36 / 85
◆ ダンまち(ダンジョンで待ち伏せされた)編
36 流した涙とあがいた時間
しおりを挟む「寮母さんには使い魔で連絡しとくから、今日は泊まっていきなさい」
学年主任アンヌフローリア女史の粋な計らいで、ダンジョン祭り初日を終えたシリルチームは、全員が彼女の家に泊まる事が決定した。何故お泊り会になってしまったのかと言うと、これには深い訳があった。
一日に三回も迷宮から救助されたと言う前代未聞の記録を打ち立ててしまったシリルたちは、夕方くたくたになってサンクトプリエンツェの街に帰還した後に、アンヌフローリア邸で夕食をとりながら白熱した議論を交わし始めたのである。
それはまさしく「フォーメーション」……戦闘隊形について。このままでは何度も何度も同じ失敗を繰り返すだけだと悟り、誰が言い出したと言う訳でもなく共通認識として語り合い始めたのだ。
今日この日まで、結果としてそれが間違いだと身をもって気付かされるまでは、シリルたちはそれぞれのフォーメーションをこのように配置していた。
・前衛 ジェイサン・ネス ーー理由 身体が大きく物理攻撃が強いから
・前衛補助 ロミルダ・デーレンダール ーー理由 全身鎧と騎士剣盾持ちでジェイサンをサポート
・後衛 エステバン・カミネーロ ーーいざと言う時身体の一部をロックドラゴン化して防衛
・中盤 カティア・オーランシェ ーー召喚魔法で攻撃サポート
・中盤 シリル・デラヒエ ーーカティアを守りつつ精霊回復魔法でサポート(肩こり程度)
確かにパッと見れば、この配置がベストだと誰もが思ったはずなのだが、全くと言って良いほどチームは機能しなかった。
まず悪魔召喚士のカティア。名だたる悪魔をガンガン召喚して迷宮を切り開くものだと思っていたら、地獄の番犬ケルベロスを召喚した際に、その対価として全身を襲い始めた激痛でその場でうずくまってしまい、本人からはやる気がみなぎって溢れ出ているものの、移動しての能動的な戦闘が出来ない事が発覚。つまりは縦横無尽に空を駆ける戦闘爆撃機ではなく【固定砲台】としての運用を考えねばならなくなった。
次に戦士ジェイサン・ネス。戦士としてのスペックは申し分無く、パーティーの盾役として期待されたのだが、攻撃を受けてひとたび流血すると、呪いの仮面に支配されてパーティープレイを失念してしまう事が大混乱の原因となってしまった。敵が単体ならば呪いの仮面の執念で撃破も可能なのだが、敵が複数で現れると、後衛の配置など一切考慮せずに狙いを付けた敵一体をひたすら追い続けてしまうのだ。
更にはエステバン・カミネーロ。ロックドラゴンの硬さを期待して「しんがり」を任せたのだが、良く言って本人の繊細さ、悪く言ってビビりが災いし、常に背後を執拗に警戒するものだから隊列が伸び伸びになり、挙げ句の果てには隊列が伸び過ぎて置いてけぼりの迷子になってしまう始末。
シリルに至っては仲間の肩こりを治すかお茶の時間に火を起こすのが精一杯なのだが、そこはそれ皆が納得しているので、深刻な問題にはなっていないが、ロミルダの落ち込みようは凄まじく、このままではダメだと、悲壮感を全身から漂わせつつ自分を絶えず責めている。
ロミルダは確かに腕はたつのだが、抜きん出て「火力」のある戦士と言う訳でも無くそつなくこなす二番手が定位置になっており、それがやはり自分の理想と現実の乖離に悩む原因ともなっていた。
確かに彼らはチームとして弱く、生徒会に救助されてしまうと言う恥を受け、学園生たちの嘲笑に晒されてしまったのだが、立派だったのはその現実を素直に受け止めて、自分たちが強くなるにはどうすれば良いのかと皆でぶつかり合った事であろう。
アンヌフローリアが食材を調達し、シリルが調理した夕食。硬いパンを牛乳ベースのシチューで流し込みながら、いつまでも落ち込んでなんかいられないぞとばかりに、誰もが真剣な眼差しで主張する。
「ジェイサン明日は呪われないよう気を付ける」
「いや、どのみち仮面戦士になっちまうし、むしろその方が強えだろ? 」
「エステバンの言うとおり、僕もその強さを活かした方が良いと思うよ」
「シリル君、カティアさんをおんぶして走れるか? 」
「ロミルダさん? おんぶって……」
「カティア君には悪いが、どんどん魔法を撃って貰いたいんだ」
「……うん……良いよ。私……とことん頑張る……」
「わかったよ、頑張ってカティアをおんぶして走る! 」
「カティア顔赤い、具合悪いか? 」
「野暮な事言うなよジェイサン」
皆の意見を取りまとめたのはロミルダ、そして誰もが納得する様な最終案を提示したのもロミルダ。なるほど流石は騎士団の団長を輩出して来た家柄なのか、彼女には自然と人をまとめる才能があるようだ。
「欠点を補う様な関係はやめよう、小さくまとまったってロクな結果が出ない。自分の特徴を活かしてガンガン攻めるんだ、攻めの編成で行こう! 」
ロミルダの取りまとめたパーティー編成とはこうだ。
前衛だったジェイサンは後衛のしんがりに変更。後方からサプライズドアタックをかけて来る敵は、もともとスピードを活かして単体で攻めて来る。つまりジェイサンがまずターゲットを取られて戦う事から呪いの仮面も発動し易く勝率も高いはず。そして背後を気にしすぎるエステバンを前衛トップに交代させて、エステバンの背後はロミルダが全力で守る。
カティアには可能な限り召喚魔法を放ってもらい、パーティーがその場から動けなくなる事が無いよう、シリルが移動砲台の車輪となってカティアを移動させる……。
この編成案に皆は瞳をキラキラと輝かせ、今日の疲れなどどこ吹く風で、明日の迷宮アタックの成功に思いを馳せ始める。見た目や期待値で編成されたパーティーが個々の能力に沿った編成に変わり、果たしてそれが通用するのか、通用するなら迷宮の何階層まで潜る事が出来るのかと、誰もが期待に胸を膨らませたのだ。
だが、実質的なリーダーとなり、仲間から尊敬の眼差しで見られ始めたロミルダではあるが、何故か彼女だけはその表情の片隅に小さな憂いを浮かべていた。その憂いの表情が夕食中に治る事は無く、食後に仲間たちが作戦会議だと言って迷宮のルート確認をしている間も、そして皆が交代で風呂に入り睡魔に襲われ始めた時間も、それが解ける事は無かった。
男性はシリルの部屋、女性はアンヌフローリアの部屋で就寝。ルール通りに皆が布団にくるまり寝息を立て始めた頃、大あくびを放ちながら書斎から出て来たアンヌフローリアは、まだ布団には入らずに起きていたロミルダと目を合わせる。
「あら、まだ起きてたの? 」
アンヌフローリアの問いに「快答」出来ないのか、ちょっと眠れなくてと口ごもりながらうつむくロミルダ。仲間にも話せずに独りで何かを抱え込んでいるかの様相だ。
「みんなの方針は決まったけど、まだあなた自身の方針が決まってないのね」
クラスの中での総合成績は上の下、家柄的には申し分の無いエリートのロミルダだが、何故彼女はシリルのチームに入ったのか、そして今現在何を悩んでいるのかをアンヌフローリアに話し始めた。情け無い姿を見られた以上、もったいぶるよりも全てを吐露した方が潔いと判断したのである。
「……騎士道精神をもって毅然とした態度でいる割には、並なんです。私大した事が無いんです……」
騎士団の団長を輩出する家柄に生まれ、男系社会の中でもがき続けるロミルダだが、どう頑張っても天井を突き抜ける程の「何か」が無いのだ。
「クラスメイトたちも敬意をもって接してはくれてますが、こう言う時に素が出るものです。……私をあてにしてくれる者は、誰一人いなかった」
教室では騎士団の血筋と言う事で生徒たちは一目置いてはいるが、いざ仲間としてチームとして戦おうと言う時、誰も自分を頼ってはくれなかったと彼女は嘆いている。
「わかっているんです、私には戦士として何かが足りない。足りない人間をアテにする者などいないと言う事も」
……だから今日はと、誘ってくれたシリル君たちの為にと覚悟して、完全鎧を着込んで騎士剣と盾を持った。重くて、重くて逃げるのが精一杯だった。気持ちばかりが前に出て結局何も出来ない自分、それが悔しくて悔しくて……
テーブルの上でぎゅっと握られた両の拳に、大粒の涙が溢れ落ちる。ロミルダは足掻いて足掻いてそれでも諦められずに前を向こうとしていたのだ。
「なるほどね。でも諦めた訳じゃないんでしょ? 」
「……諦めてなんかいません! その選択肢だけは私には無い! 」
舐めると甘そうな涙の玉をポロポロと目からこぼしながらも、決意や覚悟を言霊に乗せて言い放つロミルダ。そんな彼女の姿を見たアンヌフローリアは、目の前で泣いている生徒の機嫌を取ろうと迎合せず、そして同情や慰めの言葉を持って接するのでも無く、彼女には見えていなかった一つの可能性を提示する事で道を示す。
「昔、私の教え子にね、あなたにそっくりな女の子がいたの」
「私に……そっくり……? 」
「ふふっ、そうよそっくり。非力な自分をカバーしようと鎧を着たり両手剣振り回したりと、あなたより大騒ぎしていたわ」
「その人は……その人はどうなりました? 」
「あなたと同じでやっぱり私の前で泣いてたの、だけど彼女は生まれ変わった」
……力の無さを感じる、非力さを痛感する。だからと言って鎧や剣に比重を置けば、重くて重くて余計に身体が動かない。苦しんでいる彼女に私は言ってあげたの、「重いものを背負えば背負っただけマイナススタートになるし、そこにゴールは無い。ゼロからスタートしたいなら自分の出来る事を進化させなさい」って……
「ねえロミルダさん、あなたが思い描く戦士としての完成形は、騎士団の団長さんなの? 」
「いえ、騎士団の団長になるのは私事に過ぎません。私はマスターズ・リーグのトップになって……!」
この言葉を言い終わらない内に、ロミルダは何かに気付いて身震いする。そしてアンヌフローリアが何を意図してアドバイスしてくれているのかを理解して全身が総毛立った。
【アンヌフローリア・ボーマルシェに師事し、自分の非力を克服した者は過去に確かにいた。彼女は軽装のまま得意でもない魔法を剣技に織り交ぜて、見事にマスターズ・リーグのトップチームに合格した】
「せん……せい! アンヌフローリア先生! 」
「魔法力だけで言うなら、あの子の倍以上のスペックを持っている。あの子に出来てあなたが出来ない理由なんて無いのよ」
ロミルダに向かってニコリと微笑むアンヌフローリア。あれ程自分を責めていたロミルダの涙はカラリと止まり、目の周りこそ腫れぼったいが瞳はまるで銀河系宇宙でも内包しているかの様にキラキラと輝いている。
「どの系統の魔法が性に合っているか、そして剣技にどう織り交ぜるか、先ずはそこから考え始めないとね」
結果としてロミルダ・デーレンダールがこの夏休み中、自分の屋敷に戻る事は一切無かった。そして夏休み明けに彼女が騎士剣を持つ事も一切無くなった。
その代わり一年B組を中心に新たな話題が学園を駆け抜け、ロミルダは時の人として学園中の注目を浴びる様になる。
ーーマスターズ・リーグのトップに君臨するコレット・ブーケ、彼女を凌ぐかも知れない魔法剣士が誕生したーー
流した涙とあがいた時間は、自分を裏切らなかったのであるが、アンヌフローリア邸で毎晩特訓に次ぐ特訓を重ねたロミルダはとある事件を起こしてしまう。
「ロミルダさんの吐息は激しかったです」事件がそれなのだが、本人の名誉のためにと配慮され、公にはならなかったそうだ。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説
見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる
グリゴリ
ファンタジー
『旧タイトル』万能者、Sランクパーティーを追放されて、職業が進化したので、新たな仲間と共に無双する。
『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる』【書籍化決定!!】書籍版とWEB版では設定が少し異なっていますがどちらも楽しめる作品となっています。どうぞ書籍版とWEB版どちらもよろしくお願いします。
2023年7月18日『見捨てられた万能者は、やがてどん底から成り上がる2』発売しました。
主人公のクロードは、勇者パーティー候補のSランクパーティー『銀狼の牙』を器用貧乏な職業の万能者で弱く役に立たないという理由で、追放されてしまう。しかしその後、クロードの職業である万能者が進化して、強くなった。そして、新たな仲間や従魔と無双の旅を始める。クロードと仲間達は、様々な問題や苦難を乗り越えて、英雄へと成り上がって行く。※2021年12月25日HOTランキング1位、2021年12月26日ハイファンタジーランキング1位頂きました。お読み頂き有難う御座います。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
エラーから始まる異世界生活
KeyBow
ファンタジー
45歳リーマンの志郎は本来異世界転移されないはずだったが、何が原因か高校生の異世界勇者召喚に巻き込まれる。
本来の人数より1名増の影響か転移処理でエラーが発生する。
高校生は正常?に転移されたようだが、志郎はエラー召喚されてしまった。
冤罪で多くの魔物うようよするような所に放逐がされ、死にそうになりながら一人の少女と出会う。
その後冒険者として生きて行かざるを得ず奴隷を買い成り上がっていく物語。
某刑事のように”あの女(王女)絶対いずれしょんべんぶっ掛けてやる”事を当面の目標の一つとして。
実は所有するギフトはかなりレアなぶっ飛びな内容で、召喚された中では最強だったはずである。
勇者として活躍するのかしないのか?
能力を鍛え、復讐と色々エラーがあり屈折してしまった心を、召還時のエラーで壊れた記憶を抱えてもがきながら奴隷の少女達に救われるて変わっていく第二の人生を歩む志郎の物語が始まる。
多分チーレムになったり残酷表現があります。苦手な方はお気をつけ下さい。
初めての作品にお付き合い下さい。
S級スキル【竜化】持ちの俺、トカゲと間違われて実家を追放されるが、覚醒し竜王に見初められる。今さら戻れと言われてももう遅い
猪木洋平@【コミカライズ連載中】
ファンタジー
主人公ライルはブリケード王国の第一王子である。
しかし、ある日――
「ライル。お前を我がブリケード王家から追放する!」
父であるバリオス・ブリケード国王から、そう宣言されてしまう。
「お、俺のスキルが真の力を発揮すれば、きっとこの国の役に立てます」
ライルは必死にそうすがりつく。
「はっ! ライルが本当に授かったスキルは、【トカゲ化】か何かだろ? いくら隠したいからって、【竜化】だなんて嘘をつくなんてよ」
弟である第二王子のガルドから、そう突き放されてしまう。
失意のまま辺境に逃げたライルは、かつて親しくしていた少女ルーシーに匿われる。
「苦労したんだな。とりあえずは、この村でゆっくりしてくれよ」
ライルの辺境での慎ましくも幸せな生活が始まる。
だが、それを脅かす者たちが近づきつつあった……。
クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
集団転移に巻き込まれ、クラスごと異世界へと転移することになった主人公晴人はこれといって特徴のない平均的な学生であった。
異世界の神から能力獲得について詳しく教えられる中で、晴人は自らの能力欄獲得可能欄に他人とは違う機能があることに気が付く。
そこに隠されていた能力は龍神から始まり魔神、邪神、妖精神、鍛冶神、盗神の六つの神の称号といくつかの特殊な能力。
異世界での安泰を確かなものとして受け入れ転移を待つ晴人であったが、神の能力を手に入れたことが原因なのか転移魔法の不発によりあろうことか異世界へと転生してしまうこととなる。
龍人の母親と英雄の父、これ以上ない程に恵まれた環境で新たな生を得た晴人は新たな名前をエルピスとしてこの世界を生きていくのだった。
現在設定調整中につき最新話更新遅れます2022/09/11~2022/09/17まで予定
勇者のハーレムパーティを追放された男が『実は別にヒロインが居るから気にしないで生活する』ような物語(仮)
石のやっさん
ファンタジー
主人公のリヒトは勇者パーティを追放されるが
別に気にも留めていなかった。
元から時期が来たら自分から出て行く予定だったし、彼には時期的にやりたい事があったからだ。
リヒトのやりたかった事、それは、元勇者のレイラが奴隷オークションに出されると聞き、それに参加する事だった。
この作品の主人公は転生者ですが、精神的に大人なだけでチートは知識も含んでありません。
勿論ヒロインもチートはありません。
そんな二人がどうやって生きていくか…それがテーマです。
他のライトノベルや漫画じゃ主人公になれない筈の二人が主人公、そんな物語です。
最近、感想欄から『人間臭さ』について書いて下さった方がいました。
確かに自分の原点はそこの様な気がしますので書き始めました。
タイトルが実はしっくりこないので、途中で代えるかも知れません。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる