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とめどなく溢れる欲望※

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<side志摩>

会長たちとの食事を終え、自分たちの部屋に戻る。

「一花くん、すっかり食欲も出てきたみたいで結構食べられてましたね」

「ええ。尚孝さんのリハビリのおかげで順調に良くなっているようだし、何より表情が明るくなりましたね」

「やっぱり会長の存在が大きいと思います」

「ふふっ。そうでしょうね、会長にとっても一花さんの存在がよく働いているみたいですし」

「僕にとっても……唯人さんの存在は大きいです。だから……」

「――っ、尚孝さん……」

私を見つめるその目の奥に欲情の色が見えて、我慢ができなくなった私は部屋の扉を閉め、思いのままに唇を奪った。

「んんっ……」

可愛らしい声を漏らしながらも、私が滑り込ませた舌に絡みついてきてくれる。
ああ、なんて幸せなんだ。
尚孝さんの方から誘ってくれた、その事実が何よりも嬉しかった。

「このまま寝室に行っても……?」

耳元で囁くと、尚孝さんは私に抱きついたまま何度も頷いて見せた。

さっと尚孝さんを抱き上げてさっとベッドに運び込む。
大きなベッドの中央に尚孝さんを座らせて、もう一度甘いキスを贈る。

尚孝さんの唇を堪能しながら、無防備な合わせの隙間から手を差し込むと、すでにぷっくりと膨らんだ可愛い乳首が指に触れる。

「んんっ……」

感じたのか、キスをしながら身体を震わせる。
ああ、可愛い。
こんなにも初心うぶな反応を見せてくれるなんて。

可愛い乳首を弄りながら、たっぷりと口内を味わっていると、投げ出して座っている尚孝さんの身体がモゾモゾと動くのを感じた。

もう我慢ができないくらいに感じてくれているみたいだ。

胸を弄っていた手を引き抜いて、今度は裾の合わせから手を差し込むとすぐに下着を押し上げている存在に触れる。
すでに湿ってしまっている部分を下着の上からそっとなぞると

「ひゃあっ!」

唇を離して可愛らしい声を上げた。

「ふふっ。そんなに気持ちよかったですか?」

「――っ、だって、ゆいとさんだから……」

「ふふっ。嬉しいことを言ってくれますね。じゃあ、もっと気持ちよくさせてあげます」

「えっ……」

「その前に、下着を脱いでおきましょう。これ以上濡れると着られなくなりますから」

「――っ!!!」

私の言葉に顔を赤くする尚孝さんの腰をさっと抱き上げて、手早く下着を脱がす。
浴衣の間から尚孝さんの可愛いモノが見えて、思わず笑みが溢れた。
私の表情に恥ずかしくなったのか、尚孝さんはそっとそれを隠しながら、

「ゆいとさんも、ぬいで……」

とねだってくる。

ああ、もうどうしてこんなに可愛いんだろうな。

「好きなだけ見せてあげますよ」

見せつけるように帯を解き、浴衣を脱ぐと尚孝さんが恍惚とした表情で私を見つめる。

恐ろしいほどに昂り、下着を押し上げているモノに視線が向いたのを嬉しく思いながらそれもさっと取り去ってやると、

「すごい……っ、さっきよりおっきぃ……」

と興奮した声が聞こえる。

「ずっと中に挿入はいるのを待っていたんですから、当然ですよ」

そう。
温泉でもずっと中に挿入りたかった。
それでも色香漂う尚孝さんを会長の目に入れたくなくて我慢したんだ。

ようやく深く愛し合える。

「ゆいと、さん……っ、きてぇ……っ」

「くっ――!! ああっ、尚孝さんっ!!」

尚孝さんの誘いに一気に理性を失った私は、横たわる尚孝さんに覆い被さりながら、はだけた浴衣から覗く可愛い乳首を咥え、すでに勃ち上がっている尚孝さんの可愛いモノを優しく扱き、尚孝さんの興奮を高めた。
あまりの快感に尚孝さんがぐったりとベッドに沈んでいる間にベッド脇に用意されていたローションを手早く手のひらに纏わせて、そっと後孔に滑らせた。

もう何度も愛し合い、毎日のように解している尚孝さんのそこは私の指を覚えてくれているようで、すぐに受け入れてくれる。

クチュクチュといやらしい音が響くたびに、尚孝さんの口から可愛い声が漏れる。

この辺でいいか。

そっと指を引き抜き、今度は大きく昂った自分のモノをとろとろにほぐれた尚孝さんの後孔にググッと押し込むと、

「ああっ……すごぃっ……おっきぃ……っ!!」

気持ちよさそうな声が聞こえる。

「くっ――!」

そのあまりにも幸せそうな声に我慢できず、私はそのまま一気に根元まで押し込んでしまった。

「ひゃああーーっんん!!!」

つま先までピクピクと震わせながら、声を上げた尚孝さんの可愛いモノから蜜が吹き出しているのがわかる。

それがとてつもなく可愛くて、私はもう抑えることもできず、そのまま激しく腰を揺り動かした。

「ああっ、はげ、しぃ――っやぁ――っだ、めぇ……っ、また、イっちゃ……っ」

「尚孝さんっ、ああっ!! 可愛いっ、可愛いっ!!」

私の下で淫らな声をあげ、身体を震わせる尚孝さんを抱きしめながら、最奥をゴリゴリと擦ってやると、尚孝さんはまた甘い蜜を溢した。
その幸せな姿を見ながら、私も尚孝さんの最奥に欲望の蜜を叩きつけた。

ビュルビュルととめどなく溢れる己の欲望に呆れながらも

「尚孝さん、愛してます」

と愛の言葉を囁くと、

「ゆい、とさん……ぼくも、あいしてます……」

そう言いながら、尚孝さんは夢の世界に落ちていった。

中に注いだものがこぼれ落ちないように中に挿入たまま、露天風呂の洗い場に連れて行く。
さっと外も中も清め、もう一つの寝室に尚孝さんを寝かせ、先ほどの部屋を片付けていると、テーブルに置いていたスマホに通知があることに気づいた。

会長からか?
もしかして、一花くんに何かが?

慌てて画面を開けば、蓮見社長からのメッセージが届いていた。

<こちらの部屋には至る場所にカメラが仕掛けられています。お手持ちのスマホ、パソコンからこちらのQRコードを認証後、宿泊者の本人確認が取れれば、その部屋の映像を保存することができます。ただし、一度保存されると部屋内のカメラから映像は全て消去されますのでご注意ください。スマホ、パソコン双方での動画保存をお勧めします。尚、こちらのカメラは最新の技術を搭載していますので、特定の人物を指定すると、その人メインでの映像構成も可能です。どうぞ素敵なお宝映像をお楽しみください>

そんなメッセージと共に、QRコードが記載されていた。

「カメラ、映像?」

キョロキョロと見回してみてもそんなものは見当たらない。
そもそも目に見える場所にあれば気づくはずだ。

驚きつつも、寝室の片付けを済ませメッセージに書いてあった指示通りにやってみた。
尚孝さんに指定してその映像を見てみると、

「こ、これ……」

露天風呂で尚孝さんが口で咥えたものも、さっきの寝室での愛し合う姿も、尚孝さんがはっきりと見えるように映し出されている。
しかも、ついさっきお風呂で尚孝さんの身体を洗い清める姿まで……。
私の蜜が尚孝さんの後孔からとろりと零れ落ちる姿まで完璧に映し出されていた。

こんな素晴らしい映像が私のものに……?

ああ、蓮見社長には感謝してもしきれないな。

会長の部屋にもあるのだろうか?
もしそうだとしたら、きっと何かしらお宝映像をもらっているに違いない。

会長と相談して、何かお礼を考えた方がいいかもしれないな。



旅館を出て、あの大きなキャンピングカーに乗り込む。
一花さんは、もちろん貴船会長とのんびりと寛ぎながらの移動だ。

「すみません、尚孝さん。後ろの席の方が寛げるのに、助手席をお願いしてしまって……」

「何言ってるんですか。僕が後ろに座っても貴船会長と一花くんの邪魔になるだけですし、それに……僕は、唯人さんの隣の方が嬉しいです」

「尚孝さん……」

ああ、やっぱり彼は素晴らしい。
こんなに彼に愛されてるなんて私は幸せだな。

「唯人さん、この上着。似合ってますか?」

「ええ。可愛すぎて、会長の目に入れるのが嫌なくらいでしたよ。会長も一花さんの可愛い姿を私に見せたくないと思っているかもしれませんが……」

「ふふっ。そうですね」

「私には尚孝さんしか目に入りませんよ」

「唯人さん……嬉しいです」

尚孝さんの手がそっと私の手に触れる。
このまま路肩に止めてキスしてしまいたい衝動に駆られるけれど、会長を乗せてそんなことをするわけにはいかないな。
理性を総動員して抑えつける。

「夜、じっくりと可愛い姿を堪能させてくださいね」

そういうと理解するまでに少し時間がかかったようだが、すぐに顔を真っ赤にしながらも頷いてくれた。
ああ、本当に私の恋人は可愛すぎて困る。


<side尚孝>

「水族館、楽しかったですね」

水族館を離れ、昼食に向かう車の中で疲れた様子も見せずに運転する唯人さんに声をかけた。

「ええ、あんなに楽しい場所だと初めて知りましたよ。尚孝さんと一緒だったからですね」

「唯人さん……」

照れることもなく、笑顔でそう言ってくれる唯人さんにいつもドキドキさせられる。

「昼食は、会長のおすすめのお店だそうですから楽しみにしていてくださいね」

「はい。あっ、そういえば……」

「どうかしましたか?」

僕はポケットに入れていた包みを取り出してみせた。

「これ……」

「ふふっ。こっそりお土産買ったんです。唯人さんにつけてもらえたらと思って……」

白い小さな包みから取り出したのは、可愛いイルカのガラスのキーホルダー。

「これ、尚孝さんが……?」

「はい、実はお揃いで買ってしまいました」

そう言って、もう一つポケットから包みを取り出して、開けてみせる

真っ白いイルカが小さなボールを咥えている。
ボールの色だけが違う、お揃いのキーホルダーだ。

「尚孝さん……ああ、もうなんでこんなに可愛いことを……」

「唯人さん?」

「嬉しいです! 尚孝さんとお揃いなんてっ!!」

「ふふっ。よかった、気に入ってもらえて。何につけますか? 唯人さんの一番目につくものがいいですね」

「なら、スマホにしましょう。そうしたらいつでも見られますし」

「はい。よければつけましょうか?」

そう言ってから、余計なことを言ってしまったかと後悔した。
今の人にとってスマホはプライバシーの塊。
そんなのをおいそれと渡すわけがない。

僕は唯人さんにみられても何も気にはしないけれど、自分がそうだからといって相手まで同じを求めるのはおかしいことだ。

「あっ、やっぱりじぶ――」
「はい。お願いします」

「えっ? いいんですか?」

何も気にする様子もなく、上着の内ポケットからスマホを取り出して僕に手渡してくれる様子に驚きしかない。

「えっ? つけてくれるんですよね?」

「あ、はい。あの、僕がスマホを触っても気にならないですか?」

「ああ、そういうことですか。ふふっ。気にしませんよ。尚孝さんに隠し事は何もありませんし、何をみられても構いませんから」

「そう、なんですか?」

「ええ。私には尚孝さんしかいませんから……」

「――っ!!」

当然のようにそう言われて照れてしまう。
でも、そのまっすぐな言葉が何よりも僕を安心させてくれる。

僕は自分のスマホと唯人さんのスマホにキーホルダーを取り付けた。

二つ並べて、唯人さんにみせると窓越しの太陽の光がキラッとガラスに反射して、まるでダイヤモンドのように輝いて見える。

「ああ、素敵ですね。大切にします。尚孝さん、ありがとうございます」

その笑顔にドキドキが止まらなかった僕は、思わず身を乗り出して唯人さんの頬にキスをしてしまった。



  *   *   *

これでほぼ移行完了です。
後一箇所(無邪気な質問)のあたりをどうやって移動させようか、繋がりを考えないといけないのですが、そこは後で考えることにします(笑)
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