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宝探し※

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「ルカさま、ウィリアムさまがお帰りに――」
「ルカっ! いま帰ったぞ」

今日はどうしても騎士団の仕事に行かないといけないと朝から泣く泣くお仕事に行ったウィルがまだ夕方にもならないうちに息を切らせながら、セスを押し退けるように部屋に入ってきて僕に駆け寄ってきた。

「ウィル! もうお仕事終わったんですか? それにそんなに息を切らせて大丈夫ですか?」

「ああ、ルカとの時間を過ごしたくて急いで仕事を終わらせたんだ。ルカに会いたくて走ってきただけだから心配しないでいい。それよりも会えなかった時間分、抱きしめさせてくれないか」

そう言って、早速僕のことを抱き上げてくれる。
ウィルと一緒に部屋に来ていたセスはウィルが僕を抱き上げたのを見るや否や、スッと扉を閉めて出て行ってしまった。

せっかく部屋に伝えに来てくれたのに申し訳ない。
そう思いながらも、ウィルに抱きかかえられるのは嬉しくて仕方がない。

そういえば今日は、ウィルが仕事に出かけてからお父さまとセスに言われて、部屋でのんびりソファーに座っていたし、ウィルが一緒にいる時はずっと抱きかかえられてるし、ここ最近自分で歩いた時間がないような気がする。
あんまり動かずにいて、太ってウィルに抱っこしてもらえなくなったら困るなぁ……なんてことを思いながら、ウィルに話しかけた。

「玄関でウィルをお出迎えしようと思っていたんですよ」

「悪い、少しでも早くルカに会いたくてそろそろ帰るという報告の早馬を出すのを忘れていた」

「ふふっ。そんなに僕に会いたかったんですか?」

「ああ、もちろんだよ。離れている時間が数ヶ月にも感じられたよ」

冗談でなく、本気でそう思っているように見える。
それくらい僕のことを想っていてくれているんだと思うと嬉しくてたまらなくなる。
だから僕は、

「お帰りなさい、ウィル」

そう言いながら、ウィルの唇にチュッとキスをした。
本当は今日、玄関でお出迎えした時にしようと思ってたんだ。

「ルカ――っ! ああっ、もうっ! お前はどうしてそんなに可愛いのだろうな」

「えっ?  ウィル?」

ウィルは突然僕をぎゅっと抱きしめて、真剣な表情で

「ルカ……私たちの婚礼の儀までの日にちが短くなっただろう?」

と尋ねてきた。

「えっ? あ、はい。だから毎日一生懸命蜜を……」

「――っ! そ、そうだな。ルカはよく頑張っているな。だから、今日は少し次の段階に進もうと思っているのだが、ルカはどう思う?」

「次の段階、ですか? はいっ! 僕、ウィルとのためなら……なんでもします!!」

「ぐぅ――っ! な、ならば、今日の夕食後、風呂に入った時にでもするとしようか」

「えーっ、でも、まだお食事の時間には時間がたっぷりありますよ。せっかくウィルが早く帰ってきてくれたのですから、今のうちに少し進めませんか? 時間も勿体無いですよ。ねっ、だから食事までの時間に少ししましょう! だめ、ですか……?」

せっかく次の段階に進めると言ってくれたのに、夜まで待つのはもったいない気がして、一生懸命ウィルに頼むとウィルは

「いや……しかし……うーん、だがな……」

となんとも煮え切らないような言葉を並べていたけれど、

「悩んでいる時間がもったいないですよ。僕、早くウィルと先に進みたいです……」

というと、

「ぐぅぅぅーーっ!」

となぜか苦しげな声をあげながら、そのまま寝室を通り過ぎお風呂場へと連れて行かれた。

「次の段階はお風呂ですることなのですか?」

「い、いや。騎士団から帰ったばかりで汗臭いだろう? 一応騎士団から出る前にシャワーを浴びてはきたのだが、ルカに触れてもらうなら身体を清めておかなければな……」

「ふふっ。ウィルは綺麗好きなんですね。でも、僕……ウィルの汗の匂い好きですよ。すごく濃くてなんだかとっても美味しそうです。ずっと嗅いでいたくなります……」

そう言って首筋に顔を近づけると、本当にいつもより濃いウィルの匂いがしてドキドキした。

「ルカっ!! ああ、もうっ! 本当にお前は私の理性をどんどん壊していく。もう我慢できそうにないぞ」

ウィルはますます苦しげな表情になって、そのまま寝室へと引き返した。

「ウィル…‥何か怒ってますか?」

「ルカ、違うんだ……私が愚かなだけなのだよ。ルカが好きすぎて壊してしまいそうだ」

「大丈夫ですよ。僕は壊れたりしません。だってウィルに好かれることは僕の幸せですから……」

「ルカっ!!!」

ベッドに座らせられぎゅっと抱きしめられたかと思うと、大きくて肉厚な唇が僕のそれに重ねられた。

「んん……っん」

唇ごと全部食べられてしまうんじゃないかと思うほどにはむはむと甘噛みされて唇を舌で舐められる。
あまりにも長く唇を重ねられて苦しくなってきた。
ほんの一瞬ウィルの唇が離れた隙に息を吸おうと唇を開いたら、その瞬間を狙っていたかのようにウィルの舌が僕の口内に滑り込んできた。

「……ふぁ……っん……はぁ」

ウィルの舌は僕の口内を自由に動き回り、何もできずにいる僕の舌に絡みついてくる。
気づけば僕もウィルの舌を真似するようにウィルの口内を動いていた。
それが嬉しかったのか、キスをしながらでもウィルが微笑んだのがわかった。

クチュクチュと絡み合う音が耳に響いてきてようやく唇が離された。
あまりにも長いキスに頭がクラクラしてきたけれど、僕は幸せでいっぱいだった。

「ああ、ルカ。愛おしすぎる……」

ぎゅっと抱きしめられるとさっきの汗の匂いが鼻腔をくすぐる。

「ウィル……好きです」

心からふと溢れ出た言葉にウィルが破顔するのがわかった。

「ああ、私も好きだ……愛してる……」

もう一度キスが始まる……そう思った時、ウィルのズボンにものすごく硬い大きなものがあるのに気づいた。

「あれ? ウィル……この大きなものなんですか?」

「え゛っ――!! そ、それは……」

「大きな、棒? かな? 騎士団で使うものをズボンに入れてるんですか?」

「いや、そうじゃ、なくて……」

なんとも歯切れの悪いウィルが気になりながらも、ものすごく大きな棒の存在が気になって、手のひらで撫でていると、

「ぐぅ――っ、いや、ルカ……ちょ――っ!」

なぜか棒がますます大きくなっていく。

ますます気になってきて、僕はウィルのベルトを外しにかかった。
ウィルの手は僕を止めようとしているけれど、力は全然入っていない。

ふふっ。なんだろう。
なんだか宝探しみたいだ。
でもウィルが座っているとズボンが脱がせそうにない。

「ウィル……脱がしにくいから膝立ちになってください」

「いや、それは……」

「だめ、ですか……?」

「くっ――!!」

ウィルを見上げてお願いすると、ウィルはゆっくりと膝立ちになってくれた。

「ルカ……怖がらないでくれ」

「何をですか??」

そう聞き返したけれど、ウィルは何も言わずに僕を見つめている。

なんだろうと不思議に思いつつ、ベルトを外し、ズボンと下着を下ろした瞬間、ぺちっと僕の頬に衝撃を感じた。
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