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第12話:成層圏の向こうまで狙い撃つってスケールデカ過ぎです
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俺は今、まさしく絶好調だ。
かつての読売●人軍にいた中●清のような中途半端な絶好調ではない。
まあ、あの頃のキャラの押し売りみたいなプロ野球選手たちが昨今見られなくなったことが悲しい。
デッドボールに当たったふりの達川や代打の神様のように神格化されているが通算211安打の川藤。
マジで川藤さんってばパリッシュの日本での二年間の通算安打数に負けてますから。
あとは実際には守備が上手いのにみのもんたのせい(冤罪だけど)で下手扱いされた宇野勝とかね。
長打力から考えれば日本プロ野球史に残る強打の堅守の遊撃手なんだけどね。
幼いころに川崎球場で見かけたロッテの丸山さんは渋かったな。
ともかく俺はケルベロス、オルトロスと共に快進撃を続けていた。
「ふぉ~・・・。」
ちなみにカジヤマさんはポルタ―ガイストから進化して擬人化している。
擬人化というより神格化?
何でも擬人化する昨今の風潮に合わせてイケメンになっている。
どうやらマガツヒノカミとやらになったらしい。
だが、言葉はしゃべれないようだ。
俺たちはニワの兜を求めて旅をしている。
道中で勇者候補たちを次々と葬り去ることでレベルアップしていたが、最近はなかなか上がらない。
元々カンストよりはどれだけ低いレベルでクリアできるかということに浪漫を求めるタイプだから辛い。
ちなみに勇者候補はもう35人も倒している。
「グルルル・・・(いい加減うんちく垂れ流すな)」
ケルベロスさんが俺の心の声を読み取って不機嫌だ。
「ギャルルル・・・(腹減ったよ)」
オルトロスさんってば育ちざかり♪
「ふぉ~(わたしを崇めなさい)」
カジヤマさんってばキャラまで変わっているし。
そんな俺たちの前に一匹のメス豚がやってきた。
ビッ●という意味でのメス豚ではなく雌の豚である。
「わたしの子供が狼にさらわれました。助けてください。」
「どうやって?」
「ゴンドラに乗って弓矢で狼どもを撃ち落とすのです。」
おいおい・・・またレトロゲームネタですか・・・
「ちなみにあなたの名前は?」
「私はプー●ンと申します。」
「却下!! ケルベロスちゃん、オルトロスちゃん食事タイム!!角煮にしておやり!!」
しかし、そんな俺に対し言うことを聞かない地獄の番犬兄弟。
「グルルル・・・(プー●ンさんが可哀想だろ、助けてやれよ)」
「ギャルルル・・・(ママに会いたいよ・・・ママ・・・ママ・・・そうでしょママ、ママ)」
若干、オルトロスさんがヒ●ミ化している気がするが・・・
まあこの前の不祥事でママネタは封印だろう。
SNSって怖いよね。
そして俺はプー●ンさんの代わりにゴンドラに乗った。
どうやらあの雌豚は四十肩で腕が上がらないらしい。
子豚たちが俺の乗ったゴンドラを支えてくれている。
あ・・・狼たちが風船に乗って向こうの崖から下りて来たぞ。
「狼、俺は今、無性にお前を狙い撃ちたい。」
俺の放った矢が風船を射抜いた。
「ギャァァッ!?」
落下した狼は地面に叩きつけられて絶命。
あの・・・グロいんですけど。
「真●波!!」
俺の次の矢だが、風船ではなく狼の眉間を射抜いてしまった。
「ギャァァァ!!」
揺れる風船・・・絶命する狼。
「これで稀代の殺人者・・・けどね・・・」
「ふぉ~(殺人ではなくて狼だろ。でも狼は保護すべき動物だぞ)」
カジヤマさんが怒っている。
そんなやり取りをしている間に狼が一匹着地に成功し梯子を登って止まった。
「なんという失態だ!万死に値する!!」
眼鏡をかけたプー●ンが叫ぶ。
黙れ・・・雌豚・・・今夜の食卓に並べるぞ!!
俺は怒りを抑えながら弓矢で次々と狼たちを撃ち落としていく。
「ビューティーセ●インアロー・・・マジカルシュート!!」
おお・・・なんかノッてきたぜ!!
「グルルル・・・(ユウキさんってアニ豚だったんだ)」
ケルベロスのツッコミ。
いや・・・ね・・・リア充演じてた隠れアニヲタだったのよ。
当時はヲタは疎外されていたの。
みんな白いTシャツに青いジーンズ(リーバイス)でサラサラヘア。
でも、俺は右にならえで落ち着きながらも一日を選ぼうとしていたワケ。
悪びれないスペアマンは嫌いでハートはいつもここにあるのと思っていたら、彼女も次々とできるっていう寸法さ。
まあ・・・今じゃ只の骨ですけれど。
そんなことを思いながらひたすら射続けていた。
遂に狼たちを駆逐した。
一つ思ったことがある。
たかが子豚一匹のためにどれだけの狼が襲ってくるのだろう。
「ありがとうございます。おかげで我が子を助けることが出来ました。こちらはお礼です、受け取ってください。」
プー●ンが兜を持ってきた。
まさか・・・これって・・・
「わたしの旦那の形見のニワの兜です。」
いや・・・どう見ても兜じゃなくてボルサリーノのハットとサングラスなんですけど。
「もしかしてあなたの旦那の口癖って?」
俺は恐る恐るプー●ンに聞いてみた。
「ええ・・・飛ばねえ豚はただの豚だ・・・でしたかねえ・・・」
もういいや・・・疲れたよ。
プーヤンの言葉に俺は呆れかえった。
しばらく放心状態で空を見上げる。
エイミーに会いたい・・・早く勇者候補を百人倒して一緒に転生したい。
「さあ・・・そろそろ行こうか。」
俺がケルベロスたちの方を振り返ると
「・・・。」
そこら中に豚の骨が散らばっていた。
「さあ・・・冒険の続きだ・・・俺たちの戦いはこれからだ!!」
「グルルル!!」
「ギャルルル!!」
「ふぉ~・・・」
こうして俺たちは明日へ向かって走り出すのだった。
かつての読売●人軍にいた中●清のような中途半端な絶好調ではない。
まあ、あの頃のキャラの押し売りみたいなプロ野球選手たちが昨今見られなくなったことが悲しい。
デッドボールに当たったふりの達川や代打の神様のように神格化されているが通算211安打の川藤。
マジで川藤さんってばパリッシュの日本での二年間の通算安打数に負けてますから。
あとは実際には守備が上手いのにみのもんたのせい(冤罪だけど)で下手扱いされた宇野勝とかね。
長打力から考えれば日本プロ野球史に残る強打の堅守の遊撃手なんだけどね。
幼いころに川崎球場で見かけたロッテの丸山さんは渋かったな。
ともかく俺はケルベロス、オルトロスと共に快進撃を続けていた。
「ふぉ~・・・。」
ちなみにカジヤマさんはポルタ―ガイストから進化して擬人化している。
擬人化というより神格化?
何でも擬人化する昨今の風潮に合わせてイケメンになっている。
どうやらマガツヒノカミとやらになったらしい。
だが、言葉はしゃべれないようだ。
俺たちはニワの兜を求めて旅をしている。
道中で勇者候補たちを次々と葬り去ることでレベルアップしていたが、最近はなかなか上がらない。
元々カンストよりはどれだけ低いレベルでクリアできるかということに浪漫を求めるタイプだから辛い。
ちなみに勇者候補はもう35人も倒している。
「グルルル・・・(いい加減うんちく垂れ流すな)」
ケルベロスさんが俺の心の声を読み取って不機嫌だ。
「ギャルルル・・・(腹減ったよ)」
オルトロスさんってば育ちざかり♪
「ふぉ~(わたしを崇めなさい)」
カジヤマさんってばキャラまで変わっているし。
そんな俺たちの前に一匹のメス豚がやってきた。
ビッ●という意味でのメス豚ではなく雌の豚である。
「わたしの子供が狼にさらわれました。助けてください。」
「どうやって?」
「ゴンドラに乗って弓矢で狼どもを撃ち落とすのです。」
おいおい・・・またレトロゲームネタですか・・・
「ちなみにあなたの名前は?」
「私はプー●ンと申します。」
「却下!! ケルベロスちゃん、オルトロスちゃん食事タイム!!角煮にしておやり!!」
しかし、そんな俺に対し言うことを聞かない地獄の番犬兄弟。
「グルルル・・・(プー●ンさんが可哀想だろ、助けてやれよ)」
「ギャルルル・・・(ママに会いたいよ・・・ママ・・・ママ・・・そうでしょママ、ママ)」
若干、オルトロスさんがヒ●ミ化している気がするが・・・
まあこの前の不祥事でママネタは封印だろう。
SNSって怖いよね。
そして俺はプー●ンさんの代わりにゴンドラに乗った。
どうやらあの雌豚は四十肩で腕が上がらないらしい。
子豚たちが俺の乗ったゴンドラを支えてくれている。
あ・・・狼たちが風船に乗って向こうの崖から下りて来たぞ。
「狼、俺は今、無性にお前を狙い撃ちたい。」
俺の放った矢が風船を射抜いた。
「ギャァァッ!?」
落下した狼は地面に叩きつけられて絶命。
あの・・・グロいんですけど。
「真●波!!」
俺の次の矢だが、風船ではなく狼の眉間を射抜いてしまった。
「ギャァァァ!!」
揺れる風船・・・絶命する狼。
「これで稀代の殺人者・・・けどね・・・」
「ふぉ~(殺人ではなくて狼だろ。でも狼は保護すべき動物だぞ)」
カジヤマさんが怒っている。
そんなやり取りをしている間に狼が一匹着地に成功し梯子を登って止まった。
「なんという失態だ!万死に値する!!」
眼鏡をかけたプー●ンが叫ぶ。
黙れ・・・雌豚・・・今夜の食卓に並べるぞ!!
俺は怒りを抑えながら弓矢で次々と狼たちを撃ち落としていく。
「ビューティーセ●インアロー・・・マジカルシュート!!」
おお・・・なんかノッてきたぜ!!
「グルルル・・・(ユウキさんってアニ豚だったんだ)」
ケルベロスのツッコミ。
いや・・・ね・・・リア充演じてた隠れアニヲタだったのよ。
当時はヲタは疎外されていたの。
みんな白いTシャツに青いジーンズ(リーバイス)でサラサラヘア。
でも、俺は右にならえで落ち着きながらも一日を選ぼうとしていたワケ。
悪びれないスペアマンは嫌いでハートはいつもここにあるのと思っていたら、彼女も次々とできるっていう寸法さ。
まあ・・・今じゃ只の骨ですけれど。
そんなことを思いながらひたすら射続けていた。
遂に狼たちを駆逐した。
一つ思ったことがある。
たかが子豚一匹のためにどれだけの狼が襲ってくるのだろう。
「ありがとうございます。おかげで我が子を助けることが出来ました。こちらはお礼です、受け取ってください。」
プー●ンが兜を持ってきた。
まさか・・・これって・・・
「わたしの旦那の形見のニワの兜です。」
いや・・・どう見ても兜じゃなくてボルサリーノのハットとサングラスなんですけど。
「もしかしてあなたの旦那の口癖って?」
俺は恐る恐るプー●ンに聞いてみた。
「ええ・・・飛ばねえ豚はただの豚だ・・・でしたかねえ・・・」
もういいや・・・疲れたよ。
プーヤンの言葉に俺は呆れかえった。
しばらく放心状態で空を見上げる。
エイミーに会いたい・・・早く勇者候補を百人倒して一緒に転生したい。
「さあ・・・そろそろ行こうか。」
俺がケルベロスたちの方を振り返ると
「・・・。」
そこら中に豚の骨が散らばっていた。
「さあ・・・冒険の続きだ・・・俺たちの戦いはこれからだ!!」
「グルルル!!」
「ギャルルル!!」
「ふぉ~・・・」
こうして俺たちは明日へ向かって走り出すのだった。
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