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ごめんなさい
しおりを挟む「んぁ…ん…?」
「優さん…優さん…」
微睡の中で体中に甘い刺激を感じて、眼を覚ました。
わたしは撮影してた筈なのに…お布団にいる。服はスケスケワンピースのままだし、なぜかぷちゅぷちゅとエッチな音がしている。
「…せ、先生…何して…」
「………」
目覚めた私に気づき、スーツを着たままの先生が乱暴に唇を重ねてくる。
いつもと違うコーヒーの匂いが香った。
体温の高い先生が私の口の中を厚い舌で容赦なく掻き回している。
「んふ…んっ?!」
わたしの中に、先生の指が入ってることに気づいた。唇を塞がれたまま息継ぎをさせてくれないから、酸欠になってきて頭がぼーっとする…。
「ん!!先生っ…はぁ、は…んんん!!」
「…………」
唇が離れて、ようやく息継ぎができたと思ったら急に体の中の指が動かされて、あっという間に追い詰められる。
「やめ、やめて下さ…んっ…イ、イっちゃう!!だめえっ…」
唇の端から体温を宿した雫が溢れて、眉を顰めたままの先生がそれを拭う。
雫を拭った指は私の口の中に差し込まれた。
左手の人差し指と中指で舌を摘まれ、口腔内が侵される。
その動きに合わせて激しく膣に抽送される右手の指。私の体が何度も跳ねて、意識が飛びかける。
「まだ、気絶しないで下さい」
「んぐ…うん…っ、ぐぅ…」
口としたの孔に先生を咥えながら、目線だけ動かして彼の顔を覗く。
私を見ている顔は、いつもの通り優しい色をしていたけれど…少し切なそうだった。
先生の言葉が、少し冷たい。怒ってるの…?
「怒っていませんよ。…愛してます、優さん。僕だけの優さん」
「………?」
余裕のない顔をする先生は珍しい。怒ってるようで泣きそうな顔になってる。
思わず両手を差し伸べると、先生は顔を擦り寄せてくる。……可愛い…。
「今日は、何も聞かずに触らせて下さい。これは、お願いです」
「……はい」
首の下に先生の腕が入れられて、肩を引き寄せられる。スーツからは少し、タバコの匂いがした。
先生、タバコ吸うの?それともお仕事着のままだから?
いつも、私に触るときはコーヒーの匂いもタバコも匂いもしない。わたしは石鹸の匂いやミントの匂いしか知らない。
……先生が帰ってきたままでいるのは初めてだ。何だか、申し訳ないけどドキドキしてしまう…。こんな風になってまで私を求めていると思うと…嬉しい気持ちになる。
「好き…すきです。誰にも渡さない…優さんは、僕のです」
「ん…うん…」
首に沢山キスが落ちて、チクチクとキスマークをつけられる。
何だか、彼が落ち込んでいるような気がする。
綺麗に整えられた髪を撫で、目の前にある先生の首に唇で触れた。
眼を閉じて、先生が触れるのと同じくらいたくさんキスをする。
「んっ、ん…あ、そこ…」
「お尻も触ってましたね、今日は」
「…っ、うぁ、あっ!!」
膣に指を挿れたままだった、と思い出したように二本の指が肉壁を擦る。薬指でローションとわたしの分泌液で濡れた後ろの孔が撫でられた。
「使った事、あるんです?」
「さ、さっきがはじめてです…」
「気持ちいいですか?ローターが入って、感じていたのはどっちでした?教えて」
「…あっん…わかんない…わかんないです」
「どうして?どっちも気持ちいい?僕が開発してあげようと思っていたのに…」
「あ…あっ!ん゙ん…っく」
スルスルとお尻の中に指が入ってくる。膣とアナルの壁越しに指が圧力を加えて擦り、挟まれて、指の根元まですんなり入ってしまう。
ローターで刺激されても感じなかったそこから熱が溢れて、ジンジンと快感が広がった。
先生の指だと気持ちいい…凄い…。
「ちゃんと感じてますが、お尻はまだそこまでじゃありませんね」
「くふ…ん…ん゙っ…先生…」
「………………」
「せんせ…?…あ゙っ!?」
指の出し入れが急に激しくなって、私の足がピン、と勝手に伸びる。
凄く気持ちいい。おもちゃでイったときに感じなかった充足感に胸がドキドキして、切なくて…。
瞼をあげて、先生の顔をじっと見つめる。
なんだか眉間の皺がすごい深い…涙でぼやけるたびに瞬きをして、必死で見ていると先生の目つきが変わった。
激しかった指の動きはゆっくりになって、一番気持ちいいところを探し始める。
「せんせ…あっ…う、そこじゃないです。わかってるのに、意地悪しないで…ください」
「ふふ…」
いつものように優しい色の目が私を見つめて、時々鼻先にキスを落とし「かわいい」と囁く。
優しさの奥にはまだ少し怖い色が見える。やっぱり、ちょっと怒ってる。あとは…何だか寂しそう…?
一生懸命理由を考えようとしても、段々と先生が与える気持ちよさに余裕がなくなってきて体が震えだす。
先生が喜ぶかな、って思ってお尻に挑戦してみたけど、もしかしてダメだったのかな…?
「せんせ、ごめんなさい…」
「謝らないで…僕がいけなかったんです。夜は一人にしませんからね。……寂しかったですか?」
あっ、これは…私が寂しいって泣いてたことに怒ってるのかな?自分のせいで、って思ってしまったんだろうか。
先生にそんなことを思わせてしまった事で胸が苦しくなるのと、私を思ってくれるのが嬉しい気持ち、両方がわたしの中でせめぎ合っている。
指の動きを止めてくれないから、どんどん気持ち良くなる。膣に入れられた指がくにっと曲げられて、めいいっぱい奥まで差し込まれて…ついに一番気持ちいい場所を抉られた。
「寂しかった、ですけど…そうじゃなくて…ん…だめ、っ!も、全然考えられな…あぁっ、そこイイ…イイです。」
「うん…いっぱい気持ち良くしてあげます。寂しかった分よりも、沢山…」
「ん…ん゙っ!!ぅあ゙、あ゙…イク…せんせぇ…イ゙っ」
「僕の目を見て…目を瞑らないで。そのままイって下さい」
「あ゙…あ゙っ゙――!!」
動き続ける指に促されるまま達して、目を瞑りそうになる。でも、先生が見てって言うから、一生懸命こらえて頂点を超えた快感を受け止めた。
自分の体が勝手に痙攣するに任せ、身体中が甘く痺れていく。
イってるのに、指を止めてくれない。だめ、ずっと気持ちいい。
「お゙っ゙、あ゙っ゙!!せん゙…うぁ゙!!」
「イキっぱなしでしょう?気持ちいいですね」
「うくっ゙、う…あ゙っ゙、あ゙ん゙っ!!や゙だ、も゙うだめっ…あ゙…」
「目を開いていれば気絶しないのか…ふふ…まだダメですよ。あと3回我慢して」
体がぎゅうっと抱きしめられて、先生が「いい子ですね」と何度も小さく呟く。
私はだんだんとその声が聞こえなくなり、先生のシャツをキツく握りしめた。
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