33 / 87
中学校編
出陣
しおりを挟む
20枚のイラストを包み終えた龍一は朝を迎えた。
興奮して眠れないと独り言を言いながらぐっすり眠って起きた朝だった。
学校へ足を運ぶが誰一人として話しかけるクラスメイトはおらず、完全に独りぼっちだったが、明日はビッグベイきさらぎで勝負をする日なので何も気にならなかった、大概は全員に無視をされ、こっちを見てヒソヒソされ、休憩時間も教室にただ一人取り残される状況はいたたまれなくて辛いだろうが龍一の頭の中は明日の事でいっぱいだったし、そもそも独りぼっちには慣れている。
全部売れたらどうしよう、うっひっひ、スカウトされたらどうしよう、うえっへっへ、そんな強大な理想が脳内を埋め尽くしているのだから寂しさ辛さの入る隙間などなかった、いやむしろ幸せ物質で満ち溢れているのだった。言ってしまえば究極のリラックス状態ではないだろうか。
土曜日なので4時間で下校となる今日、久しぶりに外靴に石がぎっしり詰め込まれていたが、鼻歌交じりで玄関にその石をぶちまけて軽いステップを踏み、にこやかに帰る龍一の姿に、その嫌がらせをした生徒達も顔を見合わせてポカンとした。
家に帰ると誰も居ない、いつもの事だ。
冷蔵庫を開け、戸棚を開け、食べられるものを探す龍一は次第に料理と言うモノを知り始める。これを入れたらどうだろう、あれを入れたらどうだろう、絵を描くときに発揮される龍一の探求心が料理でも発動するようになって行った。火を使うのは怖かった龍一だが、中学生ともなれば平気になっていた、得意なのはインスタントラーメン。作るだけからだんだんとスキルが上がり、どのタイミングで火を止めると麺が一番いい硬さになるか、卵を落すタイミングもしかり、半熟なのかとき卵なのか、仕上がってから熱したごま油をラーメンにかける、味噌を足す、酢を使う、考えられることは全部やって技術を身につけ、全てが我流の美味しいインスタントラーメンを作れるようになっていた。
自分の中で最高のラーメンを食べると、明日の準備を始めた龍一。折角包んだ作品をまた出して1枚1枚確認し、自己満足にも似た納得を繰り返し、売れたらどうしようとニヤニヤを繰り返す。
夕方になると母親が帰宅し、明日は病院に行くから家で留守番をしていて欲しいと言われる。とんでもない!明日はビッグベイで自分の絵の実力を確かめに行くんだ!と心で叫び、母親に『明日は用事があるから無理』と伝える。しかし母親はその無理の『り』を言い終わる前に『トシおじさんが来るから居てもらわなきゃ困る』と被せて来た。部屋に戻った龍一、返事をしなかったものの黙って戻ったのだから納得した、受け入れたと取られても言い訳は出来ない、しかし主張したところで圧し通せる権力があるわけでもなく、もっと言ってしまえば龍一には権利すら1mmもない。龍一の考え出した答えは1つしかなかった。
翌朝、親父が母親を乗せて病院へ行った、『留守番頼むね』と一言残して。龍一は『ふぁん…』と唸りを一つあげた。これは『はい』とは言っていないと言う龍一の策だった、そう、龍一はこの時伸びをしたのだ、返事はしていないのだ。車が出てから10分待ち、戻ってこない事を確認すると龍一は作品を20枚入れた鞄を自転車の籠に差し込み、家の鍵をかって自転車にまたがった。そこで首をひとつ傾げると、自転車を降りて玄関の扉の鍵を開けて中に入った。
『ガスオッケー、テレビ…ストーブついてない、電気…OK』
そう言いながら指さし確認をすると龍一はまた戸締りして玄関をでた。龍一のクセの一つで、一度よしOK!となってから確認したくなる衝動に駆られるのだ、こういう行動をする病気があるが、龍一の場合は病気のそれとは違い、幼少より長い事叱られ、殴られ続けたからこそ身に付いた『怒られない為の確認行動』なのである。
心の中が全てOKとなった龍一は自転車にまたがり、颯爽と目指した。目的地はビッグベイきらさぎ、完成したばかりの話題の観光地である。
『9時か…うん、午前中には到着できるな』
決してカッコよくはないお年玉で買った時計を左の手首の内側にしている龍一、女の子がする仕方だとか馬鹿にされたりもしたけれど、絵を描く龍一にとっては一番見やすい位置なのだった、それを言っても誰も信用せず女子受けを狙ってるとヒソヒソと言われるのがオチだから誰にも言わないのだけれど。くいっと捻った手首を戻して2、3度カチャカチャと振り、定位置に時計を戻すとペダルを踏む足に力をこめた。
行った道をそのまま帰って来ることから母親に『うさぎ』とあだ名をつけられるほど方向音痴だが、逆に一度通った道を頭に入れた時は忘れる事は無いので、迷うことなく龍一は走った、近道は当然あるはずだが龍一にとって知らない道を冒険で選ぶことは、レベルが低いのに洞窟に入ったら入り口で殺されるRPGゲームの勇者と同じ目に会うようなものだった、それを自分でわかっている龍一は堅実に確実に知っている道をひたすら走るのだ、それがどんなに遠回りでも。
途中しんどくなるも、お金がないのでジュースなんか買えなかった、公園で水を飲もうにも龍一のコースに公園は無かった。天気も良く、カラカラに乾いた喉は流れる汗と共にどんどん加速する、自分の呼吸の音を聴くと疲れも増してくる。一旦自転車を止め、リュックの中からラジオを取り出してイヤホンを繋いだ。流れてくる音楽と軽快なおしゃべりは疲れを緩和させ喉の渇きも忘れされてくれるのだった。
心臓が破裂しそうな坂を上る龍一、なぜか降りて押すという選択をせず必死に鬼の形相で立ち漕ぎで上った、太腿も悲鳴を上げている、鉛の様に重くなってくる足を懸命に動かした、もう歩いた方が早い速度だがそれでも上った、上り切った先に下りがあるからだ。この先に何かがあると信じ、その何かが見えた時の龍一はとても強かった。『これさえ、これさえ上り切ったら!』呪文のように繰り返しながら上る龍一だったが、その形相を見る限り、呪いを唱えているようにしか見えなかった。
頂上に辿り着くと自転車を止めて降りた、足がガクガクで歩く事もままならずその場に転んだ龍一、でもガードレールをよじ登るように立ち上がると、そこから見えた海を見て『ざまぁみろ』と一言発した。
少し休憩して下り坂をゆっくり目に噛みしめるように下りた龍一、前進にぶつかって来る風が汗だくの衣服を冷やしてとても気持ちが良く、何をしに来たのか忘れる程爽快だった。
坂を下りて右に曲がると見たことのない車の台数と人の多さに驚いた。この街は新しいモノには直ぐ飛びつき、直ぐに飽きる傾向にあるので観光客と地元の人間が入り乱れており、まるでアリの巣をほじくり返したようでもあった。この中で勝負をするのかと思うとおじけづいたりもするだろうけれど、龍一はこの中で何人が自分の絵を見てくれるのだろうと言う思考で満たされており、大きな瞳を見開いて上げられるだけ口角を上げると上下の歯を噛み合わせて『ひひひっ』と笑った。
興奮して眠れないと独り言を言いながらぐっすり眠って起きた朝だった。
学校へ足を運ぶが誰一人として話しかけるクラスメイトはおらず、完全に独りぼっちだったが、明日はビッグベイきさらぎで勝負をする日なので何も気にならなかった、大概は全員に無視をされ、こっちを見てヒソヒソされ、休憩時間も教室にただ一人取り残される状況はいたたまれなくて辛いだろうが龍一の頭の中は明日の事でいっぱいだったし、そもそも独りぼっちには慣れている。
全部売れたらどうしよう、うっひっひ、スカウトされたらどうしよう、うえっへっへ、そんな強大な理想が脳内を埋め尽くしているのだから寂しさ辛さの入る隙間などなかった、いやむしろ幸せ物質で満ち溢れているのだった。言ってしまえば究極のリラックス状態ではないだろうか。
土曜日なので4時間で下校となる今日、久しぶりに外靴に石がぎっしり詰め込まれていたが、鼻歌交じりで玄関にその石をぶちまけて軽いステップを踏み、にこやかに帰る龍一の姿に、その嫌がらせをした生徒達も顔を見合わせてポカンとした。
家に帰ると誰も居ない、いつもの事だ。
冷蔵庫を開け、戸棚を開け、食べられるものを探す龍一は次第に料理と言うモノを知り始める。これを入れたらどうだろう、あれを入れたらどうだろう、絵を描くときに発揮される龍一の探求心が料理でも発動するようになって行った。火を使うのは怖かった龍一だが、中学生ともなれば平気になっていた、得意なのはインスタントラーメン。作るだけからだんだんとスキルが上がり、どのタイミングで火を止めると麺が一番いい硬さになるか、卵を落すタイミングもしかり、半熟なのかとき卵なのか、仕上がってから熱したごま油をラーメンにかける、味噌を足す、酢を使う、考えられることは全部やって技術を身につけ、全てが我流の美味しいインスタントラーメンを作れるようになっていた。
自分の中で最高のラーメンを食べると、明日の準備を始めた龍一。折角包んだ作品をまた出して1枚1枚確認し、自己満足にも似た納得を繰り返し、売れたらどうしようとニヤニヤを繰り返す。
夕方になると母親が帰宅し、明日は病院に行くから家で留守番をしていて欲しいと言われる。とんでもない!明日はビッグベイで自分の絵の実力を確かめに行くんだ!と心で叫び、母親に『明日は用事があるから無理』と伝える。しかし母親はその無理の『り』を言い終わる前に『トシおじさんが来るから居てもらわなきゃ困る』と被せて来た。部屋に戻った龍一、返事をしなかったものの黙って戻ったのだから納得した、受け入れたと取られても言い訳は出来ない、しかし主張したところで圧し通せる権力があるわけでもなく、もっと言ってしまえば龍一には権利すら1mmもない。龍一の考え出した答えは1つしかなかった。
翌朝、親父が母親を乗せて病院へ行った、『留守番頼むね』と一言残して。龍一は『ふぁん…』と唸りを一つあげた。これは『はい』とは言っていないと言う龍一の策だった、そう、龍一はこの時伸びをしたのだ、返事はしていないのだ。車が出てから10分待ち、戻ってこない事を確認すると龍一は作品を20枚入れた鞄を自転車の籠に差し込み、家の鍵をかって自転車にまたがった。そこで首をひとつ傾げると、自転車を降りて玄関の扉の鍵を開けて中に入った。
『ガスオッケー、テレビ…ストーブついてない、電気…OK』
そう言いながら指さし確認をすると龍一はまた戸締りして玄関をでた。龍一のクセの一つで、一度よしOK!となってから確認したくなる衝動に駆られるのだ、こういう行動をする病気があるが、龍一の場合は病気のそれとは違い、幼少より長い事叱られ、殴られ続けたからこそ身に付いた『怒られない為の確認行動』なのである。
心の中が全てOKとなった龍一は自転車にまたがり、颯爽と目指した。目的地はビッグベイきらさぎ、完成したばかりの話題の観光地である。
『9時か…うん、午前中には到着できるな』
決してカッコよくはないお年玉で買った時計を左の手首の内側にしている龍一、女の子がする仕方だとか馬鹿にされたりもしたけれど、絵を描く龍一にとっては一番見やすい位置なのだった、それを言っても誰も信用せず女子受けを狙ってるとヒソヒソと言われるのがオチだから誰にも言わないのだけれど。くいっと捻った手首を戻して2、3度カチャカチャと振り、定位置に時計を戻すとペダルを踏む足に力をこめた。
行った道をそのまま帰って来ることから母親に『うさぎ』とあだ名をつけられるほど方向音痴だが、逆に一度通った道を頭に入れた時は忘れる事は無いので、迷うことなく龍一は走った、近道は当然あるはずだが龍一にとって知らない道を冒険で選ぶことは、レベルが低いのに洞窟に入ったら入り口で殺されるRPGゲームの勇者と同じ目に会うようなものだった、それを自分でわかっている龍一は堅実に確実に知っている道をひたすら走るのだ、それがどんなに遠回りでも。
途中しんどくなるも、お金がないのでジュースなんか買えなかった、公園で水を飲もうにも龍一のコースに公園は無かった。天気も良く、カラカラに乾いた喉は流れる汗と共にどんどん加速する、自分の呼吸の音を聴くと疲れも増してくる。一旦自転車を止め、リュックの中からラジオを取り出してイヤホンを繋いだ。流れてくる音楽と軽快なおしゃべりは疲れを緩和させ喉の渇きも忘れされてくれるのだった。
心臓が破裂しそうな坂を上る龍一、なぜか降りて押すという選択をせず必死に鬼の形相で立ち漕ぎで上った、太腿も悲鳴を上げている、鉛の様に重くなってくる足を懸命に動かした、もう歩いた方が早い速度だがそれでも上った、上り切った先に下りがあるからだ。この先に何かがあると信じ、その何かが見えた時の龍一はとても強かった。『これさえ、これさえ上り切ったら!』呪文のように繰り返しながら上る龍一だったが、その形相を見る限り、呪いを唱えているようにしか見えなかった。
頂上に辿り着くと自転車を止めて降りた、足がガクガクで歩く事もままならずその場に転んだ龍一、でもガードレールをよじ登るように立ち上がると、そこから見えた海を見て『ざまぁみろ』と一言発した。
少し休憩して下り坂をゆっくり目に噛みしめるように下りた龍一、前進にぶつかって来る風が汗だくの衣服を冷やしてとても気持ちが良く、何をしに来たのか忘れる程爽快だった。
坂を下りて右に曲がると見たことのない車の台数と人の多さに驚いた。この街は新しいモノには直ぐ飛びつき、直ぐに飽きる傾向にあるので観光客と地元の人間が入り乱れており、まるでアリの巣をほじくり返したようでもあった。この中で勝負をするのかと思うとおじけづいたりもするだろうけれど、龍一はこの中で何人が自分の絵を見てくれるのだろうと言う思考で満たされており、大きな瞳を見開いて上げられるだけ口角を上げると上下の歯を噛み合わせて『ひひひっ』と笑った。
1
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説

高校生なのに娘ができちゃった!?
まったりさん
キャラ文芸
不思議な桜が咲く島に住む主人公のもとに、主人公の娘と名乗る妙な女が現われた。その女のせいで主人公の生活はめちゃくちゃ、最初は最悪だったが、段々と主人公の気持ちが変わっていって…!?
そうして、紅葉が桜に変わる頃、物語の幕は閉じる。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

クライエラの幽微なる日常 ~怪異現象対策課捜査file~
ゆるり
キャラ文芸
正義感の強い警察官と思念を読み取る霊能者によるミステリー風オカルトファンタジー。
警察官の神田智輝は『怪異現象対策課』という聞き馴染みのない部署に配属された。そこは、科学では解明できないような怪異現象が関わる相談ごとを捜査する部署らしい。
智輝は怪異現象に懐疑的な思いを抱きながらも、怪異現象対策課の協力者である榊本葵と共に捜査に取り組む。
果たしてこの世に本当に怪異現象は存在するのか? 存在するとして、警察が怪異現象に対してどう対処できるというのか?
智輝が怪異現象対策課、ひいては警察組織に抱いた疑問と不信感は、協力者の葵に対しても向いていく――。
生活安全部に寄せられた相談ごとを捜査していくミステリー風オカルトファンタジーです。事件としては小さなものから大きなものまで。
・File→基本的には智輝視点の捜査、本編
・Another File→葵視点のファンタジー要素強めな後日談・番外編(短編)
を交互に展開していく予定です。
実はこれ実話なんですよ
tomoharu
恋愛
え?こんな話絶対ありえない!作り話でしょと思うような話からあるある話まで幅広い範囲で物語を考えました!ぜひ読んでみてください!1年後には大ヒット間違いなし!!
作品情報【マーライオン】【愛学両道】【やりすぎ智伝説&夢物語】【トモレオ突破椿】など
・【やりすぎ智久伝説&夢物語】とは、その話はさすがに言いすぎでしょと言われているほぼ実話ストーリーです。
小さい頃から今まで主人公である【智久】はどのような体験をしたのかがわかります。ぜひよんでくださいね!
・【トモレオ突破椿】は、公務員試験合格なおかつ様々な問題を解決させる話です。
頭の悪かった人でも公務員になれることを証明させる話でもあるので、ぜひ読んでみてください!
特別記念として実話を元に作った【呪われし◯◯シリーズ】も公開します!

(学園 + アイドル ÷ 未成年)× オッサン ≠ いちゃらぶ生活
まみ夜
キャラ文芸
年の差ラブコメ X 学園モノ X オッサン頭脳
様々な分野の専門家、様々な年齢を集め、それぞれ一芸をもっている学生が講師も務めて教え合う教育特区の学園へ出向した五十歳オッサンが、十七歳現役アイドルと同級生に。
子役出身の女優、芸能事務所社長、元セクシー女優なども登場し、学園の日常はハーレム展開?
第二巻は、ホラー風味です。
【ご注意ください】
※物語のキーワードとして、摂食障害が出てきます
※ヒロインの少女には、ストーカー気質があります
※主人公はいい年してるくせに、ぐちぐち悩みます
【連載中】は、短時間で読めるように短い文節ごとでの公開になります。
(お気に入り登録いただけると通知が行き、便利かもです)
その後、誤字脱字修正や辻褄合わせが行われて、合成された1話分にタイトルをつけ再公開されます。
(その前に、仮まとめ版が出る場合もある、かも、しれない、可能性)
物語の細部は連載時と変わることが多いので、二度読むのが通です。
表紙イラストはAI作成です。
(セミロング女性アイドルが彼氏の腕を抱く 茶色ブレザー制服 アニメ)
題名が「(同級生+アイドル÷未成年)×オッサン≠いちゃらぶ」から変更されております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる