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蕩けるキスと優しい保護者※
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「ほら、食べてみて」
フォークに一口サイズのチーズケーキを乗せられたので思わず目を瞑って『あーん』と口を開くと
「――っ!」
と一瞬倉田さんの動きが止まったような気がした。
口をずっと開けておくのが辛くて『んっ、はや、く……』と声をかけると『あ、ああ。悪い……』とゆっくり口に入れてくれた。
口に入れた瞬間、ふわっと葡萄の芳醇な香りが鼻腔をくすぐる。
その後で濃厚なチーズが口一杯に広がっていく。
甘いものが大好きな俺にしてみれば、このケーキは決して甘いとは言えない。
普通なら苦手な部類に入るかもしれないのに、何だろう……この仄かな葡萄の味わいがチーズの深みを引き立てていてすごく美味しい。
そうまさしく『お互いが引き立て合う素晴らしい存在』という名にピッタリのそのチーズケーキの美味しさに俺はすっかりハマってしまった。
口の中で蕩けていくチーズケーキが勿体無くて必死に味わっていると、
「ふふっ。気に入ってくれたみたいだな」
と倉田さんが嬉しそうな表情を見せた。
『倉田さんも食べてください』とフォークを差し出そうとすると、
「いや、私はこっちでいただこう」
と俺の唇に自分のそれを重ね合わせてきた。
えっ? と思った時には、倉田さんの舌が俺の中に入ってきていて、口内を縦横無尽に動き回っていく。
「ん、んんっ……んっ……」
口の中に残るチーズケーキの味わいが全て舐め尽くされて、倉田さんの舌が離れた。
「ああ、航の甘さでいつものチーズケーキの数百倍美味しかったな」
そんなことを平然といわれて顔が赤くなってしまう。
けれど、全然嫌じゃない。
「航……もう一度君の唇を味わいたい」
そう言われたら断るなんてできなかった。
俺はフォークをそっと箱に戻して倉田さんを見やると、倉田さんは嬉しそうに笑って俺の唇に重ね合わせてきた。
後頭部を手で支えられ、さっきよりも激しいキスにおかしくなりそうになりながら、彼からの甘い濃密なキスを味わった。
長いキスを堪能してようやく唇が離された時には、俺はもうすっかり力が抜けてしまっていた。
それに気づいた倉田さんがすぐにシートを倒してくれて、そこに身を預けていると
「ごめん、航が可愛すぎて手加減できなかった……」
と少し申し訳なさそうな表情を言ってきた。
「いえ、俺も……気持ち、よかったので……」
「く――っ! ああ、もうっ」
倉田さんは苦し気に言ったかと思うと突然時計に目をやり、『仕方ないから車動かすよ』といい、車を走らせた。
そうだ。11時発の船に乗らなきゃいけないんだっけ。
倉田さんとのキスに酔いしれすぎてこれから面接があるのをすっかり忘れてたな……。
ごめんなさい、砂川さん……。
そう心の中で謝りながら、一路車は離島ターミナルに向かって走っていた。
車の中で美味しいチーズケーキを食べ終え(一口食べるたびにさっきのキスを思い出してドキドキしたけど……)、車はようやく離島ターミナルへと到着した。
時間は10時40分。
おお、無事に間に合いそう。
車を降り、荷物を下ろして外に出て思った。
そういえば、ここからどうやっていけばいいんだろう。
いくら倉田さんでも俺たちふたり分の荷物を運びながら、俺を抱き抱えるのは無理だよね。
とはいえ、俺が歩くのは倉田さんが許してくれなさそう……。
そう思っていると、突然俺たちの前に1人の男性が近づいてきた。
「倉田さーん!!」
「ああ、もう来ていたのか。ありがとう」
「いえ、ちょうどこっちに来る用事があったので」
倉田さんと親し気に話すこの男性一体誰なんだろう?
そう思っていると、倉田さんが俺の方を向いて彼を紹介してくれた。
「航、彼は新川くん。昨日話した友達の焼肉屋で石垣島の店舗の責任者をやってる子だよ。
ちょうどこの辺まで来るって言ってたから、船の中まで荷物を運ぶのをお願いしておいたんだ」
「えっ? わざわざ俺たちの荷物のために? 申し訳ないです。ありがとうございます」
「いえいえ、倉田さんにはいつもお世話になってるんでこれくらい大したことないんですよ。
それよりも倉田さん! 彼が言ってた子ですか? めちゃくちゃ可愛いじゃないですかっ!」
「ああ。そうだろう? 私の大事な子だからな」
急に可愛いなんて……しかも倉田さんにも大事な子なんて言われて嬉しいやら恥ずかしいやらでカァーッと顔が熱くなる。
「うわっ、かわ――!」
新川さんが何か言いかけた瞬間、倉田さんがさっと俺を抱きしめ顔を胸元に押し付けた。
恥ずかしさのあまり、よっぽど俺が変な顔をしてたんだろう。
隠してくれてありがたい。
頭上で何やらボソボソ話している声が聞こえるけれど、腕で耳を押さえられているからほとんど何も聞こえない。
一体何の話をしているんだろうな……。
ようやく赤らんだ顔も戻った頃、出発5分前の合図がなった。
「そろそろ船に乗ろう」
俺はまた軽々と抱きかかえられ、倉田さんはスタスタと船へと向かって歩き始めた。
新川さんは一歩後ろからついてきてくれる。
一緒の船に乗る人たちからの視線が痛い。
なんでこの人お姫さま抱っこされてんの? とか思われているかもしれない。
片足だけ革靴履くのもおかしいだろうと言われ、右は裸足で左足には包帯が巻かれている。
そこに注目して欲しいものだけど、そのほかのインパクトが強すぎて誰も足には目を向けてくれない。
足怪我してるんです~!! って大声で叫びたいくらいだ。
倉田さんはそんな周りの視線などものともせずに船へと乗り込んだ。
新川さんは荷物置き場にさっと荷物を置くと、倉田さんと何かを話して『じゃあ』と去っていった。
ああ、ちゃんとお礼を言いたかったのに……。
ごめんなさい、ありがとうございます。
心の中でそう言いながら、船が離れるまで見送りをしてくれた新川さんに手を振り続けた。
石垣から西表までの船の所要時間は約40分。
これから始まる面接のことを考えていると、あっという間に目的地である上原港に到着した。
「航、そんなに緊張しないで大丈夫だよ。リラックスして君の思いの丈をぶつければ相手にはきっと通じるから」
倉田さんにそう言われて少し安心したけれど、俺はこの5年これといって何かしらの成績を上げることもできなかったんだ。
辞めさせられる最後までほとんど雑務ばかりやってきた気がする。
そんな俺がこの島にきてくれるお客さんを楽しませることができるだろうか……。
そう考えると、自信がなくなってきた。
「航? そろそろ降りるぞ」
倉田さんに抱きかかえられ、船を降りる。
俺たちの荷物は乗務員さんが船着場まで下ろしてくれることになった。
降りるとすぐにK.Yリゾートという名前を掲げた人が立っているのが見えた。
「あの人が砂川さんかな?」
ポツリと呟くと、倉田さんはすぐに『こっちだ』と大声を上げた。
その声に彼が反応して駆け寄ってくる。
「今日面接予定の藤乃くんかな?」
「はい。そうです。今日はよろしくお願いします」
「それはいいんだけど、あの、その格好……」
ああっ! そういえば俺、抱っこされたままなんだった。
「彼は事故で足を怪我してしまったので不可抗力なんです。私はただの彼の足の代わりですので、お気になさらず」
何と言っていいのかと悩んでいる間に倉田さんが砂川さんにそう話してくれた。
「いや、しゃ――!『ん゛んっ』」
何だろう? 砂川さんの言葉に被さるように、倉田さんの咳払いがしてよく聞き取れなかった。
気になって倉田さんを見上げると、にこやかな笑顔で返された。
と同時に砂川さんが『はぁーーーっ』と大きなため息を吐いた。
「お話はよくわかりました。とりあえず、車を待たせていますのでこちらへ。保護者の方もどうぞ」
砂川さんに案内され、俺たちは車へと乗り込んだ。
フォークに一口サイズのチーズケーキを乗せられたので思わず目を瞑って『あーん』と口を開くと
「――っ!」
と一瞬倉田さんの動きが止まったような気がした。
口をずっと開けておくのが辛くて『んっ、はや、く……』と声をかけると『あ、ああ。悪い……』とゆっくり口に入れてくれた。
口に入れた瞬間、ふわっと葡萄の芳醇な香りが鼻腔をくすぐる。
その後で濃厚なチーズが口一杯に広がっていく。
甘いものが大好きな俺にしてみれば、このケーキは決して甘いとは言えない。
普通なら苦手な部類に入るかもしれないのに、何だろう……この仄かな葡萄の味わいがチーズの深みを引き立てていてすごく美味しい。
そうまさしく『お互いが引き立て合う素晴らしい存在』という名にピッタリのそのチーズケーキの美味しさに俺はすっかりハマってしまった。
口の中で蕩けていくチーズケーキが勿体無くて必死に味わっていると、
「ふふっ。気に入ってくれたみたいだな」
と倉田さんが嬉しそうな表情を見せた。
『倉田さんも食べてください』とフォークを差し出そうとすると、
「いや、私はこっちでいただこう」
と俺の唇に自分のそれを重ね合わせてきた。
えっ? と思った時には、倉田さんの舌が俺の中に入ってきていて、口内を縦横無尽に動き回っていく。
「ん、んんっ……んっ……」
口の中に残るチーズケーキの味わいが全て舐め尽くされて、倉田さんの舌が離れた。
「ああ、航の甘さでいつものチーズケーキの数百倍美味しかったな」
そんなことを平然といわれて顔が赤くなってしまう。
けれど、全然嫌じゃない。
「航……もう一度君の唇を味わいたい」
そう言われたら断るなんてできなかった。
俺はフォークをそっと箱に戻して倉田さんを見やると、倉田さんは嬉しそうに笑って俺の唇に重ね合わせてきた。
後頭部を手で支えられ、さっきよりも激しいキスにおかしくなりそうになりながら、彼からの甘い濃密なキスを味わった。
長いキスを堪能してようやく唇が離された時には、俺はもうすっかり力が抜けてしまっていた。
それに気づいた倉田さんがすぐにシートを倒してくれて、そこに身を預けていると
「ごめん、航が可愛すぎて手加減できなかった……」
と少し申し訳なさそうな表情を言ってきた。
「いえ、俺も……気持ち、よかったので……」
「く――っ! ああ、もうっ」
倉田さんは苦し気に言ったかと思うと突然時計に目をやり、『仕方ないから車動かすよ』といい、車を走らせた。
そうだ。11時発の船に乗らなきゃいけないんだっけ。
倉田さんとのキスに酔いしれすぎてこれから面接があるのをすっかり忘れてたな……。
ごめんなさい、砂川さん……。
そう心の中で謝りながら、一路車は離島ターミナルに向かって走っていた。
車の中で美味しいチーズケーキを食べ終え(一口食べるたびにさっきのキスを思い出してドキドキしたけど……)、車はようやく離島ターミナルへと到着した。
時間は10時40分。
おお、無事に間に合いそう。
車を降り、荷物を下ろして外に出て思った。
そういえば、ここからどうやっていけばいいんだろう。
いくら倉田さんでも俺たちふたり分の荷物を運びながら、俺を抱き抱えるのは無理だよね。
とはいえ、俺が歩くのは倉田さんが許してくれなさそう……。
そう思っていると、突然俺たちの前に1人の男性が近づいてきた。
「倉田さーん!!」
「ああ、もう来ていたのか。ありがとう」
「いえ、ちょうどこっちに来る用事があったので」
倉田さんと親し気に話すこの男性一体誰なんだろう?
そう思っていると、倉田さんが俺の方を向いて彼を紹介してくれた。
「航、彼は新川くん。昨日話した友達の焼肉屋で石垣島の店舗の責任者をやってる子だよ。
ちょうどこの辺まで来るって言ってたから、船の中まで荷物を運ぶのをお願いしておいたんだ」
「えっ? わざわざ俺たちの荷物のために? 申し訳ないです。ありがとうございます」
「いえいえ、倉田さんにはいつもお世話になってるんでこれくらい大したことないんですよ。
それよりも倉田さん! 彼が言ってた子ですか? めちゃくちゃ可愛いじゃないですかっ!」
「ああ。そうだろう? 私の大事な子だからな」
急に可愛いなんて……しかも倉田さんにも大事な子なんて言われて嬉しいやら恥ずかしいやらでカァーッと顔が熱くなる。
「うわっ、かわ――!」
新川さんが何か言いかけた瞬間、倉田さんがさっと俺を抱きしめ顔を胸元に押し付けた。
恥ずかしさのあまり、よっぽど俺が変な顔をしてたんだろう。
隠してくれてありがたい。
頭上で何やらボソボソ話している声が聞こえるけれど、腕で耳を押さえられているからほとんど何も聞こえない。
一体何の話をしているんだろうな……。
ようやく赤らんだ顔も戻った頃、出発5分前の合図がなった。
「そろそろ船に乗ろう」
俺はまた軽々と抱きかかえられ、倉田さんはスタスタと船へと向かって歩き始めた。
新川さんは一歩後ろからついてきてくれる。
一緒の船に乗る人たちからの視線が痛い。
なんでこの人お姫さま抱っこされてんの? とか思われているかもしれない。
片足だけ革靴履くのもおかしいだろうと言われ、右は裸足で左足には包帯が巻かれている。
そこに注目して欲しいものだけど、そのほかのインパクトが強すぎて誰も足には目を向けてくれない。
足怪我してるんです~!! って大声で叫びたいくらいだ。
倉田さんはそんな周りの視線などものともせずに船へと乗り込んだ。
新川さんは荷物置き場にさっと荷物を置くと、倉田さんと何かを話して『じゃあ』と去っていった。
ああ、ちゃんとお礼を言いたかったのに……。
ごめんなさい、ありがとうございます。
心の中でそう言いながら、船が離れるまで見送りをしてくれた新川さんに手を振り続けた。
石垣から西表までの船の所要時間は約40分。
これから始まる面接のことを考えていると、あっという間に目的地である上原港に到着した。
「航、そんなに緊張しないで大丈夫だよ。リラックスして君の思いの丈をぶつければ相手にはきっと通じるから」
倉田さんにそう言われて少し安心したけれど、俺はこの5年これといって何かしらの成績を上げることもできなかったんだ。
辞めさせられる最後までほとんど雑務ばかりやってきた気がする。
そんな俺がこの島にきてくれるお客さんを楽しませることができるだろうか……。
そう考えると、自信がなくなってきた。
「航? そろそろ降りるぞ」
倉田さんに抱きかかえられ、船を降りる。
俺たちの荷物は乗務員さんが船着場まで下ろしてくれることになった。
降りるとすぐにK.Yリゾートという名前を掲げた人が立っているのが見えた。
「あの人が砂川さんかな?」
ポツリと呟くと、倉田さんはすぐに『こっちだ』と大声を上げた。
その声に彼が反応して駆け寄ってくる。
「今日面接予定の藤乃くんかな?」
「はい。そうです。今日はよろしくお願いします」
「それはいいんだけど、あの、その格好……」
ああっ! そういえば俺、抱っこされたままなんだった。
「彼は事故で足を怪我してしまったので不可抗力なんです。私はただの彼の足の代わりですので、お気になさらず」
何と言っていいのかと悩んでいる間に倉田さんが砂川さんにそう話してくれた。
「いや、しゃ――!『ん゛んっ』」
何だろう? 砂川さんの言葉に被さるように、倉田さんの咳払いがしてよく聞き取れなかった。
気になって倉田さんを見上げると、にこやかな笑顔で返された。
と同時に砂川さんが『はぁーーーっ』と大きなため息を吐いた。
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