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次の日、目を覚ました時にシーオンさまの胸の中で恥ずかしい気持ちと嬉しい気持ちで、彼の鍛えられた胸に顔をスリスリした。
リアル筋肉ハッスル!
「リーナ、おはよう。そんなに可愛いことすると、一日中ここから出られなくなるぞ」
シーオンさまは寝起きなのに無駄に溢れ出すフェロモンを惜しみなくマックスにして、にっこり笑った。
「お、おはよ……」
里奈の下半身に押し当てて自己主張をするシーオンさまの息子さま(もちろん赤ちゃんじゃない方だよ)。気づかないふりをして無理だった。
「体調はどうだ?」
魔力不足の気持ち悪さはないけれど、気分が気だるい。体力回復のポーションを昨日飲ませてもらったけれどい、その後も何度かしたから気持ち的に全然体力回復されていない。
「……多分いい……と思う」
「……そっ、そうか……」
シーオンさまもどこか思うところがあったらしくて、そっと下半身の息子を里奈から離してくれた。
「今日はこの村から出て、王都へ向かう。王宮内が落ち着くまで、リーナとハンナお母さんには俺の別邸で暮らしてもらう。もちろん護衛はつけるが、屋敷を管理している家族以外、人がいないから二人にも気兼ねしないでいいだろう」
「ありがとう!」
「っうふん」
シーオンさまの心使いが嬉しくて、自然に笑ったらキスされた。普通のチュッじゃなくて、ディープな方。
彼の息子さまがスリスリされて……。
……はい、結果食べられました。朝からねっとり、Sモードで明るい朝日の元で。こっちは生命力ゼロ、体力ゼロで廃人状態なのに、彼はさらにキラキラ王子エフェクトが増量していた。
「シーオンさま……」
シーオンさまは、散々、あんあん言わされて声が枯れた里奈を優しく介護している。話すのがダルかったけれど、均衡の女神さまの話をしたかった。
彼は里奈のことを大切に思っている。愛していると夢心地に聞こえたけれど、シーオンさまが里奈とこのお腹の子を大切にしてくれているのが分かったから、里奈も彼を信じようと思う。
「シーオンさまに伝えたい大事な話があるの。あのピコピコのことも……」
シーオンさまを取り巻く空気がきゅうに真剣になった。
里奈はゆっくりと、均衡の女神さまが言った言葉を一句でも間違えないように伝えた。
「……そうか……そうだったのか……。上級貴族たちは真実を消して、己れの権力を保持しようとしたのだな……。
リーナ、よく打ち明けてくれた。ところで、リーナは非人に関しての資料がどこにあるか知っているか?」
「多分だけれど……王宮の教会の壁画に隠し扉になっているような……」
均衡の女神と少女を庇うピコピコの絵が描かれている壁のことを教えた。きっと最初に壁画を描いた画家は、彼の絵が隠し部屋の扉を隠すためのカモフラージュと知っていた。
もちろんいっかいの画家が上級貴族の依頼を断ることもできないし、ましては誰かに隠し部屋について話すこともできない。
この画家は非人の真実を知っていたのだろうか……。
均衡の女神が画家に鑑賞したのだろうか……。
いろいろと摩訶不思議なことばかりだが、いつか壁画に興味を持つ者が隠し部屋を発見するだろうと画家は思っていたのだろう。
里奈も末端だが画家の一人だ。自分の絵に込められた気持ちや意図が、誰一人でも伝わった時に、その絵が完成する。
と言っても、里奈の春画と言うエロ画は……なにも里奈の気持ちや意図なんて含まれていないからね! いや、あえて言うなら、異世界人、エッチを楽しもうじゃないか。って、シーオンさまには言わないけれど。
これ以上、床上げ上手のテクニシャンになったら、里奈は死ぬよ。
◇
遅くに部屋から出たらハンナお母さんが朝食を用意して待っていた。
いかにもなにをしてましたと言うことがバレていて、恥ずかしい。
「ハンナお母さん、綺麗」
「ありがとう。シーオンさまが用意してくださったの。リーナの旅行用のドレスも用意してくださったのよ。後で着るのを手伝うわ」
ハンナお母さんはシーオンさまの側近にいろいろ詳しく状況を教えてもらったらしくて、安心したようで明るかった。
なによりピコピコがハンナお母さんにべっとりしていて、もふもふされている。ハンナお母さんの騎士ですと言わんばかりに悪意を持っている者に威圧をかけていると、騎士の一人が教えてくれた。
ハンナお母さんも非人だから、ピコピコに好かれたんだろう。
ハンナお母さんは昨日あれから小屋を出たらしい。もちろん村長やマーシャさんやマレーナたちにいろいろ聞かれたが、ハンナお母さんについていたシーオンさまの側近が上手く返事をしてくれたそうだ。
「マーシャ義姉さんが、シーオンさまにマレーナをすすめるように言ったのよ。信じられる?」
「ほんと?」
「マレーナは近いうちに婚約者と結婚するのに、一体なにを考えているんだろう」
権力しか考えていないと思う……と返事をしたかったけれど、一応ハンナお母さんの家族だから文句はいえなかった。
「私はリーナ以外には興味がありませんよ」
とハンナお母さんの作った素朴な朝食をおいしいと言って食べているシーオンさまが言った。
ハンナお母さんは顔を真っ赤にして、とても嬉しそうな顔をした。
リアル筋肉ハッスル!
「リーナ、おはよう。そんなに可愛いことすると、一日中ここから出られなくなるぞ」
シーオンさまは寝起きなのに無駄に溢れ出すフェロモンを惜しみなくマックスにして、にっこり笑った。
「お、おはよ……」
里奈の下半身に押し当てて自己主張をするシーオンさまの息子さま(もちろん赤ちゃんじゃない方だよ)。気づかないふりをして無理だった。
「体調はどうだ?」
魔力不足の気持ち悪さはないけれど、気分が気だるい。体力回復のポーションを昨日飲ませてもらったけれどい、その後も何度かしたから気持ち的に全然体力回復されていない。
「……多分いい……と思う」
「……そっ、そうか……」
シーオンさまもどこか思うところがあったらしくて、そっと下半身の息子を里奈から離してくれた。
「今日はこの村から出て、王都へ向かう。王宮内が落ち着くまで、リーナとハンナお母さんには俺の別邸で暮らしてもらう。もちろん護衛はつけるが、屋敷を管理している家族以外、人がいないから二人にも気兼ねしないでいいだろう」
「ありがとう!」
「っうふん」
シーオンさまの心使いが嬉しくて、自然に笑ったらキスされた。普通のチュッじゃなくて、ディープな方。
彼の息子さまがスリスリされて……。
……はい、結果食べられました。朝からねっとり、Sモードで明るい朝日の元で。こっちは生命力ゼロ、体力ゼロで廃人状態なのに、彼はさらにキラキラ王子エフェクトが増量していた。
「シーオンさま……」
シーオンさまは、散々、あんあん言わされて声が枯れた里奈を優しく介護している。話すのがダルかったけれど、均衡の女神さまの話をしたかった。
彼は里奈のことを大切に思っている。愛していると夢心地に聞こえたけれど、シーオンさまが里奈とこのお腹の子を大切にしてくれているのが分かったから、里奈も彼を信じようと思う。
「シーオンさまに伝えたい大事な話があるの。あのピコピコのことも……」
シーオンさまを取り巻く空気がきゅうに真剣になった。
里奈はゆっくりと、均衡の女神さまが言った言葉を一句でも間違えないように伝えた。
「……そうか……そうだったのか……。上級貴族たちは真実を消して、己れの権力を保持しようとしたのだな……。
リーナ、よく打ち明けてくれた。ところで、リーナは非人に関しての資料がどこにあるか知っているか?」
「多分だけれど……王宮の教会の壁画に隠し扉になっているような……」
均衡の女神と少女を庇うピコピコの絵が描かれている壁のことを教えた。きっと最初に壁画を描いた画家は、彼の絵が隠し部屋の扉を隠すためのカモフラージュと知っていた。
もちろんいっかいの画家が上級貴族の依頼を断ることもできないし、ましては誰かに隠し部屋について話すこともできない。
この画家は非人の真実を知っていたのだろうか……。
均衡の女神が画家に鑑賞したのだろうか……。
いろいろと摩訶不思議なことばかりだが、いつか壁画に興味を持つ者が隠し部屋を発見するだろうと画家は思っていたのだろう。
里奈も末端だが画家の一人だ。自分の絵に込められた気持ちや意図が、誰一人でも伝わった時に、その絵が完成する。
と言っても、里奈の春画と言うエロ画は……なにも里奈の気持ちや意図なんて含まれていないからね! いや、あえて言うなら、異世界人、エッチを楽しもうじゃないか。って、シーオンさまには言わないけれど。
これ以上、床上げ上手のテクニシャンになったら、里奈は死ぬよ。
◇
遅くに部屋から出たらハンナお母さんが朝食を用意して待っていた。
いかにもなにをしてましたと言うことがバレていて、恥ずかしい。
「ハンナお母さん、綺麗」
「ありがとう。シーオンさまが用意してくださったの。リーナの旅行用のドレスも用意してくださったのよ。後で着るのを手伝うわ」
ハンナお母さんはシーオンさまの側近にいろいろ詳しく状況を教えてもらったらしくて、安心したようで明るかった。
なによりピコピコがハンナお母さんにべっとりしていて、もふもふされている。ハンナお母さんの騎士ですと言わんばかりに悪意を持っている者に威圧をかけていると、騎士の一人が教えてくれた。
ハンナお母さんも非人だから、ピコピコに好かれたんだろう。
ハンナお母さんは昨日あれから小屋を出たらしい。もちろん村長やマーシャさんやマレーナたちにいろいろ聞かれたが、ハンナお母さんについていたシーオンさまの側近が上手く返事をしてくれたそうだ。
「マーシャ義姉さんが、シーオンさまにマレーナをすすめるように言ったのよ。信じられる?」
「ほんと?」
「マレーナは近いうちに婚約者と結婚するのに、一体なにを考えているんだろう」
権力しか考えていないと思う……と返事をしたかったけれど、一応ハンナお母さんの家族だから文句はいえなかった。
「私はリーナ以外には興味がありませんよ」
とハンナお母さんの作った素朴な朝食をおいしいと言って食べているシーオンさまが言った。
ハンナお母さんは顔を真っ赤にして、とても嬉しそうな顔をした。
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