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番外編
ドキドキの初対面 <前編> デーヴィッド&レジー
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急に思いつきで書いてしまった久々の番外編は、デーヴ&レジーのお話しです。
長くなりすぎて前後編になりますが、楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<sideデーヴィッド>
「レジー、兄上からようやく許可が出ましたので、明日にでもルカさまと子どもたちに会いに行きましょう」
「わぁっ、楽しみです!」
初夜ごもりの後、すぐに妊娠が発覚したルカさまとは対照的に、私たちの元へはなかなか嬉しい知らせが来てはくれないことに、レジーは悩んでいるようだった。
けれど、愛を交わした後、子どもがいるとかいないとか関係なく、私にはレジーがいてくれることが全てなのだと伝えるとレジーの顔からようやく憂いが消えたような気がした。
それからは実に穏やかな笑顔で過ごし、兄上とルカさまの子どもたちとの対面を楽しみにしているようで私も安堵していた。
翌日、かねてより用意していたお祝いの品を携え、途中で美味しそうな果物を手土産に買い、愛しいレジーと共にフローレス公爵邸に向かった。
「デーヴィッドさま、レジーさま。ようこそお越しくださいました。どうぞこちらへ」
執事のセスに案内されたのは兄上とルカさまの部屋ではなく、応接室。
「ここで会うのか?」
「いいえ。ただいま、ルカさまが御子さま方に授乳なさっておいででございますので、その間こちらでお待ちいただくようにとウィリアムさまより申しつかっております」
「えっ、ルカさまはご自身で授乳を?」
セスの言葉にレジーは目を丸くして驚いていた。
手術で子どもを取り出したばかりなのに、自分で世話をしていることにびっくりしたのだろう。
しかも、
「はい。御子さま方に自らのミルクをお飲ませになっているのですよ」
という言葉にさらに驚きの表情で聞き返していた。
「自らのミルクって……ルカさま、ミルクがお出になるのですか?」
「はい。ジョージ医師も驚いておられましたよ。ルカさまも、ミルクがお出になる間は御子さま方にたっぷりと飲ませたいと仰っておられて、いつもよりも何倍もお食事を召し上がっておいでです。体内でミルクを作るのはかなり栄養を取られるようでございますよ」
あの秘薬で妊娠・出産できてもミルクまでは難しいかもしれない……そう聞いていただけにルカさまは余計に嬉しかったのだろう。
あの小さな身体で二人分のミルクを作るために一生懸命食事をしているのだ。
やはり母はすごいのだな。
しばらくその部屋で待っていると、セスが兄上たちの部屋に案内してくれた。
「デーヴィッド。それにレジーもよく来てくれたな」
兄上は、驚くほど幸せそうな表情で出迎えてくれた。
驚いたな、子どもが生まれるとこんなにも変わるものなのか……。
「兄上、おめでとう」
「ウィリアムさま、おめでとうございます」
「ああ、ありがとう。ルカも子どもたちも待っているぞ。さぁ、中に入ってくれ」
部屋の中に入ると、リビングの明るい場所に置かれた大きなベッドのヘッドボードに寄りかかってルカさまが起き上がっていて、その隣には二つ並んで保育器が置かれていた。
「デーヴィッドさん、レジーさん。来てくれてありがとう」
「ルカさま。安産で何よりでございます」
「ありがとう。レジーさん、こっちに来て」
ルカさまのその言葉にレジーは少し緊張した様子で近づいていったけれど、
「わぁっ! 可愛いっ!!」
赤子の顔を見ると一気に頬を染めて破顔した。
その笑顔がとても可愛くて見惚れてしまった。
「こっちがリヒトでこっちがレイだよ」
「ちっちゃいのに、顔立ちがはっきりしていますね。リヒトくんはウィリアムさまにそっくり。そして、レイくんはルカさまにそっくりでございますね。わぁー、本当に可愛い」
「レジーさん、抱っこしてみない?」
「えっ、よろしいんですか?」
「もちろん」
レジーは恐る恐るリヒトに手を伸ばした。
すると、リヒトはレジーを見て笑ったのだ。
「きゃっ、きゃっ」
「可愛いっ。ああ、甘い香りがしますね」
「あ、さっきまでミルクを飲ませていたからかな? もうすっごく飲むんだよ。だからすぐにお腹が空いちゃって大変」
「そうなんですね。あっ、こちらに伺う前に美味しそうな果物を見つけてお持ちしたんですよ。ぜひ召し上がってください」
レジーの言葉に私は慌てて兄上に持ってきた果物を渡した。
「わぁっ!! 嬉しいっ!! 果物が食べたくて仕方なかったんだ」
「レジー。さすが気が利くな。早速、切ってきてもらおう」
兄上はすぐにセスを呼び、我々の持ってきた果物を切ってくるように頼んでいた。
「ジョージが言うには、果物はミルクを作るのに適しているらしい。だから、本当に嬉しいよ。ありがとう。レジー、デーヴィッド」
兄上からそんなふうにお礼を言われると少し照れる。
すぐに綺麗に切り分けられた果物を持ち、セスがやってきた。
それをルカさまとレジーの近くにあるテーブルに置くと、こちらに視線を向けた。
「ウィリアムさま、アシュリーさまがお越しになりました」
「アシュリーが? 今日はやけに早いな?」
「はい。訓練が早く終わられたようですよ。すぐにレイさまにお会いしたいと仰っておられますがいかがなさいますか?」
「ああ、わかった。ならば、応接室に案内してくれ。デーヴィッド、お前も一緒に来てくれ」
「えっ? 私もですか?」
「ああ。ここはレジーだけでいいだろう? 少し話したいこともあるしな」
「はぁ、わかりました」
何が何やらわからないまま、私は兄上とレイだけを連れアシュリーさまが待っている応接室に行くことになった。
「ルカ、悪いがここで待っていてくれ」
「ゆっくりでいいですよ。僕はレジーさんとお話ししていますから」
「ああ、だが決して無理はしないように」
兄上はそっとルカさまを抱き寄せ頬にキスを贈ると、リヒトの額にもキスをして、レイだけを保育器に乗せたまま部屋を出た。
<sideレジー>
「あの、どうしてレイくんだけ連れて行かれたのですか?」
「レイはアシュリーさんの許嫁なんだよ」
「えっ? いい、なづけって……本当なのですか?」
「うん。詳しく話していいのかまだわからないけど、運命みたい」
「運命……そう、なんですね。ああ、でも素敵です」
「レジーさんならそう言ってくれると思った」
そう言ってにこやかな笑顔を見せるルカさまは、すっかり母の顔だ。
「御子さま方がお生まれになって、ますます幸せそうでございますね」
「うん。それは自分でもそう思うよ。でも、レジーさんもすごく幸せそう。なんか表情がすごく穏やかになってるし……」
「そう、ですか?」
「うん。それにさっきリヒトを抱っこした時、実はびっくりしちゃったんだ」
「えっ? びっくり、ですか?」
「リヒトが初対面の人にあんなに安心し切った顔で抱っこされているの、初めて見たから……」
「えっ……」
その言葉に驚いて、リヒトくんに目を向けると嬉しそうに私へ手を伸ばしてきた。
「レジーさんのこと気に入ったみたい」
そっと指を近づけると、リヒトくんが小さな手できゅっと握ってくれた。
小さいのに力強くて、本当に可愛い。
「レジーさん、もしかしたら赤ちゃんできてたりしない?」
「えっ……そんなっ、ことはないと思いますけど……」
「そうかな? なんかそういう気がする。ジョージ先生に一応診てもらわない?」
「はい」
そう返事はしつつも、信じてはいなかった。
だけど、もしかしたら……なんて少し期待してしまう自分もいた。
ルカさまがベッド脇のベルを鳴らすと、すぐにセス殿がやってきた。
「セス、ジョージ先生を呼んでもらえる?」
「ルカさま。どこかご気分でもお悪いのですか?」
「ううん。大丈夫。ちょっと気になることがあるだけ」
「そうでございますか? でしたらすぐにお呼びいたします」
「あっ、まだウィルにも誰にも言わないでね」
「承知いたしました」
セス殿はすぐにジョージ医師を連れて部屋に戻ってきた。
「悪いけど、セスは外に出ていてもらえる?」
その言葉に少し不安そうに部屋を出ていったセス殿を見送りながら、ルカさまはジョージ医師に声をかけた。
「先生、レジーさんを診察して欲しいんです。もしかしたら、赤ちゃんできてるんじゃないかなって思って……」
「――っ、それはそれは。何かご兆候でもおありでございますか?」
「うーん。僕の勘、かな」
ジョージ医師はその言葉を笑い飛ばすと思ったけれど、すぐに真剣な表情になって、
「承知しました。ではすぐに診察をいたしましょう」
と私の手を取ると、すぐに驚きの表情を浮かべた。
「あ、あの……何か?」
「おめでとうございます。ご懐妊されていますよ」
「えっ……本当に?」
「はい。あとで詳しく検査をさせていただきますので、後日私の病院にお越しください」
嬉しそうにそう言ってくれる先生の横で、ルカさまも満面の笑みを浮かべている。
「こ、れ……本当に?」
「レジーさん、おめでとう」
あまりにも信じられない出来事に涙が溢れる。
「わ、私のお腹に……デーヴの子が……?」
「本当ですよ。しばらくはご安静になさってくださいね」
ジョージ医師の優しい言葉に頷くことしかできない。
「デーヴィッドさんにきてもらおうか?」
「あっ、そうだ。デーヴに報告しないと!」
ルカさまはすぐにベルを鳴らし、デーヴに来るようにとセス殿に頼んでくれた。
デーヴは喜んでくれるだろうか?
いや、喜ぶに決まってる。
私はこの上ない幸せな気持ちに包まれていた。
長くなりすぎて前後編になりますが、楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<sideデーヴィッド>
「レジー、兄上からようやく許可が出ましたので、明日にでもルカさまと子どもたちに会いに行きましょう」
「わぁっ、楽しみです!」
初夜ごもりの後、すぐに妊娠が発覚したルカさまとは対照的に、私たちの元へはなかなか嬉しい知らせが来てはくれないことに、レジーは悩んでいるようだった。
けれど、愛を交わした後、子どもがいるとかいないとか関係なく、私にはレジーがいてくれることが全てなのだと伝えるとレジーの顔からようやく憂いが消えたような気がした。
それからは実に穏やかな笑顔で過ごし、兄上とルカさまの子どもたちとの対面を楽しみにしているようで私も安堵していた。
翌日、かねてより用意していたお祝いの品を携え、途中で美味しそうな果物を手土産に買い、愛しいレジーと共にフローレス公爵邸に向かった。
「デーヴィッドさま、レジーさま。ようこそお越しくださいました。どうぞこちらへ」
執事のセスに案内されたのは兄上とルカさまの部屋ではなく、応接室。
「ここで会うのか?」
「いいえ。ただいま、ルカさまが御子さま方に授乳なさっておいででございますので、その間こちらでお待ちいただくようにとウィリアムさまより申しつかっております」
「えっ、ルカさまはご自身で授乳を?」
セスの言葉にレジーは目を丸くして驚いていた。
手術で子どもを取り出したばかりなのに、自分で世話をしていることにびっくりしたのだろう。
しかも、
「はい。御子さま方に自らのミルクをお飲ませになっているのですよ」
という言葉にさらに驚きの表情で聞き返していた。
「自らのミルクって……ルカさま、ミルクがお出になるのですか?」
「はい。ジョージ医師も驚いておられましたよ。ルカさまも、ミルクがお出になる間は御子さま方にたっぷりと飲ませたいと仰っておられて、いつもよりも何倍もお食事を召し上がっておいでです。体内でミルクを作るのはかなり栄養を取られるようでございますよ」
あの秘薬で妊娠・出産できてもミルクまでは難しいかもしれない……そう聞いていただけにルカさまは余計に嬉しかったのだろう。
あの小さな身体で二人分のミルクを作るために一生懸命食事をしているのだ。
やはり母はすごいのだな。
しばらくその部屋で待っていると、セスが兄上たちの部屋に案内してくれた。
「デーヴィッド。それにレジーもよく来てくれたな」
兄上は、驚くほど幸せそうな表情で出迎えてくれた。
驚いたな、子どもが生まれるとこんなにも変わるものなのか……。
「兄上、おめでとう」
「ウィリアムさま、おめでとうございます」
「ああ、ありがとう。ルカも子どもたちも待っているぞ。さぁ、中に入ってくれ」
部屋の中に入ると、リビングの明るい場所に置かれた大きなベッドのヘッドボードに寄りかかってルカさまが起き上がっていて、その隣には二つ並んで保育器が置かれていた。
「デーヴィッドさん、レジーさん。来てくれてありがとう」
「ルカさま。安産で何よりでございます」
「ありがとう。レジーさん、こっちに来て」
ルカさまのその言葉にレジーは少し緊張した様子で近づいていったけれど、
「わぁっ! 可愛いっ!!」
赤子の顔を見ると一気に頬を染めて破顔した。
その笑顔がとても可愛くて見惚れてしまった。
「こっちがリヒトでこっちがレイだよ」
「ちっちゃいのに、顔立ちがはっきりしていますね。リヒトくんはウィリアムさまにそっくり。そして、レイくんはルカさまにそっくりでございますね。わぁー、本当に可愛い」
「レジーさん、抱っこしてみない?」
「えっ、よろしいんですか?」
「もちろん」
レジーは恐る恐るリヒトに手を伸ばした。
すると、リヒトはレジーを見て笑ったのだ。
「きゃっ、きゃっ」
「可愛いっ。ああ、甘い香りがしますね」
「あ、さっきまでミルクを飲ませていたからかな? もうすっごく飲むんだよ。だからすぐにお腹が空いちゃって大変」
「そうなんですね。あっ、こちらに伺う前に美味しそうな果物を見つけてお持ちしたんですよ。ぜひ召し上がってください」
レジーの言葉に私は慌てて兄上に持ってきた果物を渡した。
「わぁっ!! 嬉しいっ!! 果物が食べたくて仕方なかったんだ」
「レジー。さすが気が利くな。早速、切ってきてもらおう」
兄上はすぐにセスを呼び、我々の持ってきた果物を切ってくるように頼んでいた。
「ジョージが言うには、果物はミルクを作るのに適しているらしい。だから、本当に嬉しいよ。ありがとう。レジー、デーヴィッド」
兄上からそんなふうにお礼を言われると少し照れる。
すぐに綺麗に切り分けられた果物を持ち、セスがやってきた。
それをルカさまとレジーの近くにあるテーブルに置くと、こちらに視線を向けた。
「ウィリアムさま、アシュリーさまがお越しになりました」
「アシュリーが? 今日はやけに早いな?」
「はい。訓練が早く終わられたようですよ。すぐにレイさまにお会いしたいと仰っておられますがいかがなさいますか?」
「ああ、わかった。ならば、応接室に案内してくれ。デーヴィッド、お前も一緒に来てくれ」
「えっ? 私もですか?」
「ああ。ここはレジーだけでいいだろう? 少し話したいこともあるしな」
「はぁ、わかりました」
何が何やらわからないまま、私は兄上とレイだけを連れアシュリーさまが待っている応接室に行くことになった。
「ルカ、悪いがここで待っていてくれ」
「ゆっくりでいいですよ。僕はレジーさんとお話ししていますから」
「ああ、だが決して無理はしないように」
兄上はそっとルカさまを抱き寄せ頬にキスを贈ると、リヒトの額にもキスをして、レイだけを保育器に乗せたまま部屋を出た。
<sideレジー>
「あの、どうしてレイくんだけ連れて行かれたのですか?」
「レイはアシュリーさんの許嫁なんだよ」
「えっ? いい、なづけって……本当なのですか?」
「うん。詳しく話していいのかまだわからないけど、運命みたい」
「運命……そう、なんですね。ああ、でも素敵です」
「レジーさんならそう言ってくれると思った」
そう言ってにこやかな笑顔を見せるルカさまは、すっかり母の顔だ。
「御子さま方がお生まれになって、ますます幸せそうでございますね」
「うん。それは自分でもそう思うよ。でも、レジーさんもすごく幸せそう。なんか表情がすごく穏やかになってるし……」
「そう、ですか?」
「うん。それにさっきリヒトを抱っこした時、実はびっくりしちゃったんだ」
「えっ? びっくり、ですか?」
「リヒトが初対面の人にあんなに安心し切った顔で抱っこされているの、初めて見たから……」
「えっ……」
その言葉に驚いて、リヒトくんに目を向けると嬉しそうに私へ手を伸ばしてきた。
「レジーさんのこと気に入ったみたい」
そっと指を近づけると、リヒトくんが小さな手できゅっと握ってくれた。
小さいのに力強くて、本当に可愛い。
「レジーさん、もしかしたら赤ちゃんできてたりしない?」
「えっ……そんなっ、ことはないと思いますけど……」
「そうかな? なんかそういう気がする。ジョージ先生に一応診てもらわない?」
「はい」
そう返事はしつつも、信じてはいなかった。
だけど、もしかしたら……なんて少し期待してしまう自分もいた。
ルカさまがベッド脇のベルを鳴らすと、すぐにセス殿がやってきた。
「セス、ジョージ先生を呼んでもらえる?」
「ルカさま。どこかご気分でもお悪いのですか?」
「ううん。大丈夫。ちょっと気になることがあるだけ」
「そうでございますか? でしたらすぐにお呼びいたします」
「あっ、まだウィルにも誰にも言わないでね」
「承知いたしました」
セス殿はすぐにジョージ医師を連れて部屋に戻ってきた。
「悪いけど、セスは外に出ていてもらえる?」
その言葉に少し不安そうに部屋を出ていったセス殿を見送りながら、ルカさまはジョージ医師に声をかけた。
「先生、レジーさんを診察して欲しいんです。もしかしたら、赤ちゃんできてるんじゃないかなって思って……」
「――っ、それはそれは。何かご兆候でもおありでございますか?」
「うーん。僕の勘、かな」
ジョージ医師はその言葉を笑い飛ばすと思ったけれど、すぐに真剣な表情になって、
「承知しました。ではすぐに診察をいたしましょう」
と私の手を取ると、すぐに驚きの表情を浮かべた。
「あ、あの……何か?」
「おめでとうございます。ご懐妊されていますよ」
「えっ……本当に?」
「はい。あとで詳しく検査をさせていただきますので、後日私の病院にお越しください」
嬉しそうにそう言ってくれる先生の横で、ルカさまも満面の笑みを浮かべている。
「こ、れ……本当に?」
「レジーさん、おめでとう」
あまりにも信じられない出来事に涙が溢れる。
「わ、私のお腹に……デーヴの子が……?」
「本当ですよ。しばらくはご安静になさってくださいね」
ジョージ医師の優しい言葉に頷くことしかできない。
「デーヴィッドさんにきてもらおうか?」
「あっ、そうだ。デーヴに報告しないと!」
ルカさまはすぐにベルを鳴らし、デーヴに来るようにとセス殿に頼んでくれた。
デーヴは喜んでくれるだろうか?
いや、喜ぶに決まってる。
私はこの上ない幸せな気持ちに包まれていた。
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