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第四十椀
デミ香る「ハヤシライス」。洋食界の裏ボスはこれできまり
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世の中にはよく似てるけど実はぜんぜん違う、というものが結構あるようだ。
たとえば、
「チーター」と「ヒョウ」
「りんご」と「なし」
「ゼロ戦」と「隼」
などがパッと思い付いた。
最後のはもちろん、歴史的にも有名な航空機なのだけど伊緒さんいわく、
「ゼロは海軍、隼は陸軍の戦闘機よ。よく似てるうえにエンジンも同じだったそうだから、混同してしまいそうね。そもそも両者の設計思想の違いは(以下略)」
だ、そうだ。
ゼロ戦のことをさらりと「ゼロ」と呼ぶあたりが、なんとなく玄人っぽい。
伊緒さんは意外にも飛行機とか船とかロボとかのメカが大好きで、港で大きな船が停泊しているのを見ると、
「すごーい!変形しないかなあ!」
などと無茶なことを言って、生来のお茶目ぶりを発揮する。
さて、「似てるようで違うもの」について、料理でいえばやっぱり「カレーとハヤシライス」がその筆頭格だと思う。
お皿にご飯を盛って、具の入ったルーをかける。
よっぽどのことがない限りはスプーンですくって食べる。
これだけでもう、そっくりですよねえ。
でもこれらの根本的な違いは、皆さん周知のとおりかと思います。
スパイスがきいたカレーに対して、デミソースの甘みがやさしいハヤシライス。
ぼくはどっちも捨てがたいくらい好きなのだけど、両者が真っ向から激突して関ヶ原状態に突入した、というお話はあんまり聞いたことがない。
「うおお、やべえわあ、カレーとハヤシどっちにすべえかあ」
と悩むシーンを見たことないし(あるいは悩んでるのか)、
「我が家ではカレーと同じ鍋でハヤシを作ること、まかりならん」
と、お父さんが厳命する家庭も見たことがない(そりゃそうか)。
なんというか、
「うどんvsそば」
「お好み焼きvsもんじゃ焼き」
「シュークリームvsエクレア」
みたいな、"永遠のライバル感"に欠けている気がするのだ。
なにかこう、お互いにもう所属団体も違うし干渉し合うことなんてないもんね、といういい意味での「棲み分け」が、早くからできていたのではないか。
つまりはあんなによく似ているのに、別ジャンルの食べ物として認識されているように感じられる。
一方で、まさか統計をとったわけではないけれど、仮にカレーかハヤシかの二者択一を迫られたら「カレー派」の方が多いような気もする。
そもそも、普段カレーとハヤシを比較することがないだろうし、カレー屋さんはあってもハヤシ屋さんはとんと見たことがない。
カレーうどんやカレーピラフ、カレーコロッケにカレーパンなどはあっても、同じものをハヤシに置き換えた料理を寡聞にして知らない。
もしあったらぜひ教えてください。
つまり、ハヤシライスは実力はあるのに、なぜか華やかな舞台はカレーにゆずるという、奥ゆかしいお方なのだ。
ハヤシライスは日本生まれの洋食で、"ハッシュドビーフ"が縮まったとか"ハヤシさん"が開発したとか、やっぱりいろんな語源についての説があるみたいだ。
でも、ぼくはこの"ハヤシ"というなんだか良く分からないミステリアスな響きが好きだ。
ハヤシ、と言えば他に例がない、唯一無二の孤高な感じもかっこいい。
洋食界の裏ボスといっても差し支えないのではないか。
ぼくは一人暮らしをしていたとき、カレーは頻繁につくったけれどハヤシライスは自作した記憶がない。
たぶん自分でこしらえてみよう、という発想すらなかったんだろうと思う。
だから、初めて伊緒さんがハヤシライスを作ってくれたときは、それはもうむやみに感動してしまったのだ。
「ねえ晃くん。最近カレーばっかりだったから、たまにはハヤシにしましょうか」
一緒にスーパーで特価のカレールーを選びつつ、端っこのハヤシルーに目を留めた伊緒さんがそう言った。
そうか、そういう選択肢もあったんだ。
基本的には、同じ材料でもルーをどちらにするかだけで、全く違う料理ができあがる。
そんなことに初めて気付いたのがおかしくて、ぼくは喜んでぶんぶんと何度も首を縦にふる。
でも、伊緒さんのハヤシライスの支度を見ていると、これはもう"ルー違い"というだけの単純な問題ではないぞ、ということを思い知らされた。
具材はやっぱりカレーとだいたい同じだけれど、お肉はめずらしく牛肉が用意されている。
それに缶詰のホールトマト、すごくたくさんの玉ねぎ、加えてカレーのときには見かけないケチャップやウスターソースなどの調味料がででん、と並べられた。
「はい!じゃあ、まずはたまねぎをスライスしましょう」
大量に見えた玉ねぎも、二人がかりだとあっと言う間に下ごしらえが完了する。
素性がよかったのか、あんまり目にツンとこずに済んだのも助かった。
先に牛肉の薄切りにざっくりと火を通して取り出し、その脂で玉ねぎをあめ色になるまで炒めていく。
弱めの中火で焦げないよう、フライパンを揺らしながらじっくりと玉ねぎの番をするのはぼくの役目。
きれいなあめ色に仕上がってきたところで、さっきの牛肉とその他の具材を投入して、全体になじませる。
そして我が家で一番大きなお鍋に移しかえ、たっぷり水を張って沸騰させる。
ていねいにアクをすくいながら、ハヤシベースの旨味を煮出していく。
驚いたのは、その間にもう一方のコンロを使って伊緒さんが「ブラウンソース」をつくりだしたことだ。
「じつはとってもかんたんなのよ!バターで小麦粉を炒めて、コンソメと赤ワインでのばすだけ。ソースにするなら赤ワインは煮詰めておくといいけど、今日はショートカットするね」
茶色く炒められた小麦粉はねっとりとして、香ばしい匂いをさせている。
少しずつ赤ワインを足して、ゆるくなってきたところに粉末のコンソメを振り入れる。
ちょっと味見させてもらったら、洋食屋さんのソースの味がする!
伊緒さんがドヤァ!と胸を張る。
市販のハヤシルーだけでももちろんおいしいけれど、この簡単ブラウンソースを加えるとグッと本格的な味になるという。
うう、楽しみ。
ハヤシベースのお鍋にブラウンソース、ミキサーにかけたホールトマトを投入して、ハヤシルーも割り入れる。
だいぶんとアクを取ったはずだけど、ルーが溶けていくにしたがってまた表面上に浮いてきた。
「おぬしもアクよのう」
と、伊緒さんがていねいにおたまですくっていく。
ああ、アク代官ですね。
くつくつと煮込まれたお鍋の中身は、やや赤みがかったデミソースがまぶしい、見事なハヤシへと変貌した。
ケチャップやウスターソース、隠し味のオイスターソースなどで細かく調味して、生のおろしにんにくを一片分混ぜ込む。
こうするとルーの雑味が中和され、全体の味が引きしまるという。
「仕上げにこれを」
そう言って伊緒さんが取り出したのは、なんと"梅酒"だ。
「ちょっと意外かもだけど、とっても合うのよ」
くつくつぷくぷくとルーの表面が沸き立って、アルコールが飛んだら完成だ。
ごはんをよそって、ルーをかけるワクワク感はカレーと同じだけど、やっぱり全然ちがう料理だ。
伊緒さんのハヤシライスは甘みとコクと旨味が、香ばしさの仲介でなかよく手をつないだような絶品だった。
いろんな味が何層にも重なって、波のように口の中で広がっていく。
そして特筆すべきは、ふんわりと隠れたフルーティーな香りだ。
最後の梅酒が、絶妙なアクセントになっているんだ。
「……めちゃくちゃおいしいです」
「そう、よかった」
いつものように伊緒さんがにっこり笑ってくれる。
そういえば甘みとコクの両立って、子ども心を忘れていないステキな大人、っていう感じがする。
なんだか、伊緒さんのお人柄に通じるところがあるみたいだ。
余ったルーは冷凍しておいて、"大人味"のソースにするのは、こないだの「オムライス」のお話につながるのでした。
たとえば、
「チーター」と「ヒョウ」
「りんご」と「なし」
「ゼロ戦」と「隼」
などがパッと思い付いた。
最後のはもちろん、歴史的にも有名な航空機なのだけど伊緒さんいわく、
「ゼロは海軍、隼は陸軍の戦闘機よ。よく似てるうえにエンジンも同じだったそうだから、混同してしまいそうね。そもそも両者の設計思想の違いは(以下略)」
だ、そうだ。
ゼロ戦のことをさらりと「ゼロ」と呼ぶあたりが、なんとなく玄人っぽい。
伊緒さんは意外にも飛行機とか船とかロボとかのメカが大好きで、港で大きな船が停泊しているのを見ると、
「すごーい!変形しないかなあ!」
などと無茶なことを言って、生来のお茶目ぶりを発揮する。
さて、「似てるようで違うもの」について、料理でいえばやっぱり「カレーとハヤシライス」がその筆頭格だと思う。
お皿にご飯を盛って、具の入ったルーをかける。
よっぽどのことがない限りはスプーンですくって食べる。
これだけでもう、そっくりですよねえ。
でもこれらの根本的な違いは、皆さん周知のとおりかと思います。
スパイスがきいたカレーに対して、デミソースの甘みがやさしいハヤシライス。
ぼくはどっちも捨てがたいくらい好きなのだけど、両者が真っ向から激突して関ヶ原状態に突入した、というお話はあんまり聞いたことがない。
「うおお、やべえわあ、カレーとハヤシどっちにすべえかあ」
と悩むシーンを見たことないし(あるいは悩んでるのか)、
「我が家ではカレーと同じ鍋でハヤシを作ること、まかりならん」
と、お父さんが厳命する家庭も見たことがない(そりゃそうか)。
なんというか、
「うどんvsそば」
「お好み焼きvsもんじゃ焼き」
「シュークリームvsエクレア」
みたいな、"永遠のライバル感"に欠けている気がするのだ。
なにかこう、お互いにもう所属団体も違うし干渉し合うことなんてないもんね、といういい意味での「棲み分け」が、早くからできていたのではないか。
つまりはあんなによく似ているのに、別ジャンルの食べ物として認識されているように感じられる。
一方で、まさか統計をとったわけではないけれど、仮にカレーかハヤシかの二者択一を迫られたら「カレー派」の方が多いような気もする。
そもそも、普段カレーとハヤシを比較することがないだろうし、カレー屋さんはあってもハヤシ屋さんはとんと見たことがない。
カレーうどんやカレーピラフ、カレーコロッケにカレーパンなどはあっても、同じものをハヤシに置き換えた料理を寡聞にして知らない。
もしあったらぜひ教えてください。
つまり、ハヤシライスは実力はあるのに、なぜか華やかな舞台はカレーにゆずるという、奥ゆかしいお方なのだ。
ハヤシライスは日本生まれの洋食で、"ハッシュドビーフ"が縮まったとか"ハヤシさん"が開発したとか、やっぱりいろんな語源についての説があるみたいだ。
でも、ぼくはこの"ハヤシ"というなんだか良く分からないミステリアスな響きが好きだ。
ハヤシ、と言えば他に例がない、唯一無二の孤高な感じもかっこいい。
洋食界の裏ボスといっても差し支えないのではないか。
ぼくは一人暮らしをしていたとき、カレーは頻繁につくったけれどハヤシライスは自作した記憶がない。
たぶん自分でこしらえてみよう、という発想すらなかったんだろうと思う。
だから、初めて伊緒さんがハヤシライスを作ってくれたときは、それはもうむやみに感動してしまったのだ。
「ねえ晃くん。最近カレーばっかりだったから、たまにはハヤシにしましょうか」
一緒にスーパーで特価のカレールーを選びつつ、端っこのハヤシルーに目を留めた伊緒さんがそう言った。
そうか、そういう選択肢もあったんだ。
基本的には、同じ材料でもルーをどちらにするかだけで、全く違う料理ができあがる。
そんなことに初めて気付いたのがおかしくて、ぼくは喜んでぶんぶんと何度も首を縦にふる。
でも、伊緒さんのハヤシライスの支度を見ていると、これはもう"ルー違い"というだけの単純な問題ではないぞ、ということを思い知らされた。
具材はやっぱりカレーとだいたい同じだけれど、お肉はめずらしく牛肉が用意されている。
それに缶詰のホールトマト、すごくたくさんの玉ねぎ、加えてカレーのときには見かけないケチャップやウスターソースなどの調味料がででん、と並べられた。
「はい!じゃあ、まずはたまねぎをスライスしましょう」
大量に見えた玉ねぎも、二人がかりだとあっと言う間に下ごしらえが完了する。
素性がよかったのか、あんまり目にツンとこずに済んだのも助かった。
先に牛肉の薄切りにざっくりと火を通して取り出し、その脂で玉ねぎをあめ色になるまで炒めていく。
弱めの中火で焦げないよう、フライパンを揺らしながらじっくりと玉ねぎの番をするのはぼくの役目。
きれいなあめ色に仕上がってきたところで、さっきの牛肉とその他の具材を投入して、全体になじませる。
そして我が家で一番大きなお鍋に移しかえ、たっぷり水を張って沸騰させる。
ていねいにアクをすくいながら、ハヤシベースの旨味を煮出していく。
驚いたのは、その間にもう一方のコンロを使って伊緒さんが「ブラウンソース」をつくりだしたことだ。
「じつはとってもかんたんなのよ!バターで小麦粉を炒めて、コンソメと赤ワインでのばすだけ。ソースにするなら赤ワインは煮詰めておくといいけど、今日はショートカットするね」
茶色く炒められた小麦粉はねっとりとして、香ばしい匂いをさせている。
少しずつ赤ワインを足して、ゆるくなってきたところに粉末のコンソメを振り入れる。
ちょっと味見させてもらったら、洋食屋さんのソースの味がする!
伊緒さんがドヤァ!と胸を張る。
市販のハヤシルーだけでももちろんおいしいけれど、この簡単ブラウンソースを加えるとグッと本格的な味になるという。
うう、楽しみ。
ハヤシベースのお鍋にブラウンソース、ミキサーにかけたホールトマトを投入して、ハヤシルーも割り入れる。
だいぶんとアクを取ったはずだけど、ルーが溶けていくにしたがってまた表面上に浮いてきた。
「おぬしもアクよのう」
と、伊緒さんがていねいにおたまですくっていく。
ああ、アク代官ですね。
くつくつと煮込まれたお鍋の中身は、やや赤みがかったデミソースがまぶしい、見事なハヤシへと変貌した。
ケチャップやウスターソース、隠し味のオイスターソースなどで細かく調味して、生のおろしにんにくを一片分混ぜ込む。
こうするとルーの雑味が中和され、全体の味が引きしまるという。
「仕上げにこれを」
そう言って伊緒さんが取り出したのは、なんと"梅酒"だ。
「ちょっと意外かもだけど、とっても合うのよ」
くつくつぷくぷくとルーの表面が沸き立って、アルコールが飛んだら完成だ。
ごはんをよそって、ルーをかけるワクワク感はカレーと同じだけど、やっぱり全然ちがう料理だ。
伊緒さんのハヤシライスは甘みとコクと旨味が、香ばしさの仲介でなかよく手をつないだような絶品だった。
いろんな味が何層にも重なって、波のように口の中で広がっていく。
そして特筆すべきは、ふんわりと隠れたフルーティーな香りだ。
最後の梅酒が、絶妙なアクセントになっているんだ。
「……めちゃくちゃおいしいです」
「そう、よかった」
いつものように伊緒さんがにっこり笑ってくれる。
そういえば甘みとコクの両立って、子ども心を忘れていないステキな大人、っていう感じがする。
なんだか、伊緒さんのお人柄に通じるところがあるみたいだ。
余ったルーは冷凍しておいて、"大人味"のソースにするのは、こないだの「オムライス」のお話につながるのでした。
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