イケメンスパダリ医師は天涯孤独な彼を放っておけない

波木真帆

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番外編

お世話したい!※ <後編>

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「――っ!!」

空良に直接触れられているだけで身体がすぐに反応してしまう。

「冷たかったですか?」

「い、いや、大丈夫だ」

空良にはいつも素手で洗っていたが、今はそれが仇となったようだ。

「よかったー」

空良は自分の手にたっぷりと泡をつけて背中を丁寧に洗ってくれる。
それだけで気持ちが良くてたまらない。
見なくてもわかるが、そっと視線を落とすともうすっかり硬く天を向いている。

普通なら隠すべきなんだろうが、空良のことだ。俺が反応している方が喜ぶだろう。
そう予想していた通り、背中を洗い終えた空良が俺の前面に回ると、大きく昂ったモノを見てほんのりと頬を染めながらも嬉しそうに笑っていた。

「僕が背中洗うの、気持ちよかったですか?」

「ああ。空良もいつも俺が身体を洗ったら反応するだろう? それと同じだ」

「じゃあ、僕も寛人さんと同じようにしますね」

「えっ? くっ――!!」

空良の小さな手が俺のを包み込む。
いつも身体を洗いながら反応した空良の果実を可愛がってやっていたが、まさかそこまでやってくれると思わなかった。

空良は両手で俺のを包み込み、上下に扱いてくれるがしっとりとした泡がなんとも言えない滑りを出してとてつもなく気持ちがいい。

いつもと違うシチュエーションに俺はあっという間に限界を迎えてしまった。

「くっ――! う゛ぅっ!」

「わぁっ!!」

この上ない快感を感じたと同時に、ビュルビュルと弾け飛んだ欲望の蜜が空良の顔を汚す。
勢いよく飛ばしてしまったのは空良の手がとてつもなく気持ちよかったからだろう。

「ひ、ろとさん……っ」

「悪い、空良が気持ちよくしてくれたら堪えられなかった……」

「ううん、僕嬉しいんです。ちゃんとお世話できて……」

「――っ!」

空良のその言葉を聞いたら、もう我慢は限界を超えてしまった。

「空良……早く風呂を終わらせて、寝室でも俺の世話をしてくれないか?」

「えっ? 寝室って……」

「いつものように愛し合おう」

「でも、寛人さんは怪我人だし……」

「それなら、空良が上で動いてくれたらいい。俺のお世話をしてくれるんだろう?」

フランスでミシェルさんたちに何かを教えてもらったのか、あの日以降、空良は率先して上に乗ってくれるようになった。
それでも自分から俺のを挿入することは難しいらしく俺が手助けをしてやっているが、今日は自分から挿入いれるところを見られるかもしれない。そんな期待をしてしまう。

「は、はい! 僕、頑張ります!」

やる気に満ちた空良は急いで自分の髪と身体を洗い、自分と俺の身体を綺麗に習い流して、湯船に浸かるのも早々に風呂を出た。

風邪を引かせるのが心配で空良の頭からすっぽりとバスタオルを被らせて、俺はその隙に片手で髪と身体を拭いた。

「空良、寝室に連れて行ってくれ」

いつもなら抱きかかえていくところだが、空良に手を引かれていくのも少し興奮してしまう。
たまにはこういうのもいいな。新しい発見だ。

チラチラと俺の裸を見つめる空良にどんどん興奮が増していく。
さっき欲望を吐き出したのが幻だったと思えるほど、もうすでにギンギンになっている。

空良は俺をベッドに座らせると、ベッド脇の棚に置いていたローションを手に取った。

「あの、これ……」

「そうだな。空良は自分ではまだ難しいか」

「で、できます! 僕、寛人さんのお世話をする間は頑張るって決めたから……」

「そうか、じゃあちゃんとできているか見ててやるからこっちにお尻を向けて」

「は、はい」

四つん這いになるか、仰向けになるかどっちの可愛い姿を見せてくれるんだろうな?

期待に胸を膨らませていると、空良が仰向けに寝転がって足を上げる。
俺には空良の可愛いモノもいつもほぐしてやる可愛い後孔も丸見えだ。

「くっ!!」

この姿だけでイキそうになる。

空良はローションを手のひらに纏わせて自分で後孔に滑らせた。

「あっ、ああっ……」

空良の細くて小さな指がプツリと中に入っていくのが見える。

俺のやっていることを真似しようとしているのか、クチュクチュと指を動かしている。
空良が俺に可愛い姿を見せてくれている、それだけで興奮して俺の右手は自然と己の高ぶりを握っていた。

「空良、もっと奥まで入れるんだ。そうじゃなきゃ、これは入らないぞ」

「は、はい……」

空良は真っ赤な顔で必死に指を入れて動かしているが、いつものような声は全く出ない。

「空良、どうした?」

「ふぇ……っ、ひ、ろとさん、じゃ、なきゃ、うっ、きもちよく、ないっ……ゔぅっ…、ふぇっ……ごめん、なさい……おせわ、できなくて……」

「空良……っ、ごめん。俺が悪かった。だから泣かないでくれ」

「ひろ、とさん……」

「もう指は全然痛くないんだ。空良が俺の世話をしてくれるのが嬉しくてやってもらってただけなんだ。だから、これからはいつものように俺にさせてくれるか?」

必死に空良に伝えると、空良は涙を流しながら小さく頷いた。

可愛い空良を泣かせてしまったことを申し訳なく思いながらも、俺じゃないと気持ちよくないと言われたことが何よりも嬉しかった。

俺はそのまま空良を抱きしめて、たっぷりと甘い夜を過ごした。
怪我をしたのが本当に利き腕じゃなくてよかったと心から思いながら、可愛い空良を腕に抱きしめた。

それから三連休は、指が治ったからと言い張ってずっとベッドで過ごしたのはいうまでもない。

それにしても可愛い空良にお世話されるのは、数時間しか我慢が持たないということがわかったな。
これからの俺の教訓にしておこう。
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