キッチンでお義父さんの準備を手伝っていると、お義母さんが声をかけてくれて急いで迎えに出ようとしたら周平さんが部屋から下りてきた。
「寝てなくて大丈夫ですか?」
「ああ、もうすっかりよくなっているんだ。そろそろ時間だろう?」
「はい。ちょうど来られたみたいで……」
「なら、一緒に出迎えるとしよう」
ギュッと抱き寄せられながら玄関に向かうとちょうどチャイムがなった。
「いらっしゃい」
扉を開けると、笑顔で入ってきてくれた。
「今日はお招きありがとう」
「いえ、こちらこそ急にお呼びだてしてしまって……」
「気にしないで。周平くんのご実家に遊びに来ることができて嬉しいよ」
「そう仰っていただけるとありがたいです」
「あら、周平くん。大丈夫なの?」
「ええ、もうすっかり熱も下がっているんです。ご心配おかけして申し訳ありません」
周平さんが頭を下げると、
「きっと敬介くんに看病してもらったから治ったんだろう。良い伴侶に巡り会えて良かったな」
と志良堂教授が優しい声をかけてくれて、周平さんは嬉しそうだ。
「さぁさぁ、そんなところでお話ししていないで、周平。早く中に案内して差し上げて」
「初めまして。鳴宮皐月と申します。今日はご招待いただきましてありがとうございます」
「まぁまぁ、なんて綺麗な方なのかしら」
「母さん、ちゃんと挨拶してくれ。敬介の恩師だぞ」
「あら、ごめんなさい。あまりにもお綺麗な方だから驚いてしまって。ようこそお越しくださいました。周平と涼平、それから敬介と朝陽の母でございます」
「まぁ、お母さまですか。てっきりお姉さまかと思いました」
「そんな……お世辞なんて、恥ずかしいです」
「いえいえ、お世辞なんかじゃないですよ。ねぇ、悠真くん」
「はい。とってもお綺麗で私もお姉さんだと思いました」
鳴宮教授と悠真くんの言葉にお義母さんは嬉しそうに微笑んでいた。
そればかりか、悠真くんと鳴宮教授の顔をじっと見つめて、
「ああ、やっぱり綺麗!! せっかくこんな美人さん達が集まったのにこのまま何もなしでただのお茶会だなんて勿体無いわ!」
と何かやる気にみなぎった顔になっている。
「母さん、何をする気なんだ?」
「良いから、周平は洸平さんのお手伝いをしてきて。テラスにスイーツを準備しておいてね。皐月さんと、悠真くん……と仰ったかしら? 敬介くんも早く私についてきて」
「えっ、ちょ――っ」
こうなったらお義母さんを止めることはできない。
そのまま周平さん達を玄関に残したまま、私たち三人はお義母さんに二階の部屋に連れて行かれた。
楽しんでいただければ嬉しいです♡
* * *
<side悠真>
「ああ、なんだかちょっと緊張してきちゃいました」
「確かに周平さんのご実家は私も少し緊張しますね。ですが、悠真ならきっと気に入られると思いますよ」
「そんな……っ、伊織さんの方が気に入られるはずです」
だって、伊織さんは全てが素敵だから。
本当にいまだに信じられない時がある。
こんなに素敵な人が私のことを好きでいてくれるなんて……。
私の人生の運を全て使い果たしたけれど、伊織さんと出会えて本当に良かった。
「悠真……愛してますよ」
「えっ、突然どうしたんですか?」
「いえ、悠真と出会えて本当に良かったとしみじみ思ったので言葉にしてみたんです」
「伊織さん……私も、今同じことを思ってました」
「やっぱり私たちは運命ですね」
にっこりと微笑む伊織さんの笑顔にどきっとする。
ああ、私はいつでも、いつまでも伊織さんに惹かれ続けていくのだろうな。
教えてもらった住所に到着し、ガレージに車を止めているともう一台車が入ってきた。
「あっ、皐月さんたちの車ですよ」
「ええ、同じタイミングだったようですね」
伊織さんにエスコートされながら車から降り、皐月さんたちの車に近づくと、さっと運転席から宗一郎さんが降りてきて助手席の扉を開けた。エスコートする姿が本当に様になっている。
ああ、こんな素敵な姿を伊織さんはいつも見ていたから、私にも当然のようにエスコートしてくれるのだろう。
いつか私たちもこんな素敵な熟年夫夫になれたら……ああ、幸せだな。
「悠真くん。元気にしてた?」
「ええ、おかげさまで。皐月さんも相変わらず元気そうで何よりです。この前もご旅行に行かれたとか?」
「そうなんだよ。この前の温泉すごく良かったから今度悠真くんと伊織も誘っていきたいねって話をしていたんだよ」
「わぁ、楽しみです。ぜひ行きましょう!」
宗一郎さんが退官されてから皐月さんがさらに生き生きとしているように見える。
仕事で忙しかった宗一郎さんに時間の余裕ができたから、いろんなことを二人でできるようになって楽しいんだろうな。
「それにしても周平くんたちのご実家、素敵なお家ね」
「ええ、本当に。センスがいいですよね」
「皐月、そろそろあがろうか。きっと待っているよ」
「あっ、つい悠真くんとの話に夢中になっちゃって……」
宗一郎さんと腕を組んで歩く後から、私と伊織さんも腕を組んでついていくと、
「伊織、いい匂いがするが何を持ってきたんだ?」
と宗一郎さんが振り返りながら尋ねてきた。
「私はプリンとクッキーを持ってきましたよ」
「ほお、それは楽しみだな。なぁ、皐月」
「悠真くんのためにプリンもクッキーも作れるようになったんだね。嬉しいよ」
「悠真が喜んでくれるから作り甲斐があるんですよ。宗一郎さんは何を持ってきたんですか?」
「私はスイートポテトパイだよ。ちょうど、良いさつまいもが手に入ったところでね」
宗一郎さんが紙袋を掲げるとふわりと甘いお芋の匂いがする。
「わぁ、さつまいも! 私、大好きです」
「ふふっ。悪いな、伊織」
「いえ、そんなことで嫉妬したりはしませんから」
「ほぉ、大人になったな」
「ええ。悠真が私だけを愛してくれていることはわかってますから」
そう言ってギュッと抱きしめられる。
「そうか、それはごちそうさま」
「宗一郎さん、伊織をあんまりいじめちゃだめよ」
「わかってるよ。さぁ、行こうか」
なんだか本当の家族のような触れ合いに嬉しくなってしまう。
この四人の空間、心地良いな。
<side敬介>
「お客さまがいらしたみたいよ」
キッチンでお義父さんの準備を手伝っていると、お義母さんが声をかけてくれて急いで迎えに出ようとしたら周平さんが部屋から下りてきた。
「寝てなくて大丈夫ですか?」
「ああ、もうすっかりよくなっているんだ。そろそろ時間だろう?」
「はい。ちょうど来られたみたいで……」
「なら、一緒に出迎えるとしよう」
ギュッと抱き寄せられながら玄関に向かうとちょうどチャイムがなった。
「いらっしゃい」
扉を開けると、笑顔で入ってきてくれた。
「今日はお招きありがとう」
「いえ、こちらこそ急にお呼びだてしてしまって……」
「気にしないで。周平くんのご実家に遊びに来ることができて嬉しいよ」
「そう仰っていただけるとありがたいです」
「あら、周平くん。大丈夫なの?」
「ええ、もうすっかり熱も下がっているんです。ご心配おかけして申し訳ありません」
周平さんが頭を下げると、
「きっと敬介くんに看病してもらったから治ったんだろう。良い伴侶に巡り会えて良かったな」
と志良堂教授が優しい声をかけてくれて、周平さんは嬉しそうだ。
「さぁさぁ、そんなところでお話ししていないで、周平。早く中に案内して差し上げて」
「初めまして。鳴宮皐月と申します。今日はご招待いただきましてありがとうございます」
「まぁまぁ、なんて綺麗な方なのかしら」
「母さん、ちゃんと挨拶してくれ。敬介の恩師だぞ」
「あら、ごめんなさい。あまりにもお綺麗な方だから驚いてしまって。ようこそお越しくださいました。周平と涼平、それから敬介と朝陽の母でございます」
「まぁ、お母さまですか。てっきりお姉さまかと思いました」
「そんな……お世辞なんて、恥ずかしいです」
「いえいえ、お世辞なんかじゃないですよ。ねぇ、悠真くん」
「はい。とってもお綺麗で私もお姉さんだと思いました」
鳴宮教授と悠真くんの言葉にお義母さんは嬉しそうに微笑んでいた。
そればかりか、悠真くんと鳴宮教授の顔をじっと見つめて、
「ああ、やっぱり綺麗!! せっかくこんな美人さん達が集まったのにこのまま何もなしでただのお茶会だなんて勿体無いわ!」
と何かやる気にみなぎった顔になっている。
「母さん、何をする気なんだ?」
「良いから、周平は洸平さんのお手伝いをしてきて。テラスにスイーツを準備しておいてね。皐月さんと、悠真くん……と仰ったかしら? 敬介くんも早く私についてきて」
「えっ、ちょ――っ」
こうなったらお義母さんを止めることはできない。
そのまま周平さん達を玄関に残したまま、私たち三人はお義母さんに二階の部屋に連れて行かれた。
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