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心底どうでもいい奴。
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「お前みどりと付き合ってんの?」
次の授業の音楽室へ行くために3階への階段を登りかけたところ、何者かに礼央は突然腕を掴まれた。
「え?」
振り向くとそこには如何にも『クラスの1軍』といった感じの生意気そうな男子学生がいた。
礼央より少し先に階段を登っていたクラスメイト2人に
「礼央、どうかした?」
「大丈夫?」
と心配そうに言われ
「ええっと…」
と生意気そうな男子学生を見ると、顎をクイッと斜め後ろへ向けた。
『こっちへ来い』というポーズだろう。
礼央は仕方なくクラスメイト達に
「大丈夫。先行ってて」
と笑顔で言った。
「ん。じゃあ先に行ってるね」
「ちゃんと授業遅れずに来いよ!」
クラスメイト達がいなくなると、礼央はその男に向かって
「で、何?みどりって」
と顔をしかめて迷惑そうな顔をしながら言う。
「とぼけんなよ!みどりと付き合ってんのかってきいてんだよ!」
男はイライラした様子で礼央に詰め寄る。
(だからみどりって何なんだよ…)
と心底どうでもいい奴に絡まれているな…と、ため息をついた時に相手の男子学生の上履きを見た。
(つま先が赤。…て、ことは3年生…か…)
礼央はめんどくさいなあ……と思いながらも、自分の腕に掛かっていた男の手をそっと外して
「付き合ってないですよ」
と作り笑顔で答えた。
「嘘つけ!お前らが放課後図書室でイチャコラしてんの知ってんだからな!!」
と礼央の胸ぐらを掴んできた。
図書室…
「成嶋先輩のことですか?」
「だからそう言ってるだろうが!」
と男子学生は礼央を自分に引き寄せた。
キーンコーン…と次の授業開始のチャイムが鳴る。
「あ、ほら……次、音楽室行かなきゃ、僕」
礼央は胸ぐらを掴まれたまま男子学生に話しかけた。
「うるせえ!」
とさらに礼央を強く引っ張る男。
「……痛いしアンタの方がうるさいんですけど。」
苛ついた礼央は男子学生の頬をムギュッと両手で鷲掴みし、そのうるさいお口にキスをした。
キーンコーンカーンコーン…
そして無情にも授業開始のチャイムが鳴り終わった。
次の授業の音楽室へ行くために3階への階段を登りかけたところ、何者かに礼央は突然腕を掴まれた。
「え?」
振り向くとそこには如何にも『クラスの1軍』といった感じの生意気そうな男子学生がいた。
礼央より少し先に階段を登っていたクラスメイト2人に
「礼央、どうかした?」
「大丈夫?」
と心配そうに言われ
「ええっと…」
と生意気そうな男子学生を見ると、顎をクイッと斜め後ろへ向けた。
『こっちへ来い』というポーズだろう。
礼央は仕方なくクラスメイト達に
「大丈夫。先行ってて」
と笑顔で言った。
「ん。じゃあ先に行ってるね」
「ちゃんと授業遅れずに来いよ!」
クラスメイト達がいなくなると、礼央はその男に向かって
「で、何?みどりって」
と顔をしかめて迷惑そうな顔をしながら言う。
「とぼけんなよ!みどりと付き合ってんのかってきいてんだよ!」
男はイライラした様子で礼央に詰め寄る。
(だからみどりって何なんだよ…)
と心底どうでもいい奴に絡まれているな…と、ため息をついた時に相手の男子学生の上履きを見た。
(つま先が赤。…て、ことは3年生…か…)
礼央はめんどくさいなあ……と思いながらも、自分の腕に掛かっていた男の手をそっと外して
「付き合ってないですよ」
と作り笑顔で答えた。
「嘘つけ!お前らが放課後図書室でイチャコラしてんの知ってんだからな!!」
と礼央の胸ぐらを掴んできた。
図書室…
「成嶋先輩のことですか?」
「だからそう言ってるだろうが!」
と男子学生は礼央を自分に引き寄せた。
キーンコーン…と次の授業開始のチャイムが鳴る。
「あ、ほら……次、音楽室行かなきゃ、僕」
礼央は胸ぐらを掴まれたまま男子学生に話しかけた。
「うるせえ!」
とさらに礼央を強く引っ張る男。
「……痛いしアンタの方がうるさいんですけど。」
苛ついた礼央は男子学生の頬をムギュッと両手で鷲掴みし、そのうるさいお口にキスをした。
キーンコーンカーンコーン…
そして無情にも授業開始のチャイムが鳴り終わった。
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