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第37話:戦国時代にて茶店をチェーン展開してみようかな
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夏も終わり秋の気配を感じる季節になった。
筒井家との戦いの予感を感じながらも貝那木山城は平穏だった。
そんなとき、一人の男が城下町に現れた。
今井宗久と名乗ったその男は堺から来た商人であった。
「どうぞ。私が心を込めて入れました。」
そしてこの宗久の淹れたお茶がヤバいぐらいに美味しい。
苦み、深み、そして宗久の動作の一つ一つが味わいに変わっていく。
この時代に来て一年過ぎて我が家のコーヒーも既に空になっていた。
そんなときにこのお茶だ。
「ホント・・・美味しいわ♪」
朋美も大喜び。
「山田様。」
「何ですか?」
「つきましては私と専属取引の契約をお願いしたいのです。」
宗久が平伏する。
なるほど・・・そういうことか♪
「わかりました・・・いいですよ。好きにしてください・・・いや・・・準備などは任せてください。」
私は宗久の手を取った。
「山田様・・・。」
宗久と私はガッチリと握手をした。
数日後、
何をしているんだ私は・・・
宗久はお茶を淹れている。
「抹茶セット3つ入りました~♪」
女の子の声がする。
「はいよ~。」
何故、私は返事をしているのだ・・・
それにしても忙しい。
こんなに早いペースでお茶を淹れたことはなかった・・・
「茶処いまい・・・この店だよ。」「評判よね♪」
こんな声が聞こえるのは嬉しいが・・・。
私、今井宗久はこのお店『茶処いまい』を開店した。
山田様がすぐに店舗を準備してくださった。
可愛い女の子の店員も5人集めてくれた。茶屋娘とでも呼ぼうか・・・。
店はすぐに大繁盛となった。
常に行列ができている。
「店長!! みたらし10本出来ましたぜ!!」
この団子を焼いている人は権八さん。
人相は悪いが、この人の作る団子が美味い。
本職は忍びだそうだ。
「草餅もどんどん焼けてるよ~♪」
草餅を焼いているのは源次さん。
鳥兜という仇名らしいが毒ではなく頭髪が雛鳥みたいだからだそうだ。
この人も忍びらしいです。
ただ鳥兜という仇名の人が草餅を作るのはかなり危険な気もしますが・・・
この草餅も非常に美味しいと評判です。
だが・・・しかし・・・
だがしかし・・・言わせてください。
「なんで私は茶店の店長をしているんだぁぁぁ!!」
宗久は思わず叫んでしまった。
「店長、テンパったらアカンって!!」
「忙しい時こそ笑顔ですよ、ホスピタリティってヤツですわ。」
権八さんと源次さんが檄を飛ばす。
違うんです。私は山田様と火薬や鉄砲の取引に来たのです。
勢力を伸ばしている山田様ならきっと大量に買ってくださる。
器が大きい方と聞いていたのに・・・お茶で機嫌を取ろうとしただけなのに。
待ってください・・・
私は堺でも一、二を争う豪商なんです。
私の帰りを待っている者たちがたくさんいるんです。
帰れませんよ・・・これじゃ・・・
宗久は天を仰ぐとすぐにまた高速でお茶を淹れ始めた。
「あなた・・・今井さんのお店が凄い評判らしいわ。」
「そうだな。あのお茶はヤバいからな。中毒性があるもんな♪」
私と朋美は本丸の櫓から城下町の宗久の店を眺めていた。
数日後、貝那木山城に北畠具教・具房親子が訪れた。
「これは具教殿、突然のご訪問いかがされました?」
私の問いかけに
「貝那木山城の城下町に評判の茶店があると聞いてな。その味を確かめに来たのじゃ。」
具教は笑顔で答えるも具房は興奮気味にまくし立てた。
「ハァハァ・・・茶店の娘たちも可愛いと聞いてますだブヒ。」
「黙れ●ブ!!」
思わず私は口から出てしまった。
「パパ~このオジサンが僕のことデ●って言ったブヒよ。」
「黙れ・・・●ブ。」
具教さん・・・実の息子に酷くね?
「酷いだブヒ・・・好きで太ったんじゃないブヒよ。パパが甘やかすからこうなったブヒ・・・」
「黙れィ!!」
「大御所さん、可哀想だよ。実の息子でしょ?」
そこに美佳がやってきた。
「み・・・み・・・美佳様・・・ブヒ♡」
具房は目がハートになっていた。
「北畠様、お久しぶりでございます。」
そこに一馬、義成、大雅、源之進、慎之助の五人が美佳についてきている。
「でたな・・・イケメンズ・・・しかも増殖しているブヒ。」
「まあ、ともかくね・・・『茶処いまい』に行こうよ♪」
ふてくされている具房に手招きする美佳。
「ズッキューン・・・ブヒ♡」
こうして私たちは城下町に下りていった。
「あ・・・殿様だ、こんにちは!!」「殿様だ~♪」
「おお・・・こんにちは♪」
私は小さい子供たちから声をかけられたので嬉しくなった。
いつの時代も子供は可愛い。
この乱世・・・この日ノ本でどれだけの子供たちが泣いているのだろう。
そう思うと・・・何とかできないものかと考えてしまうものだ。
考えるだけで精一杯だが・・・
山田殿・・・民衆と近いな。その距離感を作れるのは羨ましいぞ。
具教はその様子を見て笑みを浮かべていた。
「ここよ・・・『茶処いまい』よ♪」
美佳の案内で私たちは店の前に立った。
「いらっしゃいませ・・・って殿さまたちだよ~。店長ォ~!!」
茶屋娘の一人が出迎えるも私たちを見て慌てて店内に駆け込む。
「おおっ山田様、いらっしゃいませ・・・って北畠様!?」
宗久は具教の姿を見て狼狽する。
「今井殿・・・こんなところで何をされておるんかいな?」
具教は事態を全く把握できていない様子だった。
「今井殿、申し訳ございません。話も聞かずに勝手に茶店を開店させてしまって・・・。」
具教から宗久の正体を聞いて私はとりあえず謝るのみ。
しかし、宗久は笑いながら言った。
「いや~この商いも楽しいですぞ。堺も三好様や松永様の争いで物騒すぎて困っていたのです。もういっそのことこの店で頑張っていこうかなと思いますぞ。」
そして私たちはお茶を飲み、団子や草餅を味わった。
「美味なり・・・これはたまらんの♪」
具教は満面の笑みだ。
「団子・・・草餅・・・美味い・・・止まらないブヒよ。」
具房は団子と草餅をひたすら食べ続けていた。
「一つ提案があるのですが・・・」
私にはずっと考えていたことがあった。
「この『茶処いまい』をチェーン展開するべきだと思うのです。」
「チェーン展開・・・なんじゃそれ?」「また殿は訳分からんこと言いおるわ。」
一馬くんたち・・・君たちも段々と私に対してキツくなってきてますね・・・
「要はね・・・『茶処いまい』を伊賀にお店を出したり、宇陀川の城下町にお店を出したりするってこと。味や接客のルールを統一させてね♪」
美佳が私の代わりに説明してくれた。
「おお・・・是非とも伊勢に店を出してくれぬか♪」
具教は興奮気味に宗久に言う。
「・・・頑張ってみましょう。」
こうして『茶処いまい』は後にこの日ノ本全域にチェーン展開することになるのである。
そしてその収益が山田家発展の礎になるのであった。
まあ・・・それはまた別のお話であるとして・・・
後日談だが、この件で岳人に私は叱られることになる。
「父さん!! 今井宗久って人はね・・・天下三宗匠と謳われる人なんだよ!!」
「てんかさんそうしょう?」
私が聞き返すと、岳人は呆れ顔で聞いてきた。
「父さん・・・千利休は知っているよね?」
「知っているよ。お茶の人だ。」
「その千利休と今井宗久は天下三宗匠なの!!要は日本の歴史上で最も偉大な茶人なんだよ!!」
岳人はまくし立てる。
知らないもん・・・千利休しか知らないもん・・・
それにしても宗久さんはそんな凄い人だったのか・・・
ということは・・・また・・・やってしまったということか・・・
「歴史を変えてしまった・・・。」
「変えすぎだって・・・戦国時代にチェーン店っておかしいだろ!!」
頭を抱える私に岳人は追い打ちをかけるのだった。
こうして貝那木山城の城下町も急速な発展を遂げている中で新たなる危機が迫っていた。
大和の国柳生の里
「まさか、筒井が攻めてくるとは・・・」
柳生宗厳は静かにつぶやく。
「上泉伊勢守様が里を離れていたことを知られたか・・・狙われていたということですな・・・。」
柳生家家臣興ヶ原助秀は唇を噛み締め無念の表情を浮かべていた。
「山田殿に助けを求めるしかあるまい・・・助秀、頼む!!」
「ははッ!!」
この柳生の危機が私たちと筒井家の更なる全面戦争へと繋がっていくのであった。
筒井家との戦いの予感を感じながらも貝那木山城は平穏だった。
そんなとき、一人の男が城下町に現れた。
今井宗久と名乗ったその男は堺から来た商人であった。
「どうぞ。私が心を込めて入れました。」
そしてこの宗久の淹れたお茶がヤバいぐらいに美味しい。
苦み、深み、そして宗久の動作の一つ一つが味わいに変わっていく。
この時代に来て一年過ぎて我が家のコーヒーも既に空になっていた。
そんなときにこのお茶だ。
「ホント・・・美味しいわ♪」
朋美も大喜び。
「山田様。」
「何ですか?」
「つきましては私と専属取引の契約をお願いしたいのです。」
宗久が平伏する。
なるほど・・・そういうことか♪
「わかりました・・・いいですよ。好きにしてください・・・いや・・・準備などは任せてください。」
私は宗久の手を取った。
「山田様・・・。」
宗久と私はガッチリと握手をした。
数日後、
何をしているんだ私は・・・
宗久はお茶を淹れている。
「抹茶セット3つ入りました~♪」
女の子の声がする。
「はいよ~。」
何故、私は返事をしているのだ・・・
それにしても忙しい。
こんなに早いペースでお茶を淹れたことはなかった・・・
「茶処いまい・・・この店だよ。」「評判よね♪」
こんな声が聞こえるのは嬉しいが・・・。
私、今井宗久はこのお店『茶処いまい』を開店した。
山田様がすぐに店舗を準備してくださった。
可愛い女の子の店員も5人集めてくれた。茶屋娘とでも呼ぼうか・・・。
店はすぐに大繁盛となった。
常に行列ができている。
「店長!! みたらし10本出来ましたぜ!!」
この団子を焼いている人は権八さん。
人相は悪いが、この人の作る団子が美味い。
本職は忍びだそうだ。
「草餅もどんどん焼けてるよ~♪」
草餅を焼いているのは源次さん。
鳥兜という仇名らしいが毒ではなく頭髪が雛鳥みたいだからだそうだ。
この人も忍びらしいです。
ただ鳥兜という仇名の人が草餅を作るのはかなり危険な気もしますが・・・
この草餅も非常に美味しいと評判です。
だが・・・しかし・・・
だがしかし・・・言わせてください。
「なんで私は茶店の店長をしているんだぁぁぁ!!」
宗久は思わず叫んでしまった。
「店長、テンパったらアカンって!!」
「忙しい時こそ笑顔ですよ、ホスピタリティってヤツですわ。」
権八さんと源次さんが檄を飛ばす。
違うんです。私は山田様と火薬や鉄砲の取引に来たのです。
勢力を伸ばしている山田様ならきっと大量に買ってくださる。
器が大きい方と聞いていたのに・・・お茶で機嫌を取ろうとしただけなのに。
待ってください・・・
私は堺でも一、二を争う豪商なんです。
私の帰りを待っている者たちがたくさんいるんです。
帰れませんよ・・・これじゃ・・・
宗久は天を仰ぐとすぐにまた高速でお茶を淹れ始めた。
「あなた・・・今井さんのお店が凄い評判らしいわ。」
「そうだな。あのお茶はヤバいからな。中毒性があるもんな♪」
私と朋美は本丸の櫓から城下町の宗久の店を眺めていた。
数日後、貝那木山城に北畠具教・具房親子が訪れた。
「これは具教殿、突然のご訪問いかがされました?」
私の問いかけに
「貝那木山城の城下町に評判の茶店があると聞いてな。その味を確かめに来たのじゃ。」
具教は笑顔で答えるも具房は興奮気味にまくし立てた。
「ハァハァ・・・茶店の娘たちも可愛いと聞いてますだブヒ。」
「黙れ●ブ!!」
思わず私は口から出てしまった。
「パパ~このオジサンが僕のことデ●って言ったブヒよ。」
「黙れ・・・●ブ。」
具教さん・・・実の息子に酷くね?
「酷いだブヒ・・・好きで太ったんじゃないブヒよ。パパが甘やかすからこうなったブヒ・・・」
「黙れィ!!」
「大御所さん、可哀想だよ。実の息子でしょ?」
そこに美佳がやってきた。
「み・・・み・・・美佳様・・・ブヒ♡」
具房は目がハートになっていた。
「北畠様、お久しぶりでございます。」
そこに一馬、義成、大雅、源之進、慎之助の五人が美佳についてきている。
「でたな・・・イケメンズ・・・しかも増殖しているブヒ。」
「まあ、ともかくね・・・『茶処いまい』に行こうよ♪」
ふてくされている具房に手招きする美佳。
「ズッキューン・・・ブヒ♡」
こうして私たちは城下町に下りていった。
「あ・・・殿様だ、こんにちは!!」「殿様だ~♪」
「おお・・・こんにちは♪」
私は小さい子供たちから声をかけられたので嬉しくなった。
いつの時代も子供は可愛い。
この乱世・・・この日ノ本でどれだけの子供たちが泣いているのだろう。
そう思うと・・・何とかできないものかと考えてしまうものだ。
考えるだけで精一杯だが・・・
山田殿・・・民衆と近いな。その距離感を作れるのは羨ましいぞ。
具教はその様子を見て笑みを浮かべていた。
「ここよ・・・『茶処いまい』よ♪」
美佳の案内で私たちは店の前に立った。
「いらっしゃいませ・・・って殿さまたちだよ~。店長ォ~!!」
茶屋娘の一人が出迎えるも私たちを見て慌てて店内に駆け込む。
「おおっ山田様、いらっしゃいませ・・・って北畠様!?」
宗久は具教の姿を見て狼狽する。
「今井殿・・・こんなところで何をされておるんかいな?」
具教は事態を全く把握できていない様子だった。
「今井殿、申し訳ございません。話も聞かずに勝手に茶店を開店させてしまって・・・。」
具教から宗久の正体を聞いて私はとりあえず謝るのみ。
しかし、宗久は笑いながら言った。
「いや~この商いも楽しいですぞ。堺も三好様や松永様の争いで物騒すぎて困っていたのです。もういっそのことこの店で頑張っていこうかなと思いますぞ。」
そして私たちはお茶を飲み、団子や草餅を味わった。
「美味なり・・・これはたまらんの♪」
具教は満面の笑みだ。
「団子・・・草餅・・・美味い・・・止まらないブヒよ。」
具房は団子と草餅をひたすら食べ続けていた。
「一つ提案があるのですが・・・」
私にはずっと考えていたことがあった。
「この『茶処いまい』をチェーン展開するべきだと思うのです。」
「チェーン展開・・・なんじゃそれ?」「また殿は訳分からんこと言いおるわ。」
一馬くんたち・・・君たちも段々と私に対してキツくなってきてますね・・・
「要はね・・・『茶処いまい』を伊賀にお店を出したり、宇陀川の城下町にお店を出したりするってこと。味や接客のルールを統一させてね♪」
美佳が私の代わりに説明してくれた。
「おお・・・是非とも伊勢に店を出してくれぬか♪」
具教は興奮気味に宗久に言う。
「・・・頑張ってみましょう。」
こうして『茶処いまい』は後にこの日ノ本全域にチェーン展開することになるのである。
そしてその収益が山田家発展の礎になるのであった。
まあ・・・それはまた別のお話であるとして・・・
後日談だが、この件で岳人に私は叱られることになる。
「父さん!! 今井宗久って人はね・・・天下三宗匠と謳われる人なんだよ!!」
「てんかさんそうしょう?」
私が聞き返すと、岳人は呆れ顔で聞いてきた。
「父さん・・・千利休は知っているよね?」
「知っているよ。お茶の人だ。」
「その千利休と今井宗久は天下三宗匠なの!!要は日本の歴史上で最も偉大な茶人なんだよ!!」
岳人はまくし立てる。
知らないもん・・・千利休しか知らないもん・・・
それにしても宗久さんはそんな凄い人だったのか・・・
ということは・・・また・・・やってしまったということか・・・
「歴史を変えてしまった・・・。」
「変えすぎだって・・・戦国時代にチェーン店っておかしいだろ!!」
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「ははッ!!」
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