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モブっと巻き戻し
ピンクが2人?
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辺境……なんて言うけど、単に隣国に近いだけの小さな猫族の村。
隣は猫族と関係が良好なカピバラ族の国。
お互い、のんびりが好きな種族なので、争い事になりにくい傾向にあり、どちらも攻撃性が低いので特に国境とかも設けず行き来も自由になっている。
山奥の集落は群れることを嫌った猫族の獣人が、気心が知れた数家族達だけで移り住んだような村が多い。
ここも数軒の家が柵の中に建っている。
村と呼ぶには小さ過ぎる集落でした。
”静かね。誰も居ないのかな?”
生活音が一切しません。
そして見た光景に膝から崩れ落ちたのは、仕方の無いことです。
焦っていた自分が恥ずかしいです。
少し進んだ開けた場所で、カピバラ族の村人と一緒に収穫祭の準備をしていました。
流行病は何処に行ったの!!
大人ばかりの中にピンク色の髪の人間の女の子がチョロチョロと動き回っていた。
ボブのピンク色の髪のに緑色の目、そして顔立ちは間違いなく小百合ちゃんでした。
飾りの花を取ってあげたり、飲み物を渡したり、座っている老人達に話し掛けた後に作業中の大人に伝えたりと、その場の潤滑剤は人間の女の子でした。
でも異変は、すぐに見て取れた。
女の子が歩いた後には、必ず花が咲いていた。
収穫祭の広場は、飾りよりも華やかな花畑になり始めていました。
よく見るとピンク色の髪の人間の女の子が2人居た。
1人は歩くと色とりどりの花が咲き、もう1人は全て紫色の花が咲いていた。
”桜姫様、あの紫色の花はイヌサフランです。毒花しか咲かない花属性の魔法なんて初めて見ました”
白虎の発言で、動物達が居ない理由が想像できた。
歩くだけで毒の花を咲かせる人がいれば、そりゃ~避けるよね。
動物達には有害でも、植物達には支障はありません。
そして口にする事が無い人達には、その脅威が理解できないのでしょう。
ただし異変に気が付いている人も居るみたいです。
「お前が持ってきた物は口にしたくない」
紫色の尻尾が生えている女の子が差し出した飲み物を猫族の男性に断られた。
「どうして?アンジェのは受け取って、わたしはダメなの?」
悲しそうな声色で話しかけても、誰も助けてはくれなそう………でもないか。
「俺が貰うからいい」
ガタイがいい若い男性は、鼻の下を伸ばしながら受け取り、それを見ていた女性や老人達は眉間に皺を寄せていた。
若い男性に擦り寄った女の子のスカートから、紫色の尻尾が出ていた。
”耳が無いから分かりにくいけど、ラベンダー色の尻尾がある猫族だわ”
”なんで尻尾だけ?”
私とカメリアは、お互いに顔を合わせて一緒に小首を傾げていました。
「やっと追い付いたな」
慌てて駆け付けた お父様達が馬には乗っていません。
門のあたりで降りてきたようです。
『レオ様、あの紫色の尻尾が生えている女の子を見てください。歩いた後にイヌサフランが生えています。他に白い花も混じっていますが全て毒花です』
この中で口が立つ白虎が居てくれて助かります。
「ぱ~ぱ、おみずがしんぱい」
白虎に縦抱きにされながら お父様に近寄ると、後ろから高校生くらいの茶トラ猫の女の子に縦抱きにされながら付いてきた。
『私はカメリア様と精霊契約しました、茶トラ猫の精霊のマリーにございます。よろしく お願い致します』
「カメリア………お前も精霊と?!!」
『そんな事よりも、あの紫色の尻尾の少女は危険です」
「そんな事よりもって、お前なぁ?!俺の可愛い娘が最優先だろうが!!』
しれっと話を進めようとする白虎に、混乱しているのかアワアワしているお父様が大きか声で叫んだことで収穫祭の準備をしていた人達の視線が、こちらに集中してしまいました。
「申し訳ございません。要請により王都の騎士団により派遣されました。謎の病が蔓延したとの連絡の後から返事がありませんでしたので視察も兼ねて参りました」
私達を庇うように後から来た騎士さんが、村人達に声をかけてくれました。
見ると紫色の尻尾の女の子の顔が小百合ちゃんよりも濃いめで、大きな目を長いまつ毛が囲み、鼻も猫族には珍しく高い。何も塗ってなさそうな唇が赤くツヤツヤ………もしかしたら化粧してます?5歳くらいの女の子なのに??
”よく見て。あの女のピンク色の髪はカツラだよ”
生え際が浮いているので、あの下に紫色の猫耳も隠されているのでしょう。
「隊長、どうやら2人の女の子を森で保護したそうですが、紫色の尻尾が生えている女の子が歩くだけで毒の花が咲き、飲水が汚染されるらしくて体調不良になる村人が続出していたそうですが、どちらかの女の子を王都で引き取って貰うかで揉めていて連絡が途絶えていたそうです」
無害な花が咲くだけの女の子を引き取るか、害にしかならない紫色の猫族の女の子を他所に出せば迷惑が掛かるから村で引き取るかで揉めているそうです。
村人で引き取れるのは1人が限界なのだそうです。
「早い段階で紫色の猫族の子はカピバラ族の村が引き取ってくれる話しがまとまりかけて、本人に行きたくないと抵抗されていそうです。だからピンク色の髪の人間の女の子を引き取って欲しいそうです」
そんなに村が気に入ったのなら、責任をもって面倒を見てあげようと結論が、やっと出たそうです。
「ところが、女の子が猫族の王都で引き取ると知って、自分も連れて行けとピンク色のカツラを被ってアピールしているらしくて」
「仕方ねぇ。2人共を連れ帰るか」
「そうですね」
「紫色の猫族は神殿に引き取って貰おう。草木が生えない大きな石床の建物なんぞ他にねぇ」
「ですよね」
一般家庭で引き取れば、庭や敷地内が毒花だらけになってしまいます。それが井戸や川に流れ込めば立派な公害です。
毒花が生える心配が無い建物は限られる。
「ピンク色の人間は、俺が引き取ろう。流行病で両親を亡くした孤児って事で処理してくれ」
「はい」
「レオ様、大変に申し上げ難いのですが、あの毒花公害女の運搬方法はどうされますか?」
誰の馬に載せるのかで、騎士さん達が困惑しているようで、今までで一番 表現が辛辣です。
「白虎の背中『死んでも嫌です。あんな女を乗せるぐらいなら、桜姫様を連れて速攻で帰りますよ』」
物凄く嫌そうに眉間に皺を寄せて白虎が拒否すると、マリーは何も言わずに両腕を胸の前にクロスさせて無言で拒否した。
『私と白虎の最優先事項は、桜姫様とカメリア様の安全なので、それを脅かす存在を近付ける事は断固拒否します』
「なら、お前達の力でアレを神殿に飛ば………送れるか?」
『僕達は聖属性なので、光の桜姫様と闇のカメリア様なら可能なのでしょうが、まだ成長途中の御二人に無理をさせるのは賛成出来ません』
『神殿は室内だからベースはカメリア様だけど、神殿が特殊な場所なので桜姫様の光の補助は必要不可欠ですが、まだ3歳の子供の体には相当な負担が伴います』
紫色の猫族の女の子の運搬方法で揉めている。
「ぱ~ぱ、あんよが 付かなければ、お花は咲かないと思うよ」
なぜ、みんなが驚いた顔で私を見る?
「見たところ触れた物は大丈夫そうだな」
『流石は桜姫様です』
「心配なら布で包んで馬に乗せろ」
騎士さんの馬に乗れると興奮していた紫を大きな布で簀巻きにすると、荷物の様に担いで積み込むと、さっさと連れて行ってしまいました。
直接は触りたくないと布の上から縛り付け、少しでも早く解放されたいと、物凄いスピードで走り去っていった。
私は白虎、カメリアは大きな虎になったマリーに乗るので、ピンク色の髪の人間の女の子は、お父様の馬に乗ることになりました。
「あの………私はアンジェリカです。アンジェと呼んでください。よろしくお願い致します」
今更だけど、アンジェって略称だったんだね。
顔は小百合ちゃんだけど、やはり別人だと考えた方が良いのかも知れません。
少し残念に感じていた私をよそに、アンジェは丁寧に挨拶すると、保護してくれた村人達にお礼を言い集落を後にするのでした。
隣は猫族と関係が良好なカピバラ族の国。
お互い、のんびりが好きな種族なので、争い事になりにくい傾向にあり、どちらも攻撃性が低いので特に国境とかも設けず行き来も自由になっている。
山奥の集落は群れることを嫌った猫族の獣人が、気心が知れた数家族達だけで移り住んだような村が多い。
ここも数軒の家が柵の中に建っている。
村と呼ぶには小さ過ぎる集落でした。
”静かね。誰も居ないのかな?”
生活音が一切しません。
そして見た光景に膝から崩れ落ちたのは、仕方の無いことです。
焦っていた自分が恥ずかしいです。
少し進んだ開けた場所で、カピバラ族の村人と一緒に収穫祭の準備をしていました。
流行病は何処に行ったの!!
大人ばかりの中にピンク色の髪の人間の女の子がチョロチョロと動き回っていた。
ボブのピンク色の髪のに緑色の目、そして顔立ちは間違いなく小百合ちゃんでした。
飾りの花を取ってあげたり、飲み物を渡したり、座っている老人達に話し掛けた後に作業中の大人に伝えたりと、その場の潤滑剤は人間の女の子でした。
でも異変は、すぐに見て取れた。
女の子が歩いた後には、必ず花が咲いていた。
収穫祭の広場は、飾りよりも華やかな花畑になり始めていました。
よく見るとピンク色の髪の人間の女の子が2人居た。
1人は歩くと色とりどりの花が咲き、もう1人は全て紫色の花が咲いていた。
”桜姫様、あの紫色の花はイヌサフランです。毒花しか咲かない花属性の魔法なんて初めて見ました”
白虎の発言で、動物達が居ない理由が想像できた。
歩くだけで毒の花を咲かせる人がいれば、そりゃ~避けるよね。
動物達には有害でも、植物達には支障はありません。
そして口にする事が無い人達には、その脅威が理解できないのでしょう。
ただし異変に気が付いている人も居るみたいです。
「お前が持ってきた物は口にしたくない」
紫色の尻尾が生えている女の子が差し出した飲み物を猫族の男性に断られた。
「どうして?アンジェのは受け取って、わたしはダメなの?」
悲しそうな声色で話しかけても、誰も助けてはくれなそう………でもないか。
「俺が貰うからいい」
ガタイがいい若い男性は、鼻の下を伸ばしながら受け取り、それを見ていた女性や老人達は眉間に皺を寄せていた。
若い男性に擦り寄った女の子のスカートから、紫色の尻尾が出ていた。
”耳が無いから分かりにくいけど、ラベンダー色の尻尾がある猫族だわ”
”なんで尻尾だけ?”
私とカメリアは、お互いに顔を合わせて一緒に小首を傾げていました。
「やっと追い付いたな」
慌てて駆け付けた お父様達が馬には乗っていません。
門のあたりで降りてきたようです。
『レオ様、あの紫色の尻尾が生えている女の子を見てください。歩いた後にイヌサフランが生えています。他に白い花も混じっていますが全て毒花です』
この中で口が立つ白虎が居てくれて助かります。
「ぱ~ぱ、おみずがしんぱい」
白虎に縦抱きにされながら お父様に近寄ると、後ろから高校生くらいの茶トラ猫の女の子に縦抱きにされながら付いてきた。
『私はカメリア様と精霊契約しました、茶トラ猫の精霊のマリーにございます。よろしく お願い致します』
「カメリア………お前も精霊と?!!」
『そんな事よりも、あの紫色の尻尾の少女は危険です」
「そんな事よりもって、お前なぁ?!俺の可愛い娘が最優先だろうが!!』
しれっと話を進めようとする白虎に、混乱しているのかアワアワしているお父様が大きか声で叫んだことで収穫祭の準備をしていた人達の視線が、こちらに集中してしまいました。
「申し訳ございません。要請により王都の騎士団により派遣されました。謎の病が蔓延したとの連絡の後から返事がありませんでしたので視察も兼ねて参りました」
私達を庇うように後から来た騎士さんが、村人達に声をかけてくれました。
見ると紫色の尻尾の女の子の顔が小百合ちゃんよりも濃いめで、大きな目を長いまつ毛が囲み、鼻も猫族には珍しく高い。何も塗ってなさそうな唇が赤くツヤツヤ………もしかしたら化粧してます?5歳くらいの女の子なのに??
”よく見て。あの女のピンク色の髪はカツラだよ”
生え際が浮いているので、あの下に紫色の猫耳も隠されているのでしょう。
「隊長、どうやら2人の女の子を森で保護したそうですが、紫色の尻尾が生えている女の子が歩くだけで毒の花が咲き、飲水が汚染されるらしくて体調不良になる村人が続出していたそうですが、どちらかの女の子を王都で引き取って貰うかで揉めていて連絡が途絶えていたそうです」
無害な花が咲くだけの女の子を引き取るか、害にしかならない紫色の猫族の女の子を他所に出せば迷惑が掛かるから村で引き取るかで揉めているそうです。
村人で引き取れるのは1人が限界なのだそうです。
「早い段階で紫色の猫族の子はカピバラ族の村が引き取ってくれる話しがまとまりかけて、本人に行きたくないと抵抗されていそうです。だからピンク色の髪の人間の女の子を引き取って欲しいそうです」
そんなに村が気に入ったのなら、責任をもって面倒を見てあげようと結論が、やっと出たそうです。
「ところが、女の子が猫族の王都で引き取ると知って、自分も連れて行けとピンク色のカツラを被ってアピールしているらしくて」
「仕方ねぇ。2人共を連れ帰るか」
「そうですね」
「紫色の猫族は神殿に引き取って貰おう。草木が生えない大きな石床の建物なんぞ他にねぇ」
「ですよね」
一般家庭で引き取れば、庭や敷地内が毒花だらけになってしまいます。それが井戸や川に流れ込めば立派な公害です。
毒花が生える心配が無い建物は限られる。
「ピンク色の人間は、俺が引き取ろう。流行病で両親を亡くした孤児って事で処理してくれ」
「はい」
「レオ様、大変に申し上げ難いのですが、あの毒花公害女の運搬方法はどうされますか?」
誰の馬に載せるのかで、騎士さん達が困惑しているようで、今までで一番 表現が辛辣です。
「白虎の背中『死んでも嫌です。あんな女を乗せるぐらいなら、桜姫様を連れて速攻で帰りますよ』」
物凄く嫌そうに眉間に皺を寄せて白虎が拒否すると、マリーは何も言わずに両腕を胸の前にクロスさせて無言で拒否した。
『私と白虎の最優先事項は、桜姫様とカメリア様の安全なので、それを脅かす存在を近付ける事は断固拒否します』
「なら、お前達の力でアレを神殿に飛ば………送れるか?」
『僕達は聖属性なので、光の桜姫様と闇のカメリア様なら可能なのでしょうが、まだ成長途中の御二人に無理をさせるのは賛成出来ません』
『神殿は室内だからベースはカメリア様だけど、神殿が特殊な場所なので桜姫様の光の補助は必要不可欠ですが、まだ3歳の子供の体には相当な負担が伴います』
紫色の猫族の女の子の運搬方法で揉めている。
「ぱ~ぱ、あんよが 付かなければ、お花は咲かないと思うよ」
なぜ、みんなが驚いた顔で私を見る?
「見たところ触れた物は大丈夫そうだな」
『流石は桜姫様です』
「心配なら布で包んで馬に乗せろ」
騎士さんの馬に乗れると興奮していた紫を大きな布で簀巻きにすると、荷物の様に担いで積み込むと、さっさと連れて行ってしまいました。
直接は触りたくないと布の上から縛り付け、少しでも早く解放されたいと、物凄いスピードで走り去っていった。
私は白虎、カメリアは大きな虎になったマリーに乗るので、ピンク色の髪の人間の女の子は、お父様の馬に乗ることになりました。
「あの………私はアンジェリカです。アンジェと呼んでください。よろしくお願い致します」
今更だけど、アンジェって略称だったんだね。
顔は小百合ちゃんだけど、やはり別人だと考えた方が良いのかも知れません。
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