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空良の笑顔が見たい
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法律に関しては素人なので、作中で弁護士が話している内容についてはサラッと流して読んでいただけるとありがたいです♡
但しとんでもない間違いがあればお教えいただけると幸いです♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
観月との約束の日。
午前の診察を終え、空良のいる特別室に足を運んだ。
「あ、先生っ! 診察終わったんですか?」
「ああ。空良は勉強進んだか?」
「はい。集中してたらあっという間で。やっぱり勉強楽しいです」
出会った時のあの弱々しい姿が嘘のように頬を紅潮させ目を輝かせている空良を見ていると嬉しくてたまらなくなる。
「そうか。良かった。ただし、食事はきちんとしないとだめだぞ。それと食事の後はしっかりと休憩をとること」
「はーい。先生も今から一緒にご飯食べますか?」
「いや、申し訳ないが今からちょっと仕事で出ないといけなくてね。夕方には戻るから夕食は一緒にここで食べるよ」
「そうなんですね……」
そういうと、空良は少し寂しそうな表情をしながらも、
「わかりました。お仕事頑張ってください」
と言ってくれた。
「ああ。ありがとう」
「先生、行ってらっしゃい」
「――っ! あ、ああ。行ってくるよ」
ガラガラと扉を閉め、俺はしばらくその場に佇んでいた。
あんなに可愛い笑顔で見送ってくれるだなんて……。
ああ……ああやって毎日空良に見送ってもらえたら仕事も頑張れるかもしれないな。
綾城が用意してくれた資料と診断書など必要な書類を用意して観月の法律事務所に向かうと、すでに観月は出かける準備万端で部屋で待っていた。
「悠木、待ってたぞ。書類は持ってきたか?」
「ああ、これだ」
俺が手渡した資料にじっくりと目を通し、
「なるほど。これなら大丈夫だな。さすが綾城だ」
と納得の表情を見せ
「よし、行こうか」
と自信満々に立ち上がった。
この表情をしている観月にもう勝てるものはいない。
俺は勝ちを確信して観月と共に奴等の事務所に向かった。
綾城の調査によると奴等がいるのは、空良があのチラシを配っていた場所からはそこまで離れていない雑居ビルの3階らしい。
外観からして怪しそうな古びたビルの階段を登り3階を目指していると上階からガシャーンと何やら大きな物音が聞こえた。
俺と観月は顔を見合わせ、急いでその音が聞こえた場所へと駆け上がるとそこは俺たちの目的地である奴等の事務所だった。
扉についていた呼び鈴を押すと、見覚えのある顔が扉を開けた。
こいつ、あの時空良を罵倒していたやつか。
「なんだ、お前たち。なんの用だ?!」
どうやら俺の顔を覚えていないようだな。
まぁいい。
ゆっくり思い出させてやるさ。
「失礼します。観月法律事務所から参りました弁護士の観月と申します。
こちらで働いていた笹原空良さんのご依頼により伺いました。少しお話をさせていただきたいのですが、宜しいでしょうか?」
男は観月の差し出した名刺と観月を何度も見返しては驚いた様子を見せた。
「べ、弁護士が何であんなチビの依頼なんか――」
「ああ、やはり笹原空良さんをご存知のようですね。では、失礼してお邪魔しますよ」
「ちょ――っ、待てって!」
男の静止を振り切って中に入ると、事務所の中には空良と似たような年頃の男の子がいかつい男に床の上に正座させられているのが見えた。
2人のすぐ近くには割れた陶器のようなものが散乱している。
さっきの割れたような物音はこれだったか。
「何をなさっているのですか?」
「い、いや、こいつがうちの大事な壺を割りやがったから反省させていたところで……」
と焦った様子で答える男の様子を見て、観月は
「そうですか。君……本当に君が割ったのかな?」
と男の子に声をかけた。
「お、俺……」
「余計なこと言うなよ!」
「静かにしろっ!」
「――ったたたっ! 離せっ!」
証言をさせないようにする大声を張り上げ脅す男の腕を俺が捻り上げている間に、観月が優しげな口調で
「正直に話してくれないか?」
ともう一度その子に尋ねると、
「あの、急にこの人に押されてぶつかったんです」
と怯えながらも答えてくれた。
「そうか、それで君は何をしにここに?」
「アルバイトの募集が出てて中卒でも働かせてもらえるっていうから来たんですけど、チラシに書いてあった内容と全然違くて断って帰ろうと思ったら壺を割っちゃって……弁償するって約束するまで帰らせないって……それで……」
「わかった。教えてくれてありがとう。後は私に任せて君は帰りなさい」
「ありがとうございます!!」
その子は観月にお礼をいうと、急いでこの部屋から出ていった。
観月は男たちに視線を向け、
「なるほど。今と同じことを笹原くんにもやったわけですね」
と睨みを利かせたが、いかつい男は素知らぬふりをして顔を背けた。
俺は腕を捻り上げていた男から手を離すと、男はまた手を挙げられたら困るとでも思ったのか、すぐに俺から離れた。
観月はそんな男たちを見ながら、書類を見せながら淡々と話し始めた。
「あなた方が、壺を割ったことの弁償金とそれ以外にも罰金だと称して笹原さんのバイト代から搾取していたことは調べがついています。また、先日炎天下なのをわかった上で休憩も与えずに働かせ続け熱中症となり倒れた笹原さんに対して、すぐに持ち場に戻って働くようにと罵倒したということも調査済みです。この件に関して、何か反論はございますか?」
「はぁーっ。なんのことかと思えば……。
実際にあのチビが壺を割ったのは事実で、壊されたものを弁償させるのは当然のことでしょう?
それに罰金に関しては契約上のルールで最初から決まっていることで、あいつはそれを了承して働いてたんですよ。。
こっちとしても適当に働かれたんじゃ迷惑なんで罰金を取ってるだけなんですし。それに、熱中症で倒れた?
そんなことまでこっちのせいにされてもねぇ。大方、あのチビがチラシを配りたくなくて倒れたふりしただけでしょう。それを大の大人が2人もあいつに騙されてのこのこここまでやってくるなんて馬鹿じゃないですか?」
「なるほど。彼が倒れた事実はないと?」
「ああ。あいつが倒れたっていう証拠でもあるなら見せてくださいよ。その診断書だって、それがそのチラシ配りの時のものかなんてわからないでしょう?」
勝ち誇ったようにそう話す男に俺は言ってやった。
「証拠ならちゃんとありますよ」
「なんだと? どこにあるんだよ! ここで見せてみろよ!」
「あなた方のずっと目の前にいますが」
「はぁっ? どういう意味だよ」
「まだわかりませんか? 私、あの時笹原くんが倒れた時に居合わせた医師です」
「は――っ? あっ、えっ……まさか、」
俺の言葉に慌てる男を見てようやく思い出したかと思わず笑みが溢れた。
「ふっ。あの時、随分と強い口調で彼を罵倒してましたよね?」
俺は自分のスマホを取り出し、あの時録音していた音を再生させた。
――危険な状態だって? 笑わせんな。たかが着ぐるみでチラシ配るだけのバイトのくせに。
このまま仕事を放り出すなら損害賠償請求するからな。チラシも台無しにしやがって
「これは間違いなくあなたの声ですね」
「あ、あんな時に録音なんてしてたのかよ」
「仕事柄、トラブル防止のためにどんな時でも録音するようにしているんですよ」
「こ、こんなの盗聴だろ。それこそ犯罪だろうが」
「残念ながら、盗聴には当たりませんね」
観月がそういうと、男は観念したように項垂れた。
「今回のアルバイト中で熱中症で倒れた件に関しては労災認定されますので笹原さんへ労災給付金の支払いが出てきます」
「はぁ? あのチビはただのバイトだぞ。バイトに労災なんておりるわけないだろうがっ!」
「会社をされていてご存知ないとは思えませんが、労災は正社員、バイトに関わらず全員が対象者です。もし支払いを拒むということになれば会社の責任問題となりますが、宜しいですか? すぐに労働基準監督署で――」
「わかった、わかった。払うから穏便にしてくれ」
「わかっていただければ結構です。でしたら、こちらの金額の支払いをお願いいたします」
観月は鞄から書類を取り、男たちの前に静かに置いた。
「はぁ? 50万? 嘘だろっ」
「ご不満があるようでしたら、裁判でもなんでも起こしていただいて結構ですが、おそらくどの弁護士も引き受けはしないでしょうね。いかがされますか?」
「わかったよ、払えばいいんだろう、払えば」
男たちはこれ以上観月とやり取りをしたくないと思ったのかすぐに50万を取ってきて机の上に置いた。
「これでいいんだろう」
「笹原さんとの契約書を出してください」
「チッ、ほら持ってけよ」
「これで、こちらの会社と笹原さんとはなんの関係もなくなります。宜しいですね」
「ああ」
「それではこちらの書類に名前と印鑑をお願いします」
男が観月の差し出した書類にサインと捺印したのを確認して、俺はほっと一息ついた。
これで空良とこいつらの縁が切れる。
空良の笑顔が見られるな。
但しとんでもない間違いがあればお教えいただけると幸いです♡
✳︎ ✳︎ ✳︎
観月との約束の日。
午前の診察を終え、空良のいる特別室に足を運んだ。
「あ、先生っ! 診察終わったんですか?」
「ああ。空良は勉強進んだか?」
「はい。集中してたらあっという間で。やっぱり勉強楽しいです」
出会った時のあの弱々しい姿が嘘のように頬を紅潮させ目を輝かせている空良を見ていると嬉しくてたまらなくなる。
「そうか。良かった。ただし、食事はきちんとしないとだめだぞ。それと食事の後はしっかりと休憩をとること」
「はーい。先生も今から一緒にご飯食べますか?」
「いや、申し訳ないが今からちょっと仕事で出ないといけなくてね。夕方には戻るから夕食は一緒にここで食べるよ」
「そうなんですね……」
そういうと、空良は少し寂しそうな表情をしながらも、
「わかりました。お仕事頑張ってください」
と言ってくれた。
「ああ。ありがとう」
「先生、行ってらっしゃい」
「――っ! あ、ああ。行ってくるよ」
ガラガラと扉を閉め、俺はしばらくその場に佇んでいた。
あんなに可愛い笑顔で見送ってくれるだなんて……。
ああ……ああやって毎日空良に見送ってもらえたら仕事も頑張れるかもしれないな。
綾城が用意してくれた資料と診断書など必要な書類を用意して観月の法律事務所に向かうと、すでに観月は出かける準備万端で部屋で待っていた。
「悠木、待ってたぞ。書類は持ってきたか?」
「ああ、これだ」
俺が手渡した資料にじっくりと目を通し、
「なるほど。これなら大丈夫だな。さすが綾城だ」
と納得の表情を見せ
「よし、行こうか」
と自信満々に立ち上がった。
この表情をしている観月にもう勝てるものはいない。
俺は勝ちを確信して観月と共に奴等の事務所に向かった。
綾城の調査によると奴等がいるのは、空良があのチラシを配っていた場所からはそこまで離れていない雑居ビルの3階らしい。
外観からして怪しそうな古びたビルの階段を登り3階を目指していると上階からガシャーンと何やら大きな物音が聞こえた。
俺と観月は顔を見合わせ、急いでその音が聞こえた場所へと駆け上がるとそこは俺たちの目的地である奴等の事務所だった。
扉についていた呼び鈴を押すと、見覚えのある顔が扉を開けた。
こいつ、あの時空良を罵倒していたやつか。
「なんだ、お前たち。なんの用だ?!」
どうやら俺の顔を覚えていないようだな。
まぁいい。
ゆっくり思い出させてやるさ。
「失礼します。観月法律事務所から参りました弁護士の観月と申します。
こちらで働いていた笹原空良さんのご依頼により伺いました。少しお話をさせていただきたいのですが、宜しいでしょうか?」
男は観月の差し出した名刺と観月を何度も見返しては驚いた様子を見せた。
「べ、弁護士が何であんなチビの依頼なんか――」
「ああ、やはり笹原空良さんをご存知のようですね。では、失礼してお邪魔しますよ」
「ちょ――っ、待てって!」
男の静止を振り切って中に入ると、事務所の中には空良と似たような年頃の男の子がいかつい男に床の上に正座させられているのが見えた。
2人のすぐ近くには割れた陶器のようなものが散乱している。
さっきの割れたような物音はこれだったか。
「何をなさっているのですか?」
「い、いや、こいつがうちの大事な壺を割りやがったから反省させていたところで……」
と焦った様子で答える男の様子を見て、観月は
「そうですか。君……本当に君が割ったのかな?」
と男の子に声をかけた。
「お、俺……」
「余計なこと言うなよ!」
「静かにしろっ!」
「――ったたたっ! 離せっ!」
証言をさせないようにする大声を張り上げ脅す男の腕を俺が捻り上げている間に、観月が優しげな口調で
「正直に話してくれないか?」
ともう一度その子に尋ねると、
「あの、急にこの人に押されてぶつかったんです」
と怯えながらも答えてくれた。
「そうか、それで君は何をしにここに?」
「アルバイトの募集が出てて中卒でも働かせてもらえるっていうから来たんですけど、チラシに書いてあった内容と全然違くて断って帰ろうと思ったら壺を割っちゃって……弁償するって約束するまで帰らせないって……それで……」
「わかった。教えてくれてありがとう。後は私に任せて君は帰りなさい」
「ありがとうございます!!」
その子は観月にお礼をいうと、急いでこの部屋から出ていった。
観月は男たちに視線を向け、
「なるほど。今と同じことを笹原くんにもやったわけですね」
と睨みを利かせたが、いかつい男は素知らぬふりをして顔を背けた。
俺は腕を捻り上げていた男から手を離すと、男はまた手を挙げられたら困るとでも思ったのか、すぐに俺から離れた。
観月はそんな男たちを見ながら、書類を見せながら淡々と話し始めた。
「あなた方が、壺を割ったことの弁償金とそれ以外にも罰金だと称して笹原さんのバイト代から搾取していたことは調べがついています。また、先日炎天下なのをわかった上で休憩も与えずに働かせ続け熱中症となり倒れた笹原さんに対して、すぐに持ち場に戻って働くようにと罵倒したということも調査済みです。この件に関して、何か反論はございますか?」
「はぁーっ。なんのことかと思えば……。
実際にあのチビが壺を割ったのは事実で、壊されたものを弁償させるのは当然のことでしょう?
それに罰金に関しては契約上のルールで最初から決まっていることで、あいつはそれを了承して働いてたんですよ。。
こっちとしても適当に働かれたんじゃ迷惑なんで罰金を取ってるだけなんですし。それに、熱中症で倒れた?
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「なるほど。彼が倒れた事実はないと?」
「ああ。あいつが倒れたっていう証拠でもあるなら見せてくださいよ。その診断書だって、それがそのチラシ配りの時のものかなんてわからないでしょう?」
勝ち誇ったようにそう話す男に俺は言ってやった。
「証拠ならちゃんとありますよ」
「なんだと? どこにあるんだよ! ここで見せてみろよ!」
「あなた方のずっと目の前にいますが」
「はぁっ? どういう意味だよ」
「まだわかりませんか? 私、あの時笹原くんが倒れた時に居合わせた医師です」
「は――っ? あっ、えっ……まさか、」
俺の言葉に慌てる男を見てようやく思い出したかと思わず笑みが溢れた。
「ふっ。あの時、随分と強い口調で彼を罵倒してましたよね?」
俺は自分のスマホを取り出し、あの時録音していた音を再生させた。
――危険な状態だって? 笑わせんな。たかが着ぐるみでチラシ配るだけのバイトのくせに。
このまま仕事を放り出すなら損害賠償請求するからな。チラシも台無しにしやがって
「これは間違いなくあなたの声ですね」
「あ、あんな時に録音なんてしてたのかよ」
「仕事柄、トラブル防止のためにどんな時でも録音するようにしているんですよ」
「こ、こんなの盗聴だろ。それこそ犯罪だろうが」
「残念ながら、盗聴には当たりませんね」
観月がそういうと、男は観念したように項垂れた。
「今回のアルバイト中で熱中症で倒れた件に関しては労災認定されますので笹原さんへ労災給付金の支払いが出てきます」
「はぁ? あのチビはただのバイトだぞ。バイトに労災なんておりるわけないだろうがっ!」
「会社をされていてご存知ないとは思えませんが、労災は正社員、バイトに関わらず全員が対象者です。もし支払いを拒むということになれば会社の責任問題となりますが、宜しいですか? すぐに労働基準監督署で――」
「わかった、わかった。払うから穏便にしてくれ」
「わかっていただければ結構です。でしたら、こちらの金額の支払いをお願いいたします」
観月は鞄から書類を取り、男たちの前に静かに置いた。
「はぁ? 50万? 嘘だろっ」
「ご不満があるようでしたら、裁判でもなんでも起こしていただいて結構ですが、おそらくどの弁護士も引き受けはしないでしょうね。いかがされますか?」
「わかったよ、払えばいいんだろう、払えば」
男たちはこれ以上観月とやり取りをしたくないと思ったのかすぐに50万を取ってきて机の上に置いた。
「これでいいんだろう」
「笹原さんとの契約書を出してください」
「チッ、ほら持ってけよ」
「これで、こちらの会社と笹原さんとはなんの関係もなくなります。宜しいですね」
「ああ」
「それではこちらの書類に名前と印鑑をお願いします」
男が観月の差し出した書類にサインと捺印したのを確認して、俺はほっと一息ついた。
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