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番外編
お泊まりの夜※ <周平&浅香部屋>
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誰からにしようかと思いましたが、やっぱりここは周平&浅香でしょうということで、
今回はこの2人が主役です。
2人が主役のお話<運命の人は親友の××でした>では、一線を越えられませんでしたね。
久しぶりの2人が主役にということでテンションが上がって、
このお話で一番長いお話になってしまいましたが楽しんでいただけると嬉しいです♡
※視点がちょくちょく変わります。
一つのお話で視点を変えるのは初めての試みなので読みにくいと感じたら教えてください。手直しします(*^_^*)
「そういえばこの客間に2人で入るのは初めてだな……」
部屋に置かれているソファーに座りながらそうポツリと呟くと、隣に座っていた周平さんが急にギュッと俺のことを抱きしめてきた。
「周平さん、どうしたんですか?」
「もうこれからは1人でここに泊まるのは許さないよ」
ああ、そっか。
俺が倉橋の家に泊まったのを嫉妬してくれてるんだ。
本当にこの人は……見た目はずっと大人で紳士的なのに、すぐに嫉妬して可愛いところがある。
「ふふっ。大丈夫ですよ。藤乃くんがいるからもう泊まらせてはもらえないと思いますから」
「そうか、それもそうだな」
そう言いながらもギュッと腕に抱き留めてくれるその力が心地良い。
ああ、ここまで心配されるというのも嬉しいものだな。
「そういえば、藤乃くんの部屋で何を話してたんだ?」
「えっ? そ、それは……ふふっ。内緒、です」
そう、周平さんがシてくれないなんて相談したなんて……そんなこと死んでも言えるはずがない。
しかもあんなレクチャーされたなんて。
今日早速試してみたいけど……初めてが友人の家っていうのもどうなんだ?
うーん、悩む……。
「内緒か……。気になるな。まぁ、それはともかく風呂に入るか?」
「はい。ここ部屋にお風呂ついてるから楽で良いんですよね」
「その……一緒に入るか?」
「えっ? い、一緒に……?」
一緒に入りたくないわけじゃないけれど、でも今日もし最後までするなら準備もしたいし……でも、断るのは周平さんの気分を害してしまいそうだな……。どうしよう……。
「ふふっ。冗談だよ。入っておいで」
俺が戸惑っていることに気づいたのか、周平さんは俺を1人で風呂場に行かせてくれた。
冗談だって言ってたけど、あれは本気だったよな?
ああ、せっかくの周平さんからの誘いだったのに俺……早速失敗したかも……。
✳︎ ✳︎ ✳︎
寝室の奥にあるバスルームからシャワーの音が聞こえてくる。
一緒に入るかと誘った時、敬介はかなり戸惑った表情をしていた。
もしかしたらあんな媚薬をもらって浮かれていた私の欲望に気づいてしまったのかもしれない。
今日ようやく敬介と繋がることができるかも……なんて、そんな私の邪な気持ちを感じ取ったのかもな。
倉橋くんには悪いが、今日あの媚薬を使うチャンスは訪れないかもしれないな。
私は倉橋くんにもらった媚薬をそっとポケットから出し、ベッドの隣の棚の上に隠すように置いておいた。
カチャリとバスルームの扉が開く音が聞こえた。
私も交代で入ってくるか……と立ち上がり、扉に顔を向けるとまだ乾いていない髪からポタポタと雫を落としながら、バスローブを羽織っただけの姿で敬介が立っていた。
「――っ!」
バスローブの隙間から敬介の赤く色づいた乳首や綺麗な形の性器が見えて、思わず息を呑む。
今の私には目の毒だな。
急いで敬介と交代しよう。
できるだけさりげなく……。
「もう出てきたのか、早かったな。私も入ってくるとしよう」
さりげなくと言いながら、かなり早口になってしまったが急いで敬介の横を通りバスルームへと入ろうとすると、グッと腕を引っ張られた。
「――っ、ど、どうした?」
敬介らしくない行動に思わず声を吃らせながら声をかけると、敬介は無言で私の腕を引っ張りベッドへと連れていった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
風呂場で朝陽くんと砂川さんに教えてもらった通りに念入りに準備を済ませた俺は、こっちから周平さんを誘おうとわざとバスローブを羽織っただけの姿で目の前に現れてみた。
一瞬俺の顔に視線が向いたあと、すぐに俺の身体に視線が移ったのがわかった。
周平さんの瞳に欲情の色が見えた気がして作戦成功だと思った。
それなのに、一瞬で理性を取り戻したのか、目の前の大皿に乗っているウサギから視線を外し、すぐにバスルームに行こうとする。
ゔーーっ!!
やっぱり俺じゃダメなのか?
そんな思いが込み上げてきたが、こんなところで諦めては男が廃る。
俺は素通りしていこうとする周平さんの腕をとり、ベッドへと引っ張った。
「敬介……どうしたんだ?」
あくまでも紳士的に尋ねてくる周平さんに少し苛立って、自分からキスを持ちかけた。
「な――っ! んっ……」
「んんっ、んっ……んふっ……」
驚く周平さんを横目にガッツリ舌を挿し込むと、急に周平さんのスイッチが入ったのか後頭部を押さえつけられ噛み付くようなキスをしてくれた。
周平さんの舌が俺のに絡みついてきて……うん、気持ちいい。
いや、気持ち良すぎて身体の力が抜けそうになる。
周平さんはそんな俺の身体を支えながら、ゆっくりとベッドに横たわらせた。
それでもまだ唇は重なり合ったまま。
どちらも離れ難くて必死に舌を絡めあっていると、バスローブの隙間から周平さんの手がゆっくりと入り込んできた。
「んんっ――! んぁっ……」
キスの刺激ですでにぷっくりと勃ってしまっている乳首に触れられてビクンと身体が跳ねる。
あまりの気持ちよさに唇を離そうとしても押さえられていて動くこともできない。
そのまま唇を重ねたまま、周平さんの手が胸を撫で、指で弄りながら先端をぎゅっとつまみ上げてくる。
「――っつ! んんっ!」
身体中を痺れるような刺激が駆け巡り、もう俺はおかしくなってしまいそうだ。
もっと、キスをしていたい……そう思っていたのに、急にクチュクチュと絡み合っていた舌が離され、ゆっくりと唇が離れていく。
それと同時に乳首を弄っていた指の刺激もなくなり、急に物足りなくなってしまう。
俺は勢いのままに周平さんのズボンのベルトを抜き去った。
「あっ――! 敬介、何を?」
「このまま最後までシましょう」
✳︎ ✳︎ ✳︎
敬介の魅力的な姿から離れて心を落ち着けようと思ったのに、ベッドに連れてこられて敬介からキスを仕掛けられてはもう私は抑えることができなかった。
酒を飲んだからか、赤く色づいた敬介の唇を貪り甘い唾液に蕩けそうになりながら舌を絡め合う。
敬介がそれに応えてくれるのが嬉しくて、キスはどんどん激しさを増していった。
キスですっかり身体の力が抜けてしまった可愛い敬介をそっと横たえると、バスローブの隙間が開き、触ってと言わんばかりに乳首がぷっくりと勃っているのが見えた。
私は吸い寄せられるように乳首に触れると敬介の身体がビクッと跳ねた。
感じてくれているのが嬉しくて、キュッと摘みあげれば身体をビクビクと振るわせる。
ああ、なんて可愛いんだろう……。
これで止めるのは惜しいが、風呂にも入っていない身体で敬介と愛し合うわけにはいかない。
もう無理だと思って隠しておいたアレもあることだし、敬介のためにも綺麗な身体で挑まなければ!
少し待たせることになるが急いで出てくるとしよう。
ゆっくりと唇を離し、風呂に入ってくると声をかけようとしたところで突然敬介が私のベルトを抜き去った。
何事かと思った瞬間、
「このまま最後までシましょう」
あまりにも艶かしい表情でそう言われて、私は危うく暴発してしまいそうになってしまった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
驚く周平さんを横目に俺は周平さんをベッドに押し倒して、急いでズボンと下着を抜き去った。
俺の突然の行動に目を丸くしている周平さんをほったらかしにして、足の間に入り込むと周平さんの大きなモノに顔を近づけスンスンと匂いを嗅いでみた。
もうすでにほんのり勃ち上がっているソレいつもより濃い匂いがするのは少しは興奮してくれていると思って良いんだろうか?
いつもなら手で扱くだけだけど、今日は朝陽くんと砂川さんの教えの通り……く、口でやってみようと思う。
――周平さんのが大きすぎて挿入られないとか?
そう言われた時、一瞬ドキっとした。
初めて周平さんの見た時、自分のとは全く違う大きさのモノに驚いたんだよな。
でかっ!! って思ったのは今でもそう思う。
あの時の俺の反応のせいで、きっと周平さんは挿入るのを躊躇っているんだと思う。
だから、それを口に入れられたらきっと大丈夫だって思ってもらえると思うんだ。
俺は意を決して、周平さんの大きく昂ったモノを口に咥え込んだ。
「――っ! 敬介っ! 無理するなっ!」
周平さんは自分のを引いて俺を引き離そうとするけれど、絶対に離すもんか!!
俺だって周平さんを気持ちよくさせるんだから!
周平さんの大きな昂りを両手を使って扱きながら、口いっぱいに頬張って顔を動かすと、自分の唾液と周平さんのから漏れ出る先走りとが混ざり合ってグチュグチュといやらしい水音が響く。
「はぁ……っ、ああっ……」
大きなモノに顎が痛くなるけれど、周平さんの気持ちよさそうな声が聞こえて嬉しくなる。
さらに動きを速めると、
「ああっ、だめだっ!」
と急に口から出されてしまった。
「そのまま中に出してよかったのに……」
「だめだっ! 敬介にそんなことさせられるわけないだろう」
周平さんのなら嫌だとは思わないのに。
残念だなと思いながら、周平さんの顔を見つめると今までに見たことがないほどギラギラとした瞳で俺を見ていた。
「しゅ、うへい……さん?」
「もう我慢できないぞ。敬介がけしかけたんだからな」
「えっ? どういうい――わっ!」
✳︎ ✳︎ ✳︎
急にズボンと下着を脱がされ、私のグロテスクな大きな昂りを口に咥えた敬介を見て慌てて引き離そうとしたが、両手で扱かれながら、敬介の舌で包まれるように舐められるなんてそんな快感を与えられたら、もう引き離すことなどできなかった。
もう少しだけ敬介の口の心地よさを味わってから……と思っているうちに、敬介の動きが激しくなりこのままでは敬介の口の中に放ってしまうと慌てて引き離した。
敬介はそれを不満がっていたが、私はもうそれどころではなかった。
私の中に敬介を全て喰らい尽くしたい……そんな感情が膨れ上がっていた。
『もう我慢できない』
そういうと、驚く敬介をベッドに四つん這いにさせた。
本当なら顔を見てやりたいが、最初は後ろからが良いのだそうだ。
「ちょ――っ、まっ――!」
何が始まるのかわかっていない様子の敬介に
『大丈夫、優しくする』と声をかけ、さっき隠しておいた媚薬の小瓶を手に取った。
蓋を開け、敬介に見せつけるように自分の手のひらに広げると、
「なに……? そ、れ……」
と怯えた声が聞こえた。
いつもの私ならここでやめていたかもしれない。
だが、今日は違う。
「私たちが繋がるためのものだよ」
「――っ!」
そういうと、敬介は静かに顔を伏せた。
私の目の前に敬介のグッと引き締まった尻がある。
この奥にある蕾をトロトロに蕩かせて私のを……と想像するだけで滾りそうになる。
ぬるぬるになった手でまだ固く閉じた蕾を撫でると、
「んんっ……んっ」
と可愛らしい敬介の声が聞こえる。
プツリと指を蕾に滑り込ませると、『はぁ……んんっ』と声を上げる。
なんとなく柔らかい蕾が気になって、もしかしたら……と嫌な想像をしてしまう。
敬介は初めてじゃない?
まさかっ!
私と付き合う前に誰かと?
いやいや、もしそうだとしても私にそんなことを責める権利はない。
だが、どうしても気になってしまう。
いけないことだとは思いつつ、私は敬介に声をかけた。
「ここ柔らかくなってるな」
「――っ!」
私の問いに息を呑んだ敬介の態度で答えがわかった気がした。
敬介が初めてでないなら、私の記憶を上書きしてやるまでだ。
前の男より私の方がいいと思わせてやる。
私は指を挿し入れグリュグリュと中を解し始めた。
さすが倉橋くんのくれた媚薬だけあって、本当に蕩けるのが早い。
指を3本挿入ても敬介の口からは気持ちよさそうな嬌声が漏れている。
これなら私のも痛みなく挿入られるかもしれない。
私は自分の昂りに媚薬を擦り付け、敬介の窄まりにあてがった。
そのまま中へと挿入てやろうと思った瞬間、伏せていた敬介が顔を持ち上げ
「しゅ、うへいさんの、かおが……みたい……、おねが、い……」
と苦しげな声を上げながらそんなことを言う。
そんなおねだりをされては後ろからの方が楽だぞとは言えなかった。
「痛かったら言うんだぞ」
そう言って、敬介を仰向けにさせると敬介は私の顔を見て安心したように微笑んだ。
「おふろで、ほぐしたから……しゅうへい、さんの……いれられる、でしょ……?」
えっ?
じゃあ、柔らかかったのは誰かと経験があるわけではなくて……。
ああ!
私はなんて馬鹿なんだっ!
敬介は私と愛し合うために自ら解してくれていたというのに……。
「敬介! 敬介! 愛してるよ!!」
私はそう言うと、敬介をギュッと抱きしめながら蕾に自分の昂りを押し込んだ。
ググッと力を込めると、敬介は一瞬苦しそうな表情をしたが、
「敬介、力を抜いて……」
と耳元で囁いてやると、敬介の力が抜け私の昂りがズブッ、ズブッと敬介の中を掻き分けるように突き進んでいく。
と同時に敬介の柔らかな肉襞に俺の昂りが包み込まれて途轍もない快感に腰が溶けそうになる。
「ひゃぁ……っ、ああっ、ああっ……」
「敬介の中がうねって、なんて気持ちよさだ」
「んっ、あぁっ、はぁっ……んっ、やぁ……っ」
まだ全部挿入てもいないのに、この気持ちよさは……頭がおかしくなってしまいそうになる。
ああ、私はなんて幸せなんだろう。
一瞬でもあんなことを考えてしまった自分を叱りつけてやりたいくらいだ。
「しゅ、うへいさん……きもちいぃ……?」
「ああ、最高だよ」
「そぅ、よかった……あっあぁぁ~~っっ!!!」
少し涙を潤ませながらそんないたいけなことを言う敬介が可愛すぎて、思わずグチュンと奥まで押し込んでしまった。
その瞬間、敬介は大きな声を上げながら身体を震わせ自分の腹に白濁を吐き出した。
「――っ! 敬介、挿入ただけでイッたのか?」
「だ、だって……ずっと、つながり、たかった、から……」
ああ、敬介はどうしてこんなに可愛いのだろう。
もっとゆっくり愛したかったのに、我慢できそうにない。
余裕もないままに敬介の身体をギュッと抱きしめ激しく腰を振ると、敬介は私の背中にしがみつきながら
『ああっ、んんっ……ああっ』と可愛い声を上げ続ける。
「敬介、もう絶対に離さないよ」
「んっ、しゅうへい、さん……おれも、ぜったい、はなさない……」
敬介からの嬉しい言葉を聞きながら、私は敬介の最奥を穿ち自分の欲を弾けさせた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
身体の奥に温かなものが広がっていくその感覚で周平さんがイったんだとわかった。
俺の中でイってくれたことが嬉しくてたまらなかった。
ああ、やっと俺たち一つになれたんだ……。
思ったよりも痛くなかったな。
やっぱり先にならしておいて正解だったみたいだ。
朝陽くんと砂川さんに感謝だな。
『ふふっ』と声を上げると、
「嬉しそうだな。私も嬉しいよ」
と周平さんが抱きしめながら頬にキスをしてくれて、『シャワーを浴びようか』と行ってくれた。
初めての時くらい甘えてもいいだろうかと思い、
「周平さん、抱っこしてください」
と言うと、彼は満面の笑みで抱き上げてくれた。
お互い裸だからか心音が伝わってくるのを感じて、倉橋や蓮見がいつでも恋人と寄り添っている意味がわかった気がした。
一度知ってしまったら、そりゃあ離れ難くもなるかもな。
とはいえ、あいつらは尋常じゃないけれど……。
2人でシャワーを浴びて部屋に戻り、周平さんが用意されていた新しいシーツに手早く取り替えてくれた。
そういえば、新しいシーツを用意されてたってことは倉橋に俺たちがヤるって思われてたってことか?
うわっ、なんか恥ずかしいっ。
他の部屋は今頃どうしてるんだろうな……。
そんな野暮な思いを巡らせながら、俺たちは眠りについた。
さすが、倉橋の家。
他の部屋の物音なんかも全く聞こえずに俺たちは朝までゆっくり眠り続けた。
翌朝、ほんの少し痛みはあったが起きられないほどではなかったことにほっとした。
友人の家で起きられないなんて恥ずかしすぎるもんな。
そんなことを思っていた俺に、倉橋から藤乃くんが起きられないから見送りはできないと言われてしまった。
ああ、藤乃くん……やっぱり今回も野獣な倉橋の餌食になってしまったか……。
今度朝陽くんとじっくり教える必要があるな。
そうだ、砂川さんも交えてちゃんと教えてやろう。
藤乃くんのために。
そしてこれからの2人のためにも……。
今回はこの2人が主役です。
2人が主役のお話<運命の人は親友の××でした>では、一線を越えられませんでしたね。
久しぶりの2人が主役にということでテンションが上がって、
このお話で一番長いお話になってしまいましたが楽しんでいただけると嬉しいです♡
※視点がちょくちょく変わります。
一つのお話で視点を変えるのは初めての試みなので読みにくいと感じたら教えてください。手直しします(*^_^*)
「そういえばこの客間に2人で入るのは初めてだな……」
部屋に置かれているソファーに座りながらそうポツリと呟くと、隣に座っていた周平さんが急にギュッと俺のことを抱きしめてきた。
「周平さん、どうしたんですか?」
「もうこれからは1人でここに泊まるのは許さないよ」
ああ、そっか。
俺が倉橋の家に泊まったのを嫉妬してくれてるんだ。
本当にこの人は……見た目はずっと大人で紳士的なのに、すぐに嫉妬して可愛いところがある。
「ふふっ。大丈夫ですよ。藤乃くんがいるからもう泊まらせてはもらえないと思いますから」
「そうか、それもそうだな」
そう言いながらもギュッと腕に抱き留めてくれるその力が心地良い。
ああ、ここまで心配されるというのも嬉しいものだな。
「そういえば、藤乃くんの部屋で何を話してたんだ?」
「えっ? そ、それは……ふふっ。内緒、です」
そう、周平さんがシてくれないなんて相談したなんて……そんなこと死んでも言えるはずがない。
しかもあんなレクチャーされたなんて。
今日早速試してみたいけど……初めてが友人の家っていうのもどうなんだ?
うーん、悩む……。
「内緒か……。気になるな。まぁ、それはともかく風呂に入るか?」
「はい。ここ部屋にお風呂ついてるから楽で良いんですよね」
「その……一緒に入るか?」
「えっ? い、一緒に……?」
一緒に入りたくないわけじゃないけれど、でも今日もし最後までするなら準備もしたいし……でも、断るのは周平さんの気分を害してしまいそうだな……。どうしよう……。
「ふふっ。冗談だよ。入っておいで」
俺が戸惑っていることに気づいたのか、周平さんは俺を1人で風呂場に行かせてくれた。
冗談だって言ってたけど、あれは本気だったよな?
ああ、せっかくの周平さんからの誘いだったのに俺……早速失敗したかも……。
✳︎ ✳︎ ✳︎
寝室の奥にあるバスルームからシャワーの音が聞こえてくる。
一緒に入るかと誘った時、敬介はかなり戸惑った表情をしていた。
もしかしたらあんな媚薬をもらって浮かれていた私の欲望に気づいてしまったのかもしれない。
今日ようやく敬介と繋がることができるかも……なんて、そんな私の邪な気持ちを感じ取ったのかもな。
倉橋くんには悪いが、今日あの媚薬を使うチャンスは訪れないかもしれないな。
私は倉橋くんにもらった媚薬をそっとポケットから出し、ベッドの隣の棚の上に隠すように置いておいた。
カチャリとバスルームの扉が開く音が聞こえた。
私も交代で入ってくるか……と立ち上がり、扉に顔を向けるとまだ乾いていない髪からポタポタと雫を落としながら、バスローブを羽織っただけの姿で敬介が立っていた。
「――っ!」
バスローブの隙間から敬介の赤く色づいた乳首や綺麗な形の性器が見えて、思わず息を呑む。
今の私には目の毒だな。
急いで敬介と交代しよう。
できるだけさりげなく……。
「もう出てきたのか、早かったな。私も入ってくるとしよう」
さりげなくと言いながら、かなり早口になってしまったが急いで敬介の横を通りバスルームへと入ろうとすると、グッと腕を引っ張られた。
「――っ、ど、どうした?」
敬介らしくない行動に思わず声を吃らせながら声をかけると、敬介は無言で私の腕を引っ張りベッドへと連れていった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
風呂場で朝陽くんと砂川さんに教えてもらった通りに念入りに準備を済ませた俺は、こっちから周平さんを誘おうとわざとバスローブを羽織っただけの姿で目の前に現れてみた。
一瞬俺の顔に視線が向いたあと、すぐに俺の身体に視線が移ったのがわかった。
周平さんの瞳に欲情の色が見えた気がして作戦成功だと思った。
それなのに、一瞬で理性を取り戻したのか、目の前の大皿に乗っているウサギから視線を外し、すぐにバスルームに行こうとする。
ゔーーっ!!
やっぱり俺じゃダメなのか?
そんな思いが込み上げてきたが、こんなところで諦めては男が廃る。
俺は素通りしていこうとする周平さんの腕をとり、ベッドへと引っ張った。
「敬介……どうしたんだ?」
あくまでも紳士的に尋ねてくる周平さんに少し苛立って、自分からキスを持ちかけた。
「な――っ! んっ……」
「んんっ、んっ……んふっ……」
驚く周平さんを横目にガッツリ舌を挿し込むと、急に周平さんのスイッチが入ったのか後頭部を押さえつけられ噛み付くようなキスをしてくれた。
周平さんの舌が俺のに絡みついてきて……うん、気持ちいい。
いや、気持ち良すぎて身体の力が抜けそうになる。
周平さんはそんな俺の身体を支えながら、ゆっくりとベッドに横たわらせた。
それでもまだ唇は重なり合ったまま。
どちらも離れ難くて必死に舌を絡めあっていると、バスローブの隙間から周平さんの手がゆっくりと入り込んできた。
「んんっ――! んぁっ……」
キスの刺激ですでにぷっくりと勃ってしまっている乳首に触れられてビクンと身体が跳ねる。
あまりの気持ちよさに唇を離そうとしても押さえられていて動くこともできない。
そのまま唇を重ねたまま、周平さんの手が胸を撫で、指で弄りながら先端をぎゅっとつまみ上げてくる。
「――っつ! んんっ!」
身体中を痺れるような刺激が駆け巡り、もう俺はおかしくなってしまいそうだ。
もっと、キスをしていたい……そう思っていたのに、急にクチュクチュと絡み合っていた舌が離され、ゆっくりと唇が離れていく。
それと同時に乳首を弄っていた指の刺激もなくなり、急に物足りなくなってしまう。
俺は勢いのままに周平さんのズボンのベルトを抜き去った。
「あっ――! 敬介、何を?」
「このまま最後までシましょう」
✳︎ ✳︎ ✳︎
敬介の魅力的な姿から離れて心を落ち着けようと思ったのに、ベッドに連れてこられて敬介からキスを仕掛けられてはもう私は抑えることができなかった。
酒を飲んだからか、赤く色づいた敬介の唇を貪り甘い唾液に蕩けそうになりながら舌を絡め合う。
敬介がそれに応えてくれるのが嬉しくて、キスはどんどん激しさを増していった。
キスですっかり身体の力が抜けてしまった可愛い敬介をそっと横たえると、バスローブの隙間が開き、触ってと言わんばかりに乳首がぷっくりと勃っているのが見えた。
私は吸い寄せられるように乳首に触れると敬介の身体がビクッと跳ねた。
感じてくれているのが嬉しくて、キュッと摘みあげれば身体をビクビクと振るわせる。
ああ、なんて可愛いんだろう……。
これで止めるのは惜しいが、風呂にも入っていない身体で敬介と愛し合うわけにはいかない。
もう無理だと思って隠しておいたアレもあることだし、敬介のためにも綺麗な身体で挑まなければ!
少し待たせることになるが急いで出てくるとしよう。
ゆっくりと唇を離し、風呂に入ってくると声をかけようとしたところで突然敬介が私のベルトを抜き去った。
何事かと思った瞬間、
「このまま最後までシましょう」
あまりにも艶かしい表情でそう言われて、私は危うく暴発してしまいそうになってしまった。
✳︎ ✳︎ ✳︎
驚く周平さんを横目に俺は周平さんをベッドに押し倒して、急いでズボンと下着を抜き去った。
俺の突然の行動に目を丸くしている周平さんをほったらかしにして、足の間に入り込むと周平さんの大きなモノに顔を近づけスンスンと匂いを嗅いでみた。
もうすでにほんのり勃ち上がっているソレいつもより濃い匂いがするのは少しは興奮してくれていると思って良いんだろうか?
いつもなら手で扱くだけだけど、今日は朝陽くんと砂川さんの教えの通り……く、口でやってみようと思う。
――周平さんのが大きすぎて挿入られないとか?
そう言われた時、一瞬ドキっとした。
初めて周平さんの見た時、自分のとは全く違う大きさのモノに驚いたんだよな。
でかっ!! って思ったのは今でもそう思う。
あの時の俺の反応のせいで、きっと周平さんは挿入るのを躊躇っているんだと思う。
だから、それを口に入れられたらきっと大丈夫だって思ってもらえると思うんだ。
俺は意を決して、周平さんの大きく昂ったモノを口に咥え込んだ。
「――っ! 敬介っ! 無理するなっ!」
周平さんは自分のを引いて俺を引き離そうとするけれど、絶対に離すもんか!!
俺だって周平さんを気持ちよくさせるんだから!
周平さんの大きな昂りを両手を使って扱きながら、口いっぱいに頬張って顔を動かすと、自分の唾液と周平さんのから漏れ出る先走りとが混ざり合ってグチュグチュといやらしい水音が響く。
「はぁ……っ、ああっ……」
大きなモノに顎が痛くなるけれど、周平さんの気持ちよさそうな声が聞こえて嬉しくなる。
さらに動きを速めると、
「ああっ、だめだっ!」
と急に口から出されてしまった。
「そのまま中に出してよかったのに……」
「だめだっ! 敬介にそんなことさせられるわけないだろう」
周平さんのなら嫌だとは思わないのに。
残念だなと思いながら、周平さんの顔を見つめると今までに見たことがないほどギラギラとした瞳で俺を見ていた。
「しゅ、うへい……さん?」
「もう我慢できないぞ。敬介がけしかけたんだからな」
「えっ? どういうい――わっ!」
✳︎ ✳︎ ✳︎
急にズボンと下着を脱がされ、私のグロテスクな大きな昂りを口に咥えた敬介を見て慌てて引き離そうとしたが、両手で扱かれながら、敬介の舌で包まれるように舐められるなんてそんな快感を与えられたら、もう引き離すことなどできなかった。
もう少しだけ敬介の口の心地よさを味わってから……と思っているうちに、敬介の動きが激しくなりこのままでは敬介の口の中に放ってしまうと慌てて引き離した。
敬介はそれを不満がっていたが、私はもうそれどころではなかった。
私の中に敬介を全て喰らい尽くしたい……そんな感情が膨れ上がっていた。
『もう我慢できない』
そういうと、驚く敬介をベッドに四つん這いにさせた。
本当なら顔を見てやりたいが、最初は後ろからが良いのだそうだ。
「ちょ――っ、まっ――!」
何が始まるのかわかっていない様子の敬介に
『大丈夫、優しくする』と声をかけ、さっき隠しておいた媚薬の小瓶を手に取った。
蓋を開け、敬介に見せつけるように自分の手のひらに広げると、
「なに……? そ、れ……」
と怯えた声が聞こえた。
いつもの私ならここでやめていたかもしれない。
だが、今日は違う。
「私たちが繋がるためのものだよ」
「――っ!」
そういうと、敬介は静かに顔を伏せた。
私の目の前に敬介のグッと引き締まった尻がある。
この奥にある蕾をトロトロに蕩かせて私のを……と想像するだけで滾りそうになる。
ぬるぬるになった手でまだ固く閉じた蕾を撫でると、
「んんっ……んっ」
と可愛らしい敬介の声が聞こえる。
プツリと指を蕾に滑り込ませると、『はぁ……んんっ』と声を上げる。
なんとなく柔らかい蕾が気になって、もしかしたら……と嫌な想像をしてしまう。
敬介は初めてじゃない?
まさかっ!
私と付き合う前に誰かと?
いやいや、もしそうだとしても私にそんなことを責める権利はない。
だが、どうしても気になってしまう。
いけないことだとは思いつつ、私は敬介に声をかけた。
「ここ柔らかくなってるな」
「――っ!」
私の問いに息を呑んだ敬介の態度で答えがわかった気がした。
敬介が初めてでないなら、私の記憶を上書きしてやるまでだ。
前の男より私の方がいいと思わせてやる。
私は指を挿し入れグリュグリュと中を解し始めた。
さすが倉橋くんのくれた媚薬だけあって、本当に蕩けるのが早い。
指を3本挿入ても敬介の口からは気持ちよさそうな嬌声が漏れている。
これなら私のも痛みなく挿入られるかもしれない。
私は自分の昂りに媚薬を擦り付け、敬介の窄まりにあてがった。
そのまま中へと挿入てやろうと思った瞬間、伏せていた敬介が顔を持ち上げ
「しゅ、うへいさんの、かおが……みたい……、おねが、い……」
と苦しげな声を上げながらそんなことを言う。
そんなおねだりをされては後ろからの方が楽だぞとは言えなかった。
「痛かったら言うんだぞ」
そう言って、敬介を仰向けにさせると敬介は私の顔を見て安心したように微笑んだ。
「おふろで、ほぐしたから……しゅうへい、さんの……いれられる、でしょ……?」
えっ?
じゃあ、柔らかかったのは誰かと経験があるわけではなくて……。
ああ!
私はなんて馬鹿なんだっ!
敬介は私と愛し合うために自ら解してくれていたというのに……。
「敬介! 敬介! 愛してるよ!!」
私はそう言うと、敬介をギュッと抱きしめながら蕾に自分の昂りを押し込んだ。
ググッと力を込めると、敬介は一瞬苦しそうな表情をしたが、
「敬介、力を抜いて……」
と耳元で囁いてやると、敬介の力が抜け私の昂りがズブッ、ズブッと敬介の中を掻き分けるように突き進んでいく。
と同時に敬介の柔らかな肉襞に俺の昂りが包み込まれて途轍もない快感に腰が溶けそうになる。
「ひゃぁ……っ、ああっ、ああっ……」
「敬介の中がうねって、なんて気持ちよさだ」
「んっ、あぁっ、はぁっ……んっ、やぁ……っ」
まだ全部挿入てもいないのに、この気持ちよさは……頭がおかしくなってしまいそうになる。
ああ、私はなんて幸せなんだろう。
一瞬でもあんなことを考えてしまった自分を叱りつけてやりたいくらいだ。
「しゅ、うへいさん……きもちいぃ……?」
「ああ、最高だよ」
「そぅ、よかった……あっあぁぁ~~っっ!!!」
少し涙を潤ませながらそんないたいけなことを言う敬介が可愛すぎて、思わずグチュンと奥まで押し込んでしまった。
その瞬間、敬介は大きな声を上げながら身体を震わせ自分の腹に白濁を吐き出した。
「――っ! 敬介、挿入ただけでイッたのか?」
「だ、だって……ずっと、つながり、たかった、から……」
ああ、敬介はどうしてこんなに可愛いのだろう。
もっとゆっくり愛したかったのに、我慢できそうにない。
余裕もないままに敬介の身体をギュッと抱きしめ激しく腰を振ると、敬介は私の背中にしがみつきながら
『ああっ、んんっ……ああっ』と可愛い声を上げ続ける。
「敬介、もう絶対に離さないよ」
「んっ、しゅうへい、さん……おれも、ぜったい、はなさない……」
敬介からの嬉しい言葉を聞きながら、私は敬介の最奥を穿ち自分の欲を弾けさせた。
✳︎ ✳︎ ✳︎
身体の奥に温かなものが広がっていくその感覚で周平さんがイったんだとわかった。
俺の中でイってくれたことが嬉しくてたまらなかった。
ああ、やっと俺たち一つになれたんだ……。
思ったよりも痛くなかったな。
やっぱり先にならしておいて正解だったみたいだ。
朝陽くんと砂川さんに感謝だな。
『ふふっ』と声を上げると、
「嬉しそうだな。私も嬉しいよ」
と周平さんが抱きしめながら頬にキスをしてくれて、『シャワーを浴びようか』と行ってくれた。
初めての時くらい甘えてもいいだろうかと思い、
「周平さん、抱っこしてください」
と言うと、彼は満面の笑みで抱き上げてくれた。
お互い裸だからか心音が伝わってくるのを感じて、倉橋や蓮見がいつでも恋人と寄り添っている意味がわかった気がした。
一度知ってしまったら、そりゃあ離れ難くもなるかもな。
とはいえ、あいつらは尋常じゃないけれど……。
2人でシャワーを浴びて部屋に戻り、周平さんが用意されていた新しいシーツに手早く取り替えてくれた。
そういえば、新しいシーツを用意されてたってことは倉橋に俺たちがヤるって思われてたってことか?
うわっ、なんか恥ずかしいっ。
他の部屋は今頃どうしてるんだろうな……。
そんな野暮な思いを巡らせながら、俺たちは眠りについた。
さすが、倉橋の家。
他の部屋の物音なんかも全く聞こえずに俺たちは朝までゆっくり眠り続けた。
翌朝、ほんの少し痛みはあったが起きられないほどではなかったことにほっとした。
友人の家で起きられないなんて恥ずかしすぎるもんな。
そんなことを思っていた俺に、倉橋から藤乃くんが起きられないから見送りはできないと言われてしまった。
ああ、藤乃くん……やっぱり今回も野獣な倉橋の餌食になってしまったか……。
今度朝陽くんとじっくり教える必要があるな。
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