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空良の変化
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「空良、夕食は何が食べたい?」
「あの、僕…なんでも――」
「なんでもいいはダメだぞ。空良が食べたいものを言ってくれ」
「えっ、あの……じゃあ、ハンバーグがいいです……」
「ふふっ。よしっ、ハンバーグだな。とびっきりのハンバーグを食べに行こう」
両親を失ってから今までずっと我慢していたんだ。
こうやって空良の食べたいもの、したいことを全て叶えてあげたい。
「ここですか?」
「ああ、どうかした?」
「い、いえ……高級そうなお店に行くのかと思ってたので……」
「そっちがいいなら、ホテルのいい店があるが」
「あっ、ちが――っ、ここがいいですっ!!」
「ふふっ。じゃあ、入るか」
空良を連れてきたのは、俺が子どもの時からよく食べにきている昔ながらの洋食屋。
古びた煉瓦造りの建物に蔦が絡まっている、そんな趣きのある店構えが気に入っている。
明治創業から同じ製法で作っているハンバーグは、肉汁がたっぷりで何度食べても美味しいと思わせてくれる。
そんなハンバーグを空良にも食べさせたいと思った。
俺の幼い頃の思い出と共有できれば嬉しいだなんて、こんなこと今まで思ったこともなかったのに。
カランとドアベルを鳴らし中に入ると、
「ああ、いらっしゃい。いつもの席、空いてるよ」
と迎え入れてくれたのは顔馴染みの店員。
高級店で美味しいものを食べるのもいいが、たまにはこういう店でゆったりと落ちつきながら食べるのもいいものだ。
奥の半個室のような席に空良を案内し、周りから見えない位置に座らせた。
向かい合わせに腰を下ろし、机に用意してあるメニューを広げた。
「空良、ここのハンバーグはどれも絶品だけどどれにする?」
「わぁ――っ! 美味しそうっ」
メニューの写真を見ただけで目を輝かせている。
ああ、やっぱりこの席にして良かった。
こんな可愛い空良の顔は誰にも見せたくない。
「うーん、どれにしようかなぁ……ああっ、悩んじゃうな」
「ふふっ。好きなだけ悩んでいいよ」
空良はしばらく悩み続けて、チーズ入りハンバーグに決めた。
すぐにさっきの店員を呼び、チーズ入りハンバーグとオムライスを頼んだ。
「寛人さんはオムライスなんですね、オムライスが好きなんですか?」
「ここはオムライスもすごく美味しいんだ。空良にも食べてほしくてね、頼んだんだよ」
「えっ……僕のために?」
「というか、私のためだな」
「寛人さんのため?」
「ああ。両親に初めてこの店に連れてきてもらった時に、私はハンバーグとオムライスでずっと悩んでたんだ。
結局空良が選んだのと同じチーズ入りハンバーグを頼んだんだが、その時父がオムライスを頼んだんだよ。あの時は珍しいなとしか思わなかったが、料理が運ばれてきたら、父は取り皿にオムライスを半分分けて入れてくれたんだ。あの時は嬉しかったな。それがずっと心に残っていてね……空良を見ていたら、あの時の父の気分を味わいたくなったんだ」
「美味しいものを分けて食べるって確かに幸せですよね……。そういえば、僕もお父さんと学校帰りに出会って一緒にお肉屋さんでコロッケ分け合って食べたことがあります。最後の一個だったから僕にって渡してくれたけれど、半分に割ってお父さんに渡したらすっごく嬉しそうな顔してました」
空良の穏やかな笑顔が見れた。
ああ、やっと年相応の表情が出てきたんだな。
「空良……良い思い出だな」
「――っ! 僕……」
「こうやって少しずつ少しずつご両親との思い出を教えてくれ。空良の大切な思い出を共有したいんだ」
「……はい、ひろ、とさん……ぼく、うれしいです……」
空良はポロポロと涙を溢しながら笑顔で俺を見つめる。
両親が亡くなったのが突然すぎてこれからの不安と恐怖で押し潰されそうになっていた空良の心にようやく嬉し涙を流せるゆとりができた。
空良のそんな心の変化に俺は心からホッとしたんだ。
「すっごく美味しかったです!!」
「それなら良かった。また行こうな」
車で自宅へと戻っている途中でそういえばと空良が口を開いた。
「あの……今日のスーツと美容院と、あと夕食代。全部でおいくらですか?」
「えっ?」
思っても見ない言葉に俺は驚いて聞き返してしまった。
「今日いろいろ連れて行ってもらってすごく嬉しかったです。でもお財布持ってくるのを忘れてしまって……ごめんなさい。帰ったらすぐに払うので――」
「いやいや、空良に払わせるつもりはないよ」
「えっ、でもそれじゃあ……」
「スーツは私が空良を結婚式に連れて行きたくて買ったものだし、美容院だって私のしたい髪型にしてもらっただけだ。
夕食は今日私について来てくれたお礼なんだから、空良が支払う必要なんて何もないよ。素直に受け取ってもらえた方が私は嬉しい」
そういうと、空良は
「わかりました。ありがとうございます。僕……今日寛人さんとあちこち出かけられて本当に楽しかったです」
と笑顔を見せてくれた。
「空良が楽しかったなら私も嬉しいよ。明後日の結婚式も楽しみだな」
「そういえば、お友達さんのお祝いは決めたんですか?」
「あっ!! そういえば、忘れてたな。まぁ、ご祝儀は持っていくし、贈り物はまた後で考えよう」
綾城たちの結婚式の贈り物を買いに行こうとして空良に出会えたんだからな。
何か奮発してやってもいいかもしれないな。
自宅へ帰り、先に空良に風呂に入らせ、その間に俺は観月に電話をかけた。
ーもしもし、どうした?
ー今、大丈夫か?
ーああ、問題ない。例の子……空良くんだったか、どうしてる?
ー今風呂に入っているからその隙に電話かけてるんだ。
ー何かあったのか?
ー実は今日空良の家に荷物を取りに行ったら――――
俺は今日の管理会社からの手紙と空良から聞いた家賃の話を観月に全て話した。
ーというわけで、危うく1人で外に放り出されるところだったんだ。俺がついていって正解だったよ。
ーじゃあ、そのままお前の家に?
ーああ、一応手紙には今週中に退去をと書かれていたが、その場で引越し業者に連絡して荷物は全て俺の家に運び込んだ。
ー相変わらず仕事が早いな。
ーまぁな、それよりも管理会社だ。両親が亡くなって保証人もいない。家賃が心配なのはわかるが支払日に間に合わなかったからといって即日退去命令を送ってくるのはおかしくないか?
ー確かに。少なくとも3ヶ月、通常なら半年以上の猶予はあっていいはずだな。しかもその話だと引越し費用や立退料は出ないようだし。
ーだろう? 観月、お前が管理会社に話をつけに行ってくれないか?
ーわかった。明日にでも行ってこよう。その届いていた内容証明郵便、悪いが明日仕事前にでも持って来てくれないか?
ーわかった。事務所でいいか?
ーああ、頼むよ。
ーそういえば、お前も明後日呼ばれてるんだろう? 綾城の結婚式。
ー行くよ。同伴者も一緒にな。
ーはっ? 同伴者? 観月、お前いつの間に?
ーまぁ、その時紹介するよ。じゃあ、明日の朝な。
そういうと観月はさっさと電話を切ってしまった。
管理会社のことは観月に任せておけば問題ないだろう。
それよりも気になるのは、観月の同伴者だ。
あいつには特定の恋人なんていなかったはずなんだが……。
結婚式の時に紹介するって言ってたから、きっと明日は教えてくれる気はないんだろうな。
綾城の結婚式が俄然楽しみになって来たな。
「あの、僕…なんでも――」
「なんでもいいはダメだぞ。空良が食べたいものを言ってくれ」
「えっ、あの……じゃあ、ハンバーグがいいです……」
「ふふっ。よしっ、ハンバーグだな。とびっきりのハンバーグを食べに行こう」
両親を失ってから今までずっと我慢していたんだ。
こうやって空良の食べたいもの、したいことを全て叶えてあげたい。
「ここですか?」
「ああ、どうかした?」
「い、いえ……高級そうなお店に行くのかと思ってたので……」
「そっちがいいなら、ホテルのいい店があるが」
「あっ、ちが――っ、ここがいいですっ!!」
「ふふっ。じゃあ、入るか」
空良を連れてきたのは、俺が子どもの時からよく食べにきている昔ながらの洋食屋。
古びた煉瓦造りの建物に蔦が絡まっている、そんな趣きのある店構えが気に入っている。
明治創業から同じ製法で作っているハンバーグは、肉汁がたっぷりで何度食べても美味しいと思わせてくれる。
そんなハンバーグを空良にも食べさせたいと思った。
俺の幼い頃の思い出と共有できれば嬉しいだなんて、こんなこと今まで思ったこともなかったのに。
カランとドアベルを鳴らし中に入ると、
「ああ、いらっしゃい。いつもの席、空いてるよ」
と迎え入れてくれたのは顔馴染みの店員。
高級店で美味しいものを食べるのもいいが、たまにはこういう店でゆったりと落ちつきながら食べるのもいいものだ。
奥の半個室のような席に空良を案内し、周りから見えない位置に座らせた。
向かい合わせに腰を下ろし、机に用意してあるメニューを広げた。
「空良、ここのハンバーグはどれも絶品だけどどれにする?」
「わぁ――っ! 美味しそうっ」
メニューの写真を見ただけで目を輝かせている。
ああ、やっぱりこの席にして良かった。
こんな可愛い空良の顔は誰にも見せたくない。
「うーん、どれにしようかなぁ……ああっ、悩んじゃうな」
「ふふっ。好きなだけ悩んでいいよ」
空良はしばらく悩み続けて、チーズ入りハンバーグに決めた。
すぐにさっきの店員を呼び、チーズ入りハンバーグとオムライスを頼んだ。
「寛人さんはオムライスなんですね、オムライスが好きなんですか?」
「ここはオムライスもすごく美味しいんだ。空良にも食べてほしくてね、頼んだんだよ」
「えっ……僕のために?」
「というか、私のためだな」
「寛人さんのため?」
「ああ。両親に初めてこの店に連れてきてもらった時に、私はハンバーグとオムライスでずっと悩んでたんだ。
結局空良が選んだのと同じチーズ入りハンバーグを頼んだんだが、その時父がオムライスを頼んだんだよ。あの時は珍しいなとしか思わなかったが、料理が運ばれてきたら、父は取り皿にオムライスを半分分けて入れてくれたんだ。あの時は嬉しかったな。それがずっと心に残っていてね……空良を見ていたら、あの時の父の気分を味わいたくなったんだ」
「美味しいものを分けて食べるって確かに幸せですよね……。そういえば、僕もお父さんと学校帰りに出会って一緒にお肉屋さんでコロッケ分け合って食べたことがあります。最後の一個だったから僕にって渡してくれたけれど、半分に割ってお父さんに渡したらすっごく嬉しそうな顔してました」
空良の穏やかな笑顔が見れた。
ああ、やっと年相応の表情が出てきたんだな。
「空良……良い思い出だな」
「――っ! 僕……」
「こうやって少しずつ少しずつご両親との思い出を教えてくれ。空良の大切な思い出を共有したいんだ」
「……はい、ひろ、とさん……ぼく、うれしいです……」
空良はポロポロと涙を溢しながら笑顔で俺を見つめる。
両親が亡くなったのが突然すぎてこれからの不安と恐怖で押し潰されそうになっていた空良の心にようやく嬉し涙を流せるゆとりができた。
空良のそんな心の変化に俺は心からホッとしたんだ。
「すっごく美味しかったです!!」
「それなら良かった。また行こうな」
車で自宅へと戻っている途中でそういえばと空良が口を開いた。
「あの……今日のスーツと美容院と、あと夕食代。全部でおいくらですか?」
「えっ?」
思っても見ない言葉に俺は驚いて聞き返してしまった。
「今日いろいろ連れて行ってもらってすごく嬉しかったです。でもお財布持ってくるのを忘れてしまって……ごめんなさい。帰ったらすぐに払うので――」
「いやいや、空良に払わせるつもりはないよ」
「えっ、でもそれじゃあ……」
「スーツは私が空良を結婚式に連れて行きたくて買ったものだし、美容院だって私のしたい髪型にしてもらっただけだ。
夕食は今日私について来てくれたお礼なんだから、空良が支払う必要なんて何もないよ。素直に受け取ってもらえた方が私は嬉しい」
そういうと、空良は
「わかりました。ありがとうございます。僕……今日寛人さんとあちこち出かけられて本当に楽しかったです」
と笑顔を見せてくれた。
「空良が楽しかったなら私も嬉しいよ。明後日の結婚式も楽しみだな」
「そういえば、お友達さんのお祝いは決めたんですか?」
「あっ!! そういえば、忘れてたな。まぁ、ご祝儀は持っていくし、贈り物はまた後で考えよう」
綾城たちの結婚式の贈り物を買いに行こうとして空良に出会えたんだからな。
何か奮発してやってもいいかもしれないな。
自宅へ帰り、先に空良に風呂に入らせ、その間に俺は観月に電話をかけた。
ーもしもし、どうした?
ー今、大丈夫か?
ーああ、問題ない。例の子……空良くんだったか、どうしてる?
ー今風呂に入っているからその隙に電話かけてるんだ。
ー何かあったのか?
ー実は今日空良の家に荷物を取りに行ったら――――
俺は今日の管理会社からの手紙と空良から聞いた家賃の話を観月に全て話した。
ーというわけで、危うく1人で外に放り出されるところだったんだ。俺がついていって正解だったよ。
ーじゃあ、そのままお前の家に?
ーああ、一応手紙には今週中に退去をと書かれていたが、その場で引越し業者に連絡して荷物は全て俺の家に運び込んだ。
ー相変わらず仕事が早いな。
ーまぁな、それよりも管理会社だ。両親が亡くなって保証人もいない。家賃が心配なのはわかるが支払日に間に合わなかったからといって即日退去命令を送ってくるのはおかしくないか?
ー確かに。少なくとも3ヶ月、通常なら半年以上の猶予はあっていいはずだな。しかもその話だと引越し費用や立退料は出ないようだし。
ーだろう? 観月、お前が管理会社に話をつけに行ってくれないか?
ーわかった。明日にでも行ってこよう。その届いていた内容証明郵便、悪いが明日仕事前にでも持って来てくれないか?
ーわかった。事務所でいいか?
ーああ、頼むよ。
ーそういえば、お前も明後日呼ばれてるんだろう? 綾城の結婚式。
ー行くよ。同伴者も一緒にな。
ーはっ? 同伴者? 観月、お前いつの間に?
ーまぁ、その時紹介するよ。じゃあ、明日の朝な。
そういうと観月はさっさと電話を切ってしまった。
管理会社のことは観月に任せておけば問題ないだろう。
それよりも気になるのは、観月の同伴者だ。
あいつには特定の恋人なんていなかったはずなんだが……。
結婚式の時に紹介するって言ってたから、きっと明日は教えてくれる気はないんだろうな。
綾城の結婚式が俄然楽しみになって来たな。
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