魔王

ハルノヒ

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つくっちまおう

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『皆さんは、どうしたら戦争や差別や虐めがなくなると思いますか?』
クラス担任のケイ先生が僕らに聞いてきた。

「みんな、なかよくすればいいと思いまーす」ジョンが言った。

『そうね。そう出来れば良いですよね。では、何故みんな仲良く出来ないのでしょう?』ケイ先生は困った顔をして聞いた。

「みんなそれぞれ違う人間だからじゃない?」リー・メイが言った。

「そーそ。オレと違う肌の色の人はなんだか気持ち悪いんだよねー」マカロンが言った。

「私と目の色が違うのも嫌だわ」アリシャが言った。

「言語が同じじゃないとむかつくよ」ジャスパーが言った。

「あの子は足が遅い」「勉強が出来ないのは嫌よね」「喋り方なんかおかしくない?」「そもそも考え方が違うんだよなー」

次々と児童から発言がされた。


『それぞれ違う人間でも、仲良く出来る方法って無いのでしょうか?』ケイ先生は悲しげな顔をした。

「同じ考えの人間同士なら、仲良く出来るんじゃないかな?」とエイダンが言った。

「えー、何それ。同じ思考回路とか気持ち悪ーい。クローンじゃん」マイが言った。

エイダンはマイの方を向き「いや、そうじゃなくてさ…」と言い
そしてクラスのみんなを見回してこう続けて言った。

【すっごく大きな存在の敵をつくるんだ。全人類の敵を。】
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