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番外編
福岡の旅※微 3
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あの人たちを登場させたら長くなったのでタイトルを数字表記に変えました。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side空良>
初めての福岡。
行きの飛行機でちょっとトラブルはあったけれど、仕事モードに入った寛人さんがかっこよくてたまらなかった。
体調を崩した人も寛人さんに好意を持っているように見えて、少し不安になったけれど、寛人さんは彼女たちを気にする様子もなくさっさと僕たちの席に戻った。
かっこいい寛人さんを見て興味を持たれちゃったのは心配だけど、もう会うこともないって寛人さんも言ってくれたし大丈夫かな。
福岡に到着して、ホテルに荷物を置いた後は寛人さんとデートだ。
ボートを漕ぐ寛人さんはかっこよかったし、一緒に苺のスイーツを食べられたのも楽しかった。
夜ご飯は美味しいお魚料理をいっぱい食べられて幸せだった。
これは全部理央くんに報告だな。
いっぱい写真も撮ったし、今度会った時に見せよう!
旅行ってすっごく楽しい。
そしてホテルに戻って、寛人さんと一緒のお風呂。
周りが全部ガラス張りのすごいホテルでびっくりした。
まるで空に浮かんでいるような気がして、フランス旅行で乗った飛行機のお風呂を思い出した。
あの時は見えるものが綺麗な星空だけだったけれど、今日のは窓の下に夜景も見えて興奮してしまう。
窓際に駆け寄って景色を楽しんでいると、寛人さんに後ろから抱きしめられた。
その時、僕の背中に熱くて硬いモノが当たって、それがすぐにアレだとわかった。
わかった途端、身体の奥を擦ってほしくてたまらなくなる。
だって、寛人さんと愛し合うようになってから何度も何度も気持ちよくさせてもらっているんだもん。
この熱くて硬いのが僕を気持ちよくしてくれるってわかっているから、ほしくてたまらなくなるんだ。
自分からおねだりするのはちょっと恥ずかしかったけれど、寛人さんからはいつも言葉にして欲しいって言われているから、おねだりしてみた。
――おっきぃの欲しい
正直に言ったら、優しい笑顔を見せてくれた。
そうして、僕の中が寛人さんでいっぱいになった。
ああ、幸せだ……。
そんな幸せな気分に包まれながら、僕は意識を失った。
気づくと僕は寛人さんに抱きしめられてベッドに寝ていた。
「起きたか?」
「ひろとさん……おしごと、は?」
「まだ早すぎるくらいだよ。大丈夫」
「そっかぁ、よかった……」
ゆっくり朝食を食べながら準備をしようという話になって、僕は寛人さんに抱きかかえられてベッドを下りた。
「あれ? 動けますよ」
「ああ、今日出かけるからな。ちゃんと考えたんだよ」
「そうなんですね。あ、でも僕も出かけるんですか?」
てっきり寛人さんの仕事が終わるまで部屋で待っているのかと思っていた。
だから多少身体が辛くたって平気だと思っていたのに。
「せっかくの福岡だからな。このホテルのラウンジのケーキが美味しいと評判だから食べながら待っていてもらおうと思ってるんだ」
「ケーキは嬉しいですけど、僕、一人で……?」
「そんなわけない。一緒に学会に出席する先輩医師が恋人を連れてくるって言っていたから、その人と一緒に待ってもらうつもりで、今回空良も一緒に福岡に連れてきたんだよ」
「寛人さんの、先輩のお医者さんの、恋人さんですか?」
「ああ。その人も甘いものは好きだと言っていたから、好きなだけ食べるといいよ。その人も空良と同じ男性だから緊張しなくていいよ」
同じ男性ということにはホッとするけれど、初めての人と会うのはちょっと、いやかなり緊張する。
でも、寛人さんが会わせてくれる人だからいい人に決まっている。
理央くんと初めてあった時もホテルだったもんね。緊張もするけど、ちょっと楽しみになってきちゃったな。
準備を済ませて、一緒にラウンジというところに向かうと、
「悠木くん!」
と呼ぶ声が聞こえた。
その声に振り向くと、そこには僕より断然身長が高くてかっこいい男の人が二人手を振っているのが見えた。
「空良、行こうか」
僕は寛人さんに肩を抱かれて、その二人の元に向かった。
「先輩。この子が私の大事な恋人の空良です。空良、こちらが聖ラグエル病院で外科医をしている榎木先生だよ。そして先輩の恋人の有原さん。弁護士をしているんだ」
「弁護士! 観月さんと同じですね」
「ああ。そうだ。有原さんと観月は一緒に働いていたこともあるんだよ」
「そうなんですね! すごい!!」
僕の反応に有原さんも榎木先生も笑っていて、ちょっと恥ずかしくなった。
「やぁ、想像以上に可愛い子だな、君の恋人は。びっくりしたよ」
僕を見る笑顔が優しくてホッとする。この人、すっごく優しそう。
「ええ。だから一人ではいさせたくなかったので、先輩が一緒についててくださるのは安心ですよ」
「ははっ。佳史に任せていれば、変なのが寄ってきても安心だよ。こう見えて空手の有段者だからな」
「賢吾、揶揄うなよ。でも、悠木くん。本当に安心していいよ。君の恋人はしっかり守るから学会頑張ってきてくれ」
「ありがとうございます。榎木先輩と有原先輩が一緒で本当に助かりました」
寛人さんと話をしている榎木先生と有原さんがとても優しくて、僕の緊張はあっという間に薄らいでいった。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side空良>
初めての福岡。
行きの飛行機でちょっとトラブルはあったけれど、仕事モードに入った寛人さんがかっこよくてたまらなかった。
体調を崩した人も寛人さんに好意を持っているように見えて、少し不安になったけれど、寛人さんは彼女たちを気にする様子もなくさっさと僕たちの席に戻った。
かっこいい寛人さんを見て興味を持たれちゃったのは心配だけど、もう会うこともないって寛人さんも言ってくれたし大丈夫かな。
福岡に到着して、ホテルに荷物を置いた後は寛人さんとデートだ。
ボートを漕ぐ寛人さんはかっこよかったし、一緒に苺のスイーツを食べられたのも楽しかった。
夜ご飯は美味しいお魚料理をいっぱい食べられて幸せだった。
これは全部理央くんに報告だな。
いっぱい写真も撮ったし、今度会った時に見せよう!
旅行ってすっごく楽しい。
そしてホテルに戻って、寛人さんと一緒のお風呂。
周りが全部ガラス張りのすごいホテルでびっくりした。
まるで空に浮かんでいるような気がして、フランス旅行で乗った飛行機のお風呂を思い出した。
あの時は見えるものが綺麗な星空だけだったけれど、今日のは窓の下に夜景も見えて興奮してしまう。
窓際に駆け寄って景色を楽しんでいると、寛人さんに後ろから抱きしめられた。
その時、僕の背中に熱くて硬いモノが当たって、それがすぐにアレだとわかった。
わかった途端、身体の奥を擦ってほしくてたまらなくなる。
だって、寛人さんと愛し合うようになってから何度も何度も気持ちよくさせてもらっているんだもん。
この熱くて硬いのが僕を気持ちよくしてくれるってわかっているから、ほしくてたまらなくなるんだ。
自分からおねだりするのはちょっと恥ずかしかったけれど、寛人さんからはいつも言葉にして欲しいって言われているから、おねだりしてみた。
――おっきぃの欲しい
正直に言ったら、優しい笑顔を見せてくれた。
そうして、僕の中が寛人さんでいっぱいになった。
ああ、幸せだ……。
そんな幸せな気分に包まれながら、僕は意識を失った。
気づくと僕は寛人さんに抱きしめられてベッドに寝ていた。
「起きたか?」
「ひろとさん……おしごと、は?」
「まだ早すぎるくらいだよ。大丈夫」
「そっかぁ、よかった……」
ゆっくり朝食を食べながら準備をしようという話になって、僕は寛人さんに抱きかかえられてベッドを下りた。
「あれ? 動けますよ」
「ああ、今日出かけるからな。ちゃんと考えたんだよ」
「そうなんですね。あ、でも僕も出かけるんですか?」
てっきり寛人さんの仕事が終わるまで部屋で待っているのかと思っていた。
だから多少身体が辛くたって平気だと思っていたのに。
「せっかくの福岡だからな。このホテルのラウンジのケーキが美味しいと評判だから食べながら待っていてもらおうと思ってるんだ」
「ケーキは嬉しいですけど、僕、一人で……?」
「そんなわけない。一緒に学会に出席する先輩医師が恋人を連れてくるって言っていたから、その人と一緒に待ってもらうつもりで、今回空良も一緒に福岡に連れてきたんだよ」
「寛人さんの、先輩のお医者さんの、恋人さんですか?」
「ああ。その人も甘いものは好きだと言っていたから、好きなだけ食べるといいよ。その人も空良と同じ男性だから緊張しなくていいよ」
同じ男性ということにはホッとするけれど、初めての人と会うのはちょっと、いやかなり緊張する。
でも、寛人さんが会わせてくれる人だからいい人に決まっている。
理央くんと初めてあった時もホテルだったもんね。緊張もするけど、ちょっと楽しみになってきちゃったな。
準備を済ませて、一緒にラウンジというところに向かうと、
「悠木くん!」
と呼ぶ声が聞こえた。
その声に振り向くと、そこには僕より断然身長が高くてかっこいい男の人が二人手を振っているのが見えた。
「空良、行こうか」
僕は寛人さんに肩を抱かれて、その二人の元に向かった。
「先輩。この子が私の大事な恋人の空良です。空良、こちらが聖ラグエル病院で外科医をしている榎木先生だよ。そして先輩の恋人の有原さん。弁護士をしているんだ」
「弁護士! 観月さんと同じですね」
「ああ。そうだ。有原さんと観月は一緒に働いていたこともあるんだよ」
「そうなんですね! すごい!!」
僕の反応に有原さんも榎木先生も笑っていて、ちょっと恥ずかしくなった。
「やぁ、想像以上に可愛い子だな、君の恋人は。びっくりしたよ」
僕を見る笑顔が優しくてホッとする。この人、すっごく優しそう。
「ええ。だから一人ではいさせたくなかったので、先輩が一緒についててくださるのは安心ですよ」
「ははっ。佳史に任せていれば、変なのが寄ってきても安心だよ。こう見えて空手の有段者だからな」
「賢吾、揶揄うなよ。でも、悠木くん。本当に安心していいよ。君の恋人はしっかり守るから学会頑張ってきてくれ」
「ありがとうございます。榎木先輩と有原先輩が一緒で本当に助かりました」
寛人さんと話をしている榎木先生と有原さんがとても優しくて、僕の緊張はあっという間に薄らいでいった。
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