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1. 異世界デビュー

町歩き3 決戦2

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 その日、まず最初は、1番の体力自慢と謳い文句のとっても大きな熊人族の女性と出会った。

 何もかもがでかかった。失敗したと思ったが、もう遅かった。

 また騙されてしまった。


『お客さん。熊人族を知らずして獣人族を味わったと言えると思ってるのですかい? そりゃあとんだ勘違いですぜ。熊人族の味を知らずして、この先花街で心から楽しめると思ってるのですかい? こりゃあおかしいやい』

 俺は普通に獣人のもふもふ加減を味わいたかっただけだったのに。獣人に依ってのもふもふ加減の違いもそうだけど、どれだけ敏感に反応してくれるのか、本当に耳や尻尾は性感帯なのかを確かめたかったのだ。

 そんな至極当然の疑問を解決する為に、1人の男として検証する為にやって来ただけだったのに。そんな事を言われてしまったのだ。受付けで。


 馬鹿にしている訳ではないのは分かった。心からそう言っているのだという事も。態度で分かった。俺をお客として認め、今後もあるからと勧めてくれているのだという事も。

 だから乗ってしまった。順番を選べたからというのもあるのだが、それを間違えたようだ。最後にしとけば良かった。いや。最後は最後で同じ事を思ったのかもしれない。

 ここはやはり、体力全開の今だからこそ太刀打ち出来るのかもしれない。そう思う事でやる気を漲らせようとして、お互いを見定めている状況が続いていた。

 俺は相手の全体をぼおっと眺め、相手は俺の股間をじっと凝視していた。


「逃げなくて大丈夫かい? 私を相手に武器も持ってないようだけど、その槍は伸びるやつじゃないのかい?」

 上手い事を言っていると思っているのだろうが、ああ、それもいい考えだ。チェンジ。早速代えてもらうのも有りかもしれないなと思った。

 だが既に遅かった。奴の動きは思った以上に速かった。ぼおっとしてた俺が悪かった。既に扉は閉められており、奴が目の前まで来てこう言った。


「ふっふっふ。もう逃げられないさね。あたいに服を破られながら裸にされるのがいいか、自分で脱ぐのがいいか選ばしてあげるわよ。そんなややこしい服着てるから力の加減か難しいのよね。どうする?」

 そんな事を言われれば、自分で脱ぐしかないだろう。確かにあの大きな手では、ボタンを1つ1つ外して行くのも力の加減が大変そうだ。これは優しさ。そう理解する事にした。

 そもそもチェンジなんて制度があるのかなんて聞いてなかったし、この後の順番も決まっている。ここは奴と1戦交えるしかない。文字通り交える事で。そう覚悟したのだが。

 ところが、俺が何も言わずに観念して服を脱いでると、奴が後ろか突いてきた。物凄く弾力のある心地よさすら感じてしまった2つの物体で。それは直ぐに奴のおっぱいだと分かった。

 待てないのかよ。とは思わない。これも悪くない。

 いい乳してやがる。これも口には出してない。直ぐに口に含んでやった。


「お、お兄さん。お待ちなさいや。せめて私の服を脱がせてからにしてえ、んっ。あんっ」

 店員さんが言うだけの事はある。薄着だったとは言え、服の上からでも絶妙の柔らかさ。しかもこの反応。最高かよ。

 これを味わわずして獣人族を味わったとは言えない。本当にそうなのかもしれない。

 ならばこの先も各地の花街で心から楽しむ為にも、俺はこの壁を乗り越えなければならない。本当に壁かと思う程の重量と存在感。腹上死。出来る気がする。重さで。こりゃあおかしいやい。


 そこからは凄かった。パワーファイター。ってだけじゃない。感度も抜群。締まりも抜群。でも柔らかくあるべき処は柔らかい。唇も、舌先も、おっぱいも、あそこも。

 体力自慢は伊達じゃない。俺もこっちへ来てそれなりに若返ったはずなのに、昨日は5回もイけたのに。

 更に全てで上を行かれた。そして何度もイかれたし、俺もイった。最高かよ。まだ1人目でこれかよ。

 言葉遣いとは裏腹の優しい体使い。顔も悪くない。最初は正直怖かったけど、段々致す内に愛着へと変わり、今では可愛いとさえ思っている。男なんてこんなもの。


 歌にするとこんな感じなのだろう。部屋に行くまでの廊下は、至る所に木々があしらわれ、森と言ってもいい位の過剰装飾が為されていた。

 ある日、部屋の中、熊さんに出会った。
 花街、森の道、熊さんに出会った。

 熊さんの言う事にゃ、お兄さん自分で脱ぎなさい。
 ところが、熊さんが後からお乳で突いてくる。
 お兄さん、お待ちなさい。ちゃんと脱がせてよ。

 あら熊さん。ありがとう。お礼にたっぷり致しましょう。


 お店の名前は、『♡森の獣人さん』だった。

 30分経過するとアラームが鳴り、その度にお客は部屋の奥の扉を開け、次の部屋へ向かう事になっている。

 何部屋チャレンジするかは選べるし、どの獣人さんにするかも選べるが、特定の人は指名出来ない。そういう仕組みのお店。

 基本料金は1万ジェニで、2部屋1時間。

 俺は追加で3部屋。計5部屋2時間半で2万ジェニ支払った。昨日5回もイけたし、5部屋チャレンジしてみるのも悪くないと思ったから。

 それに、折角だから、最後はイけなかったとしても、もふもふ具合は確かめられるだろう。明日から町を出る予定だし、もしかしたらがあるかもしれない。

 これが最後なんて嫌だけど、そうなってしまうかもしれない世界。ならば出来る事はやっておく。出来る範囲で検証し、出しておく。これ基本。

 だって、熊さんは勧められたからだけど、狼、犬、猫、兎も確かめたい。居ると言うのなら、確かめるしかない。具合も。


 で、順番も相談して、こう決まった。段々小型になってく感じで、プレイもソフトになって行くのだとか。

 それなら癒やされて終わる事が出来ると思ったから。こういう考えの輩は多いみたいだったけど。

 お値段聞いたら追加しちゃうよね。分かるだろう? 安いなんてもんじゃねえ。お値段以上がここにはあった。


 その分、シャワーも無いし、聖魔法の浄化魔法サービスなんてある訳がない。そこは自己責任。

 一応、お店としては対策済みらしいけど、真意は分からない。俺は終わった後で徹底的にクリーン掛けるつもりで居る。徹底的にだ。そんな気も起きないかもしれないけど。息子同様に?

 ただ部屋に行って思い思いに始めるだけ。イってもイかなくても仕方ない。そこも自己責任の自己ちんちん。


 部屋にはベッドがあるからやる事は普通にやれる。無くても出来るけど。あった方が有り難い。休憩も出来るし。させてくれるかは、相手次第。

 もうね。皆可愛くなっちゃった。やればそうなる。甲斐甲斐しくねだられたらそうなる。

 皆、お世辞にも美人とは言えないし、うおっ、可愛いじゃん。なんて第一声で発する事もなかった。ハッスルはしたけど。

 愛嬌があって立つには一切問題ないレベルだった。上から目線でごめんなさい。熊さん以外は、皆俺より背が低かったから。そういう目線にもなる。


 言ってた通り、順番にプレイもソフトになって行ったけど、獣人さんだけに、皆さん体力はありました。

 人族よりは体力があるのは当然の世界。ここでも人族は劣等種。種はいっぱい出してやったけど。搾り取られた感じ。

 癖になる。1人だったらそう評価して終われたものを。流石に5人は多かった。やられた。やったはずなのに、やられた気分になった。これ本当。


 当然、終わった時には皆可愛く見えちゃってた。これも仕方ない。秘部同士で交わえば余計にそうなる。

 動物的な、本能的に何かを呼び覚まされたかのようなプレイが出来たと思う。いつもか。

 一心不乱に腰を振り続けたり、色んな体位を試したり。それは気の向くまま、相手の求めるままに。息子も直ぐに立ち上がっちゃうし、最低1人1回は中に出してあけだ。

 そのまま出してくれって言われたから。欲しいって言われたら仕方ない。そのまま出すしかない。抜くのは勿体無い。抜いたのに、抜かずに抜いたとはこれ如何に。


 もふもふがべとべとになってかりかりになるのは苦手らしいけど、中なら問題ないらしい。それぞれがそれぞれにもふもふで素晴らしかった。甲乙なんて付けちゃダメ。人それぞれでそれでいい。

 顔も形も声も感触も感度も違うんだから、それぞれに楽しみましょう。それでいいのです。

 ああ。気持ち良かった。まん足りた。満足です。

 異世界。最高でーす!


 2時間半で合計8回。6回以降は、それは白くなかったかもしれない。白ない。

 ……

 少量で確認出来なかったし、ずっと入れっぱなしだったし、毛並みが白かったから。

 ……


「お兄さんのお勧め通りでした。ありがとう。これで私も本物の大人になれた気がします」

 そう受付けの店員さんに告げ、やはり振り返らずに店を後にした。
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