154 / 247
149 推しからの労い※
しおりを挟む「ふぅ~。何だかやっと肩の荷がひとつ降りたなぁ~」
「ギルには荷物が多そうだな」
広い浴槽で体を伸ばすと、テオがスススと俺の後ろにやって来る。そして優しく後ろから抱きしめられる。
「ふふ。テオにも負担が掛かるかもだけど、ごめんね?」
「ギルと共に居られるのなら、負担になどならないさ」
テオに体を預けて甘えると、お湯の中でテオの大きな手が優しく、それでいてイヤらしく体を弄り出す。
「あの令嬢は裁くべきだが、今回ギルは随分動きが早かったな。やはりホセ殿の為か?」
テオにゆっくり体を触られながら、俺はうっとりとしつつ頷く。
「うん。まぁそれだけじゃ無いんだけど…」
「ふむ。他にも何か?」
アンルカ嬢の摘発及び、シンプラー家の摘発は、ホセ兄様だけでなく他にも意味があった。
シンプラー家のドドルは、娼館で暴れた事も正式に処分が決まってるだろうし、その時にダイヤ公爵家のヨハンにリリーを紹介した事に付いて、厳しく糾弾される予定だ。
ヨハンの夫のデラス侯爵が嬉々として動くみたいだしね。
ドドルはリリーと、しっかりガッツリ体の関係もあったみたいだから。
ドドルはリリーを使い、ダイヤ公爵家を牛耳る予定だったみたいだけど、ダイヤ公爵はそこまでバカじゃ無い。
しかも後の無いシンプラー伯爵も関わっている様子だから、爵位返上は免れないだろうね。
「それとね…んっ」
「まだあるのか?」
テオは俺の乳首をイタズラに触りながら、楽しそうにしている。
「もう…。あのね、ヨハンの肩を持つつもりは無いんだけど、もしかしたらって思ってね」
「何かあるのか?」
テオにスリスリしながら、俺は予想だけどと話し出す。
ヨハンとフロル様の関係は、確かにヨハンの一方的な僻み嫉みだったのだろうが、そこからヨハンがリリーに行くのは些か疑問だったのだ。
ヨハンはフロル様の容姿は気に入ってたはずだ。
ハッキリ言って、リリーは愛嬌はあるがそれだけで、外見は人並み以下。
あのくらいの愛嬌のある、見た目も良い者は他も沢山いる。
それなのに、ヨハンがリリーに夢中になった理由が分からなかった。
「…俺の予想なんだけど、シンプラー家は非合法の薬を使ってたんじゃないかと」
「麻薬か幻覚剤か」
テオの声が厳しくなる。
帝国でも、ちょっと貴族に流行りつつあった様で、皇帝が厳しく調べ上げて処罰したのだ。
もちろん出所はサンジカラだ。
「俺や他の貴族に偉そうにする、実力も何も伴わ無い貴族の子供が、やけに強気だなと思ってね。幻覚剤やらを使っていたら、気が大きくなるのも納得だし」
「なるほど。サンジカラの麻薬は、禁断症状が出るまで半年程掛かるモノもあるらしい。ダイヤ公爵家の長男であった者は、デラス侯爵へ嫁いだんだろう?もし麻薬なら、そろそろ禁断症状が出るかもしれんな」
「あっ…あん!」
テオは、真剣に話しながら俺の尻を片手で揉みほぐす。
スススと前にも手が伸びてきて、快感に震えながらも会話を続ける。
「…んっ。そうなの。取り敢えず、デラス侯爵にも…ん。進言しておいたから…」
「さすがだな」
「んんっ!」
前を優しく扱われながら、乳首をグニグニされて、腰が揺れる。
もう、おしゃべりはおしまい!!
グイッと体の向きを変えて、テオにも俺からキスをすると、テオは嬉しそうに抱きしめてくれる。
「…落ち着いたら、すぐレモルトでパーティーだね」
テオの両肩に両腕を回しながら甘えると、テオは嬉しそうに俺の頬や口にキスの雨を降らす。
「ああ。そしたらすぐに帝都へ行こう。兄もギルに会いたがっていた」
皇帝が?
何でだろうと首を傾げると、テオは片手で頭を撫でてくれる。
「兄は早くギルを婚約者と発表したいそうだ。トーレ王国の賢者でもあるし、君の功績は計り知れ無い。私が早く身を固めれば、無駄な争い事も無くなるからな」
なるほどね。
タニア嬢は今後は犯罪者扱いっぽいけど、テオは魅力的過ぎるから、国内外から人気があるって聞いてるし。
「旦那様はモテモテですねぇ」
俺がそう言ってからかうと、旦那様と呼ばれて気を良くしたらしいテオは、嬉しそうに俺を抱き締めて深いキスをして来る。
「んっ…んん…」
俺も自分の体をスリスリとテオに押し付ける。
「…ふふ。私の可愛い奥様は、情熱的で可愛いな」
テオの言葉に、俺はキュンキュンしながらキスをする。
テオは左手で俺の腰を抱き寄せながら、大きなモノを俺のモノと擦り合わせてくる。
右手は絶え間なく俺の乳首を弄っているので、俺は二人のモノに手を伸ばした。
「…ん。良い子だギル」
「テオっ…んん」
テオも右手を伸ばして来て、大きく上下に扱われ、左手でお尻を揉みしだかれる。
俺は体を擦り付けて、快感を追う。
「愛してるよ…」
「ん…。俺も愛してる」
ゆっくりキスを味わいながら、俺は体を震わせた。
257
お気に入りに追加
1,282
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
魔王を倒した手柄を横取りされたけど、俺を処刑するのは無理じゃないかな
七辻ゆゆ
ファンタジー
「では罪人よ。おまえはあくまで自分が勇者であり、魔王を倒したと言うのだな?」
「そうそう」
茶番にも飽きてきた。処刑できるというのなら、ぜひやってみてほしい。
無理だと思うけど。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
【BL】婚約破棄で『不能男』認定された公爵に憑依したから、やり返すことにした。~計画で元婚約者の相手を狙ったら溺愛された~
楠ノ木雫
BL
俺が憑依したのは、容姿端麗で由緒正しい公爵家の当主だった。憑依する前日、婚約者に婚約破棄をされ『不能男認定』をされた、クズ公爵に。
これから俺がこの公爵として生きていくことになっしまったが、流石の俺も『不能男』にはキレたため、元婚約者に仕返しをする事を決意する。
計画のために、元婚約者の今の婚約者、第二皇子を狙うが……
※以前作ったものを改稿しBL版にリメイクしました。
※他のサイトにも投稿しています。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
転生して悪役になったので、愛されたくないと願っていたら愛された話
あぎ
BL
転生した男子、三上ゆうきは、親に愛されたことがない子だった
親は妹のゆうかばかり愛してた。
理由はゆうかの病気にあった。
出来損ないのゆうきと、笑顔の絶えない可愛いゆうき。どちらを愛するかなんて分かりきっていた
そんな中、親のとある発言を聞いてしまい、目の前が真っ暗に。
もう愛なんて知らない、愛されたくない
そう願って、目を覚ますと_
異世界で悪役令息に転生していた
1章完結
2章完結(サブタイかえました)
3章連載
【完結】最強公爵様に拾われた孤児、俺
福の島
BL
ゴリゴリに前世の記憶がある少年シオンは戸惑う。
目の前にいる男が、この世界最強の公爵様であり、ましてやシオンを養子にしたいとまで言ったのだから。
でも…まぁ…いっか…ご飯美味しいし、風呂は暖かい…
……あれ…?
…やばい…俺めちゃくちゃ公爵様が好きだ…
前置きが長いですがすぐくっつくのでシリアスのシの字もありません。
1万2000字前後です。
攻めのキャラがブレるし若干変態です。
無表情系クール最強公爵様×のんき転生主人公(無自覚美形)
おまけ完結済み
王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)
かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。
はい?
自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが?
しかも、男なんですが?
BL初挑戦!
ヌルイです。
王子目線追加しました。
沢山の方に読んでいただき、感謝します!!
6月3日、BL部門日間1位になりました。
ありがとうございます!!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる