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ⅢⅩⅥ.ペンギンの失態
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「ラガドールさん、どうしてこんなことするの?」
「ガーガー」
うさちゃんとラガドールに話しかけると、驚くべきことにそれに反応するように吠える。
まさか通じてる?
「でも先に手を出そうとしたのはラガドールさんでしょ? 仲良くしようよ」
私にはまったく分からないけれどうさちゃんには分かったのか優しくまた言葉を返せば、ラガドールは大人しくなり警戒体制を解きしかもうさちゃんに歩み寄りなめる。
その姿は最早犬。
「グォーン」
「パパ、ラガドールさんがごめんなさいだって」
「オレ達もごめんな。モンスターを倒すことが試験だったからつい」
「そんなこと言ったら攻撃魔法をぶっぱなした私にも原因あるし。ごめんね」
シュンとなり小さな声だけでも謝っていることが分かりうさちゃんに通訳で、私とタヌキも申し訳なく思いながら訳を話し謝罪。
モンスターは倒すものだと思っていたけれど、どうやらそうでもないらしい。
それなのにそれを教えなかったペンちゃんに過失があると言って良いだろう。
そう思った私はこちらにやって来るペンちゃんをギラっと睨めば、なんとも言えないばつの悪い表情に変わり視線も泳いでいて確信犯に間違いない。
「この洞窟は試験用ダンジョンなだけに、ここのモンスター達とは予め打ち合わせをしてるんです。しかしそのラガドールははぐれらしく、誰からも聞いていなかったみたいですね。配慮が行き届かず本当に申し訳ありません」
「そう言うからくりだったのですね? だからラドンがいる我々には手を出さなかった」
「ええ。いくらドラゴンの子供でも戦闘となれば、大ケガをしてしまいますからね」
驚きの真実言われても誠さんは冷静に話を続けるだけで、私は少し呆気に取られる。
確かにモンスター達と話しが付いているんなら、鬼条件としても心配はないのかも?
初心者の攻撃なんてきっとたかが知れてるだろうし、いざとなったら逃げれば良いだけ。
となると私の攻撃に逃げていった二匹も、その手のモンスターだったんた。
「事情はよく分かったけれど、ラガドールが攻撃した時点で助けるべきだと思うな」
「あなた達だったらどうにかなると思ったんです。しかしうさぎさんが飛び出していかれた時は、さすがに焦りました」
「本当です。うさぎちゃんにもし何かあったら遅いんですよ」
「ですね。反省しています。その代わりといたしまして、皆さん合格にします」
『そう言う問題じゃない』
ライオンさんとコアラちゃんに叱られ反省しているように見えるペンちゃんなのに検討違いなことを言うから、うさちゃん以外の全員は声をハモらせバッサリと否定。
この中でも一番恐ろしいのは言うまでもなくタヌキで、もしこれでうさちゃんに何かあったら血が流れていた。
いずれにしろペンさんの株は大暴落。
でもこれがもし本当のダンジョン攻略だったらと考えると怖い。
私達はまだ冒険者になること甘く見ていて、痛い目を見るまで分からないんだと思う。
実際に今だって怖かったけれど、だからと言って辞めると言う選択肢はまだない。
「重ね重ねすみません」
「ペンギンさん、ラガドールさんの怪我を治して下さい」
「もちろんです」
冷たくなった私達とは違いうさちゃんはまだペンちゃんをしたい、ラガドールの怪我の治療をしてくれるように頭を下げ頼む。
これにはペンちゃんも嬉しそうに二つ返事でやたら張り切り、ラガドールの足の怪我の治療を開始する。
漫画のように魔法ですぐ治るものでもないらしく、まずは治療し最後にそれに見あった魔法を掛ければ二三日で完治するそうだ。
そのためコアラちゃんも魔法の勉強とは別に医療の勉強をしているため、怒ってはいるもののペンちゃんの治療を遠目で興味津々とみている。
「あの~コアラさん、手伝ってくれると助かるんですが」
「え、あはい」
そんなコアラちゃんにペンちゃんは申し訳なさそうに助手を頼むと、コアラちゃんは頷き傍に行き手伝う。
その辺は素直なコアラちゃんらしい。
「すっかりうさちゃんになついちゃって、なんだか可愛い」
「そんな優秀な娘の親でオレは鼻が高い。……」
ギランが元のサイズに戻ることによって再びモンスターに襲われることがなくなりすっかりうさちゃんにベッタリになっているラガドールを見ながら、独り言のように呟くとタヌキは自分のように喜んでいるけれどなんとなく寂しげに見えるのは気のせい?
うさちゃんの誰とも仲良くなれる才能は、猛獣使いになったことでこれからもっと開花させて行くんだと思う。
もしかしたら偉大な猛獣使いになってしまうかもしれない。
私もうさちゃんに負けないように頑張らないとね。
「パパ、うさね。ランガールさんとも契約を結ぶの」
「そうか。よかったな」
「うん、ねぇパパ肩車して」
そこへタヌキの気持ちを察知したのかしてないのか、うさちゃんはそう言って肩車を求める。
するとタヌキはたちまち顔が緩みまくり、うさちゃんを抱き上げそのまま肩車した。
肩車なんてギランの方が眺めは良いと思いつつ、大好きなパパにはやっぱり勝てないんだと思う。
いくら将来有望の猛獣使いだと言っても、まだ四歳の少女だからね。
そんな仲良し親子の隣にいるのはなんだか気が退けるので、キョロキョロと双子を探せば
「古都音、海が死んじゃうよ」
大粒の涙を流す空がもうスピードでやってきて、私の胸元にしがみつき危険を告げる。
すべてがただ事ではない状況に緊張が走るが、
「海がモフモフの毛玉がわたあめ見えてかぶりついたら、ビリビリして倒れた」
「…………」
真相を知り海の食い意地には心底から飽きれ言葉を失う。
あれほど落ちてるものや他人のものは食べたらいけないと教えているはず……、そもそもモフモフの毛玉は食べ物じゃないのになぜ食べる?
美味しそうに見えれば毒であっても疑わずに食べる?
そこまで海はダメな子なの?
「だから古都音、早く来て」
「え、あっ」
なかなか行動しない私にしびれを切らした空は、私の指を持ちぐいぐい引っぱり先を急ぐ。
大切な片割れが一大事なんだから当然のことで、逆に呆れて心配しない私がおかしいのかも知れない。
でもなんでだろう?
不思議と危機感を感じられない。
「モフモフの毛玉を触っても気絶するだけですから、そんなに急がなくても大丈夫ですよ」
「そう言うことらしいから、空ちょっと落ち着きなさい」
「でもでも海が心配。古都音は心配じゃないの?」
ペンちゃんの台詞にますます安心した私は空を捕まえ涙を拭い頭をなぜ落ち着かせようとするけれど、涙はすぐにあふれ私をじっと見つめ真剣に問われてしまう。
その問い方は、反則技だ。
こんな可愛いこと言われたら、海の心配よりも空の望みを叶えて上げたくなる。
と言っても今は単独行動は禁止だから
「少し急いでもいいかな?」
「もちろんです。空ちゃんが心配ですからね」
「そうだよね」
「理由がどうあれ気絶したことは大変なことだからね」
「まったく。困った空だよ」
「海くん、痛い痛い可愛そう」
「ありがとうございます」
みんなに一言お願いすれば、嫌な顔はせずタヌキ以外は空の心配をしてくれる。
私もタヌキとは同意見だから腹はたたない。
空はモフモフ達に看病されていた。
「モフモフ、ありがとう。私はその子のパートナーなの」
「モフフ」
看病してくれたのだからまずは御礼をするとモフモフは愛想良く鳴き、まだ気を失っている空をニコニコしながら渡してくれる。
とってもいいモンスターだった。
「ペンギンさん、本当にモフモフは凶暴なのでしょうか?」
「そうですよ。ですがここのモフモフは話し合いが出来る分、怪我人には優しいんです」
「そうなんだ。でもそうなるとミッションがやりにくくなるような」
「確かに」
モフモフが凶暴だと教えられた私達は反応に戸惑うだけでなくペンちゃんの答えに、ライオンさん同様これ以上もない気まずさを感じその先を躊躇してしまう。
空に優しくしてくれたモンスターに恩を仇で返したくありません。
「それなら大丈夫です。モフモフの毛を刈るだけですからね。……あの子達三匹はいかがでしょうか?」
ここで名誉挽回を図るつもりなのかさっきのペンちゃんとは打って変わって積極的になり一段とモフモフしているモフモフを選び話し合いの結果、
まだ何も活躍できてないタヌキ、ライオンさん、誠さんが、それぞれの技術を活かして刈ることになったんだけれど、三人にしてみればそんなのは簡単なことだったようであっと言う間に終わってしまった。
こうして私達の初のミッションは、微妙なまま終了してしまった。
「ガーガー」
うさちゃんとラガドールに話しかけると、驚くべきことにそれに反応するように吠える。
まさか通じてる?
「でも先に手を出そうとしたのはラガドールさんでしょ? 仲良くしようよ」
私にはまったく分からないけれどうさちゃんには分かったのか優しくまた言葉を返せば、ラガドールは大人しくなり警戒体制を解きしかもうさちゃんに歩み寄りなめる。
その姿は最早犬。
「グォーン」
「パパ、ラガドールさんがごめんなさいだって」
「オレ達もごめんな。モンスターを倒すことが試験だったからつい」
「そんなこと言ったら攻撃魔法をぶっぱなした私にも原因あるし。ごめんね」
シュンとなり小さな声だけでも謝っていることが分かりうさちゃんに通訳で、私とタヌキも申し訳なく思いながら訳を話し謝罪。
モンスターは倒すものだと思っていたけれど、どうやらそうでもないらしい。
それなのにそれを教えなかったペンちゃんに過失があると言って良いだろう。
そう思った私はこちらにやって来るペンちゃんをギラっと睨めば、なんとも言えないばつの悪い表情に変わり視線も泳いでいて確信犯に間違いない。
「この洞窟は試験用ダンジョンなだけに、ここのモンスター達とは予め打ち合わせをしてるんです。しかしそのラガドールははぐれらしく、誰からも聞いていなかったみたいですね。配慮が行き届かず本当に申し訳ありません」
「そう言うからくりだったのですね? だからラドンがいる我々には手を出さなかった」
「ええ。いくらドラゴンの子供でも戦闘となれば、大ケガをしてしまいますからね」
驚きの真実言われても誠さんは冷静に話を続けるだけで、私は少し呆気に取られる。
確かにモンスター達と話しが付いているんなら、鬼条件としても心配はないのかも?
初心者の攻撃なんてきっとたかが知れてるだろうし、いざとなったら逃げれば良いだけ。
となると私の攻撃に逃げていった二匹も、その手のモンスターだったんた。
「事情はよく分かったけれど、ラガドールが攻撃した時点で助けるべきだと思うな」
「あなた達だったらどうにかなると思ったんです。しかしうさぎさんが飛び出していかれた時は、さすがに焦りました」
「本当です。うさぎちゃんにもし何かあったら遅いんですよ」
「ですね。反省しています。その代わりといたしまして、皆さん合格にします」
『そう言う問題じゃない』
ライオンさんとコアラちゃんに叱られ反省しているように見えるペンちゃんなのに検討違いなことを言うから、うさちゃん以外の全員は声をハモらせバッサリと否定。
この中でも一番恐ろしいのは言うまでもなくタヌキで、もしこれでうさちゃんに何かあったら血が流れていた。
いずれにしろペンさんの株は大暴落。
でもこれがもし本当のダンジョン攻略だったらと考えると怖い。
私達はまだ冒険者になること甘く見ていて、痛い目を見るまで分からないんだと思う。
実際に今だって怖かったけれど、だからと言って辞めると言う選択肢はまだない。
「重ね重ねすみません」
「ペンギンさん、ラガドールさんの怪我を治して下さい」
「もちろんです」
冷たくなった私達とは違いうさちゃんはまだペンちゃんをしたい、ラガドールの怪我の治療をしてくれるように頭を下げ頼む。
これにはペンちゃんも嬉しそうに二つ返事でやたら張り切り、ラガドールの足の怪我の治療を開始する。
漫画のように魔法ですぐ治るものでもないらしく、まずは治療し最後にそれに見あった魔法を掛ければ二三日で完治するそうだ。
そのためコアラちゃんも魔法の勉強とは別に医療の勉強をしているため、怒ってはいるもののペンちゃんの治療を遠目で興味津々とみている。
「あの~コアラさん、手伝ってくれると助かるんですが」
「え、あはい」
そんなコアラちゃんにペンちゃんは申し訳なさそうに助手を頼むと、コアラちゃんは頷き傍に行き手伝う。
その辺は素直なコアラちゃんらしい。
「すっかりうさちゃんになついちゃって、なんだか可愛い」
「そんな優秀な娘の親でオレは鼻が高い。……」
ギランが元のサイズに戻ることによって再びモンスターに襲われることがなくなりすっかりうさちゃんにベッタリになっているラガドールを見ながら、独り言のように呟くとタヌキは自分のように喜んでいるけれどなんとなく寂しげに見えるのは気のせい?
うさちゃんの誰とも仲良くなれる才能は、猛獣使いになったことでこれからもっと開花させて行くんだと思う。
もしかしたら偉大な猛獣使いになってしまうかもしれない。
私もうさちゃんに負けないように頑張らないとね。
「パパ、うさね。ランガールさんとも契約を結ぶの」
「そうか。よかったな」
「うん、ねぇパパ肩車して」
そこへタヌキの気持ちを察知したのかしてないのか、うさちゃんはそう言って肩車を求める。
するとタヌキはたちまち顔が緩みまくり、うさちゃんを抱き上げそのまま肩車した。
肩車なんてギランの方が眺めは良いと思いつつ、大好きなパパにはやっぱり勝てないんだと思う。
いくら将来有望の猛獣使いだと言っても、まだ四歳の少女だからね。
そんな仲良し親子の隣にいるのはなんだか気が退けるので、キョロキョロと双子を探せば
「古都音、海が死んじゃうよ」
大粒の涙を流す空がもうスピードでやってきて、私の胸元にしがみつき危険を告げる。
すべてがただ事ではない状況に緊張が走るが、
「海がモフモフの毛玉がわたあめ見えてかぶりついたら、ビリビリして倒れた」
「…………」
真相を知り海の食い意地には心底から飽きれ言葉を失う。
あれほど落ちてるものや他人のものは食べたらいけないと教えているはず……、そもそもモフモフの毛玉は食べ物じゃないのになぜ食べる?
美味しそうに見えれば毒であっても疑わずに食べる?
そこまで海はダメな子なの?
「だから古都音、早く来て」
「え、あっ」
なかなか行動しない私にしびれを切らした空は、私の指を持ちぐいぐい引っぱり先を急ぐ。
大切な片割れが一大事なんだから当然のことで、逆に呆れて心配しない私がおかしいのかも知れない。
でもなんでだろう?
不思議と危機感を感じられない。
「モフモフの毛玉を触っても気絶するだけですから、そんなに急がなくても大丈夫ですよ」
「そう言うことらしいから、空ちょっと落ち着きなさい」
「でもでも海が心配。古都音は心配じゃないの?」
ペンちゃんの台詞にますます安心した私は空を捕まえ涙を拭い頭をなぜ落ち着かせようとするけれど、涙はすぐにあふれ私をじっと見つめ真剣に問われてしまう。
その問い方は、反則技だ。
こんな可愛いこと言われたら、海の心配よりも空の望みを叶えて上げたくなる。
と言っても今は単独行動は禁止だから
「少し急いでもいいかな?」
「もちろんです。空ちゃんが心配ですからね」
「そうだよね」
「理由がどうあれ気絶したことは大変なことだからね」
「まったく。困った空だよ」
「海くん、痛い痛い可愛そう」
「ありがとうございます」
みんなに一言お願いすれば、嫌な顔はせずタヌキ以外は空の心配をしてくれる。
私もタヌキとは同意見だから腹はたたない。
空はモフモフ達に看病されていた。
「モフモフ、ありがとう。私はその子のパートナーなの」
「モフフ」
看病してくれたのだからまずは御礼をするとモフモフは愛想良く鳴き、まだ気を失っている空をニコニコしながら渡してくれる。
とってもいいモンスターだった。
「ペンギンさん、本当にモフモフは凶暴なのでしょうか?」
「そうですよ。ですがここのモフモフは話し合いが出来る分、怪我人には優しいんです」
「そうなんだ。でもそうなるとミッションがやりにくくなるような」
「確かに」
モフモフが凶暴だと教えられた私達は反応に戸惑うだけでなくペンちゃんの答えに、ライオンさん同様これ以上もない気まずさを感じその先を躊躇してしまう。
空に優しくしてくれたモンスターに恩を仇で返したくありません。
「それなら大丈夫です。モフモフの毛を刈るだけですからね。……あの子達三匹はいかがでしょうか?」
ここで名誉挽回を図るつもりなのかさっきのペンちゃんとは打って変わって積極的になり一段とモフモフしているモフモフを選び話し合いの結果、
まだ何も活躍できてないタヌキ、ライオンさん、誠さんが、それぞれの技術を活かして刈ることになったんだけれど、三人にしてみればそんなのは簡単なことだったようであっと言う間に終わってしまった。
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