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第五章 神々の海
13 血潮
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少年は呆然とシンケルスの横顔を見上げた。
シンケルスはもちろん、そこで氷の彫像となって停止していた。
少年は仕方なく彼の代わりに訊いた。
「それはだれなんだよ」
「教える必要も義務もない。勝手に疑心暗鬼に陥ってくれたまえ。そのほうが僕らも都合がいいからね」
「腹ったつなあ、もう!」
まったく、軟体動物のようにつかみどころがない。なんだこの外連野郎は。自分が大嫌いな種類の人間……いや、生き物だ!
「でもまあ、君が僕らに協力してくれるなら、ある程度譲歩しないこともない。で、だね。皇帝ちゃん」
「なんだよ」
もうそう呼ばれることは諦めたが、少年はできるかぎりの不快を表現した目で相手を睨みつけた。
「君、協力してくれないかな? その体の一部をちょっと僕らに提供してほしいのだけどね」
「なんだって?」
「体といっても、もちろん全部じゃなくていい。細胞と血液を少しばかりだ。もちろんアフターケア……後始末はする。傷も残らないように、ちゃんと治療するから」
「そういう問題じゃないだろ!」
体って、つまりこのインセク少年の体をか。
そもそも、傷が残らなければいいという問題ではない。これはインセク少年の体なのだし、自分が勝手にどうこうしていいものではないのだ。
「つまりお前らは、インセクでもその『くろーん』とかいうのを作るつもりなんだな?」
「まあ、そういうこと」
「そんなの、私に決められるわけないだろっ!」
「その通りだ」
隣から聞こえたシンケルスの声は、もはや地を這っていた。そうして少年の気持ちをそのとおりに代弁してくれた。
「この身体は、そもそもあのインセク少年のものだ。ほかの人間が勝手に扱いを決められるものではない。ましてクローンを作るなど、論外だ」
「そっ……そうだよ」
と言いはしたが、少年はどうしても胸がきりりと痛むのを止められなかった。
そうだ。勘違いしてはいけない。
この男が愛しているのはインセク少年だ。彼がこの身体を大切に思うのは、飽くまでもあの少年のため。決して私のためなどではない──。
ストゥルトの顔をした謎の存在は、腹立たしいほどのんびりと二人を代わるがわる見てから、ふっと薄笑いを浮かべた。
「まあ、知ってるよ。君たちの倫理観からするとそうなんだってことはね。でも、僕らにはまったく関係のない話だから、それは」
今度は腕を組み、指で軽く自分の腕を叩きながら首を傾けている。
「別にこれは『お願い』ではないんだし。命を盾にされたら、君たちは大抵、どんな要求でも呑むじゃないか」
「『お願い』じゃない……? ってことは脅迫か」
少年はさらに相手を睨みつけた。返された沈黙はそのまま「応」の答えを示す。
「わざわざ僕らの領域にやってきて、僕らの意思と関係なく無事に帰れるなんて、まさか思っていないよね? 僕らはいつでも君たちを屠ることができるんだよ。その気になれば、この会話の間にもすでに何百回も君たちを殺すことができたんだ。そうしないであげていること、もうちょっと考慮してもいいんじゃないかな」
「なんだと……?」
いやな汗がうわっと体じゅうに浮かんですぐに冷えていく。少年は唇を噛んでその不快感に堪えた。
「しかも君、勝手に余計な人を連れてきちゃってるし。わかってるのかな? 彼がいまこの時点でもっとも大きな命のリスクを負っているんだということ」
「なに?」
「僕らが招待したのは、君と、インセク君の記憶が入ったストゥルト皇帝だけだ。そちらのボディガードはお呼びじゃない。だけど……」
青年がすいと自分の唇を指の背で撫でるようにした瞬間だった。
「ぐうっ……?」
「えっ、シンケルスっ!?」
シンケルスが立ち上がりかけた姿勢のまま固まった。手から光線銃がかちゃりと落ちる。実は彼は、座っていながらもずっとテーブルの下でそれを構えていたのだ。
男はそのまま、見えない何かに縛り付けられたようになって動かない。いや、動けなくなったのだ。必死に振りほどこうともがくが、体の周りに目に見えない縄でもかけられたようになって、何かがギリギリと彼の体を締め上げているのがわかった。
「小賢しいんだよ。そんな玩具ごときで僕らを害することができるなんて、本気で思っていたの?」
「ぐあっ……!」
と、その透明な縄が今度はぐるぐると彼の喉に絡みついたのがわかった。締め上げられて首筋に変な皺がより、血管が浮き出てくる。
「シンケルスっ……!」
少年は、どすんと床に転がってしまった男の体にしがみついた。胸元から短剣を引き抜き、見えない縄に手を掛けて切ろうと奮闘する。
シンケルスの顔色が紫色に変じている。早く喉だけでも楽にしてやらなくては、あっという間に窒息してしまう。
が、その縄にはろくに指も入れられなかった。少年が爪を立てたせいで、シンケルスの肌から血がにじみだした。
「やめろっ! やめろよおっ! シンケルスにこんなことするな、外せよおおっ!」
「だったらはやく『イエス』って答えなよ。彼の命が尽きてしまう前にね」
「きっ、貴様っ……!」
視界の隅に、シンケルスが落とした光線銃が入った。
少年は素早くそれに飛びつくと、ぱっと身を翻して今度は青年に銃口を向けた。
自分に銃口を向けている自分。
とても信じられない光景だ。頭が変になりそうだった。
「シンケルスを放せっ! 貴様、私の姿だからって容赦すると思うなよ!」
青年は表情筋のひとつも動かさなかった。
「……どうでもいいけど。それ、安全装置がかかったままだよ?」
「え……あっ!」
慌てて手元を見た瞬間、銃はあっという間に見えない何かによって弾き飛ばされた。衝撃で手がビリビリと痛み、思わず握りこむ。
青年が何ごともなかったような顔でにこにこと少年を見た。
「慣れないものを使うもんじゃない。こういうことになるからね。下手をすると怪我をするよ」
「くそっ!」
「ついでながら、安全装置は外れていたよ。シンちゃんが使ってたんだから当然だろう?」
「ううっ……」
少年は歯噛みした。そうだ。シンケルスがこいつに向けていたのだから、安全装置なんて外れていたに決まっているのだ! 自分のバカ、大バカ野郎!
「で? 提供する気になったかな。君の細胞と血液を」
「断るっ!」
少年が叫んだ途端、青年はさっと片手を上げた。
次の瞬間、どこからか鋭く細い光が飛んできてシンケルスに襲いかかった。
「ぐう……っ!」
「シンケルスっ!」
少年は棒立ちになった。シンケルスの腹に大きな穴が開いている。そう、ちょうど自分が海岸で試し撃ちをしたときの、あの岩のように。
体の下に真っ赤な池がさあっと広がり始めた。
「シンケルス……!」
少年は男の体にしがみついた。
熱い液体がどくどくと彼の体から出ていくのがわかる。
服も床も、彼を抱えた自分の腕も、みんな真っ赤に染まっていく。
(いやだ……そんな!)
少年は自分の服を脱ぎ、必死でシンケルスの腹をおさえつけた。
「お前……貴様! なにやってるんだ。なんでこんなことするんだっ!」
少年の声はもはや泣き声の混ざった悲鳴そのものだった。
「シンケルスを治せ。治せ、バカあああっ!」
「だから。さっさと決断しなって言ったじゃないか」
青年の声はむしろ楽しげだった。
そうするうちにも、シンケルスの顔色がどんどん白くなっていく。
青ざめた唇が、まるで塩の柱のような色に変わっていく。
その唇がそっと動いた。
「だめ……だ。やめ、ろ」
もはや虫の息だ。
それでもこの男は、少年の身を案じてくれているのか。……いや、あのインセク少年の体を、だろうけれど。
少年は無我夢中でシンケルスの体を抱きしめた。男の口からごぼっと赤い液体が迸る。少年の体も赤く染まった。
何もかもが、目の奥から溢れ出た熱いなにかでぼやけていく。
「やだ……やだっ。シンケルスっ……!」
薄く開いた男の瞳がじっと少年を見ている。
「なんだ? シンケルス」
何が言いたい。何が言いたいんだ、私に。
言ってくれ。
だってお前は、本当のことなんてほとんど私に言ったことがないじゃないか。
何を考えてたんだ。私のこと、どう思ってた?
なんでもいい。なんでもいいから言ってくれ、お願いだ……!
だが。
やがてその光がすうっと目の前から消えていった。
それは気のせいかもしれなかった。
だが少年ははっきり感じた。
抱えた体が、ふっと少し軽くなるのを。
それからずっしりと重くなるのを。
(うそ……。うそ、だ)
「ああ……ああ……あああああああ────っ!」
少年の絶叫が、周囲のすべてをとどろかせた。
シンケルスはもちろん、そこで氷の彫像となって停止していた。
少年は仕方なく彼の代わりに訊いた。
「それはだれなんだよ」
「教える必要も義務もない。勝手に疑心暗鬼に陥ってくれたまえ。そのほうが僕らも都合がいいからね」
「腹ったつなあ、もう!」
まったく、軟体動物のようにつかみどころがない。なんだこの外連野郎は。自分が大嫌いな種類の人間……いや、生き物だ!
「でもまあ、君が僕らに協力してくれるなら、ある程度譲歩しないこともない。で、だね。皇帝ちゃん」
「なんだよ」
もうそう呼ばれることは諦めたが、少年はできるかぎりの不快を表現した目で相手を睨みつけた。
「君、協力してくれないかな? その体の一部をちょっと僕らに提供してほしいのだけどね」
「なんだって?」
「体といっても、もちろん全部じゃなくていい。細胞と血液を少しばかりだ。もちろんアフターケア……後始末はする。傷も残らないように、ちゃんと治療するから」
「そういう問題じゃないだろ!」
体って、つまりこのインセク少年の体をか。
そもそも、傷が残らなければいいという問題ではない。これはインセク少年の体なのだし、自分が勝手にどうこうしていいものではないのだ。
「つまりお前らは、インセクでもその『くろーん』とかいうのを作るつもりなんだな?」
「まあ、そういうこと」
「そんなの、私に決められるわけないだろっ!」
「その通りだ」
隣から聞こえたシンケルスの声は、もはや地を這っていた。そうして少年の気持ちをそのとおりに代弁してくれた。
「この身体は、そもそもあのインセク少年のものだ。ほかの人間が勝手に扱いを決められるものではない。ましてクローンを作るなど、論外だ」
「そっ……そうだよ」
と言いはしたが、少年はどうしても胸がきりりと痛むのを止められなかった。
そうだ。勘違いしてはいけない。
この男が愛しているのはインセク少年だ。彼がこの身体を大切に思うのは、飽くまでもあの少年のため。決して私のためなどではない──。
ストゥルトの顔をした謎の存在は、腹立たしいほどのんびりと二人を代わるがわる見てから、ふっと薄笑いを浮かべた。
「まあ、知ってるよ。君たちの倫理観からするとそうなんだってことはね。でも、僕らにはまったく関係のない話だから、それは」
今度は腕を組み、指で軽く自分の腕を叩きながら首を傾けている。
「別にこれは『お願い』ではないんだし。命を盾にされたら、君たちは大抵、どんな要求でも呑むじゃないか」
「『お願い』じゃない……? ってことは脅迫か」
少年はさらに相手を睨みつけた。返された沈黙はそのまま「応」の答えを示す。
「わざわざ僕らの領域にやってきて、僕らの意思と関係なく無事に帰れるなんて、まさか思っていないよね? 僕らはいつでも君たちを屠ることができるんだよ。その気になれば、この会話の間にもすでに何百回も君たちを殺すことができたんだ。そうしないであげていること、もうちょっと考慮してもいいんじゃないかな」
「なんだと……?」
いやな汗がうわっと体じゅうに浮かんですぐに冷えていく。少年は唇を噛んでその不快感に堪えた。
「しかも君、勝手に余計な人を連れてきちゃってるし。わかってるのかな? 彼がいまこの時点でもっとも大きな命のリスクを負っているんだということ」
「なに?」
「僕らが招待したのは、君と、インセク君の記憶が入ったストゥルト皇帝だけだ。そちらのボディガードはお呼びじゃない。だけど……」
青年がすいと自分の唇を指の背で撫でるようにした瞬間だった。
「ぐうっ……?」
「えっ、シンケルスっ!?」
シンケルスが立ち上がりかけた姿勢のまま固まった。手から光線銃がかちゃりと落ちる。実は彼は、座っていながらもずっとテーブルの下でそれを構えていたのだ。
男はそのまま、見えない何かに縛り付けられたようになって動かない。いや、動けなくなったのだ。必死に振りほどこうともがくが、体の周りに目に見えない縄でもかけられたようになって、何かがギリギリと彼の体を締め上げているのがわかった。
「小賢しいんだよ。そんな玩具ごときで僕らを害することができるなんて、本気で思っていたの?」
「ぐあっ……!」
と、その透明な縄が今度はぐるぐると彼の喉に絡みついたのがわかった。締め上げられて首筋に変な皺がより、血管が浮き出てくる。
「シンケルスっ……!」
少年は、どすんと床に転がってしまった男の体にしがみついた。胸元から短剣を引き抜き、見えない縄に手を掛けて切ろうと奮闘する。
シンケルスの顔色が紫色に変じている。早く喉だけでも楽にしてやらなくては、あっという間に窒息してしまう。
が、その縄にはろくに指も入れられなかった。少年が爪を立てたせいで、シンケルスの肌から血がにじみだした。
「やめろっ! やめろよおっ! シンケルスにこんなことするな、外せよおおっ!」
「だったらはやく『イエス』って答えなよ。彼の命が尽きてしまう前にね」
「きっ、貴様っ……!」
視界の隅に、シンケルスが落とした光線銃が入った。
少年は素早くそれに飛びつくと、ぱっと身を翻して今度は青年に銃口を向けた。
自分に銃口を向けている自分。
とても信じられない光景だ。頭が変になりそうだった。
「シンケルスを放せっ! 貴様、私の姿だからって容赦すると思うなよ!」
青年は表情筋のひとつも動かさなかった。
「……どうでもいいけど。それ、安全装置がかかったままだよ?」
「え……あっ!」
慌てて手元を見た瞬間、銃はあっという間に見えない何かによって弾き飛ばされた。衝撃で手がビリビリと痛み、思わず握りこむ。
青年が何ごともなかったような顔でにこにこと少年を見た。
「慣れないものを使うもんじゃない。こういうことになるからね。下手をすると怪我をするよ」
「くそっ!」
「ついでながら、安全装置は外れていたよ。シンちゃんが使ってたんだから当然だろう?」
「ううっ……」
少年は歯噛みした。そうだ。シンケルスがこいつに向けていたのだから、安全装置なんて外れていたに決まっているのだ! 自分のバカ、大バカ野郎!
「で? 提供する気になったかな。君の細胞と血液を」
「断るっ!」
少年が叫んだ途端、青年はさっと片手を上げた。
次の瞬間、どこからか鋭く細い光が飛んできてシンケルスに襲いかかった。
「ぐう……っ!」
「シンケルスっ!」
少年は棒立ちになった。シンケルスの腹に大きな穴が開いている。そう、ちょうど自分が海岸で試し撃ちをしたときの、あの岩のように。
体の下に真っ赤な池がさあっと広がり始めた。
「シンケルス……!」
少年は男の体にしがみついた。
熱い液体がどくどくと彼の体から出ていくのがわかる。
服も床も、彼を抱えた自分の腕も、みんな真っ赤に染まっていく。
(いやだ……そんな!)
少年は自分の服を脱ぎ、必死でシンケルスの腹をおさえつけた。
「お前……貴様! なにやってるんだ。なんでこんなことするんだっ!」
少年の声はもはや泣き声の混ざった悲鳴そのものだった。
「シンケルスを治せ。治せ、バカあああっ!」
「だから。さっさと決断しなって言ったじゃないか」
青年の声はむしろ楽しげだった。
そうするうちにも、シンケルスの顔色がどんどん白くなっていく。
青ざめた唇が、まるで塩の柱のような色に変わっていく。
その唇がそっと動いた。
「だめ……だ。やめ、ろ」
もはや虫の息だ。
それでもこの男は、少年の身を案じてくれているのか。……いや、あのインセク少年の体を、だろうけれど。
少年は無我夢中でシンケルスの体を抱きしめた。男の口からごぼっと赤い液体が迸る。少年の体も赤く染まった。
何もかもが、目の奥から溢れ出た熱いなにかでぼやけていく。
「やだ……やだっ。シンケルスっ……!」
薄く開いた男の瞳がじっと少年を見ている。
「なんだ? シンケルス」
何が言いたい。何が言いたいんだ、私に。
言ってくれ。
だってお前は、本当のことなんてほとんど私に言ったことがないじゃないか。
何を考えてたんだ。私のこと、どう思ってた?
なんでもいい。なんでもいいから言ってくれ、お願いだ……!
だが。
やがてその光がすうっと目の前から消えていった。
それは気のせいかもしれなかった。
だが少年ははっきり感じた。
抱えた体が、ふっと少し軽くなるのを。
それからずっしりと重くなるのを。
(うそ……。うそ、だ)
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