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5ー1
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「リーナ! しっかり! しっかりしろ! 俺だ。シーオンだ」
体にまつわるヌルヌルした水が、肌から離れていく。そして里奈の体は懐かしい匂いで包まれていた。重いまぶたを意識的に開いた。
一瞬まぶしくてまぶたを閉じる。
「リーナ、もう大丈夫だ」」
ぐっと里奈の体を抱きしめているシーオンさまの腕に力が入った。
「しーおん、さま、ゲホッ」
「ああ、リーナ、もう大丈夫だ。もうなにも心配しなくていい」
ひさしぶりに見るシーオンさまはやつれていた。大好きなコバルトブルーの目の下には隈がくっきりとついていた。
「探した。探したよ……無事でよかった……本当に無事でよかった」
里奈の頬にシーオンさまの髪の毛についている水がポツリと落ちた。それと共に、暖かい涙が頬に落ちてきた。
シーオンさまが里奈を胸に押し込めて、何度も繰り返す。
彼がふるえていた。
「シーオンさま」
シーオンさまがどんな理由で里奈を求めているかわからない。でも、もうどんな理由でもいい。里奈はシーオンさまと一緒にいたい。
「レイーシャもここに一緒に来た」
ドキっと胸が飛び跳ねた。
「レイーシャもリーナのことを睡眠も取らずにずっと探していた。本当は今こうしてリーナの側にいたいだろうが、メリーナの方を片付けないといけなくて、ここにいない」
「……」
シーオンさまに抱かれて泉から上がった。辺りには数人の騎士たちがいた。辺りはピリピリと殺気立っている。騎士たちはそれぞれ剣を持ち、魔法をいつでも放たれる用意をして構えている者もいる。
騎士たちが向いている方向を見るとピコピコがいた。
「リーナ、説明は後だ。今はここを脱出しないといけない。なにも心配しないでいい。俺がリーナを必ず守る」
「あれ、ピコピコ」
「ああ、そうだ。なぜ伝説のSランクのピコピコがここにいるのかわからないが、安心しろ」
と言うシーオンさまの緊張が肌に伝わってくる。
「あれ、ピコピコ、私のともだち……(多分)」
「……は!? ピコピコに攻撃をするな! リーナの友達……だそうだ」
シーオンさまはだんだんと声が小さくなって言った。
「シーオンさま、下ろしてください」
シーオンさまに地面に下ろしてもらった時にめまいがしてバランスを崩した。
「リーナ、俺に捕まっていろ」
里奈は片手でシーオンさまの腕をつかんで、ピコピコの方を見て言った。
(均衡の女神さまは、ピコピコは私のことを守るって言ったよね? 仲間だよね?)
「ピコピコ、おいで」
一瞬だった。パタパタと羽を動かして宙に浮いているピコピコが一瞬で消えた。
とっても嫌な予感がするけれど、頭の上がモゾモゾした。
「……ピコピコ?」
『ギャー』
人の頭で可愛くない雄叫びがしいた。耳が痛い。
「リーナ、そ、そ、そのピコピコは里奈の使い魔なのか?」
ピコピコが里奈の頭に乗っても、耳が痛くなるほどの騒音を出しても、シーオンさまは里奈の側を離れなかった。
「……うん(多分)」
シーオンさまをはじめとして、まわりにいた騎士たちはしばらく呆気にとらわれながら黙って里奈とピコピコを見ていた。
その後、現実に戻って来た騎士たちは、シーオンさまの指示に従って動いた。
里奈の濡れた服はシーオンさまに乾燥魔法をかけてもらい、彼の馬に乗せてもらって家に戻った。
「リーナー」
森を出て家の近くまで来ると村人たちがいた。人垣の中から里奈の姿を見つけたハンナお母さんがシーオンさまの馬が止まると近づいてきた。
シーオンさまが先に馬から降りて、里奈が降りるのを手伝ってくれた。そして、里奈の体を支えるかのように腰に腕を巻いている。
「リーナー」
ハンナお母さんがいつものように里奈を抱きしめようとして、頭の上のピコピコを見てやめた。と言うか、隣にいるシーオンさまを警戒していた。でもあきらかに高貴な人と分かったようで、なにか言いたそうに里奈の顔を見ている。
「ハンナお母さん……」
里奈もシーオンさまのことをなんて紹介していいか分からなかった。そんな里奈の戸惑いを察知してくれたように、ハンナお母さんがいつものように会話を返した。
「頭の上のうさぎはどうしたの?」
この世界にも兎がいる。さすがに羽のある兎はいないけれど。
ハンナお母さんが辺りに張っている緊張の膜を破るようだった。
「この子が助けてくれたの。ピコピコよ」
「まあ、そうなの。とってもかわいい兎ね。ピコピコちゃん、ありがとう」
ハンナお母さんがピコピコに声をかけると、ピコピコはハンナお母さんの胸元に飛んで行った。パーっとハンナお母さんが微笑んだ。
「まあ、お空が飛べる兎さんなのね。すごいわ」
ピコピコのことは伝説とされているから、村人たちも誰もピコピコを見て怖がっていない。ピコピコがハンナお母さんの胸元に飛んでいき、彼女がピコピコをモフモフして撫でているところを見てみんな触りたがっている顔をして見ている。
でも騎士たちは多分恐怖で顔が引きつっていた。
「ところでリーナ、今日は朝から気分が悪そうだったのに、どうして森の中に行ったの。それに、きゅうに村に騎士たちが来て、リーナを探していたのよ。
どういうことなの?」
ハンなお母さんはシーオンさまの方を見て言った。
「マレーナが、スグリエの草を泉で取って来てって言って……」
「なんでリーナがマレーナの仕事をしないといけないのよ?」
ハンナお母さんは滅多に怒らないのに、マーシャさんやマレーナさんが係わると機嫌が悪くなる。
「ハンナおばさん、リーナはずっとダラダラ寝てばかりいたからよ。村人たちは妊婦でもみんなきちんと仕事をしているのに、リーナだけ怠けているなんて、次期の村長の嫁としては仕事を与えただけよ。
それにリーナが快く引き受けてくれたわ。
それより、その方は一体どうちらさまなの?」
人垣からマレーナが出て来てから、ずっとシーオンさまを上目でチラチラ見ている。
「はじめまして。私はシーオン・サーラン、サーラン国王の二番目の弟です。リーナの夫でお腹の中の子の父親です」
「「っ!!」」
シーオンさまはマレーナを無視してハンナお母さんに挨拶をした。
「私もハンナお母さんと呼んでよろしいでしょうか?」
「えっ、えっ、ええぇ……?」
ハンナお母さんはオロオロとシーオンさまとリーナを何度も交互に見て返事をした途端に、頭を下げた。彼女につられたように、まわりにいた村人たちもお辞儀をした。
「私はマレーナと言います。ハンナおばさんの姪です」
ただマレーナとマーシャさんだけは頭を下げずにシーオンに釘付けだった。
「みな頭をあげてください。私は私的な用事でここにいますので肩苦しい形式は無用です。ハンナお母さん、そろそろリーナを休ませたいのですが、家の中に入っていいですか?」
(この人、シーオンだよね? こんなに丁寧に会話できるんだ)
彼の意外な一面を見た。普段はぶっきらぼうな話し方なのに、やっぱり王子さまなんだ。
丁寧な言葉使いより、今はシーオンさまの台詞にビックリ驚いて胸がドキドキしていた。シーオンさまはハンナお母さんに丁寧に接してくれて、里奈のことを妻とみんなの前で紹介してくれた。
「失礼します! シーオン殿下、どうぞそんなちっぽけな家ではなく、私どもの家でくつろいでください」
この村では珍しくぽっちゃりした体系の村長さんが近くに寄って言った。
「いい。私の妻の家でいい。リーナ、ハンナお母さん、中でくつろいでいいでしょうか?」
「ええ、も、もちろんです」
ハンナお母さんがピコピコを抱いたまま慌てて家の鍵を開けた。
「今夜一晩ここに泊まる。結界を張るから外の護衛はいらぬ。護衛は二人だけ残り、後は明日の明け方にここへ来てくれ。リーナとハンナお母さんを連れて城へ戻る準備をしてくれ」
シーオンさまが騎士たちに言うとみんな「御意」と頭を下げて言った。
「あ、あの! 私も一緒にいいですか?」
家に入ろうとしたらマレーナがシーオンさまの近くに寄ろうとしたが、騎士たちに妨害された。
「なぜだ?」
シーオンさまの声が……なんかイライラしている。
「わ、わたしは、今夜シーオンさまのお役に立てます。私は、この村で一番年齢的にも綺麗で適任だと思います!」
マレーナがチラッと里奈の方を見て、胸を強調しながら言った。
(これって……適任って……)
これ以上深く考えない方がいい……よね。
「いや、おまえ程度の女は王宮の使用人にたくさんいる……。第一、私の名を呼ぶ許可を許していない」
虫けらを見るように、バサッと言い切った。
「えっ?」
マリーナはなにを言われたか理解できないようだった。
「私は妻のリーナが側にいれば、他にはなにもいらない」
と、シーオンさまが優しく微笑みかける。あまりにもマリーナに向けた顔と今、里奈に向けた顔の差が激しすぎる。
「なっ、なんで? そんな孤児で、チビでブスで平ら顔で、貧乳の非人がいいのよ!?」
うわー。
シオンさまが隣にいなかったら、すごく傷ついたかもしれない。
「不敬罪で処罰されたいのか?」
シオンさま以上にハンナお母さんに抱かれているピコピコから殺気が出た途端に、騎士たちが一斉に剣を構えた。
マリーナは音のない悲鳴を叫びながら地面に座りこんだ。
「そいつらを私たちの前に二度と顔を出さないようにしろ」
シーオンさまが里奈をエスコートして小屋の中へ入った。
体にまつわるヌルヌルした水が、肌から離れていく。そして里奈の体は懐かしい匂いで包まれていた。重いまぶたを意識的に開いた。
一瞬まぶしくてまぶたを閉じる。
「リーナ、もう大丈夫だ」」
ぐっと里奈の体を抱きしめているシーオンさまの腕に力が入った。
「しーおん、さま、ゲホッ」
「ああ、リーナ、もう大丈夫だ。もうなにも心配しなくていい」
ひさしぶりに見るシーオンさまはやつれていた。大好きなコバルトブルーの目の下には隈がくっきりとついていた。
「探した。探したよ……無事でよかった……本当に無事でよかった」
里奈の頬にシーオンさまの髪の毛についている水がポツリと落ちた。それと共に、暖かい涙が頬に落ちてきた。
シーオンさまが里奈を胸に押し込めて、何度も繰り返す。
彼がふるえていた。
「シーオンさま」
シーオンさまがどんな理由で里奈を求めているかわからない。でも、もうどんな理由でもいい。里奈はシーオンさまと一緒にいたい。
「レイーシャもここに一緒に来た」
ドキっと胸が飛び跳ねた。
「レイーシャもリーナのことを睡眠も取らずにずっと探していた。本当は今こうしてリーナの側にいたいだろうが、メリーナの方を片付けないといけなくて、ここにいない」
「……」
シーオンさまに抱かれて泉から上がった。辺りには数人の騎士たちがいた。辺りはピリピリと殺気立っている。騎士たちはそれぞれ剣を持ち、魔法をいつでも放たれる用意をして構えている者もいる。
騎士たちが向いている方向を見るとピコピコがいた。
「リーナ、説明は後だ。今はここを脱出しないといけない。なにも心配しないでいい。俺がリーナを必ず守る」
「あれ、ピコピコ」
「ああ、そうだ。なぜ伝説のSランクのピコピコがここにいるのかわからないが、安心しろ」
と言うシーオンさまの緊張が肌に伝わってくる。
「あれ、ピコピコ、私のともだち……(多分)」
「……は!? ピコピコに攻撃をするな! リーナの友達……だそうだ」
シーオンさまはだんだんと声が小さくなって言った。
「シーオンさま、下ろしてください」
シーオンさまに地面に下ろしてもらった時にめまいがしてバランスを崩した。
「リーナ、俺に捕まっていろ」
里奈は片手でシーオンさまの腕をつかんで、ピコピコの方を見て言った。
(均衡の女神さまは、ピコピコは私のことを守るって言ったよね? 仲間だよね?)
「ピコピコ、おいで」
一瞬だった。パタパタと羽を動かして宙に浮いているピコピコが一瞬で消えた。
とっても嫌な予感がするけれど、頭の上がモゾモゾした。
「……ピコピコ?」
『ギャー』
人の頭で可愛くない雄叫びがしいた。耳が痛い。
「リーナ、そ、そ、そのピコピコは里奈の使い魔なのか?」
ピコピコが里奈の頭に乗っても、耳が痛くなるほどの騒音を出しても、シーオンさまは里奈の側を離れなかった。
「……うん(多分)」
シーオンさまをはじめとして、まわりにいた騎士たちはしばらく呆気にとらわれながら黙って里奈とピコピコを見ていた。
その後、現実に戻って来た騎士たちは、シーオンさまの指示に従って動いた。
里奈の濡れた服はシーオンさまに乾燥魔法をかけてもらい、彼の馬に乗せてもらって家に戻った。
「リーナー」
森を出て家の近くまで来ると村人たちがいた。人垣の中から里奈の姿を見つけたハンナお母さんがシーオンさまの馬が止まると近づいてきた。
シーオンさまが先に馬から降りて、里奈が降りるのを手伝ってくれた。そして、里奈の体を支えるかのように腰に腕を巻いている。
「リーナー」
ハンナお母さんがいつものように里奈を抱きしめようとして、頭の上のピコピコを見てやめた。と言うか、隣にいるシーオンさまを警戒していた。でもあきらかに高貴な人と分かったようで、なにか言いたそうに里奈の顔を見ている。
「ハンナお母さん……」
里奈もシーオンさまのことをなんて紹介していいか分からなかった。そんな里奈の戸惑いを察知してくれたように、ハンナお母さんがいつものように会話を返した。
「頭の上のうさぎはどうしたの?」
この世界にも兎がいる。さすがに羽のある兎はいないけれど。
ハンナお母さんが辺りに張っている緊張の膜を破るようだった。
「この子が助けてくれたの。ピコピコよ」
「まあ、そうなの。とってもかわいい兎ね。ピコピコちゃん、ありがとう」
ハンナお母さんがピコピコに声をかけると、ピコピコはハンナお母さんの胸元に飛んで行った。パーっとハンナお母さんが微笑んだ。
「まあ、お空が飛べる兎さんなのね。すごいわ」
ピコピコのことは伝説とされているから、村人たちも誰もピコピコを見て怖がっていない。ピコピコがハンナお母さんの胸元に飛んでいき、彼女がピコピコをモフモフして撫でているところを見てみんな触りたがっている顔をして見ている。
でも騎士たちは多分恐怖で顔が引きつっていた。
「ところでリーナ、今日は朝から気分が悪そうだったのに、どうして森の中に行ったの。それに、きゅうに村に騎士たちが来て、リーナを探していたのよ。
どういうことなの?」
ハンなお母さんはシーオンさまの方を見て言った。
「マレーナが、スグリエの草を泉で取って来てって言って……」
「なんでリーナがマレーナの仕事をしないといけないのよ?」
ハンナお母さんは滅多に怒らないのに、マーシャさんやマレーナさんが係わると機嫌が悪くなる。
「ハンナおばさん、リーナはずっとダラダラ寝てばかりいたからよ。村人たちは妊婦でもみんなきちんと仕事をしているのに、リーナだけ怠けているなんて、次期の村長の嫁としては仕事を与えただけよ。
それにリーナが快く引き受けてくれたわ。
それより、その方は一体どうちらさまなの?」
人垣からマレーナが出て来てから、ずっとシーオンさまを上目でチラチラ見ている。
「はじめまして。私はシーオン・サーラン、サーラン国王の二番目の弟です。リーナの夫でお腹の中の子の父親です」
「「っ!!」」
シーオンさまはマレーナを無視してハンナお母さんに挨拶をした。
「私もハンナお母さんと呼んでよろしいでしょうか?」
「えっ、えっ、ええぇ……?」
ハンナお母さんはオロオロとシーオンさまとリーナを何度も交互に見て返事をした途端に、頭を下げた。彼女につられたように、まわりにいた村人たちもお辞儀をした。
「私はマレーナと言います。ハンナおばさんの姪です」
ただマレーナとマーシャさんだけは頭を下げずにシーオンに釘付けだった。
「みな頭をあげてください。私は私的な用事でここにいますので肩苦しい形式は無用です。ハンナお母さん、そろそろリーナを休ませたいのですが、家の中に入っていいですか?」
(この人、シーオンだよね? こんなに丁寧に会話できるんだ)
彼の意外な一面を見た。普段はぶっきらぼうな話し方なのに、やっぱり王子さまなんだ。
丁寧な言葉使いより、今はシーオンさまの台詞にビックリ驚いて胸がドキドキしていた。シーオンさまはハンナお母さんに丁寧に接してくれて、里奈のことを妻とみんなの前で紹介してくれた。
「失礼します! シーオン殿下、どうぞそんなちっぽけな家ではなく、私どもの家でくつろいでください」
この村では珍しくぽっちゃりした体系の村長さんが近くに寄って言った。
「いい。私の妻の家でいい。リーナ、ハンナお母さん、中でくつろいでいいでしょうか?」
「ええ、も、もちろんです」
ハンナお母さんがピコピコを抱いたまま慌てて家の鍵を開けた。
「今夜一晩ここに泊まる。結界を張るから外の護衛はいらぬ。護衛は二人だけ残り、後は明日の明け方にここへ来てくれ。リーナとハンナお母さんを連れて城へ戻る準備をしてくれ」
シーオンさまが騎士たちに言うとみんな「御意」と頭を下げて言った。
「あ、あの! 私も一緒にいいですか?」
家に入ろうとしたらマレーナがシーオンさまの近くに寄ろうとしたが、騎士たちに妨害された。
「なぜだ?」
シーオンさまの声が……なんかイライラしている。
「わ、わたしは、今夜シーオンさまのお役に立てます。私は、この村で一番年齢的にも綺麗で適任だと思います!」
マレーナがチラッと里奈の方を見て、胸を強調しながら言った。
(これって……適任って……)
これ以上深く考えない方がいい……よね。
「いや、おまえ程度の女は王宮の使用人にたくさんいる……。第一、私の名を呼ぶ許可を許していない」
虫けらを見るように、バサッと言い切った。
「えっ?」
マリーナはなにを言われたか理解できないようだった。
「私は妻のリーナが側にいれば、他にはなにもいらない」
と、シーオンさまが優しく微笑みかける。あまりにもマリーナに向けた顔と今、里奈に向けた顔の差が激しすぎる。
「なっ、なんで? そんな孤児で、チビでブスで平ら顔で、貧乳の非人がいいのよ!?」
うわー。
シオンさまが隣にいなかったら、すごく傷ついたかもしれない。
「不敬罪で処罰されたいのか?」
シオンさま以上にハンナお母さんに抱かれているピコピコから殺気が出た途端に、騎士たちが一斉に剣を構えた。
マリーナは音のない悲鳴を叫びながら地面に座りこんだ。
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