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夢のような時間※

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<side尚孝>

露天風呂といういつもとは違うシチュエーションに僕はおかしくなっていたのかもしれない。

でも、僕とキスをして、興奮してくれていると知ったらもう止められなかった。

洗い場で髪と身体を洗う時間さえ、ドキドキが止まらなかった。

唯人さんに抱きかかえられて温泉につかると、

「ああーっ」

と唯人さんの幸せそうな声が漏れる。

きっと僕以外の人の前ならきっと出さないだろう。
僕だけに素の表情を見せてくれているんだと思うだけでとてつもなく嬉しかった。

抱きかかえられて座っている僕のお尻に熱く硬い感触がする。
さっき見た時よりも確実に大きくなってそうなその姿にさらに嬉しくなる。

幸せすぎて怖い……そうもらした僕の言葉に

「愛しい恋人と一緒に温泉に入れる日が来るなんて思っても見ませんでした」

と言ってくれた唯人さん。

この姿を誰も見たことがないんだと思うと、優越感が込み上げてくる。
僕にもそんな感情があったのかというのも初めて知った。
唯人さんの凛々しい顔が近づいてくるのをドキドキしながら待つ。
ギリギリまで顔を見ていたいけど、ドキドキが抑えられなくて目をギュッと瞑ったら、少し広角の上がった唇が重なってきた。

唯人さん……もっと、深くきて……。

その思いが溢れたのか、無意識に開いた唇の隙間から唯人さんの肉厚な舌が滑り込んできた。

それが嬉しくて僕の方から舌を絡めると、唯人さんはキスをしたまま立ち上がり、僕をお風呂の縁に座らせた。

「んっ……」

びっくりして思わず声が漏れると、ゆっくりと唇が離れた。

「あっ……」

「ふふっ。綺麗な身体が見たくて……」

座っている僕の身体を上から下まで舐め回すように見つめられて、中心にさらに熱が集まるのがわかる。

「可愛いですね、さっきより興奮してますね」

「んんっ……」

唯人さんの指に触れられて、ピリッと刺激が走る。

「たっぷり可愛がってあげますね」

「えっ……ひゃぁっ!!」

唯人さんが視界から消えたと思ったら、突然身体中に快感が押し寄せてくる。
視線を舌に向けると、唯人さんが僕の股間に顔を埋めているのが見える。

「ゆ、いと、さん……っ」

さっきまで僕の舌に絡みついてた肉厚な舌に、根元まで包み込まれてもうおかしくなってしまいそう。

「あっ、もぅ……イき、そう……っ、ああーーっ!!」

あまりの気持ちよさに僕はあっという間に蜜を出してしまった。
外だという開放感も相まって、一瞬ぼーっと意識が飛んでしまっていたけれど、ハッと気づいて唯人さんを見る。

「あっ、あの……」

「ふふっ。気持ちよかったですか?」

「は、はい……あの、さっきの……」

「もちろん、美味しくいただきましたよ。ほら」

空っぽになった口内を見せられて、唯人さんの舌が見えた。
あの舌に包まれたんだ……。

そう思うだけでまた興奮してしまう。

「ゆい、とさん……ぼくも……」

「ふふっ。嬉しいですね。じゃあ、お願いします」

そう言って、立ち上がった唯人さんの昂りはとんでもない大きさになっていて、驚きしかない。
でも、その時の僕は唯人さんを気持ちよくさせたくて仕方がなかったんだ。

僕はゆっくりと温泉の中に座り、唯人さんの足元に跪いた。
目の前にあるおっきな昂りにそっと舌から舐め上げると、おっきな昂り越しに唯人さんの気持ちよさそうな顔が見えて嬉しくなる。

大きすぎて唯人さんのように根元まで咥えることはできなくても、こうして舐めるだけでも喜んでくれるのだから僕は幸せだ。

まるでアイスキャンディーのようにたっぷりと舐めてから、パクリと上から咥え込んだ。

おっきな昂りの張り出した先端しか咥えることはできなかったけれど、根元を手で刺激を与えながら、先端を舌で包み込んで舐め上げると、

「ああっ、尚孝さん……最高だ。気持ちいいよ」

とうっとりした声が聞こえてくる。

優しく頭を撫でられて嬉しくて、さらに激しく刺激を与え続けると、

「ああっ!! イくっ!!」

限界を迎えたらしい唯人さんの声と同時にビュルビュルと蜜が弾け飛んでくる。
その量の多さに驚きつつも、これだけ気持ちよくなってくれたことが嬉しくてたまらない。

最後の一滴まで舌で掬い取って、口内でたっぷりと味わってから飲み干すと、

「尚孝さん……」

と嬉しそうな声が聞こえる。

「美味しかったですよ」

唯人さんと同じように空っぽの口の中を見せると、唯人さんは幸せそうに微笑んでいた。

そこから唯人さんに抱きしめられながら、身体を温め温泉を出る。

子どものように大きなバスタオルに包まれて、身体を拭いてもらい浴衣を着た。

「会長と一花さんが戻ってくるまではのんびり過ごしていましょう。今のままの色気を纏った尚孝さんを会長には見せたくないですからね」

「色気なんて……」

「ああ、もう本当に尚孝さんは自分の魅力をもっとわかったほうがいいですよ」

そんな優しいお小言を受けながら、それから二時間ほど庭を見つめながらのどかな時間を過ごした。
ああ、こんな夢のような時間……最高だ。


<side志摩>

「尚孝さん、会長から連絡が来ました。今から、あちらを出るそうです。一花さんが一緒ですから、ゆっくり運転されると思うので、一時間後に夕食にするように女将に連絡してきますね。ここで少し待っていてください」

「わかりました」

二人でのんびりとソファーに寄り添って寝転んでいたのが、離れると物悲しい気分でいっぱいになる。
それでも仕方がない。
そう思って、起きあがろうとすると、浴衣の袖に小さな重みを感じた。

「んっ?」

見れば、尚孝さんの指が私の袖をそっと掴んでいる。

「ふふっ。尚孝さん……可愛いことをしてくれますね」

「あっ、ごめんなさい……つい」

「いいんですよ、寂しがっているのは私だけだと思ってましたから嬉しいです。すぐに戻ってきますからいい子で待っていてくださいね」

ほっぺたにチュッと唇を落として、茶羽織を羽織って女将との連絡用の電話に向かう。
夕食の時間を伝えながらも、会長の予定により変わることもあり得ることを説明しておいた。

でもおそらく変更はないだろう。

戻ってこられたらすぐに夕食を摂られるはずだ。
温泉に入って、頬を赤くした一花さんの姿は絶対に我々には見せないだろうからな。

「尚孝さん、いい子にしていましたか?」

「はい。でも、やっぱり寂しかったです」

「ふふっ。いい子ですね。夜はたっぷり可愛がってあげますから……」

そういうと、尚孝さんの顔が一気に赤くなっていく。

「ああ、もうだめですよ。そんなに可愛らしい顔を会長に見せては。その顔を見ていいのは私だけですから」

「もう、唯人さんったら……」

そんな私の狭量な心も、尚孝さんは呆れながら許してくれる。
本当に私の恋人は優しくて寛大だ。

それからしばらくして会長たちが戻ってこられた。
食事の時間はそのままでいいらしい。
やはりなと笑みを溢しながら、そのことを尚孝さんに告げた。

「一花くん、良いぬいぐるみを作ってもらえることになったら良いですね」

「ええ、思いの外長く過ごしていらっしゃったから、きっと話も弾んだんでしょう。一花さんに話を聞くのが楽しみですね」

「はい。一花くん。お母さまからいただいたあのベビー服を大切にしていらっしゃいましたから可愛いぬいぐるみになると良いですね」

ずっとそばで見ていたからこそ、一花さんのあのベビー服への思いの深さをよく知っているのだな。
尚孝さんの優しさが伝わってくる。

「そろそろ行きましょうか。料理も運ばれる頃ですよ」

「はい。あっ、この姿でも大丈夫ですか?」

「旅館ですし、構いませんよ。尚孝さんの浴衣姿を会長が見るのは嫉妬しますが、一花さんが尚孝さんの可愛いらしい浴衣姿を見て、自分もこれを着たい! と仰ってくれそうですから。そうしたら会長もお喜びになるでしょう? 私もこんなに美しい人が恋人だと見せびらかせますし」

「唯人さん……」

「本当ですよ。可愛くて今すぐキスしたいですけど、今は我慢しておきます。浴衣姿だけでなく、それ以上の可愛い顔を見せたくないですから。さぁ、行きましょう」

尚孝さんの手を取り、会長と一花さんの待つ部屋に向かった。
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