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独占したい
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「あの、長瀬さんってその……おいくつ、なんですか?」
車が再び走り出して、しばらくして気になっていたことを尋ねてみた。
「二十八です」
「えっ、二十八? あの、じゃあ小田切弁護士も?」
「ええ。小田切とは大学の同期ですから。意外でしたか?」
「あ、いえ。その……すごく頼り甲斐があるので、てっきり私よりも年上かと……私の方が二つも年上ですね。すみません」
「なんで謝るんですか? 私は年齢なんて気にしないですよ」
「でも……」
まだ二十代の長瀬さんの隣に私なんかがいていいのかな。
そんな不安が拭えない。
しかも三十女で初恋だなんて、重い女だと思われそう。
「千鶴さんが何を不安に思っていらっしゃるかわかりませんが、年齢はその人が頑張って生きてきた証であって、それで何かが変わるわけじゃないですよ。むしろ、私は今の年齢で出会えたからこそ、千鶴さんに頼り甲斐があると仰っていただけて嬉しいです。これが二十歳や、それこそ高校生の時に千鶴さんと出会っていたら、あまりの不甲斐なさに見向きもされなかったかもしれません」
「そんな……っ、長瀬さんならいくつだって……」
「ふふっ。そうでしょう? 私も同じです。いつの頃の千鶴さんに会っても惹かれましたし、守りたいと思いますよ」
「――っ、長瀬さん……っ」
長瀬さんの言葉のひとつひとつが私の心を軽くしていく。
彼なら私の不安を消して、あの時負った心の傷も癒してくれるかもしれない。
いや、長瀬さんの優しさを傷の癒やしに使ってはいけないのかもしれないけれど、北原さんのように愛しい人に大きな愛で包んでもらえたら私も前を向ける気がする。
「さぁ、着きましたよ」
いつの間にか駐車場に着いていて驚きつつも、エスコートされながら車を降りる。
そういえば、手を握られても全然怖いと感じない。
それどころか大きな手に包まれるだけで安心する。
ああ、やっぱり長瀬さんは私の運命の人なんだろうな。
「コーヒーでも飲んで少し休憩しましょう」
「は、はい。ありがとうございます」
てっきり正面から入るのかと思ったら、裏口からお店の中に入った。
「実は今日、定休日なんですよ」
「えっ、そうだったんですか? すみません、知らなくて……」
「いえ、私が愛しい千鶴さんを独占したかっただけですから」
「――っ!! 長瀬さんって……」
「んっ? どうかしましたか?」
「いえ……そんなにサラッと甘い言葉を囁けるって、やっぱり外国の血が入っているからですか?」
「ふふっ。甘かったですか? 私は思ったことを言っているだけですよ。千鶴さんへの愛しい気持ちは言葉にしないと伝わらないですからね」
「――っ!!」
こんなにも直球に言葉を向けられたことがないから、ドキドキしてしまう。
でも長瀬さんの言葉が嘘じゃないってわかるからこそ、ものすごく嬉しいんだ。
「さぁ、ここに座ってください」
長瀬さんがコーヒーを落とすのが一番よく見えるカウンター席。
そこに案内されて、テキパキと準備を始める長瀬さんを見つめる。
ここって、特等席なのかも……。
今のこの時間は、綺麗に計量された豆を手動で挽く姿も、その粉をフィルターに入れる姿も、細口のケトルでお湯を注ぐ姿も、何もかもが私だけのもの。
「ああ……長瀬さんを独占できるって、幸せ……」
「――っ、それ……」
「えっ? あ、私、今……」
心の中で思っていただけだったのに、つい言葉が漏れてしまった。
「あの、つい心の声が……」
「くっ――! ああ、もう千鶴さんはどうしてこんなに可愛いんですか?」
「えっ? 可愛い?」
そんなこと誰にも言われたことないんだけど。
突然の言葉に小首を傾げると
「――っ!!!」
長瀬さんは苦しげな表情を浮かべて、お湯を注ぐのをやめてしまった。
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。千鶴さんがあまりにも可愛いことばかりされるから理性を保つのに必死になっているだけです。少し時間をもらえますか?」
「は、はい」
長瀬さんが言っていることがあまりよくわからないけれど、ふぅーと深呼吸をして落ち着いていく長瀬さんを私はただ見守るしかなかった。
少し経って、いつもの長瀬さんに戻ったことにホッとした。
「すみません。コーヒー淹れ直しますね」
「あ、いえ。大丈夫です。それ、いただきます」
せっかく長瀬さんが淹れてくれたものだから無駄にはしたくないと思ったけれど、
「いえ。千鶴さんにはいつだって美味しいものを飲んでいただきたいんです。これは私がいただきますから安心してください」
と言われたら断ることなんてできなかった。
「さぁ、どうぞ」
改めて淹れてくれたコーヒーをまずはブラックでいただく。
昨日よりもさらに好みの味になっている気がするのは気のせいかな?
「昨日よりも美味しく感じてくださったなら、千鶴さんが私への思いを認識してくださった証ですよ」
「えっ……」
まるで私の心を読んだような言葉に驚きつつも、こうして気持ちが如実に現れるんだということに感動してしまう。
「改めて、言葉で伝えさせてください。千鶴さん、どうか私の恋人になってくれませんか? 一生不安にはさせません。これからの人生、私と一緒に幸せになりましょう」
「――っ、長瀬さん……」
幸せにする、のではなく、一緒に幸せになろうと言ってくれた言葉が何よりも嬉しかった。
車が再び走り出して、しばらくして気になっていたことを尋ねてみた。
「二十八です」
「えっ、二十八? あの、じゃあ小田切弁護士も?」
「ええ。小田切とは大学の同期ですから。意外でしたか?」
「あ、いえ。その……すごく頼り甲斐があるので、てっきり私よりも年上かと……私の方が二つも年上ですね。すみません」
「なんで謝るんですか? 私は年齢なんて気にしないですよ」
「でも……」
まだ二十代の長瀬さんの隣に私なんかがいていいのかな。
そんな不安が拭えない。
しかも三十女で初恋だなんて、重い女だと思われそう。
「千鶴さんが何を不安に思っていらっしゃるかわかりませんが、年齢はその人が頑張って生きてきた証であって、それで何かが変わるわけじゃないですよ。むしろ、私は今の年齢で出会えたからこそ、千鶴さんに頼り甲斐があると仰っていただけて嬉しいです。これが二十歳や、それこそ高校生の時に千鶴さんと出会っていたら、あまりの不甲斐なさに見向きもされなかったかもしれません」
「そんな……っ、長瀬さんならいくつだって……」
「ふふっ。そうでしょう? 私も同じです。いつの頃の千鶴さんに会っても惹かれましたし、守りたいと思いますよ」
「――っ、長瀬さん……っ」
長瀬さんの言葉のひとつひとつが私の心を軽くしていく。
彼なら私の不安を消して、あの時負った心の傷も癒してくれるかもしれない。
いや、長瀬さんの優しさを傷の癒やしに使ってはいけないのかもしれないけれど、北原さんのように愛しい人に大きな愛で包んでもらえたら私も前を向ける気がする。
「さぁ、着きましたよ」
いつの間にか駐車場に着いていて驚きつつも、エスコートされながら車を降りる。
そういえば、手を握られても全然怖いと感じない。
それどころか大きな手に包まれるだけで安心する。
ああ、やっぱり長瀬さんは私の運命の人なんだろうな。
「コーヒーでも飲んで少し休憩しましょう」
「は、はい。ありがとうございます」
てっきり正面から入るのかと思ったら、裏口からお店の中に入った。
「実は今日、定休日なんですよ」
「えっ、そうだったんですか? すみません、知らなくて……」
「いえ、私が愛しい千鶴さんを独占したかっただけですから」
「――っ!! 長瀬さんって……」
「んっ? どうかしましたか?」
「いえ……そんなにサラッと甘い言葉を囁けるって、やっぱり外国の血が入っているからですか?」
「ふふっ。甘かったですか? 私は思ったことを言っているだけですよ。千鶴さんへの愛しい気持ちは言葉にしないと伝わらないですからね」
「――っ!!」
こんなにも直球に言葉を向けられたことがないから、ドキドキしてしまう。
でも長瀬さんの言葉が嘘じゃないってわかるからこそ、ものすごく嬉しいんだ。
「さぁ、ここに座ってください」
長瀬さんがコーヒーを落とすのが一番よく見えるカウンター席。
そこに案内されて、テキパキと準備を始める長瀬さんを見つめる。
ここって、特等席なのかも……。
今のこの時間は、綺麗に計量された豆を手動で挽く姿も、その粉をフィルターに入れる姿も、細口のケトルでお湯を注ぐ姿も、何もかもが私だけのもの。
「ああ……長瀬さんを独占できるって、幸せ……」
「――っ、それ……」
「えっ? あ、私、今……」
心の中で思っていただけだったのに、つい言葉が漏れてしまった。
「あの、つい心の声が……」
「くっ――! ああ、もう千鶴さんはどうしてこんなに可愛いんですか?」
「えっ? 可愛い?」
そんなこと誰にも言われたことないんだけど。
突然の言葉に小首を傾げると
「――っ!!!」
長瀬さんは苦しげな表情を浮かべて、お湯を注ぐのをやめてしまった。
「だ、大丈夫ですか?」
「大丈夫です。千鶴さんがあまりにも可愛いことばかりされるから理性を保つのに必死になっているだけです。少し時間をもらえますか?」
「は、はい」
長瀬さんが言っていることがあまりよくわからないけれど、ふぅーと深呼吸をして落ち着いていく長瀬さんを私はただ見守るしかなかった。
少し経って、いつもの長瀬さんに戻ったことにホッとした。
「すみません。コーヒー淹れ直しますね」
「あ、いえ。大丈夫です。それ、いただきます」
せっかく長瀬さんが淹れてくれたものだから無駄にはしたくないと思ったけれど、
「いえ。千鶴さんにはいつだって美味しいものを飲んでいただきたいんです。これは私がいただきますから安心してください」
と言われたら断ることなんてできなかった。
「さぁ、どうぞ」
改めて淹れてくれたコーヒーをまずはブラックでいただく。
昨日よりもさらに好みの味になっている気がするのは気のせいかな?
「昨日よりも美味しく感じてくださったなら、千鶴さんが私への思いを認識してくださった証ですよ」
「えっ……」
まるで私の心を読んだような言葉に驚きつつも、こうして気持ちが如実に現れるんだということに感動してしまう。
「改めて、言葉で伝えさせてください。千鶴さん、どうか私の恋人になってくれませんか? 一生不安にはさせません。これからの人生、私と一緒に幸せになりましょう」
「――っ、長瀬さん……」
幸せにする、のではなく、一緒に幸せになろうと言ってくれた言葉が何よりも嬉しかった。
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