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第3話:スライムにさえ騙されました。
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俺はまた森の中をたださまよっている。
決めたんだ・・・次こそはどんな相手でも戦ってやると。
今、思えばきちんと職に就いておけば良かった。
戦士でも良かった。
武闘家はしんどいだろうな・・・
魔法使いや僧侶になれる程の脳みそは持っていないしな。
まあ脳みそ自体がもうなくなっているしな。
そんなことを思いながら歩いていると目の前に人間が現れた。
「ヒッ!! スケルトンがなんでこんなところにいるんだよ!?」
どうやら商人のようだ、商人LV3だ。
「ウォォン!!」
俺が咆哮した瞬間、
「なんだ、こいつLV1じゃねえか・・・やっちまうぜ!!」
商人は棍棒で俺を殴ってきた。
痛い・・・なんでこんな目に遭わないといけないんだ。
だんだん腹が立ってきた俺は思い切り商人を殴り飛ばした。
「ギャーッ!!」
その一撃で商人は吹っ飛んで倒れた。
「ス・・・スケルトンはクリティカルヒットする率が・・・た・・・高い・・・」
商人を倒した。
なんかレベルアップしたような気がした。
なんか身体が前より強くなっているのではないか?
ともかく商人の落とした棍棒と薬草3個を手に入れた。
また森の中を歩いていると人間に出くわした。
「ヒッ!? スケルトン!!」
弓を手にしたレンジャーだ。
「やめろォ!! 来るなって!!」
このレンジャーはまだLV1である。
「ウオォォ!!」
俺は棍棒をふるった・・・
「ギャフン!!」
レンジャーは一撃で御陀仏となった。
するとどこかでファンファーレらしき音が聞こえてきた・・・幻聴なのか!?
ともかくまた力がみなぎってきた。
どうやら俺はスケルトンLV3になったようだ。
しばらく気の向くままにさまよっていると
「ちょっとちょっとそこの骨の人?」
どこからか声がする。
「私はスライムです、人間のときはケンゾウという名前でした。」
俺の足元にスライムがいた。
スライムLV7か・・・どのぐらいの強さかは定かではない。
ただ、どう見ても強そうな気はしないが。
「私とパーティーを組みませんか・・・というか仲間にしてください。」
ケンゾウが聞いてくる。
「え~、どうしよっかな・・・。」
俺は迷ってしまった。
そりゃ、迷うだろう。もし勇者を倒しても手柄が半分になったら損だ。
「4匹までのパーティーなら勇者を1人倒してもきちんとカウントしてくれますよ。」
「ヨロシクな!!俺の名はユウキだ。」
ケンゾウが仲間に加わった。
「知ってますか? モンスターを倒しても経験値が入るんですよ。」
「経験値?」
「経験値を増やしていくとレベルが上がるんですよ。」
「なるほど・・・。」
「こんな感じでね・・・死ねやアアアア!!」
ケンゾウの体当たりが俺に直撃した。
俺は吹っ飛んで倒れる。
全身がバラバラになったようだ・・・というかバラバラになっているし・・・
「クラスが上のモンスターを倒せばどれだけ経験値が入るのかねえ?」
ケンゾウはぷるぷると身体を揺らしながら近づいてくる。
そのとき俺は気が付いた。
薬草だ・・・薬草を使えばいい・・・。
俺が念じると外れた左手が動いて薬草を俺の口に入れることができた。
「何ィィィ!!」
「よくもダマしたなァァァ!!」
俺の身体は元通りになった。ちなみに薬草の味はわからなくなっていた。
あの苦いクソ不味い味も舌がないのでわからないのはラッキー♪
ただ、消化もできないのに俺の身体が治ったのは何故?
だが・・・だが・・・
ともかく・・・
「テメエ!! やっちゃうぞこのヤロ―!!」
俺の棍棒が炸裂した。
「ギャフン!!」
ケンゾウは潰れるとそのまま蒸発した。
また・・・ファンファ-レが聞こえてきた。
スケルトンはLV4になった。
そんな文字が何故か脳裏に浮かんでくる。
「俺は誰を信じることもできないのかよ・・・。」
視線を落とすと足元に一輪の赤いの花が咲いていた。
「まだ・・・花を見て美しいと思えるだけマシか・・・」
呟くと俺は深い森の奥へと歩きだしたのだった。
決めたんだ・・・次こそはどんな相手でも戦ってやると。
今、思えばきちんと職に就いておけば良かった。
戦士でも良かった。
武闘家はしんどいだろうな・・・
魔法使いや僧侶になれる程の脳みそは持っていないしな。
まあ脳みそ自体がもうなくなっているしな。
そんなことを思いながら歩いていると目の前に人間が現れた。
「ヒッ!! スケルトンがなんでこんなところにいるんだよ!?」
どうやら商人のようだ、商人LV3だ。
「ウォォン!!」
俺が咆哮した瞬間、
「なんだ、こいつLV1じゃねえか・・・やっちまうぜ!!」
商人は棍棒で俺を殴ってきた。
痛い・・・なんでこんな目に遭わないといけないんだ。
だんだん腹が立ってきた俺は思い切り商人を殴り飛ばした。
「ギャーッ!!」
その一撃で商人は吹っ飛んで倒れた。
「ス・・・スケルトンはクリティカルヒットする率が・・・た・・・高い・・・」
商人を倒した。
なんかレベルアップしたような気がした。
なんか身体が前より強くなっているのではないか?
ともかく商人の落とした棍棒と薬草3個を手に入れた。
また森の中を歩いていると人間に出くわした。
「ヒッ!? スケルトン!!」
弓を手にしたレンジャーだ。
「やめろォ!! 来るなって!!」
このレンジャーはまだLV1である。
「ウオォォ!!」
俺は棍棒をふるった・・・
「ギャフン!!」
レンジャーは一撃で御陀仏となった。
するとどこかでファンファーレらしき音が聞こえてきた・・・幻聴なのか!?
ともかくまた力がみなぎってきた。
どうやら俺はスケルトンLV3になったようだ。
しばらく気の向くままにさまよっていると
「ちょっとちょっとそこの骨の人?」
どこからか声がする。
「私はスライムです、人間のときはケンゾウという名前でした。」
俺の足元にスライムがいた。
スライムLV7か・・・どのぐらいの強さかは定かではない。
ただ、どう見ても強そうな気はしないが。
「私とパーティーを組みませんか・・・というか仲間にしてください。」
ケンゾウが聞いてくる。
「え~、どうしよっかな・・・。」
俺は迷ってしまった。
そりゃ、迷うだろう。もし勇者を倒しても手柄が半分になったら損だ。
「4匹までのパーティーなら勇者を1人倒してもきちんとカウントしてくれますよ。」
「ヨロシクな!!俺の名はユウキだ。」
ケンゾウが仲間に加わった。
「知ってますか? モンスターを倒しても経験値が入るんですよ。」
「経験値?」
「経験値を増やしていくとレベルが上がるんですよ。」
「なるほど・・・。」
「こんな感じでね・・・死ねやアアアア!!」
ケンゾウの体当たりが俺に直撃した。
俺は吹っ飛んで倒れる。
全身がバラバラになったようだ・・・というかバラバラになっているし・・・
「クラスが上のモンスターを倒せばどれだけ経験値が入るのかねえ?」
ケンゾウはぷるぷると身体を揺らしながら近づいてくる。
そのとき俺は気が付いた。
薬草だ・・・薬草を使えばいい・・・。
俺が念じると外れた左手が動いて薬草を俺の口に入れることができた。
「何ィィィ!!」
「よくもダマしたなァァァ!!」
俺の身体は元通りになった。ちなみに薬草の味はわからなくなっていた。
あの苦いクソ不味い味も舌がないのでわからないのはラッキー♪
ただ、消化もできないのに俺の身体が治ったのは何故?
だが・・・だが・・・
ともかく・・・
「テメエ!! やっちゃうぞこのヤロ―!!」
俺の棍棒が炸裂した。
「ギャフン!!」
ケンゾウは潰れるとそのまま蒸発した。
また・・・ファンファ-レが聞こえてきた。
スケルトンはLV4になった。
そんな文字が何故か脳裏に浮かんでくる。
「俺は誰を信じることもできないのかよ・・・。」
視線を落とすと足元に一輪の赤いの花が咲いていた。
「まだ・・・花を見て美しいと思えるだけマシか・・・」
呟くと俺は深い森の奥へと歩きだしたのだった。
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