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友人からのメッセージ
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「ねぇねぇ、それで、河北さんはなんて言ったの?」
いつものようにリハビリを終えた後のテラスでのお茶タイムで、尚孝くんが持ってきてくれたフルーツジュースを飲んでいると、僕が河北さんに貰ってもってきたクッキーを手に取りながら、尚孝くんが嬉しそうに尋ねてきた。
尚孝くんが何を尋ねたいのかはわかってる。昨日、河北さんへのお礼を相談した件だ。
山野辺先生が本人に聞いた方がいいってアドバイスをくださって、その通りにすることにしたんだよね。尚孝くんはうまく行くようにって応援してくれてたんだ。
「うん。写真が欲しいって」
「写真?」
「うん。朝と夜におはようとおやすみなさいのメッセージを送る時に自撮りの写真を送って欲しいって」
「わぁー、それいいね!!」
尚孝くんならそう言ってくれると思ってた。だから、その通りの反応にすごく嬉しくなる。
「河北さんも喜んでくれるから嬉しいけど、撮るのはちょっと恥ずかしいよ」
「確かにね。でも、写真見たら今日も元気なんだなってわかるし河北さんも安心なんだろうね。恥ずかしいなら、伊月くんも河北さんから送ってもらったらいいんじゃない?」
「そう! それで昨日僕がおやすみのメッセージ送った時に自撮りの写真を送ったら、河北さんも送ってきてくれたんだ!」
「わぁー。いいなぁ、それ! なかなか自撮りって見られないしね。カメラ向けられて撮られるのとはまた違うよね」
「そうそう!」
一応何かあった時のためにリハビリルームにスマホを持ってきているけれど、河北さんの写真は自分だけのものにしたくて、尚孝くんには見せられなかった。申し訳ないなと思いつつも尚孝くんの方からも見せて! とは言ってこなかった。もしかしたら、そういうプライベートなことを見たいとか聞きたいとか自分から言っちゃダメなのかもしれないな。
物も貰っちゃダメだって言われてるんだもんね。このお茶タイムに関しては山野辺先生が許可をしてくださったから大丈夫だけど。僕が退院して、尚孝くんと患者と先生の仲じゃなくなったらもっと深いお友達になれるのかも。その時には僕も河北さんの写真を見せられるように変化してるかな? まだわからないけど。
そんな日々を過ごしてリハビリを始めて、あっという間にもうすぐ二ヶ月。退院の日も近づいてきた。
そんな時、リハビリを終えて病室で寛いでいるとスマホがポンと鳴った。
河北さんかな? もしかして、今日来られなくなったとか?
ドキドキしながらスマホの画面を見ると、砂川くんの名前があった。あれから時々メッセージを送り合ってて、砂川くんが可愛いスタンプを送ってくれるからそれを見るのも楽しいんだ。
<田淵くん。リハビリは進んでる? そろそろ退院かな? 真琴>
可愛いウサギがはてなマーク付きで尋ねてくれてる。
ふふっ、これ砂川くんかな?
<うん。来週退院だよ。でもそれからしばらくは家で講義を受けることになってるから砂川くんに学校で会えるのはもう少し先かも。伊月>
こうやって家で講義を受けられるのも河北さんのおかげなんだよね。本当に河北さんがいなかったら、僕はこの病院でリハビリを受けることもできなくて、病院代も払えなくて、どうなっていたか想像もつかない。僕は退院したら河北さんのために一生懸命頑張らなくちゃ!!
<そっか。でも退院の日が決まってホッとしたよ。良かった。病室に行くのは迷惑かもしれないから、退院したらお祝いしようね。真琴>
砂川くんはいつだって僕のことを気遣ってくれるんだよね。
最初に搬送された時もお見舞いのお菓子だけじゃなくて、必要な着替えとか歯ブラシとか持ってきてくれてたし。あれ、ものすごく助かったんだ。僕は退院したら河北さんだけじゃなくて、みんなにもいっぱいお礼しないとな。
<砂川くん、いつもありがとう!>
というメッセージと一緒にたくさんのハートがいっぱいついたクマのスタンプを送ると、砂川くんからのハートだらけのうウサギのスタンプが送られてきて笑ってしまった。
「なんだか楽しそうだね」
「わっ!!」
急に河北さんの声が聞こえて、スマホを手から離してしまった。でも布団の上で助かったな。このスマホももふもふのわんわんケースも壊れちゃったら嫌だもんね。
「ごめん、驚かせたかな? 一応声はかけたんだけど」
「すみません、メッセージに夢中になってて気づかなかったです」
「いや、気にしないでいいよ」
そう言いながら、河北さんが布団の上に落ちたスマホを拾って渡してくれた。
「ありがとうございます」
「うん。あの……別に嫌なら言わなくてもいいんだけど」
「はい。なんですか?」
「その、メッセージの相手って……」
「えっ?」
「あ、ごめん。見るつもりじゃなかったけど、画面がチラッと見えて……」
「ああ。砂川くんです。そろそろ退院かなってメッセージくれたんです」
スマホの画面を見せながら伝えると、河北さんは一度画面に視線を落としたと思ったら、すぐに笑顔になった。
いつものようにリハビリを終えた後のテラスでのお茶タイムで、尚孝くんが持ってきてくれたフルーツジュースを飲んでいると、僕が河北さんに貰ってもってきたクッキーを手に取りながら、尚孝くんが嬉しそうに尋ねてきた。
尚孝くんが何を尋ねたいのかはわかってる。昨日、河北さんへのお礼を相談した件だ。
山野辺先生が本人に聞いた方がいいってアドバイスをくださって、その通りにすることにしたんだよね。尚孝くんはうまく行くようにって応援してくれてたんだ。
「うん。写真が欲しいって」
「写真?」
「うん。朝と夜におはようとおやすみなさいのメッセージを送る時に自撮りの写真を送って欲しいって」
「わぁー、それいいね!!」
尚孝くんならそう言ってくれると思ってた。だから、その通りの反応にすごく嬉しくなる。
「河北さんも喜んでくれるから嬉しいけど、撮るのはちょっと恥ずかしいよ」
「確かにね。でも、写真見たら今日も元気なんだなってわかるし河北さんも安心なんだろうね。恥ずかしいなら、伊月くんも河北さんから送ってもらったらいいんじゃない?」
「そう! それで昨日僕がおやすみのメッセージ送った時に自撮りの写真を送ったら、河北さんも送ってきてくれたんだ!」
「わぁー。いいなぁ、それ! なかなか自撮りって見られないしね。カメラ向けられて撮られるのとはまた違うよね」
「そうそう!」
一応何かあった時のためにリハビリルームにスマホを持ってきているけれど、河北さんの写真は自分だけのものにしたくて、尚孝くんには見せられなかった。申し訳ないなと思いつつも尚孝くんの方からも見せて! とは言ってこなかった。もしかしたら、そういうプライベートなことを見たいとか聞きたいとか自分から言っちゃダメなのかもしれないな。
物も貰っちゃダメだって言われてるんだもんね。このお茶タイムに関しては山野辺先生が許可をしてくださったから大丈夫だけど。僕が退院して、尚孝くんと患者と先生の仲じゃなくなったらもっと深いお友達になれるのかも。その時には僕も河北さんの写真を見せられるように変化してるかな? まだわからないけど。
そんな日々を過ごしてリハビリを始めて、あっという間にもうすぐ二ヶ月。退院の日も近づいてきた。
そんな時、リハビリを終えて病室で寛いでいるとスマホがポンと鳴った。
河北さんかな? もしかして、今日来られなくなったとか?
ドキドキしながらスマホの画面を見ると、砂川くんの名前があった。あれから時々メッセージを送り合ってて、砂川くんが可愛いスタンプを送ってくれるからそれを見るのも楽しいんだ。
<田淵くん。リハビリは進んでる? そろそろ退院かな? 真琴>
可愛いウサギがはてなマーク付きで尋ねてくれてる。
ふふっ、これ砂川くんかな?
<うん。来週退院だよ。でもそれからしばらくは家で講義を受けることになってるから砂川くんに学校で会えるのはもう少し先かも。伊月>
こうやって家で講義を受けられるのも河北さんのおかげなんだよね。本当に河北さんがいなかったら、僕はこの病院でリハビリを受けることもできなくて、病院代も払えなくて、どうなっていたか想像もつかない。僕は退院したら河北さんのために一生懸命頑張らなくちゃ!!
<そっか。でも退院の日が決まってホッとしたよ。良かった。病室に行くのは迷惑かもしれないから、退院したらお祝いしようね。真琴>
砂川くんはいつだって僕のことを気遣ってくれるんだよね。
最初に搬送された時もお見舞いのお菓子だけじゃなくて、必要な着替えとか歯ブラシとか持ってきてくれてたし。あれ、ものすごく助かったんだ。僕は退院したら河北さんだけじゃなくて、みんなにもいっぱいお礼しないとな。
<砂川くん、いつもありがとう!>
というメッセージと一緒にたくさんのハートがいっぱいついたクマのスタンプを送ると、砂川くんからのハートだらけのうウサギのスタンプが送られてきて笑ってしまった。
「なんだか楽しそうだね」
「わっ!!」
急に河北さんの声が聞こえて、スマホを手から離してしまった。でも布団の上で助かったな。このスマホももふもふのわんわんケースも壊れちゃったら嫌だもんね。
「ごめん、驚かせたかな? 一応声はかけたんだけど」
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「いや、気にしないでいいよ」
そう言いながら、河北さんが布団の上に落ちたスマホを拾って渡してくれた。
「ありがとうございます」
「うん。あの……別に嫌なら言わなくてもいいんだけど」
「はい。なんですか?」
「その、メッセージの相手って……」
「えっ?」
「あ、ごめん。見るつもりじゃなかったけど、画面がチラッと見えて……」
「ああ。砂川くんです。そろそろ退院かなってメッセージくれたんです」
スマホの画面を見せながら伝えると、河北さんは一度画面に視線を落としたと思ったら、すぐに笑顔になった。
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