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46話 改新『神塔システム』・中
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現在、フェオルディーノ聖王国は所有権が明確にされていない。それを良い事に、王族所有や領所有という形に変更したり、ある一団体の固定資産として扱い始める事だ。
「それをやると、これからはスタンピードが頻発します。一定量の放出は増量しても減少はさせません。国が滅んでも放出量は変えない所存だと宣言します」
固有資産にすると、兵を大量に持っていても兵士達の疲労や装備品の修繕諸々の予算、更には雇うという形になるめ人員に限りがある。
それでは神塔の出入りがまばらになり、討伐量が足りず簡略化した地形から出て行きやすくなる。当然、領主程度では集められる人間も高が知れている。
「もちろん出来ますよ。雇われていない人間は山ほどいるんですから。そうですよね、レイナードも?」
「えっ」
「自警団に所属しているという事はそう言う事だろう? 君らしいな」
「ぇ……」
レイナードが仰天したようにヒュースを一瞥する。
するとその冷徹にも見える表情をふにゃっと緩めた。
「君がヒュースウェル学園でそうだっただろう? 私はそこで生活していた頃の君しか知らないが、学園ではいつもロイと一緒にあちこちでの騒ぎはどうした、セリア嬢に何があったとーー」
「ちょぉおおおっと待った!!」
今度はレイナードが顔を真っ赤にして覆った。ピンと来たユウはまず彼に謝罪してから、ヒュースが付喪神という存在である事を話す。百聞は一見にしかずだと、暁はヒュースに言う。
「フィーからエクスカリバーを貰ってきて下さい」
「拝命しました」とヒュースは立ち上がるとその姿が透明になって消える。
「その……エクスカリバーは我が国の国宝なのだが……」
「アスクレピオスの杖ももう顕現していますから」と暁はバッサリ切った。
ヒュースが大剣を両腕で大事そうに抱えてやってくる。そこにはナイジェルとよく似た金髪碧眼の、精悍な顔立ちをした若い男が立っていた。エクスカリバーの付喪神だろう。騎士の出で立ちをしている。
それにそっと触らせてもらえば、その男性が黄金色に輝いて顕現する。白金のような重装備が光を反射した。
顔がくっきりすると、更に彼の美貌が際立つ。甘いマスクも持ち合わせている彼はまさに王子の風貌。白馬に乗ってくる王子様と言えばきっと彼のような人間を指すだろう。
二人を見たナイジェルとレイナードはそれどころではなかった。肖像画の中の初代国王・アレクサンダーと瓜二つの人物が現れたのだ。当然動揺を露にし、レイナードに関しては立ち上がって一歩下がっている。
「えっと、ここは?」
「説明せねばならない事は多いが、今、貴方は体を得ている。大半が神子様のお陰だと思えば正解だ」
(そんな正解の出し方ある?)
「神子様ですか?!」
キラッとこっちを見てきたエクスカリバー。彼もまたアスクレピオスのように圧倒的な光属性を感じる。念話が使える事や、ステータスを開ける事などをヒュースも説明していく。
最終的に、外にいる騎士に神塔へ案内してもらい、マサシゲ達と合流してもらうことになった。
「マサシゲ殿もいるのですか!」
「はい。そろそろスタンピードが始まりますので、先行部隊として行ってもらっています」
「スタンピードですか?!」
目をキラキラさせるエクスカリバー。すると彼は何を思ったか、壁を拳でぶん殴った。
どごぉおん! と鼓膜を震わせる爆音。彼はまたぱああっと目を輝かせてガッツポーズを取る。
「見て下さい! 私、壁が触れるようになってます!」
「それは触ったとは言わない、殴ったん……ーー」
「今度は何事じゃぁあああ!」とフィーの怒声。
「あっ! お城様の声が呼んでる!」
「こら! エクスカリバー! ドアから出なさい!!」
壁の穴からエクスカリバーが穴から出て行ってしまった。嗜める暇もなくいなくなった彼を追い、ヒュースは一瞬でオと化した。謝罪して姿を消してしまった。
破壊音を聞きつけてやって来た騎士アレクサンダー様?! と騒がしくなったが、ユウの体がふわっと浮かぶとソファーを飛び越えて座らされる。
「すみません。あんな感じでちょっと……いえ、だいぶ……ーー」
「神塔から利益を得るために独占するのではなく、国民の自主性を制限しない、つまり、入りたい時に誰でも好きに入れるようにし、更に彼らが得た物は全て発見者達が所有するようにしてもらいたいのです」と暁。
ユウが頑張って誤魔化そうとしている時によくこの状況で続けたなとこの場にいる全員が思った。もちろんそこにユウも入っている。
誰もが自由に出入りし、自分達が見つけた物を彼ら自身の財産として認める事で当人達のモチベーションの維持、更には周囲への布教、自己研鑽に繋げてもらいたい。
ここ数百年は溜まりに溜まっている瘴気の消化をするため神塔の魔物は通常より多く生成していく予定だ。
「特に竜王国と幻獣国家の両国は理想的な間引き環境が整っているため、他国より多く排出する予定でございます。もちろん、他の国でも神塔の出入りが増え、実力のある人々が揃えば順次瘴気の量を増やしていきます」
それは何を意味するか。
先程暁が宣言した通り、神々は瘴気の排出量を増やせるという事だ。希望が叶わなければ意図的に増やしてスタンピードを誘発する事は可能性という宣言。
「そこでですね! ユウ様には冒険者ギルドを作ってもらいます!」
ユウはまた突然振られた話にチベスナ顔になった。
「しかし! 冒険者ギルドは人材派遣会社と類似した会社だと考えるべきでございます!」
必要な所に必要なだけの冒険者達を派遣し、各地から討伐依頼の契約を取って来ている。
更に冒険者達の育成もする。ここまででも派遣会社によく似ているという。
これから自由に出入りできるようになる神塔の中は人目がつかない。様々な問題が発生するのは間違いない。 ならば、神塔に入る際にはルールを設けて、彼らには遵守させるための指針も必要になってくる。
その説明をするのなら、やはり冒険者ギルドのように実力を見るだけの団体は必要になってくる。
「それに冒険者ギルドとは言っているがほぼほぼ何でも屋でございます。素材採集の依頼だってございましよう?」
「ですが、素材採取にはそういう専門家がいるんですよね? それでは彼らの仕事を大幅に奪ってしまう事になります」
フィー達の意見ではそういう事だったはずだ。
「それをやると、これからはスタンピードが頻発します。一定量の放出は増量しても減少はさせません。国が滅んでも放出量は変えない所存だと宣言します」
固有資産にすると、兵を大量に持っていても兵士達の疲労や装備品の修繕諸々の予算、更には雇うという形になるめ人員に限りがある。
それでは神塔の出入りがまばらになり、討伐量が足りず簡略化した地形から出て行きやすくなる。当然、領主程度では集められる人間も高が知れている。
「もちろん出来ますよ。雇われていない人間は山ほどいるんですから。そうですよね、レイナードも?」
「えっ」
「自警団に所属しているという事はそう言う事だろう? 君らしいな」
「ぇ……」
レイナードが仰天したようにヒュースを一瞥する。
するとその冷徹にも見える表情をふにゃっと緩めた。
「君がヒュースウェル学園でそうだっただろう? 私はそこで生活していた頃の君しか知らないが、学園ではいつもロイと一緒にあちこちでの騒ぎはどうした、セリア嬢に何があったとーー」
「ちょぉおおおっと待った!!」
今度はレイナードが顔を真っ赤にして覆った。ピンと来たユウはまず彼に謝罪してから、ヒュースが付喪神という存在である事を話す。百聞は一見にしかずだと、暁はヒュースに言う。
「フィーからエクスカリバーを貰ってきて下さい」
「拝命しました」とヒュースは立ち上がるとその姿が透明になって消える。
「その……エクスカリバーは我が国の国宝なのだが……」
「アスクレピオスの杖ももう顕現していますから」と暁はバッサリ切った。
ヒュースが大剣を両腕で大事そうに抱えてやってくる。そこにはナイジェルとよく似た金髪碧眼の、精悍な顔立ちをした若い男が立っていた。エクスカリバーの付喪神だろう。騎士の出で立ちをしている。
それにそっと触らせてもらえば、その男性が黄金色に輝いて顕現する。白金のような重装備が光を反射した。
顔がくっきりすると、更に彼の美貌が際立つ。甘いマスクも持ち合わせている彼はまさに王子の風貌。白馬に乗ってくる王子様と言えばきっと彼のような人間を指すだろう。
二人を見たナイジェルとレイナードはそれどころではなかった。肖像画の中の初代国王・アレクサンダーと瓜二つの人物が現れたのだ。当然動揺を露にし、レイナードに関しては立ち上がって一歩下がっている。
「えっと、ここは?」
「説明せねばならない事は多いが、今、貴方は体を得ている。大半が神子様のお陰だと思えば正解だ」
(そんな正解の出し方ある?)
「神子様ですか?!」
キラッとこっちを見てきたエクスカリバー。彼もまたアスクレピオスのように圧倒的な光属性を感じる。念話が使える事や、ステータスを開ける事などをヒュースも説明していく。
最終的に、外にいる騎士に神塔へ案内してもらい、マサシゲ達と合流してもらうことになった。
「マサシゲ殿もいるのですか!」
「はい。そろそろスタンピードが始まりますので、先行部隊として行ってもらっています」
「スタンピードですか?!」
目をキラキラさせるエクスカリバー。すると彼は何を思ったか、壁を拳でぶん殴った。
どごぉおん! と鼓膜を震わせる爆音。彼はまたぱああっと目を輝かせてガッツポーズを取る。
「見て下さい! 私、壁が触れるようになってます!」
「それは触ったとは言わない、殴ったん……ーー」
「今度は何事じゃぁあああ!」とフィーの怒声。
「あっ! お城様の声が呼んでる!」
「こら! エクスカリバー! ドアから出なさい!!」
壁の穴からエクスカリバーが穴から出て行ってしまった。嗜める暇もなくいなくなった彼を追い、ヒュースは一瞬でオと化した。謝罪して姿を消してしまった。
破壊音を聞きつけてやって来た騎士アレクサンダー様?! と騒がしくなったが、ユウの体がふわっと浮かぶとソファーを飛び越えて座らされる。
「すみません。あんな感じでちょっと……いえ、だいぶ……ーー」
「神塔から利益を得るために独占するのではなく、国民の自主性を制限しない、つまり、入りたい時に誰でも好きに入れるようにし、更に彼らが得た物は全て発見者達が所有するようにしてもらいたいのです」と暁。
ユウが頑張って誤魔化そうとしている時によくこの状況で続けたなとこの場にいる全員が思った。もちろんそこにユウも入っている。
誰もが自由に出入りし、自分達が見つけた物を彼ら自身の財産として認める事で当人達のモチベーションの維持、更には周囲への布教、自己研鑽に繋げてもらいたい。
ここ数百年は溜まりに溜まっている瘴気の消化をするため神塔の魔物は通常より多く生成していく予定だ。
「特に竜王国と幻獣国家の両国は理想的な間引き環境が整っているため、他国より多く排出する予定でございます。もちろん、他の国でも神塔の出入りが増え、実力のある人々が揃えば順次瘴気の量を増やしていきます」
それは何を意味するか。
先程暁が宣言した通り、神々は瘴気の排出量を増やせるという事だ。希望が叶わなければ意図的に増やしてスタンピードを誘発する事は可能性という宣言。
「そこでですね! ユウ様には冒険者ギルドを作ってもらいます!」
ユウはまた突然振られた話にチベスナ顔になった。
「しかし! 冒険者ギルドは人材派遣会社と類似した会社だと考えるべきでございます!」
必要な所に必要なだけの冒険者達を派遣し、各地から討伐依頼の契約を取って来ている。
更に冒険者達の育成もする。ここまででも派遣会社によく似ているという。
これから自由に出入りできるようになる神塔の中は人目がつかない。様々な問題が発生するのは間違いない。 ならば、神塔に入る際にはルールを設けて、彼らには遵守させるための指針も必要になってくる。
その説明をするのなら、やはり冒険者ギルドのように実力を見るだけの団体は必要になってくる。
「それに冒険者ギルドとは言っているがほぼほぼ何でも屋でございます。素材採集の依頼だってございましよう?」
「ですが、素材採取にはそういう専門家がいるんですよね? それでは彼らの仕事を大幅に奪ってしまう事になります」
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