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「みなさん、お待たせしました」
「その顔だと無事に武器を頼めたようだな」
「ええ、おかげさまで」
「それでユウタは工房に籠って、社長にここまで連れてきてもらったんだな」
友太先輩を理解しているようで、鼻で軽く笑らい言い当てられる。
それなりに付き合いがあらば、分かりやすい性格だからお見通しなんだよね。
この感じだと呆れられてる感じではなさそうだから、案外二人は知人以上の仲良しの関係なのかも?
「君はあたしのことを知っているのか?」
「『輝きの丘商会』の社長は今や有名人ですよ。創設七年で一流商会に育て上げた若き女社長。獣人族では美人と聞いていたが、人間でも美人枠に入りそうだな」
「ありがとう。それが本当ならば光栄なんだが、何か裏があるんだよな?」
なぜかフランダー教授はリーダーを褒めちぎるけれど、あまりにもデフォルト過ぎて逆に怪しまれる。 リーダーも産みの親の一人だから、フランダー教授を良く知っている。
心理戦は通用しない。
裏がなかったら、こんな褒めちぎらないもんね。
フランダー教授は、一体なんの取引をしようとしてるんだろ?
リーダーもビジネス体制に入って、たちまち周囲がピリピリしだす。
「何も裏はありませんよ。ただ少しビジネス話をしたいと思いましてね? 私達は神話と言われる禁忌を犯した愛の神クードの牢獄場所を探しだし、コンタクトを取ろうとしてるんです」
「あ、出資のことなら安心しろ。あたしはエミリー嬢のパトロンになった」
『!!』
さっそく話を切り出すフランダー教授だったけれど、リーダーはそう言い私を抱き寄せる。
みんなの前だからエミリー嬢なのか。新鮮でくすぐったい。
しかし三人は揃いも揃って、顔を青ざめプリーズ。
?
「みんなどうしたの? 良かったんでしょ?」
ヌクも私同様戸惑い首をかしげる。
「誤解するな。エミリー嬢に投資をしたり、相談相手になるだけだ。……朋子すまん。どうやらやましい方のパトロンを想像してるらしい」
「!! そんなのあるはずがないでしょ? 汚らわしい」
赤面化するリーダーに耳打ちされ、ショックのあまり声をあらげた。
十八禁にした覚えがない。
確かにパトロンはそう言う意味もあるけれど、誤解されるなんて夢にも思わなかった。
「も申し訳ありません。そうですよね。お嬢様に限ってそれはないですよね」
「……百合展開は好」
「は、なんか言いました?」
「いいえ」
カイリの知りたくない特殊な趣味を知ってしまう。
百合がお好みって、この子の彼氏はイケメンだよね?
見る専?
「私も謝るよ。すまなかった。だとしたら未来の聖都王妃だから先行投資?」
「いいや。昔幼い彼女に命を助けられたことがあってね。その時の恩返しだよ」
「なるほど」
一番あってはいけない予想を立てられ発狂しそうになるも、リーダーのおかげでそれっぽい筋書きに納得してもらう。
ヌクのおかげで私に気づいたにしとこう。
嘘でも未来の王妃だから、投資にならなくって良かった。
「これからよろしくお願いしますね? キツネのお姉様」
幼い時出会った設定なので、敢えて可愛らしい呼び名で呼んでみる。するとリーダーは耳をピンと立て、嬉しそうな表情を浮かべた。
「ああ。こちらこそ。一人記録係を同行させて構わないだろうか?」
「それはありがたい。申し遅れたましたが、私の名はスワン フランダーと言います」
「これはどうも。あたしのも渡して置きます」
名刺と言う概念がこの世界にもあるようで、二人はかしこまり名刺交換をする。
何それ?
私も欲しいんですが。
「エミリー嬢にも渡しておくな」
「ありがとうございます」
心を読まれて私にもくれる。
輝きの丘商会
CEO
アヤネ クサラギ
ビットハム タフィリル571 カガヤキビル
名刺を見て、初めてこの地の地名を知る。
「その顔だと無事に武器を頼めたようだな」
「ええ、おかげさまで」
「それでユウタは工房に籠って、社長にここまで連れてきてもらったんだな」
友太先輩を理解しているようで、鼻で軽く笑らい言い当てられる。
それなりに付き合いがあらば、分かりやすい性格だからお見通しなんだよね。
この感じだと呆れられてる感じではなさそうだから、案外二人は知人以上の仲良しの関係なのかも?
「君はあたしのことを知っているのか?」
「『輝きの丘商会』の社長は今や有名人ですよ。創設七年で一流商会に育て上げた若き女社長。獣人族では美人と聞いていたが、人間でも美人枠に入りそうだな」
「ありがとう。それが本当ならば光栄なんだが、何か裏があるんだよな?」
なぜかフランダー教授はリーダーを褒めちぎるけれど、あまりにもデフォルト過ぎて逆に怪しまれる。 リーダーも産みの親の一人だから、フランダー教授を良く知っている。
心理戦は通用しない。
裏がなかったら、こんな褒めちぎらないもんね。
フランダー教授は、一体なんの取引をしようとしてるんだろ?
リーダーもビジネス体制に入って、たちまち周囲がピリピリしだす。
「何も裏はありませんよ。ただ少しビジネス話をしたいと思いましてね? 私達は神話と言われる禁忌を犯した愛の神クードの牢獄場所を探しだし、コンタクトを取ろうとしてるんです」
「あ、出資のことなら安心しろ。あたしはエミリー嬢のパトロンになった」
『!!』
さっそく話を切り出すフランダー教授だったけれど、リーダーはそう言い私を抱き寄せる。
みんなの前だからエミリー嬢なのか。新鮮でくすぐったい。
しかし三人は揃いも揃って、顔を青ざめプリーズ。
?
「みんなどうしたの? 良かったんでしょ?」
ヌクも私同様戸惑い首をかしげる。
「誤解するな。エミリー嬢に投資をしたり、相談相手になるだけだ。……朋子すまん。どうやらやましい方のパトロンを想像してるらしい」
「!! そんなのあるはずがないでしょ? 汚らわしい」
赤面化するリーダーに耳打ちされ、ショックのあまり声をあらげた。
十八禁にした覚えがない。
確かにパトロンはそう言う意味もあるけれど、誤解されるなんて夢にも思わなかった。
「も申し訳ありません。そうですよね。お嬢様に限ってそれはないですよね」
「……百合展開は好」
「は、なんか言いました?」
「いいえ」
カイリの知りたくない特殊な趣味を知ってしまう。
百合がお好みって、この子の彼氏はイケメンだよね?
見る専?
「私も謝るよ。すまなかった。だとしたら未来の聖都王妃だから先行投資?」
「いいや。昔幼い彼女に命を助けられたことがあってね。その時の恩返しだよ」
「なるほど」
一番あってはいけない予想を立てられ発狂しそうになるも、リーダーのおかげでそれっぽい筋書きに納得してもらう。
ヌクのおかげで私に気づいたにしとこう。
嘘でも未来の王妃だから、投資にならなくって良かった。
「これからよろしくお願いしますね? キツネのお姉様」
幼い時出会った設定なので、敢えて可愛らしい呼び名で呼んでみる。するとリーダーは耳をピンと立て、嬉しそうな表情を浮かべた。
「ああ。こちらこそ。一人記録係を同行させて構わないだろうか?」
「それはありがたい。申し遅れたましたが、私の名はスワン フランダーと言います」
「これはどうも。あたしのも渡して置きます」
名刺と言う概念がこの世界にもあるようで、二人はかしこまり名刺交換をする。
何それ?
私も欲しいんですが。
「エミリー嬢にも渡しておくな」
「ありがとうございます」
心を読まれて私にもくれる。
輝きの丘商会
CEO
アヤネ クサラギ
ビットハム タフィリル571 カガヤキビル
名刺を見て、初めてこの地の地名を知る。
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