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大切な話
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「……ル、カ……?」
私の声にルカがニコリと微笑む。
ああ、ルカ!!
ルカが帰ってきてくれたんだ!!!
「ルカっ!! ああ、ルカっ!! よかった!! 本当によかった!!」
私はルカを抱き上げ、もうどこにも行かせないようにギュッと抱きしめた。
私の腕の中で、青白かったルカの顔には頬に赤みが戻り、冷たくなっていた指先もほんのり温かくなってきた。
本当に私の元に戻ってきてくれたのだ。
「ウィル……心配かけて、ごめんなさい……」
「いや、謝ることなどない。ルカはこうして私の元に戻ってきてくれたのだからな。ああ。ルカ……私は幸せだ」
「ウィル……ずっと手を握っていてくれて……嬉しかった」
「わかっていたのか?」
「ううん、見ていたんです……」
「見ていたって……?」
「僕……ウィルに大切な話があります。お父さまとセスにも聞いてもらわなくちゃいけない大切な話が……」
ルカの真剣な眼差しにドキリとしながら、
「わかった。すぐに呼んでこよう。体調は大丈夫か?」
と尋ねるとルカは微笑みながら頷いた。
まだ目覚めたばかりのルカの傍から離れるのは心配だったが、ルカが望んでいるんだ。
呼びに行かないわけにはいかない。
後ろ髪引かれつつ、ルカの傍から離れ寝室をでた。
扉を開けると、すぐにセス殿の姿が見えた。
どうやらずっとここで見守ってくれていたようだ。
「ウィリアムさま!! ルカさまに何か??」
「セス殿……ルカが目覚めた」
「――っ!! ル、カさまが……?」
「ああ、それでルカが父上とセス殿に会いたいと言っている。すぐに父上をお連れして寝室に来てほしい」
「か、畏まりました! すぐに旦那さまをお呼びいたします」
そういうとセス殿は転げ落ちそうになるほどの勢いで父上の元に駆けて行った。
ふぅ……と私は小さく息を吐きながら、ルカの元へ戻った。
ルカの大事な話とはなんだろう……。
もしかして私との結婚を白紙に、と言い出すのではないか……。
嫌なことばかり考えてしまうが、先ほどのルカの微笑みに負の感情はなかったと必死に自分に言い聞かせた。
「ウィル……」
「ルカ、父上もセス殿もすぐに来てくれるよ」
「よかった……あの、ウィル……こっちに来てもらえますか?」
「ああ、もちろんだよ」
ルカが横たわるすぐ横に駆け寄ると両手を広げて
「抱きしめてください……」
と言ってくれた。
ああ、ルカ……。
愛しさが込み上げる。
何も話さなくても、この温もりだけでルカが私を必要としてくれていることがわかる。
大事な話とはきっと私たちが離れることではない。
絶対にそうだ。
ルカと2人抱き合っていると、父上とセス殿が寝室に駆け込んできた。
「お父さま……セス……」
ルカの声を聞いて、父上もセス殿も安堵の表情を見せた。
「ああ、ルカ……目覚めてくれて本当によかった」
「ルカさま。よくぞご無事で……」
「心配かけてごめんなさい……」
私の腕の中で頭を下げ続けるルカに父上は
「いいんだ。こうやって元気になってくれたのだから、他には何もいらないよ」
と笑顔を見せた。
「あの、お父さまとセス、そして……ウィルにどうしても話しておきたい大切な話があるのです……」
ルカの声も身体も少し緊張に震えていた。
私は小さいルカの身体を抱きしめながら、
「無理はしなくていいから、ゆっくり話すといい」
と声をかけると、ルカは小さく頷いた。
「お父さま、セス……ごめんなさい。まずは僕……ウィルに本当のことを伝えます」
その瞬間、父上とセスの表情が強張った。
本当のこと?
一体なんだというのだろう。
「ウィル……僕は、ルカではありません。カイトという別の人間なんです」
「えっ――? ル、カじゃない?」
思いがけないルカからの言葉に驚きが隠せない。
だが、父上からもセス殿からも何も訂正が入らないのを見ると、これは事実ということか?
「はい。そして、これから話すことはお父さまやセスも知らないことです」
そう言ってルカが話し出した内容は、驚きの連続だった。
ルカの母上はどうしても公爵家の跡継ぎを切望し、自分の残った寿命と引き換えにルカを授かったが、ルカの中にはカイトという別の人間の魂が神によって加えられ、ルカは母上からもらった寿命である15歳までしか生きられないことが最初から決定していたという。
15歳を迎えると同時にルカが寿命によっていなくなり、加えられていたカイトの魂が表に出てきたということらしい。
俄かには信じがたい事実だが、その事実を5歳の誕生日に母上自身によって知らされたルカは、15歳までしか生きられないという事実にどうしていいかわからず父上やセス殿に忘れられたくない一心であのような暴挙に出てしまったとルカ自身からカイトは聞いたらしい。
「な――っ、へレナが? そのようなことを……。そのことでルカが……辛い思いをしていたとは……」
「ルカさまはその事実をお知りになってからずっと1人で苦しんでいらっしゃったのですね……。私はおそばにおりながら何も気づかず……。お小さかったルカさまはどれほど傷つかれたことでしょう……」
その事実は父上とセス殿をひどく苦しめたようだ。
2人ともその場に崩れ落ち、涙を流していた。
「でもね、お父さま、そしてセス……悲しまないでください。すぐにまたルカに会えますよ」
暗い空気になった寝室にカイトの明るく元気な声が響く。
「えっ――、それはどういう……?」
「ルカは僕とウィルの子どもとして生まれ変わることが決まってるんですって! だから、いつか必ず会えますよ」
「「「――っ!!!」」」
ルカ……いや、カイトのにこやかな笑顔とは反対に私たち3人は顔を見合わせて驚いた。
「あ、あの……ルカ、君は子どもを産んでくれるつもりなのか? 男なのにいいのか?」
「はい。だって、お父さまは最初からそのおつもりだったのでしょう? 王家の秘薬で僕に子どもを産んでもらうつもりだって陛下と話をしていらっしゃったってルカのお母さんから聞きました」
「い、いや……まぁその気持ちがないわけではないが……ルカ、いやカイトは、その……子どもを産むということがどういうことかわかっているのか?」
父上は恐る恐る尋ねたが、やはりというかなんというか、
「どうやって子どもができるかってことですか?」
とあっけらかんと答えた上でにっこりと笑いながら、
「大丈夫です! 僕が何にもわからないって言ったら、ルカのお母さんが全部ウィルに任せていればいいって。だからウィル……なんにも知らない僕に、どうやったら子どもができるのか、じっくり教えてくださいね……」
と言い放った。
「ぐぅっ――!!」
カイトのその可愛らしい純粋無垢な笑顔に思わず中心に熱が篭りそうになるのを必死に抑えながら、カイトから目を逸らし父上を見ると心なしか睨んでいるように見える。
「ウィリアム……お前、あの約束をわかっているだろうな?」
「は、はい。それはもちろん。ですが、それ以外のことはお許しになったはずです」
小声で問いかけてくる父上にそう返すと、父上はグッと息を呑みそのまま何も言わなかった。
私の声にルカがニコリと微笑む。
ああ、ルカ!!
ルカが帰ってきてくれたんだ!!!
「ルカっ!! ああ、ルカっ!! よかった!! 本当によかった!!」
私はルカを抱き上げ、もうどこにも行かせないようにギュッと抱きしめた。
私の腕の中で、青白かったルカの顔には頬に赤みが戻り、冷たくなっていた指先もほんのり温かくなってきた。
本当に私の元に戻ってきてくれたのだ。
「ウィル……心配かけて、ごめんなさい……」
「いや、謝ることなどない。ルカはこうして私の元に戻ってきてくれたのだからな。ああ。ルカ……私は幸せだ」
「ウィル……ずっと手を握っていてくれて……嬉しかった」
「わかっていたのか?」
「ううん、見ていたんです……」
「見ていたって……?」
「僕……ウィルに大切な話があります。お父さまとセスにも聞いてもらわなくちゃいけない大切な話が……」
ルカの真剣な眼差しにドキリとしながら、
「わかった。すぐに呼んでこよう。体調は大丈夫か?」
と尋ねるとルカは微笑みながら頷いた。
まだ目覚めたばかりのルカの傍から離れるのは心配だったが、ルカが望んでいるんだ。
呼びに行かないわけにはいかない。
後ろ髪引かれつつ、ルカの傍から離れ寝室をでた。
扉を開けると、すぐにセス殿の姿が見えた。
どうやらずっとここで見守ってくれていたようだ。
「ウィリアムさま!! ルカさまに何か??」
「セス殿……ルカが目覚めた」
「――っ!! ル、カさまが……?」
「ああ、それでルカが父上とセス殿に会いたいと言っている。すぐに父上をお連れして寝室に来てほしい」
「か、畏まりました! すぐに旦那さまをお呼びいたします」
そういうとセス殿は転げ落ちそうになるほどの勢いで父上の元に駆けて行った。
ふぅ……と私は小さく息を吐きながら、ルカの元へ戻った。
ルカの大事な話とはなんだろう……。
もしかして私との結婚を白紙に、と言い出すのではないか……。
嫌なことばかり考えてしまうが、先ほどのルカの微笑みに負の感情はなかったと必死に自分に言い聞かせた。
「ウィル……」
「ルカ、父上もセス殿もすぐに来てくれるよ」
「よかった……あの、ウィル……こっちに来てもらえますか?」
「ああ、もちろんだよ」
ルカが横たわるすぐ横に駆け寄ると両手を広げて
「抱きしめてください……」
と言ってくれた。
ああ、ルカ……。
愛しさが込み上げる。
何も話さなくても、この温もりだけでルカが私を必要としてくれていることがわかる。
大事な話とはきっと私たちが離れることではない。
絶対にそうだ。
ルカと2人抱き合っていると、父上とセス殿が寝室に駆け込んできた。
「お父さま……セス……」
ルカの声を聞いて、父上もセス殿も安堵の表情を見せた。
「ああ、ルカ……目覚めてくれて本当によかった」
「ルカさま。よくぞご無事で……」
「心配かけてごめんなさい……」
私の腕の中で頭を下げ続けるルカに父上は
「いいんだ。こうやって元気になってくれたのだから、他には何もいらないよ」
と笑顔を見せた。
「あの、お父さまとセス、そして……ウィルにどうしても話しておきたい大切な話があるのです……」
ルカの声も身体も少し緊張に震えていた。
私は小さいルカの身体を抱きしめながら、
「無理はしなくていいから、ゆっくり話すといい」
と声をかけると、ルカは小さく頷いた。
「お父さま、セス……ごめんなさい。まずは僕……ウィルに本当のことを伝えます」
その瞬間、父上とセスの表情が強張った。
本当のこと?
一体なんだというのだろう。
「ウィル……僕は、ルカではありません。カイトという別の人間なんです」
「えっ――? ル、カじゃない?」
思いがけないルカからの言葉に驚きが隠せない。
だが、父上からもセス殿からも何も訂正が入らないのを見ると、これは事実ということか?
「はい。そして、これから話すことはお父さまやセスも知らないことです」
そう言ってルカが話し出した内容は、驚きの連続だった。
ルカの母上はどうしても公爵家の跡継ぎを切望し、自分の残った寿命と引き換えにルカを授かったが、ルカの中にはカイトという別の人間の魂が神によって加えられ、ルカは母上からもらった寿命である15歳までしか生きられないことが最初から決定していたという。
15歳を迎えると同時にルカが寿命によっていなくなり、加えられていたカイトの魂が表に出てきたということらしい。
俄かには信じがたい事実だが、その事実を5歳の誕生日に母上自身によって知らされたルカは、15歳までしか生きられないという事実にどうしていいかわからず父上やセス殿に忘れられたくない一心であのような暴挙に出てしまったとルカ自身からカイトは聞いたらしい。
「な――っ、へレナが? そのようなことを……。そのことでルカが……辛い思いをしていたとは……」
「ルカさまはその事実をお知りになってからずっと1人で苦しんでいらっしゃったのですね……。私はおそばにおりながら何も気づかず……。お小さかったルカさまはどれほど傷つかれたことでしょう……」
その事実は父上とセス殿をひどく苦しめたようだ。
2人ともその場に崩れ落ち、涙を流していた。
「でもね、お父さま、そしてセス……悲しまないでください。すぐにまたルカに会えますよ」
暗い空気になった寝室にカイトの明るく元気な声が響く。
「えっ――、それはどういう……?」
「ルカは僕とウィルの子どもとして生まれ変わることが決まってるんですって! だから、いつか必ず会えますよ」
「「「――っ!!!」」」
ルカ……いや、カイトのにこやかな笑顔とは反対に私たち3人は顔を見合わせて驚いた。
「あ、あの……ルカ、君は子どもを産んでくれるつもりなのか? 男なのにいいのか?」
「はい。だって、お父さまは最初からそのおつもりだったのでしょう? 王家の秘薬で僕に子どもを産んでもらうつもりだって陛下と話をしていらっしゃったってルカのお母さんから聞きました」
「い、いや……まぁその気持ちがないわけではないが……ルカ、いやカイトは、その……子どもを産むということがどういうことかわかっているのか?」
父上は恐る恐る尋ねたが、やはりというかなんというか、
「どうやって子どもができるかってことですか?」
とあっけらかんと答えた上でにっこりと笑いながら、
「大丈夫です! 僕が何にもわからないって言ったら、ルカのお母さんが全部ウィルに任せていればいいって。だからウィル……なんにも知らない僕に、どうやったら子どもができるのか、じっくり教えてくださいね……」
と言い放った。
「ぐぅっ――!!」
カイトのその可愛らしい純粋無垢な笑顔に思わず中心に熱が篭りそうになるのを必死に抑えながら、カイトから目を逸らし父上を見ると心なしか睨んでいるように見える。
「ウィリアム……お前、あの約束をわかっているだろうな?」
「は、はい。それはもちろん。ですが、それ以外のことはお許しになったはずです」
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