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恋人たちの夜 <賢吾&佳史編 1>
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聖ラグエル病院の優秀な外科医で一花の主治医でもある榎木賢吾と絢斗の教え子で敏腕弁護士の有原佳史。
学生時代から付き合っている二人の結婚式後の甘い夜の始まりです。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side佳史>
今まで何度も出席したけれど、今日の結婚式ほど新郎新夫の幸せを心から願う人たちが集まった式はなかっただろう。
みんなと別れて賢吾と二人、車に乗り込んでからもまだ興奮は冷めなかった。
「まさか一花くんがあの場で歩くとはね……賢吾はわかってた?」
「いや、身体の動きは良くなっているなとはおもったけど、あの衣装で歩くとは思わなかったよ。相当頑張ったと思うよ」
「だよね。骨折の状態も酷かった上に、元々の身体も生きてるのが不思議なくらいだったって言ってたもんね」
賢吾の病院に運び込まれた時、命があったのが奇跡なくらいの状態だったと聞いていたから、イリゼホテルで出会った時にはまだ痩せていたけれど健康的になってきたなと思っていた。
それでもほとんど貴船先輩に抱きかかえられて移動していたから歩けるようになるのはまだまだ先だろうと思っていたのに、自分の力で立ち上がり、一歩進んだのをみた時は鳥肌が立つほど興奮した。
「本当にいい結婚式だったね」
「ああ。佳史の綺麗な着物姿も見られたしな」
運転席から伸ばされた手で頬を撫でられてドキッとする。
「か、揶揄うなよ」
「揶揄ってなんかいないよ。本当にそう思ってる。佳史が誰よりも綺麗だったよ」
僕なんかより綺麗な人はいっぱいいた。
だけど、賢吾の目には僕が一番綺麗に見えたらしい。
「本当に、そう思ってる?」
「もちろん。スーツ姿の時から誰よりも綺麗だと思ってるよ」
「ばかっ」
「ああ。佳史に関してはばかでいいよ。私はずっと佳史しか見えてないからな。わかってるだろう?」
学生時代からずっと好きでいてくれて、僕以外には興味を示したこともない。それはずっと近くで見てきたからわかってる。
「緑川教授のおかげで佳史の可愛い姿を見られた分、ずっと可愛い姿を見せつけられて我慢してたんだ。みんなの前でキスしてくれた時はそのまま押し倒したいくらいだったんだぞ。だから別荘に着いたら思いっきり堪能させてほしい。なぁ、佳史。いいだろう?」
欲情を孕んだ目を向けられて断れるわけがない。僕だってずっと我慢していたんだから。
「賢吾の好きにしていい。この休みの間はなんでもしてあげるよ」
「佳史……っ!!」
「わっ、んんっ!!」
急に車を停めたと思ったら、身を乗り出してきた賢吾の唇が重なってきた。
「んっ……け、けんご……っ、ここ、そ、とっ……」
必死に唇を離して抵抗すると
「もうほとんどうちの敷地内だから気にしないでいい」
とまた唇を奪われる。
賢吾に夢中になっていたから、別荘に入っていたことも気づいてなかった。
賢吾はそのままたっぷりと僕の口内を堪能して満足したのか、さっと車から降りると助手席側に回り、ぐったりと力が抜けてしまった僕を優しく抱きかかえた。
「一度、佳史を抱えたまま中に入りたかったんだ」
ここの別荘には二人で何度も来ているけれど、そういえば抱きかかえられて入るのは初めてかもしれない。
今までだって言ってくれたらいつだって抱きかかえられて入ったのに。賢吾のそんなところが可愛くて仕方がない。
これからは賢吾の夢を叶える時間だ。僕は賢吾の首にそっと腕を回した。
「賢吾、嬉しいよ」
「佳史……っ」
嬉しそうな賢吾と唇を重ねたまま別荘の中に入ると、そのまま寝室に連れて行かれた。
いつも管理人がいて手入れをしてくれている別荘だから、泊まりに来た時には綺麗にベッドメイキングされていて助かる。
賢吾は嬉しそうに僕をベッドの前に立たせた。
「この着物、勿体無いけど脱がしていいか?」
「好きにしていいって。あ、自分で脱ごうか?」
「いや、それは私にさせてくれ」
手慣れた様子で帯締めを解いたかと思ったら、あっという間に着物を脱がされて長襦袢姿になっていた。
そこで賢吾の手が止まり、じっくり上から下まで僕を見ている。どこかおかしなところあったかな?
「脱がせないの?」
「いや、この姿結構エロいなって」
「ばかっ」
「決めた! このままでしよう」
「えっ? わっ!!」
突然抱きかかえられたと思ったらそのままベッドの中央に寝かされる。賢吾は僕を跨ぐように膝立ちになると、僕に見せつけるように礼服のジャケットを脱ぎ捨てて白いネクタイを引き抜いた。
そして一気にシャツを脱ぎ捨てると、逞しい半裸が僕の眼前に晒された。
着痩せして見える細マッチョな体型の賢吾は、腕も胸も腹も綺麗に筋肉がついていて逞しくかっこいい。
それを見るだけでいつでも興奮してしまう。
でも、今日はいつもより気持ちが昂っている気がする。
どうしてだろう?
ああ……もしかしたら、仲睦まじいカップルをたくさん見て刺激されたからかもしれないな。
学生時代から付き合っている二人の結婚式後の甘い夜の始まりです。
楽しんでいただけると嬉しいです♡
* * *
<side佳史>
今まで何度も出席したけれど、今日の結婚式ほど新郎新夫の幸せを心から願う人たちが集まった式はなかっただろう。
みんなと別れて賢吾と二人、車に乗り込んでからもまだ興奮は冷めなかった。
「まさか一花くんがあの場で歩くとはね……賢吾はわかってた?」
「いや、身体の動きは良くなっているなとはおもったけど、あの衣装で歩くとは思わなかったよ。相当頑張ったと思うよ」
「だよね。骨折の状態も酷かった上に、元々の身体も生きてるのが不思議なくらいだったって言ってたもんね」
賢吾の病院に運び込まれた時、命があったのが奇跡なくらいの状態だったと聞いていたから、イリゼホテルで出会った時にはまだ痩せていたけれど健康的になってきたなと思っていた。
それでもほとんど貴船先輩に抱きかかえられて移動していたから歩けるようになるのはまだまだ先だろうと思っていたのに、自分の力で立ち上がり、一歩進んだのをみた時は鳥肌が立つほど興奮した。
「本当にいい結婚式だったね」
「ああ。佳史の綺麗な着物姿も見られたしな」
運転席から伸ばされた手で頬を撫でられてドキッとする。
「か、揶揄うなよ」
「揶揄ってなんかいないよ。本当にそう思ってる。佳史が誰よりも綺麗だったよ」
僕なんかより綺麗な人はいっぱいいた。
だけど、賢吾の目には僕が一番綺麗に見えたらしい。
「本当に、そう思ってる?」
「もちろん。スーツ姿の時から誰よりも綺麗だと思ってるよ」
「ばかっ」
「ああ。佳史に関してはばかでいいよ。私はずっと佳史しか見えてないからな。わかってるだろう?」
学生時代からずっと好きでいてくれて、僕以外には興味を示したこともない。それはずっと近くで見てきたからわかってる。
「緑川教授のおかげで佳史の可愛い姿を見られた分、ずっと可愛い姿を見せつけられて我慢してたんだ。みんなの前でキスしてくれた時はそのまま押し倒したいくらいだったんだぞ。だから別荘に着いたら思いっきり堪能させてほしい。なぁ、佳史。いいだろう?」
欲情を孕んだ目を向けられて断れるわけがない。僕だってずっと我慢していたんだから。
「賢吾の好きにしていい。この休みの間はなんでもしてあげるよ」
「佳史……っ!!」
「わっ、んんっ!!」
急に車を停めたと思ったら、身を乗り出してきた賢吾の唇が重なってきた。
「んっ……け、けんご……っ、ここ、そ、とっ……」
必死に唇を離して抵抗すると
「もうほとんどうちの敷地内だから気にしないでいい」
とまた唇を奪われる。
賢吾に夢中になっていたから、別荘に入っていたことも気づいてなかった。
賢吾はそのままたっぷりと僕の口内を堪能して満足したのか、さっと車から降りると助手席側に回り、ぐったりと力が抜けてしまった僕を優しく抱きかかえた。
「一度、佳史を抱えたまま中に入りたかったんだ」
ここの別荘には二人で何度も来ているけれど、そういえば抱きかかえられて入るのは初めてかもしれない。
今までだって言ってくれたらいつだって抱きかかえられて入ったのに。賢吾のそんなところが可愛くて仕方がない。
これからは賢吾の夢を叶える時間だ。僕は賢吾の首にそっと腕を回した。
「賢吾、嬉しいよ」
「佳史……っ」
嬉しそうな賢吾と唇を重ねたまま別荘の中に入ると、そのまま寝室に連れて行かれた。
いつも管理人がいて手入れをしてくれている別荘だから、泊まりに来た時には綺麗にベッドメイキングされていて助かる。
賢吾は嬉しそうに僕をベッドの前に立たせた。
「この着物、勿体無いけど脱がしていいか?」
「好きにしていいって。あ、自分で脱ごうか?」
「いや、それは私にさせてくれ」
手慣れた様子で帯締めを解いたかと思ったら、あっという間に着物を脱がされて長襦袢姿になっていた。
そこで賢吾の手が止まり、じっくり上から下まで僕を見ている。どこかおかしなところあったかな?
「脱がせないの?」
「いや、この姿結構エロいなって」
「ばかっ」
「決めた! このままでしよう」
「えっ? わっ!!」
突然抱きかかえられたと思ったらそのままベッドの中央に寝かされる。賢吾は僕を跨ぐように膝立ちになると、僕に見せつけるように礼服のジャケットを脱ぎ捨てて白いネクタイを引き抜いた。
そして一気にシャツを脱ぎ捨てると、逞しい半裸が僕の眼前に晒された。
着痩せして見える細マッチョな体型の賢吾は、腕も胸も腹も綺麗に筋肉がついていて逞しくかっこいい。
それを見るだけでいつでも興奮してしまう。
でも、今日はいつもより気持ちが昂っている気がする。
どうしてだろう?
ああ……もしかしたら、仲睦まじいカップルをたくさん見て刺激されたからかもしれないな。
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