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日本旅行編
頑張ってよかった
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すみません(汗)章の設定忘れてました。教えてくださった方、ありがとうございます!!
* * *
「やったー! 二人ともすごい、すごい!」
「理央くんのおかげだよ!」
「ほんと! 理央くんありがとう!!」
「ううん、二人が頑張ったからだよ! 僕、本当に嬉しい!」
目に涙を潤ませて、自分のことのように喜んでくれる理央くんを見て本当に頑張ってよかったなって思えた。
「あ、理央くん! パピーのは?」
「大丈夫! 僕もできたよ! ほら!」
「わぁー、さすが理央くんだ! 明日パピーに渡したらすごく喜んでくれるよ」
僕たちのと同じ柄の、綺麗な深い赤色のマフラー。
パピーが喜ぶところを絶対見逃さないようにしないとね!
「ねぇ、弓弦くんも空良くんもせっかく出来上がったから渡しに行こうよ! あ、それとも二人っきりの時に渡したほうがいいかな?」
「あー、どうしよう。空良くんはどうする?」
「うーん、お父さんとお母さんにも頑張ったところを見てもらいたいし、今見せに行っちゃおうかな」
「エヴァンさんもみんなの前で渡したら、そのままつけてくれるかも。じゃあ、僕もそうしようかな」
「行こう、行こう! 弓弦くんも空良くんも出来上がったマフラー、これに入れて」
渡された紙袋に綺麗に畳んだマフラーを入れて、それを大切に胸に抱いた。
エヴァンさん、喜んでくれるといいな
エヴァンさんたちが時間になったら呼びに来るって言ってたし、その前に僕たちは理央くんの部屋を出た。
静かに階段を下り、そっとリビングを覗くとさんと観月さんと悠木さん、それから観月さんと悠木さんのお父さんの五人で話をしているのが見えた。
「邪魔になるかな?」
「大丈夫だよ」
「ママたちがいないね」
「そうだね、どこだろう?」
理央くんがリビングの奥まで覗き込んでお母さんたちを探していると、
「あら? おしゃべりはもう終わったの?」
突然後ろから声をかけられた。
「「「わぁっ!」」」
「ユヅル!」
「「理央!」」
「「空良!」」
あまりにもびっくりしすぎて大声を出してしまい、リビングにいたエヴァンさんたちが一斉に僕たちの名前を呼んで駆け寄ってきた。
「どうしたんだ? 何かあったのか?」
「あっ、えっと……」
なんて言っていいのか悩んでいると、
「ごめんなさいね。私が急に声をかけて驚かせてしまったみたい。大丈夫?」
驚いた拍子に力が抜けて床に座り込んでしまっていたから、心配させてしまったみたい。
「大丈夫です。大声出してごめんなさい」
立ち上がりながら謝ると、僕の言葉に続くように理央くんも空良くんも謝っていた。
「大丈夫、誰も悪くないよ。さぁ、リビングに戻ろう」
理央くんのお父さんが優しく言ってくれて、僕はエヴァンさんに肩を抱かれ、さっきまでエヴァンさんたちが座っていたソファーに腰を下ろした。
理央くんと空良くんもそれぞれの旦那さまの隣に座ると、
「さぁ、飲みなさい。落ち着くよ」
理央くんのお父さんがマブカップを渡してくれた。
「これは?」
「ロイヤルミルクティだよ。ジュールさんには及ばないが私の紅茶も美味しいよ」
優しい笑顔にホッとしながら、僕は早速口をつけた。
熱すぎないで飲みやすい。それに甘くて美味しい。
「すっごく美味しいです」
「それはよかった」
理央くんも空良くんも甘いミルクティにホッとしたみたい。
いち早く空良くんがマグカップをテーブルに置くと、
「僕、寛人さんに渡したいものがあるんです」
笑顔で声をかけた。
「僕も、エヴァンさんに渡したいものがあります!」
僕は空良くんと顔を見合わせて、同じタイミングでエヴァンさんと悠木さんに紙袋ごと渡した。
「開けていいのか?」
「は、はい」
エヴァンさんがゆっくりと紙袋を開け、手を入れるのが見えて、思わず目を瞑ってしまう。
だって、ドキドキが止まらない。
喜んでくれるかな?
うわー、緊張する……。
でも、何も声が聞こえない。あれ? どうしたんだろう?
恐る恐る目を開けようとした時、
「ユヅルっ!!!」
エヴァンさんの嬉そうな声が聞こえたと思ったら、エヴァンさんの腕にギュッと抱きしめられていた。
「えっ?」
「ユヅル!! なんて素晴らしい贈り物なんだ!! 新年早々こんなに嬉しい贈り物をもらえるなんて!! ああ、ユヅル!! 私にためにありがとう!!!」
エヴァンさんの嬉しい声が何度も何度も耳に飛び込んでくる。
「エヴァンさん……っ、よかった……。喜んでくれて、僕嬉しいっ!!」
「喜ばないわけないだろう!! 本当に嬉しいよ、ありがとう!!」
エヴァンさんに抱きしめられている視線の向こうに、空良くんも悠木さんに抱きしめられているのが見えた。
お互いに喜んでもらえたみたいだ。本当に頑張ってよかった。
* * *
「やったー! 二人ともすごい、すごい!」
「理央くんのおかげだよ!」
「ほんと! 理央くんありがとう!!」
「ううん、二人が頑張ったからだよ! 僕、本当に嬉しい!」
目に涙を潤ませて、自分のことのように喜んでくれる理央くんを見て本当に頑張ってよかったなって思えた。
「あ、理央くん! パピーのは?」
「大丈夫! 僕もできたよ! ほら!」
「わぁー、さすが理央くんだ! 明日パピーに渡したらすごく喜んでくれるよ」
僕たちのと同じ柄の、綺麗な深い赤色のマフラー。
パピーが喜ぶところを絶対見逃さないようにしないとね!
「ねぇ、弓弦くんも空良くんもせっかく出来上がったから渡しに行こうよ! あ、それとも二人っきりの時に渡したほうがいいかな?」
「あー、どうしよう。空良くんはどうする?」
「うーん、お父さんとお母さんにも頑張ったところを見てもらいたいし、今見せに行っちゃおうかな」
「エヴァンさんもみんなの前で渡したら、そのままつけてくれるかも。じゃあ、僕もそうしようかな」
「行こう、行こう! 弓弦くんも空良くんも出来上がったマフラー、これに入れて」
渡された紙袋に綺麗に畳んだマフラーを入れて、それを大切に胸に抱いた。
エヴァンさん、喜んでくれるといいな
エヴァンさんたちが時間になったら呼びに来るって言ってたし、その前に僕たちは理央くんの部屋を出た。
静かに階段を下り、そっとリビングを覗くとさんと観月さんと悠木さん、それから観月さんと悠木さんのお父さんの五人で話をしているのが見えた。
「邪魔になるかな?」
「大丈夫だよ」
「ママたちがいないね」
「そうだね、どこだろう?」
理央くんがリビングの奥まで覗き込んでお母さんたちを探していると、
「あら? おしゃべりはもう終わったの?」
突然後ろから声をかけられた。
「「「わぁっ!」」」
「ユヅル!」
「「理央!」」
「「空良!」」
あまりにもびっくりしすぎて大声を出してしまい、リビングにいたエヴァンさんたちが一斉に僕たちの名前を呼んで駆け寄ってきた。
「どうしたんだ? 何かあったのか?」
「あっ、えっと……」
なんて言っていいのか悩んでいると、
「ごめんなさいね。私が急に声をかけて驚かせてしまったみたい。大丈夫?」
驚いた拍子に力が抜けて床に座り込んでしまっていたから、心配させてしまったみたい。
「大丈夫です。大声出してごめんなさい」
立ち上がりながら謝ると、僕の言葉に続くように理央くんも空良くんも謝っていた。
「大丈夫、誰も悪くないよ。さぁ、リビングに戻ろう」
理央くんのお父さんが優しく言ってくれて、僕はエヴァンさんに肩を抱かれ、さっきまでエヴァンさんたちが座っていたソファーに腰を下ろした。
理央くんと空良くんもそれぞれの旦那さまの隣に座ると、
「さぁ、飲みなさい。落ち着くよ」
理央くんのお父さんがマブカップを渡してくれた。
「これは?」
「ロイヤルミルクティだよ。ジュールさんには及ばないが私の紅茶も美味しいよ」
優しい笑顔にホッとしながら、僕は早速口をつけた。
熱すぎないで飲みやすい。それに甘くて美味しい。
「すっごく美味しいです」
「それはよかった」
理央くんも空良くんも甘いミルクティにホッとしたみたい。
いち早く空良くんがマグカップをテーブルに置くと、
「僕、寛人さんに渡したいものがあるんです」
笑顔で声をかけた。
「僕も、エヴァンさんに渡したいものがあります!」
僕は空良くんと顔を見合わせて、同じタイミングでエヴァンさんと悠木さんに紙袋ごと渡した。
「開けていいのか?」
「は、はい」
エヴァンさんがゆっくりと紙袋を開け、手を入れるのが見えて、思わず目を瞑ってしまう。
だって、ドキドキが止まらない。
喜んでくれるかな?
うわー、緊張する……。
でも、何も声が聞こえない。あれ? どうしたんだろう?
恐る恐る目を開けようとした時、
「ユヅルっ!!!」
エヴァンさんの嬉そうな声が聞こえたと思ったら、エヴァンさんの腕にギュッと抱きしめられていた。
「えっ?」
「ユヅル!! なんて素晴らしい贈り物なんだ!! 新年早々こんなに嬉しい贈り物をもらえるなんて!! ああ、ユヅル!! 私にためにありがとう!!!」
エヴァンさんの嬉しい声が何度も何度も耳に飛び込んでくる。
「エヴァンさん……っ、よかった……。喜んでくれて、僕嬉しいっ!!」
「喜ばないわけないだろう!! 本当に嬉しいよ、ありがとう!!」
エヴァンさんに抱きしめられている視線の向こうに、空良くんも悠木さんに抱きしめられているのが見えた。
お互いに喜んでもらえたみたいだ。本当に頑張ってよかった。
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