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初めてのスタンプ
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そのおかげか、休憩後のリハビリも楽しくやることができて、ウキウキで病室に戻り、ベッドに置いていたスマホを手に取ると、まだ砂川くんからの返信はなかった。
一応、事故で持っていた携帯が壊れて、河北さんに新しいスマホを用意してもらったことを最初に書いたから、僕からのメッセージだとわかっていると思うけれど、僕のメッセージを読まないようにしているのか、それとも怪我が酷くて読めない状況なのか……何もわからないから心配だ。
河北さんは軽い捻挫くらいで大したことはないと言ってくれていたけれど、もしかしたらあれは僕を安心させるためのものだったのかもしれない。
メッセージの横に既読の文字がついたら、少なくとも読んでくれたということなんだろうけど、それすらもまだついていない。
ああ、心配だな。今日、河北さんがきてくれたら砂川くんのことを聞いてみようか。
でも、河北さんは優しいから僕を安心させようとして大丈夫だというかもしれない。
砂川くん……元気にしてるかな? 僕のせいで怪我させちゃって、本当に申し訳ない。
はぁーーっと大きなため息を吐きながら、自分の送ったメッセージに不備がなかったかが心配になって読み返していると、突然僕が送ったメッセージの横に既読のマークがついた。
「あっ!!」
思わず声が出た。
読んでくれたってことは、少なくともスマホが扱える状況にある。
僕のように一人ではあまり動けないのかもしれないけれど、メッセージは読めるってことだ。
あの店長からずっと嫌がらせされてたのに、僕のことを思って我慢してくれていたことへのお詫びのメッセージと、出来ることなら砂川くんからの返信が欲しいことを書いたけれど、砂川くんからは返ってくるだろうか……。
返信が来るかが気になって何もできずに、ただじっとスマホを持って砂川くんとのメッセージ画面を開いて待っていると、ポン! という音と共に
<田淵くんが謝ることなんて何もないよ。あの店長があまりにも酷かったから僕が我慢できなくなっただけなんだ。僕の方こそ、田淵くんの怪我が治ったらすぐに戻れるように留守を守っていようと思ったんだけど、守りきれなくて本当にごめん。田淵くんの怪我が治って、バイトを探すときは僕も力になるからね! 今は怪我を治すことだけ考えてて>
というメッセージが届いた。
砂川くん……。僕のために頑張ってくれてたんだ。
守りきれなくてごめんだなんて……砂川くんが謝ることなんて何もないのに。
なんでこんなに優しいんだろう……。
涙で画面も見えなくなりそう。でも、砂川くんが返信をくれたんだ!
すぐに返さなきゃ!!
いろいろ言いたいけど、今は考えがまとまらない。とにかくメッセージをくれたお礼だけは返しておかないと!!
<砂川くん!! メッセージありがとう! 本当に心配してたから返事きて嬉しい>
お礼だけになっちゃったけど、砂川くんからはすぐに返信が来た。
<そんなに心配させちゃってた? ごめんね>
<いや、あのさ……店長が砂川くんに会いに行って逮捕されたらしいって聞いたから何かされたんじゃないかって怖かったんだ>
話して良いのかわからなくて一瞬悩んだけど、やっぱり聞かずにはいられなかった。
後で河北さんに謝らないとな。
<えっ? 逮捕されたらしいって誰から聞いたの? 河北さん?>
ポン! と入ってきたメッセージには河北さんの名前が入っていて驚いた。
砂川くんは河北さんが内偵調査で入ってたことは知らないけど、あのコンビニで店長がいなくなったら本社から来ている河北さんに連絡がいくだろうからそう思ってもおかしくないよね?
でも、河北さんの仕事の迷惑にはならないようにしないとな……。
<うん。内緒だけどって言われたんだけど……どうしても気になって……。本当なの?>
そう尋ねると、今までテンポよく来ていた砂川くんからの返信が途絶えた。
えっ? どうしたんだろう? やっぱり何かあったのかな?
あのいやらしい目で砂川くんをみていた店長の顔が甦ってきて、身体が震える。
<大丈夫?>
そう送ろうとした瞬間、
<僕は何もされてないから大丈夫。心配しないで>
と返信が来た。
ああ、よかった……。
その心のままに
<砂川くんがなんともなくて良かった>
と送ると、少しの間を置いて、僕の体調を気遣うメッセージが届いた。
本当に砂川くんは優しい人だ。
<うん、もうリハビリも少しずつ始めてるんだよ。まだあまり無理はできないけど、頑張ってる>
<そっか。良かった。でも本当にくれぐれも無理だけはしないでね>
いつも僕を気遣ってくれるんだよね、砂川くんは。
リハビリで仲良くなった尚孝くんの話もいつかできたらいいな。
砂川くんと尚孝くんは同じ歳だし、仲良くなれそう。
お礼と一緒に何かスタンプを送ってみたいと思って、可愛いウサギスタンプを見てみると、可愛いウサギが筋トレをしているスタンプを見つけてこれだ! と思った。
友だちに送る初めてのスタンプに僕は笑顔で画面を押した。
一応、事故で持っていた携帯が壊れて、河北さんに新しいスマホを用意してもらったことを最初に書いたから、僕からのメッセージだとわかっていると思うけれど、僕のメッセージを読まないようにしているのか、それとも怪我が酷くて読めない状況なのか……何もわからないから心配だ。
河北さんは軽い捻挫くらいで大したことはないと言ってくれていたけれど、もしかしたらあれは僕を安心させるためのものだったのかもしれない。
メッセージの横に既読の文字がついたら、少なくとも読んでくれたということなんだろうけど、それすらもまだついていない。
ああ、心配だな。今日、河北さんがきてくれたら砂川くんのことを聞いてみようか。
でも、河北さんは優しいから僕を安心させようとして大丈夫だというかもしれない。
砂川くん……元気にしてるかな? 僕のせいで怪我させちゃって、本当に申し訳ない。
はぁーーっと大きなため息を吐きながら、自分の送ったメッセージに不備がなかったかが心配になって読み返していると、突然僕が送ったメッセージの横に既読のマークがついた。
「あっ!!」
思わず声が出た。
読んでくれたってことは、少なくともスマホが扱える状況にある。
僕のように一人ではあまり動けないのかもしれないけれど、メッセージは読めるってことだ。
あの店長からずっと嫌がらせされてたのに、僕のことを思って我慢してくれていたことへのお詫びのメッセージと、出来ることなら砂川くんからの返信が欲しいことを書いたけれど、砂川くんからは返ってくるだろうか……。
返信が来るかが気になって何もできずに、ただじっとスマホを持って砂川くんとのメッセージ画面を開いて待っていると、ポン! という音と共に
<田淵くんが謝ることなんて何もないよ。あの店長があまりにも酷かったから僕が我慢できなくなっただけなんだ。僕の方こそ、田淵くんの怪我が治ったらすぐに戻れるように留守を守っていようと思ったんだけど、守りきれなくて本当にごめん。田淵くんの怪我が治って、バイトを探すときは僕も力になるからね! 今は怪我を治すことだけ考えてて>
というメッセージが届いた。
砂川くん……。僕のために頑張ってくれてたんだ。
守りきれなくてごめんだなんて……砂川くんが謝ることなんて何もないのに。
なんでこんなに優しいんだろう……。
涙で画面も見えなくなりそう。でも、砂川くんが返信をくれたんだ!
すぐに返さなきゃ!!
いろいろ言いたいけど、今は考えがまとまらない。とにかくメッセージをくれたお礼だけは返しておかないと!!
<砂川くん!! メッセージありがとう! 本当に心配してたから返事きて嬉しい>
お礼だけになっちゃったけど、砂川くんからはすぐに返信が来た。
<そんなに心配させちゃってた? ごめんね>
<いや、あのさ……店長が砂川くんに会いに行って逮捕されたらしいって聞いたから何かされたんじゃないかって怖かったんだ>
話して良いのかわからなくて一瞬悩んだけど、やっぱり聞かずにはいられなかった。
後で河北さんに謝らないとな。
<えっ? 逮捕されたらしいって誰から聞いたの? 河北さん?>
ポン! と入ってきたメッセージには河北さんの名前が入っていて驚いた。
砂川くんは河北さんが内偵調査で入ってたことは知らないけど、あのコンビニで店長がいなくなったら本社から来ている河北さんに連絡がいくだろうからそう思ってもおかしくないよね?
でも、河北さんの仕事の迷惑にはならないようにしないとな……。
<うん。内緒だけどって言われたんだけど……どうしても気になって……。本当なの?>
そう尋ねると、今までテンポよく来ていた砂川くんからの返信が途絶えた。
えっ? どうしたんだろう? やっぱり何かあったのかな?
あのいやらしい目で砂川くんをみていた店長の顔が甦ってきて、身体が震える。
<大丈夫?>
そう送ろうとした瞬間、
<僕は何もされてないから大丈夫。心配しないで>
と返信が来た。
ああ、よかった……。
その心のままに
<砂川くんがなんともなくて良かった>
と送ると、少しの間を置いて、僕の体調を気遣うメッセージが届いた。
本当に砂川くんは優しい人だ。
<うん、もうリハビリも少しずつ始めてるんだよ。まだあまり無理はできないけど、頑張ってる>
<そっか。良かった。でも本当にくれぐれも無理だけはしないでね>
いつも僕を気遣ってくれるんだよね、砂川くんは。
リハビリで仲良くなった尚孝くんの話もいつかできたらいいな。
砂川くんと尚孝くんは同じ歳だし、仲良くなれそう。
お礼と一緒に何かスタンプを送ってみたいと思って、可愛いウサギスタンプを見てみると、可愛いウサギが筋トレをしているスタンプを見つけてこれだ! と思った。
友だちに送る初めてのスタンプに僕は笑顔で画面を押した。
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