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動きだす運命の歯車
77.舞台設定
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双子の正体はゴットドラゴンの孫娘で、超能力を持っているそうだ。
舞台アイザック編のみ起用されたレアキャラ。
なんでも一時アイザックと供に行動して仲がそれなりに良かったとか。
超能力は二人の間のみのテレパシー。サイコキネシス、テレキネス、テレポート、予知夢。他人の心を読む能力がないのが不幸中の幸いだ。
「それにしても君が舞台否定派だったなんて、ちょっと意外かな?」
「意外じゃない。タスクはあの外見とボイスがあってこそ、成り立つ人なの。外見も声も別だったら、それはもうただのコスプレの人。タスクのコスプレ自体許せないんだから!! 良くて声優まで」
「アハハ、本当にアカツキはタスクを愛しているんだね」
久しぶりにタスクの想いを熱く語る私を、フレディはやんわりと返答するも退き気味だ。
作品推しのフレディとはその辺の価値観が違う。むしろ私が特殊だって自覚してる。それでも私ははタスクを愛しているから仕方がない。
「いずれにしろ双子には要注意人物。心を読めないのは不幸中の幸いだね?」
心を読まれ本性を知られて大変だった。
ましてはここがゲームの世界だって分かったら、いくら悪役でも可愛そうだ。
考えただけでも、恐ろしい。
「そうだね。ボクも双子には心しておく」
「うん。そうした方がいいよ」
フレディも私と同じ気持ちなんだろう。少し表情を暗くなり深刻に頷く。
サファイヤだけでも厄介なのに、なんで双子まで投入させるんだろうか?
アイザックと関係がある?
あの事件からもう六年近くも前のこと。当時雇われ用心棒でしかなかったんだから関わりがないはず。
じゃぁ一体なんのために素性を隠し入学したの?
ボスの孫娘なのにジョーくんと同じ理由?
考えれば考えるほど分からなくなり、頭の中がもうパンクしそう。
「アカツキ、もしかしてタスクの事件は一年早く来ちゃうかもね?」
「え、一年早く? だとしたらあと十ヶ月後。それなら悩む期間が短くなるから、それはそれでいいかもね」
一瞬不吉なことを言うなと怒鳴りそうになったけれど、前向きに考えれば十ヶ月で悩みから解放されてヒヤッホイとなった。深呼吸して冷静になり言葉を返す。
「アカツキはずいぶん前向きなんだね。確かにそう考えれば、いいかもね。でもそしたら本編は二年後になるのかな?」
「それはないんじゃないかな? なんせ六年前私達は壊滅状態に追い込んでるんだから」
フレディの素朴な疑問に、首を横に振って否定とそうなる根拠を話す。
ひょっとしたら人員不足が壊滅的だから、本編より早く動いているのかも知れない。
人数が集まったら体制を立て直し。ようやく世界征服の話になって計画される。
そう考えるとどんなに早くても本編通りの三年後だと思うんだ。
「なるほどね。あカリーナを迎えに行く時間だ」
時計を見たフレディは立ち上がり、出かける支度を始める。
もう少し話していたかったけれど、フレディはカリーナの執事だから仕方がない。また今度にしよう。
「相談に乗ってくれてありがとう。そう言えばカリーナの元気がないようだけど、なんかあった?」
「両親から外部進学しないかと言われたんだよ。貴族の通うお嬢様学校にね」
「え、そうなの?」
簡単に教えてもらったけれど、衝撃的な答えに驚きショックを受ける。
それだけは絶対ないと思っていただけ余計。
「うん。でもカリーナの好きな方に進学していいって言われているから大丈夫。それにカリーナの進学は、元々魔法学園とお嬢様学校の二択だったんだよ。これもマイケル編の舞台設定なんだ」
「恐るべし舞台設定……」
こうなるのなら見とけばよかったとちょっとだけ後悔。
あとでしっかり話を聞かなきゃな。と思う私がいた。
家庭の事情によりしばらく休止します。
絶対再開はさせますので、よろしくお願いします。
舞台アイザック編のみ起用されたレアキャラ。
なんでも一時アイザックと供に行動して仲がそれなりに良かったとか。
超能力は二人の間のみのテレパシー。サイコキネシス、テレキネス、テレポート、予知夢。他人の心を読む能力がないのが不幸中の幸いだ。
「それにしても君が舞台否定派だったなんて、ちょっと意外かな?」
「意外じゃない。タスクはあの外見とボイスがあってこそ、成り立つ人なの。外見も声も別だったら、それはもうただのコスプレの人。タスクのコスプレ自体許せないんだから!! 良くて声優まで」
「アハハ、本当にアカツキはタスクを愛しているんだね」
久しぶりにタスクの想いを熱く語る私を、フレディはやんわりと返答するも退き気味だ。
作品推しのフレディとはその辺の価値観が違う。むしろ私が特殊だって自覚してる。それでも私ははタスクを愛しているから仕方がない。
「いずれにしろ双子には要注意人物。心を読めないのは不幸中の幸いだね?」
心を読まれ本性を知られて大変だった。
ましてはここがゲームの世界だって分かったら、いくら悪役でも可愛そうだ。
考えただけでも、恐ろしい。
「そうだね。ボクも双子には心しておく」
「うん。そうした方がいいよ」
フレディも私と同じ気持ちなんだろう。少し表情を暗くなり深刻に頷く。
サファイヤだけでも厄介なのに、なんで双子まで投入させるんだろうか?
アイザックと関係がある?
あの事件からもう六年近くも前のこと。当時雇われ用心棒でしかなかったんだから関わりがないはず。
じゃぁ一体なんのために素性を隠し入学したの?
ボスの孫娘なのにジョーくんと同じ理由?
考えれば考えるほど分からなくなり、頭の中がもうパンクしそう。
「アカツキ、もしかしてタスクの事件は一年早く来ちゃうかもね?」
「え、一年早く? だとしたらあと十ヶ月後。それなら悩む期間が短くなるから、それはそれでいいかもね」
一瞬不吉なことを言うなと怒鳴りそうになったけれど、前向きに考えれば十ヶ月で悩みから解放されてヒヤッホイとなった。深呼吸して冷静になり言葉を返す。
「アカツキはずいぶん前向きなんだね。確かにそう考えれば、いいかもね。でもそしたら本編は二年後になるのかな?」
「それはないんじゃないかな? なんせ六年前私達は壊滅状態に追い込んでるんだから」
フレディの素朴な疑問に、首を横に振って否定とそうなる根拠を話す。
ひょっとしたら人員不足が壊滅的だから、本編より早く動いているのかも知れない。
人数が集まったら体制を立て直し。ようやく世界征服の話になって計画される。
そう考えるとどんなに早くても本編通りの三年後だと思うんだ。
「なるほどね。あカリーナを迎えに行く時間だ」
時計を見たフレディは立ち上がり、出かける支度を始める。
もう少し話していたかったけれど、フレディはカリーナの執事だから仕方がない。また今度にしよう。
「相談に乗ってくれてありがとう。そう言えばカリーナの元気がないようだけど、なんかあった?」
「両親から外部進学しないかと言われたんだよ。貴族の通うお嬢様学校にね」
「え、そうなの?」
簡単に教えてもらったけれど、衝撃的な答えに驚きショックを受ける。
それだけは絶対ないと思っていただけ余計。
「うん。でもカリーナの好きな方に進学していいって言われているから大丈夫。それにカリーナの進学は、元々魔法学園とお嬢様学校の二択だったんだよ。これもマイケル編の舞台設定なんだ」
「恐るべし舞台設定……」
こうなるのなら見とけばよかったとちょっとだけ後悔。
あとでしっかり話を聞かなきゃな。と思う私がいた。
家庭の事情によりしばらく休止します。
絶対再開はさせますので、よろしくお願いします。
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とても面白く、一気に読んでしまいました☻
2期は書かれないのでしょうか?
続きが気になります♡
感想ありがとうございます。
そう言ってもらえるとっても嬉しいです。
続編を早く公開できるように努力します。
初めまして、コメント失礼します。
とても面白かったので、読み終えた勢いで、感想を書いています。変なことを書いていたらすみません💦
結ばれない恋というのはたいてい切なくなりがちですが、コメディ風味でとても読みやすかったです。是非続編を読んでみたいと思いました。
気が向いたらでいいので、◯◯ルート編みたいな感じの続きを読みたいなと思いました。年齢差や血の繋がった兄妹といった障害があるので、番外編で「もし◯◯だったら…」といった感じでかいていただければなぁ、と。
長々と失礼しました。応援しています!体調には気を付けて頑張ってください!
感想ありがとうございます。
そう言ってもらえるとすごく嬉しいです。
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