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最高の幸せ※
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<side志摩>
ひかるさんに実の両親が見つかった。
それは可能性的にはありえないことではなかった。
けれど、その両親が櫻葉グループの会長夫妻だとは夢にも思っていなかった。
しかも誘拐されていたなんて……。
あまりにも驚愕のその事実に思わず声をあげてしまったが、尚孝さんはひかるさんの両親が誰かということよりも、見つかったことの方を大いに喜び、涙を流していた。
他人のことを自分のことのように喜べるのは、本当に心が綺麗な証拠だ。
そんな人が自分の愛しい恋人で私は本当に幸せだ。
会長からのメッセージには、火曜日にひかるさんと櫻葉会長が会うその場に立ち会うために火曜日に休みをとる旨が記されていた。
しかし、週の始まりというものは兎角忙しいものだ。
けれど、早く二人を会わせてやりたいというお気持ちの表れなのだろう。
だから、私を月曜日に休ませて、会長が休みを取る火曜日に私が出社する。
動物園に行ったのは休日出勤ということですでに手当をもらう手筈となっていたのに、わざわざ代休ということにしてくれたのは尚孝さんを安心させるものだろう。
会長のご厚意に感謝して、今日はたっぷりと愛し合うことにしよう。
それにしても、明日のことを気兼ねすることなく過ごせるとはなんと幸せなことだろうな。
尚孝さんを抱きかかえて寝室へ運ぶ。
寝室の先にはバスルームもあるが、今はゆっくりと風呂に入る余裕はない。
元々、尚孝さんの家に行く前にここに寄り道をしたのは、着替えを取るためだけでなく、ここに用意していたローションの類を取りに戻るつもりだった。
このローションはもちろん未使用品。
秘書たるもの、どんなことでも準備しておくというのは当然なことで、このローションは最高級品だと言われるものを友人数人の伝手を介して、手に入れた極上品だ。
今までこれを使う機会は訪れることはなく寝室に置きっぱなしになっていたが、ようやく日の目を見ることができそうだ。
尚孝さんは私の寝室に緊張しているようだったが、この部屋には誰も入ったことがないと伝えると明らかに嬉しそうに笑った。
「尚孝さん……私にはあなただけですよ」
「んんっ……」
抱きかかえたままベッドに腰を下ろし、唇を重ねる。
甘い甘いキスはこれから始まる恋人たちの時間の始まりの合図。
尚孝さんの口内をたっぷりと堪能しながら服を脱がせるが、尚孝さんはキスに夢中でそのことに気づいていないようだ。
滑らかな尚孝さんの背中を撫でてようやく気づいたらしい尚孝さんが
「ひゃっ!」
と可愛らしい声をあげながら、唇を離した。
「わっ! いつの間に」
「ふふっ。尚孝さんが私とのキスに夢中になっている間にですよ」
「――っ!!! あの、じゃあ唯人さんも脱いでくださいっ!」
「脱がせてもらえますか?」
「は、はい」
尚孝さんが震える手で私の服を脱がせていく。
こんなにも初心で可愛らしいのに、目は私の裸を期待するように欲情の色を見せている。
そのギャップが可愛すぎてたまらない。
半裸になった私を
「わぁっ……かっこいい……」
と嬉しそうに見つめる。
「ふふっ。もう尚孝さんの身体ですよ」
「僕の……」
嬉しそうにいうと、そっと手を伸ばしてくる。
そして、腹筋を撫でると
「わぁっ! すごく硬いっ!!」
と嬉しそうな声をあげる。
「くっ――!!」
その無邪気な声にもう昂りが抑えきれない。
「尚孝さん、もう我慢できないっ!」
「わっ!!」
尚孝さんを抱きかかえてベッドの中央に寝かせ、さっとズボンと下着を取り去った。
一糸纏わぬ姿になった尚孝さんを見下ろしながら、私もズボンと下着を脱ぎ去って尚孝さんの眼前に裸体を晒した。
もう何度かのキスと尚孝さんの表情にすっかり私の昂りは完全に聳り立ってしまっていた。
「すごぃ……お風呂で見た時より、おっきぃ……」
「当然ですよ、これから尚孝さんと一つになれるんですから」
「一つに……」
「ええ、でも大丈夫です。絶対に優しくしますから安心してください」
頷く尚孝さんの隣に身体を横たえる。
もう一度軽いキスをしながら、尚孝さんの乳首に触れると
「んんっ!!」
キスをしたまま、身体をピクリと震わせる。
そんな敏感なところも実に可愛らしい。
ゆっくりと唇を離し、今度はぷっくりと膨らんだ乳首を咥えると
「ああっん! ゆい、とさん……っ!」
よほど気持ちがいいのか、身体をピクピクさせて可愛い声をあげる。
片方の手で乳首を弄りながら、口の中にある乳首をコロコロと転がしたり軽く噛んだりするたびに甘い声が頭上から聞こえてくる。
もじもじと太ももを擦り出したのに気づき、視線を下に向けると、尚孝さんの可愛いモノがぴょこんと勃ち上がり、先端に蜜を溢れさせているのがわかる。
もうこんなにも興奮してくれているのだな。
そっと片手を乳首から離し、可愛いモノに触れると
「ああっ! りょう、ほうはだめぇ……っ!!」
と可愛い抵抗をあげる。
だが、そんなこと聞くわけない。
クチュクチュと蜜の混じる音を聞きながら扱くと、
「ああっ、だめぇ……イっちゃ、う……っ!!」
と限界が迫った声をあげてくる。
その瞬間、私はスッと手を離した。
「えっ……な、んで……っ」
信じられないといった表情で私を見つめる。
そんな表情すら可愛らしいと思ってしまうのだから、私はもうすっかり尚孝さんに溺れてしまっているようだ。
「もっと、気持ちよくさせて一緒にイきたいんです」
「いっ、しょに……?」
「ええ。ここでね」
「ひゃあっ!!」
尚孝さんの硬く閉ざした窄まりに指を這わせると可愛らしい声をあげる。
自分でも直に触れたこともない場所を私に触れられて、顔が真っ赤になっている。
そんな純情な尚孝さんに、
「大丈夫、絶対に痛くしませんから」
といって、私はさっとベッド脇に置かれた棚からローションを取り出して手のひらに乗せた。
「そ、れ……」
「安心してください。私たちがつながるために必要なものですよ」
手のひらに纏わせ温める。
ああ、このローションのなんとも言えない滑り。
やはり極上品だけのことはある。
これなら尚孝さんを傷つけることは絶対にないだろう。
尚孝さんの足の間に入り、お尻の下に柔らかな枕を差し込んで丸見えになった後孔にぬるぬるになった手を滑らせる。
下生えも薄いと思っていたが、お尻の周辺にも毛がなく驚くほど綺麗だ。
あまりにも綺麗なお尻に興奮しかしない。
「こんなに綺麗なお尻がこの世にあるとは……」
「やぁーっ、は、ずかしいっ!」
思わず漏れた言葉に反応する尚孝さんが可愛い。
「恥ずかしがることはありませんよ。本当に綺麗です」
そういって、ゆっくりと後孔に指を挿し込むと、
「ああっん!!」
可愛い声に迎えられる。
「ああっ……尚孝さんの中が吸い付いてきますよ」
ゆっくりと中に進めるたびに尚孝さんから可愛らしい声が聞こえる。
中で指を動かすたびに中の肉襞が指に吸い付いてきて締め付ける。
その絶妙な力加減が最高に気持ちがいい。
指でさえこんなに気持ちがいいんだ。
昂りを挿入たら、どれほど快感を与えてくれるのだろう。
柔らかくほぐれた後孔にはもうすでに三本も埋め込まれて、バラバラに動かすたびに尚孝さんの身体がピクピクと震える。
その中の一本がある一点を掠めた時、
「ひゃぁっ、そ、こ……っ、なん、かへん……っ!!」
今まで以上に身悶えながら教えてくれる。
「ふふっ。ここが尚孝さんのいい場所ですね」
その場所を頭に入れ、ゆっくりと指を引き抜き茫然と追い縋るような目で私の指を見つめる尚孝さんに
「大丈夫、もっといいものを挿入てあげますよ」
と見せつけるように聳り立った昂りを扱いて見せる。
「――っ、すごぃ……っ」
恍惚とした表情でそれを見る尚孝さんを見つめながら、ぬるぬるの手で数回扱いてみせるとクチュクチュと蜜とローションが混じった卑猥な音を立てる。
その音に尚孝さんがゴクリと喉を鳴らすのが聞こえた。
尚孝さんが期待してくれている。
その事実が私の興奮をより高めていく。
「力を抜いてくださいね」
そうは言っても難しいだろうがと思ったけれど、尚孝さんが必死に深呼吸をしているのが見える。
ああ、もうこの人はなんでこんなに素直なんだろう……。
よくぞここまで無事で過ごしてくれたものだと感謝してしまうほどだ。
こんなにも私を思ってくれている尚孝さんに痛みを与えたくなくて、尚孝さんがフーッと息を吐いた瞬間に、後孔にググッと押し込んだ。
「ああ……っ、んっああっ……っ!!」
「ああっ、尚孝さんの中、気持ちいいっ……!」
「ゆ、いとさん…っ、ぎゅって、してぇ……っ」
「――っ!!! ああっ、もうっ!! なんでこんなに可愛いんですか!」
甘えたような尚孝さんの姿が身悶えてしまいそうなくらいに可愛い。
身体を倒し、ギュッと強く抱きしめると、
「ああーーっ!!!」
尚孝さんが全身を震わせている。
足先までピクピクと震わせると同時に、抱き合っているお腹に温かな感覚を覚える。
「尚孝さん……もしかして」
身体を倒した瞬間に、尚孝さんの気持ちいい場所を擦ってしまい、あっという間に蜜を放ってしまったようだ。
「ご、めんなさい……っ、いっしょ、っていったのに……」
潤んだ目でそんなことを言ってくるが、私のモノで快感を感じてくれて嬉しくないわけがない。
「何言ってるんですか、私がどれだけ喜んでいるか……身体に教えてあげますよ」
「えっ……ひゃぁーっん!!」
あまりの可愛さに理性を飛ばした私は、まだ半分以上残っていた昂りを一気に最奥まで押し込んだ。
ピッタリと根元まで一つになった喜び。
こんなにも幸せだとは思わなかったな。
「わかりますか? 今、私たちひとつになってますよ」
「ゆ、いとさん……っ、すきぃ……っ!!」
「ああ、そんなに煽らないでくださいっ!」
「ゆい、とさん……もっと、はげしく、あいしてぇ……っ!!」
「ああっもうっ!!」
尚孝さんの可愛いおねだりにこれ以上耐えることはできなかった。
尚孝さんの細い腰を掴み、大きく腰を動かすと途轍もない快感が押し寄せてくる。
ああ、こんなに気持ちいいものがあったとはな。
「あっ……やぁ――っ、も、う……イくぅ……!!」
「尚孝っ!! 愛してるっ!!」
尚孝さんが蜜を弾けさせた瞬間、私は思いの丈を叫びながら、尚孝さんの最奥に欲望の蜜を叩きつけた。
自分でも引くほど大量の蜜が出ているのがわかる。
だが、尚孝さんはそれに引くこともなく、
「ゆい、とさん……あった、かい……っ」
と幸せそうな表情を向け、そのまま意識を飛ばした。
初めてだというのにこんなに激しくしてしまった私を責めもせず、優しい言葉をかけてくれるなんて……これを幸せと呼ばずになんというのだろう。
「尚孝……愛してますよ。あなたは一生私のものだ」
チュッと唇を重ねて、昂りを中におさめたまま尚孝さんを抱きかかえてバスルームに連れて行った。
ひかるさんに実の両親が見つかった。
それは可能性的にはありえないことではなかった。
けれど、その両親が櫻葉グループの会長夫妻だとは夢にも思っていなかった。
しかも誘拐されていたなんて……。
あまりにも驚愕のその事実に思わず声をあげてしまったが、尚孝さんはひかるさんの両親が誰かということよりも、見つかったことの方を大いに喜び、涙を流していた。
他人のことを自分のことのように喜べるのは、本当に心が綺麗な証拠だ。
そんな人が自分の愛しい恋人で私は本当に幸せだ。
会長からのメッセージには、火曜日にひかるさんと櫻葉会長が会うその場に立ち会うために火曜日に休みをとる旨が記されていた。
しかし、週の始まりというものは兎角忙しいものだ。
けれど、早く二人を会わせてやりたいというお気持ちの表れなのだろう。
だから、私を月曜日に休ませて、会長が休みを取る火曜日に私が出社する。
動物園に行ったのは休日出勤ということですでに手当をもらう手筈となっていたのに、わざわざ代休ということにしてくれたのは尚孝さんを安心させるものだろう。
会長のご厚意に感謝して、今日はたっぷりと愛し合うことにしよう。
それにしても、明日のことを気兼ねすることなく過ごせるとはなんと幸せなことだろうな。
尚孝さんを抱きかかえて寝室へ運ぶ。
寝室の先にはバスルームもあるが、今はゆっくりと風呂に入る余裕はない。
元々、尚孝さんの家に行く前にここに寄り道をしたのは、着替えを取るためだけでなく、ここに用意していたローションの類を取りに戻るつもりだった。
このローションはもちろん未使用品。
秘書たるもの、どんなことでも準備しておくというのは当然なことで、このローションは最高級品だと言われるものを友人数人の伝手を介して、手に入れた極上品だ。
今までこれを使う機会は訪れることはなく寝室に置きっぱなしになっていたが、ようやく日の目を見ることができそうだ。
尚孝さんは私の寝室に緊張しているようだったが、この部屋には誰も入ったことがないと伝えると明らかに嬉しそうに笑った。
「尚孝さん……私にはあなただけですよ」
「んんっ……」
抱きかかえたままベッドに腰を下ろし、唇を重ねる。
甘い甘いキスはこれから始まる恋人たちの時間の始まりの合図。
尚孝さんの口内をたっぷりと堪能しながら服を脱がせるが、尚孝さんはキスに夢中でそのことに気づいていないようだ。
滑らかな尚孝さんの背中を撫でてようやく気づいたらしい尚孝さんが
「ひゃっ!」
と可愛らしい声をあげながら、唇を離した。
「わっ! いつの間に」
「ふふっ。尚孝さんが私とのキスに夢中になっている間にですよ」
「――っ!!! あの、じゃあ唯人さんも脱いでくださいっ!」
「脱がせてもらえますか?」
「は、はい」
尚孝さんが震える手で私の服を脱がせていく。
こんなにも初心で可愛らしいのに、目は私の裸を期待するように欲情の色を見せている。
そのギャップが可愛すぎてたまらない。
半裸になった私を
「わぁっ……かっこいい……」
と嬉しそうに見つめる。
「ふふっ。もう尚孝さんの身体ですよ」
「僕の……」
嬉しそうにいうと、そっと手を伸ばしてくる。
そして、腹筋を撫でると
「わぁっ! すごく硬いっ!!」
と嬉しそうな声をあげる。
「くっ――!!」
その無邪気な声にもう昂りが抑えきれない。
「尚孝さん、もう我慢できないっ!」
「わっ!!」
尚孝さんを抱きかかえてベッドの中央に寝かせ、さっとズボンと下着を取り去った。
一糸纏わぬ姿になった尚孝さんを見下ろしながら、私もズボンと下着を脱ぎ去って尚孝さんの眼前に裸体を晒した。
もう何度かのキスと尚孝さんの表情にすっかり私の昂りは完全に聳り立ってしまっていた。
「すごぃ……お風呂で見た時より、おっきぃ……」
「当然ですよ、これから尚孝さんと一つになれるんですから」
「一つに……」
「ええ、でも大丈夫です。絶対に優しくしますから安心してください」
頷く尚孝さんの隣に身体を横たえる。
もう一度軽いキスをしながら、尚孝さんの乳首に触れると
「んんっ!!」
キスをしたまま、身体をピクリと震わせる。
そんな敏感なところも実に可愛らしい。
ゆっくりと唇を離し、今度はぷっくりと膨らんだ乳首を咥えると
「ああっん! ゆい、とさん……っ!」
よほど気持ちがいいのか、身体をピクピクさせて可愛い声をあげる。
片方の手で乳首を弄りながら、口の中にある乳首をコロコロと転がしたり軽く噛んだりするたびに甘い声が頭上から聞こえてくる。
もじもじと太ももを擦り出したのに気づき、視線を下に向けると、尚孝さんの可愛いモノがぴょこんと勃ち上がり、先端に蜜を溢れさせているのがわかる。
もうこんなにも興奮してくれているのだな。
そっと片手を乳首から離し、可愛いモノに触れると
「ああっ! りょう、ほうはだめぇ……っ!!」
と可愛い抵抗をあげる。
だが、そんなこと聞くわけない。
クチュクチュと蜜の混じる音を聞きながら扱くと、
「ああっ、だめぇ……イっちゃ、う……っ!!」
と限界が迫った声をあげてくる。
その瞬間、私はスッと手を離した。
「えっ……な、んで……っ」
信じられないといった表情で私を見つめる。
そんな表情すら可愛らしいと思ってしまうのだから、私はもうすっかり尚孝さんに溺れてしまっているようだ。
「もっと、気持ちよくさせて一緒にイきたいんです」
「いっ、しょに……?」
「ええ。ここでね」
「ひゃあっ!!」
尚孝さんの硬く閉ざした窄まりに指を這わせると可愛らしい声をあげる。
自分でも直に触れたこともない場所を私に触れられて、顔が真っ赤になっている。
そんな純情な尚孝さんに、
「大丈夫、絶対に痛くしませんから」
といって、私はさっとベッド脇に置かれた棚からローションを取り出して手のひらに乗せた。
「そ、れ……」
「安心してください。私たちがつながるために必要なものですよ」
手のひらに纏わせ温める。
ああ、このローションのなんとも言えない滑り。
やはり極上品だけのことはある。
これなら尚孝さんを傷つけることは絶対にないだろう。
尚孝さんの足の間に入り、お尻の下に柔らかな枕を差し込んで丸見えになった後孔にぬるぬるになった手を滑らせる。
下生えも薄いと思っていたが、お尻の周辺にも毛がなく驚くほど綺麗だ。
あまりにも綺麗なお尻に興奮しかしない。
「こんなに綺麗なお尻がこの世にあるとは……」
「やぁーっ、は、ずかしいっ!」
思わず漏れた言葉に反応する尚孝さんが可愛い。
「恥ずかしがることはありませんよ。本当に綺麗です」
そういって、ゆっくりと後孔に指を挿し込むと、
「ああっん!!」
可愛い声に迎えられる。
「ああっ……尚孝さんの中が吸い付いてきますよ」
ゆっくりと中に進めるたびに尚孝さんから可愛らしい声が聞こえる。
中で指を動かすたびに中の肉襞が指に吸い付いてきて締め付ける。
その絶妙な力加減が最高に気持ちがいい。
指でさえこんなに気持ちがいいんだ。
昂りを挿入たら、どれほど快感を与えてくれるのだろう。
柔らかくほぐれた後孔にはもうすでに三本も埋め込まれて、バラバラに動かすたびに尚孝さんの身体がピクピクと震える。
その中の一本がある一点を掠めた時、
「ひゃぁっ、そ、こ……っ、なん、かへん……っ!!」
今まで以上に身悶えながら教えてくれる。
「ふふっ。ここが尚孝さんのいい場所ですね」
その場所を頭に入れ、ゆっくりと指を引き抜き茫然と追い縋るような目で私の指を見つめる尚孝さんに
「大丈夫、もっといいものを挿入てあげますよ」
と見せつけるように聳り立った昂りを扱いて見せる。
「――っ、すごぃ……っ」
恍惚とした表情でそれを見る尚孝さんを見つめながら、ぬるぬるの手で数回扱いてみせるとクチュクチュと蜜とローションが混じった卑猥な音を立てる。
その音に尚孝さんがゴクリと喉を鳴らすのが聞こえた。
尚孝さんが期待してくれている。
その事実が私の興奮をより高めていく。
「力を抜いてくださいね」
そうは言っても難しいだろうがと思ったけれど、尚孝さんが必死に深呼吸をしているのが見える。
ああ、もうこの人はなんでこんなに素直なんだろう……。
よくぞここまで無事で過ごしてくれたものだと感謝してしまうほどだ。
こんなにも私を思ってくれている尚孝さんに痛みを与えたくなくて、尚孝さんがフーッと息を吐いた瞬間に、後孔にググッと押し込んだ。
「ああ……っ、んっああっ……っ!!」
「ああっ、尚孝さんの中、気持ちいいっ……!」
「ゆ、いとさん…っ、ぎゅって、してぇ……っ」
「――っ!!! ああっ、もうっ!! なんでこんなに可愛いんですか!」
甘えたような尚孝さんの姿が身悶えてしまいそうなくらいに可愛い。
身体を倒し、ギュッと強く抱きしめると、
「ああーーっ!!!」
尚孝さんが全身を震わせている。
足先までピクピクと震わせると同時に、抱き合っているお腹に温かな感覚を覚える。
「尚孝さん……もしかして」
身体を倒した瞬間に、尚孝さんの気持ちいい場所を擦ってしまい、あっという間に蜜を放ってしまったようだ。
「ご、めんなさい……っ、いっしょ、っていったのに……」
潤んだ目でそんなことを言ってくるが、私のモノで快感を感じてくれて嬉しくないわけがない。
「何言ってるんですか、私がどれだけ喜んでいるか……身体に教えてあげますよ」
「えっ……ひゃぁーっん!!」
あまりの可愛さに理性を飛ばした私は、まだ半分以上残っていた昂りを一気に最奥まで押し込んだ。
ピッタリと根元まで一つになった喜び。
こんなにも幸せだとは思わなかったな。
「わかりますか? 今、私たちひとつになってますよ」
「ゆ、いとさん……っ、すきぃ……っ!!」
「ああ、そんなに煽らないでくださいっ!」
「ゆい、とさん……もっと、はげしく、あいしてぇ……っ!!」
「ああっもうっ!!」
尚孝さんの可愛いおねだりにこれ以上耐えることはできなかった。
尚孝さんの細い腰を掴み、大きく腰を動かすと途轍もない快感が押し寄せてくる。
ああ、こんなに気持ちいいものがあったとはな。
「あっ……やぁ――っ、も、う……イくぅ……!!」
「尚孝っ!! 愛してるっ!!」
尚孝さんが蜜を弾けさせた瞬間、私は思いの丈を叫びながら、尚孝さんの最奥に欲望の蜜を叩きつけた。
自分でも引くほど大量の蜜が出ているのがわかる。
だが、尚孝さんはそれに引くこともなく、
「ゆい、とさん……あった、かい……っ」
と幸せそうな表情を向け、そのまま意識を飛ばした。
初めてだというのにこんなに激しくしてしまった私を責めもせず、優しい言葉をかけてくれるなんて……これを幸せと呼ばずになんというのだろう。
「尚孝……愛してますよ。あなたは一生私のものだ」
チュッと唇を重ねて、昂りを中におさめたまま尚孝さんを抱きかかえてバスルームに連れて行った。
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