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子猫たちの淫らな話※微
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<side征哉>
――あの、恋人さんとのキスって気持ちいいですか?
少し離れた場所に座っている一花たちの席から突然聞こえたその質問に、浅香さんも有原くんも衝撃を受けているようだったが、私たちもその衝撃を隠すことはできなかった。
以前、同じような質問を谷垣くんにもしていたのを見た。
あの時は、そう
――尚孝さんは、毎日志摩さんと深いキス、しているんですか?
だったな。
「貴船くん……一花くんの質問に敬介が困っているぞ」
「申し訳ありません、蓮見さん」
「いやいや、主治医の観点からしたら微笑ましいと思いますけどね、一花くんもようやくこの年代の男の子らしく成長してきたということですから」
蓮見さんに謝罪する私の隣で榎木くんがそうフォローを入れてくれる。
確かに一花としては自分よりも遥かに人生の先輩に気になることを聞いてみたいだけなのだ。
私が教えた知識以外のものを全く知らないのだから、困らせるつもりなど全くなく、他の人も同じなのかという興味だけなのだろうな。
ただこういう場所で話すべき内容でないことは確かだが、一花たちの周りに他の客がいなかったことはせめてもの救いだろうか。
私も蓮見さんも榎木くんも、もはや自分たちの会話よりも一花たちの会話の方が気になって、全神経を集中させて聞き耳を立てていると、
「その、私は周平さんが大好きだからもちろん気持ちがいいよ。有原さんも同じだよね?」
「えっ、はい。もちろん。私も賢吾が好きなので気持ちよく感じますよ」
と蓮見さんと榎木くんにとっては嬉しい言葉が飛び込んできた。
自分の愛しい恋人から出てきた、なんの忖度もないその言葉に二人とも笑みを溢している。
「敬介があのように思ってくれているのはわかっているが、こうして言葉にしてもらえるのは嬉しいものだな」
「はい。佳史は照れ屋なのであまりあのようなことを言ってくれないので嬉しいですよ」
一花の突然の質問だったが、どうやらお二人には喜んでもらえたようで助かったな。
これで質問も終わりかと思って、安心してコーヒーに口をつけていると
「じゃあ、キスするとおちんちんが硬くなっちゃうのも同じですか?」
というさらなる質問が耳に飛び込んできて
「――っ!!」
あまりの衝撃にコーヒーを吐き出しそうになってしまった。
「ゴホッ、ゴホッ」
一花たちには聞こえないように必死でハンカチで口を抑え、私は咳と戦い続けていたが、蓮見さんと榎木くんは茫然と見つめていた。
おそらく今、二人の頭の中は愛しい伴侶が何を答えるかということだけ。
さっきよりもさらに神経を研ぎ澄ませて聞き耳を立てる。
「え、えっと……同じだよ。気持ちいいとそうなっちゃうんだよ。ねぇ、有原さん」
「えっ、は、はい。そうですね」
浅香さんはもう答えないと終われないと思ったのだろう。
正直に話してくれている。
有原くんに関しては、憧れの先輩である浅香さんの前でそんな話をすることに思いっきり照れているようだがそれも仕方ないだろう。
これで一花も満足してくれたかと思いきや、
「わぁー、やっぱりそうなんですね。でも、そうなった時、蜜を出すのってすごく大変じゃないですか? おっきいし」
とさらなる爆弾発言をしてしまった。
「あ、あの……失礼ですが、貴船さん……もう、一花くんと最後まで……?」
「い、いや。それはない。先日、温泉に出かけたときに一花が、その……反応して病気じゃないかと不安になっていたものだから、好きな人に触れられて最高に気持ちが良くなると蜜が出てくるものだと教えてあげたんだ。そうしたら……」
「なるほど、貴船さんのも反応しているか見せる羽目になったと……」
「そうなんだよ」
「でも、あの話し方だと敬介も有原くんも勘違いしていないか?」
「そうですね、その可能性はありますが、流石にここでそのまで話はしないでしょう」
「そうだな」
なんて思っていたのだが、浅香さんと有原くんに何かのスイッチが入ったのか、
「確かにおっきいから咥えるのは大変だね。一花くんなら舌で舐めてあげるだけでもいいかも。ですよね、有原さん」
「はい。賢吾のもおっきくて私でも咥えるのは大変なので、あまり深くまでは咥えませんよ。先端を舐めてあげるだけでも気持ちよくなってくれますし」
「ああ、わかります。根元からなぞってあげても喜びますよね」
「そうそう!」
と楽しそうに盛り上がり始めた。
これは……まずい……。
隣に視線を向ければ、蓮見さんも榎木くんも鼻を押さえてプルプルと震えている。
どうしようか……今から一花たちのテーブルに行って、話を止めるべきか?
いや、そうしたら私たちがずっと話を聞いていたことがバレてしまう。
流石にそれは避けなければ、蓮見さんや榎木くんたちが気まずくなってしまう。
どうしようかと思っていると、
「えっ……おちんちんって……口に入れるものなんですか?」
と顔面蒼白になった一花の声が聞こえた。
まだそのことを一花には教えていなかったんだから驚くのも無理はない。
何より、一花にそんなことをされて私が理性を留めていられる自信が無かったんだ。
浅香さんも有原さんも一花に情報を与えすぎたことに気づき、慌ててフォローを入れてくれようとしたが、一花の好奇心に火がついて止められない。
「征哉さんのこんなに太くて大きくて入る気がしないんですけど……」
と一花の小さな手がリアルに私のモノの大きさを表現してしまう。
それを見た蓮見さんと榎木くんの視線が痛い。
「貴船くん……君の大きさを彼が受け入れるのはかなり厳しそうだな」
「貴船さん……十分お気をつけくださいね」
いやいや、見たことはないが二人もおそらく同じようなモノを持っているだろう。
なんせあの二人がたった今、大きくて咥えられないと言っていたのだから。
だが、受け入れる側の身体付きを思えば、確かに厳しいのは否めない。
「わかってる。だから、今必死に耐えているんだ」
そう心の声を漏らすと、蓮見さんも榎木くんも私に同情めいた表情を向けた。
――あの、恋人さんとのキスって気持ちいいですか?
少し離れた場所に座っている一花たちの席から突然聞こえたその質問に、浅香さんも有原くんも衝撃を受けているようだったが、私たちもその衝撃を隠すことはできなかった。
以前、同じような質問を谷垣くんにもしていたのを見た。
あの時は、そう
――尚孝さんは、毎日志摩さんと深いキス、しているんですか?
だったな。
「貴船くん……一花くんの質問に敬介が困っているぞ」
「申し訳ありません、蓮見さん」
「いやいや、主治医の観点からしたら微笑ましいと思いますけどね、一花くんもようやくこの年代の男の子らしく成長してきたということですから」
蓮見さんに謝罪する私の隣で榎木くんがそうフォローを入れてくれる。
確かに一花としては自分よりも遥かに人生の先輩に気になることを聞いてみたいだけなのだ。
私が教えた知識以外のものを全く知らないのだから、困らせるつもりなど全くなく、他の人も同じなのかという興味だけなのだろうな。
ただこういう場所で話すべき内容でないことは確かだが、一花たちの周りに他の客がいなかったことはせめてもの救いだろうか。
私も蓮見さんも榎木くんも、もはや自分たちの会話よりも一花たちの会話の方が気になって、全神経を集中させて聞き耳を立てていると、
「その、私は周平さんが大好きだからもちろん気持ちがいいよ。有原さんも同じだよね?」
「えっ、はい。もちろん。私も賢吾が好きなので気持ちよく感じますよ」
と蓮見さんと榎木くんにとっては嬉しい言葉が飛び込んできた。
自分の愛しい恋人から出てきた、なんの忖度もないその言葉に二人とも笑みを溢している。
「敬介があのように思ってくれているのはわかっているが、こうして言葉にしてもらえるのは嬉しいものだな」
「はい。佳史は照れ屋なのであまりあのようなことを言ってくれないので嬉しいですよ」
一花の突然の質問だったが、どうやらお二人には喜んでもらえたようで助かったな。
これで質問も終わりかと思って、安心してコーヒーに口をつけていると
「じゃあ、キスするとおちんちんが硬くなっちゃうのも同じですか?」
というさらなる質問が耳に飛び込んできて
「――っ!!」
あまりの衝撃にコーヒーを吐き出しそうになってしまった。
「ゴホッ、ゴホッ」
一花たちには聞こえないように必死でハンカチで口を抑え、私は咳と戦い続けていたが、蓮見さんと榎木くんは茫然と見つめていた。
おそらく今、二人の頭の中は愛しい伴侶が何を答えるかということだけ。
さっきよりもさらに神経を研ぎ澄ませて聞き耳を立てる。
「え、えっと……同じだよ。気持ちいいとそうなっちゃうんだよ。ねぇ、有原さん」
「えっ、は、はい。そうですね」
浅香さんはもう答えないと終われないと思ったのだろう。
正直に話してくれている。
有原くんに関しては、憧れの先輩である浅香さんの前でそんな話をすることに思いっきり照れているようだがそれも仕方ないだろう。
これで一花も満足してくれたかと思いきや、
「わぁー、やっぱりそうなんですね。でも、そうなった時、蜜を出すのってすごく大変じゃないですか? おっきいし」
とさらなる爆弾発言をしてしまった。
「あ、あの……失礼ですが、貴船さん……もう、一花くんと最後まで……?」
「い、いや。それはない。先日、温泉に出かけたときに一花が、その……反応して病気じゃないかと不安になっていたものだから、好きな人に触れられて最高に気持ちが良くなると蜜が出てくるものだと教えてあげたんだ。そうしたら……」
「なるほど、貴船さんのも反応しているか見せる羽目になったと……」
「そうなんだよ」
「でも、あの話し方だと敬介も有原くんも勘違いしていないか?」
「そうですね、その可能性はありますが、流石にここでそのまで話はしないでしょう」
「そうだな」
なんて思っていたのだが、浅香さんと有原くんに何かのスイッチが入ったのか、
「確かにおっきいから咥えるのは大変だね。一花くんなら舌で舐めてあげるだけでもいいかも。ですよね、有原さん」
「はい。賢吾のもおっきくて私でも咥えるのは大変なので、あまり深くまでは咥えませんよ。先端を舐めてあげるだけでも気持ちよくなってくれますし」
「ああ、わかります。根元からなぞってあげても喜びますよね」
「そうそう!」
と楽しそうに盛り上がり始めた。
これは……まずい……。
隣に視線を向ければ、蓮見さんも榎木くんも鼻を押さえてプルプルと震えている。
どうしようか……今から一花たちのテーブルに行って、話を止めるべきか?
いや、そうしたら私たちがずっと話を聞いていたことがバレてしまう。
流石にそれは避けなければ、蓮見さんや榎木くんたちが気まずくなってしまう。
どうしようかと思っていると、
「えっ……おちんちんって……口に入れるものなんですか?」
と顔面蒼白になった一花の声が聞こえた。
まだそのことを一花には教えていなかったんだから驚くのも無理はない。
何より、一花にそんなことをされて私が理性を留めていられる自信が無かったんだ。
浅香さんも有原さんも一花に情報を与えすぎたことに気づき、慌ててフォローを入れてくれようとしたが、一花の好奇心に火がついて止められない。
「征哉さんのこんなに太くて大きくて入る気がしないんですけど……」
と一花の小さな手がリアルに私のモノの大きさを表現してしまう。
それを見た蓮見さんと榎木くんの視線が痛い。
「貴船くん……君の大きさを彼が受け入れるのはかなり厳しそうだな」
「貴船さん……十分お気をつけくださいね」
いやいや、見たことはないが二人もおそらく同じようなモノを持っているだろう。
なんせあの二人がたった今、大きくて咥えられないと言っていたのだから。
だが、受け入れる側の身体付きを思えば、確かに厳しいのは否めない。
「わかってる。だから、今必死に耐えているんだ」
そう心の声を漏らすと、蓮見さんも榎木くんも私に同情めいた表情を向けた。
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